第1章
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「うおお!イカス~完璧じゃん!!」
ルフィさんが興奮した様子で叫ぶ。
彼の両腕と両足はキャンドルで固められ、ロボットのようになっていた。
ミスター3のドルドルの実の能力だ。毒を通さないロウで手足を固めて、攻撃しようという作戦だ。
「…なんか涙が後から後から……こんなにカッコよくして貰いまして……ありがとな!」
「知るか!!早よ戦え!」
ミスター3がルフィさんに突っ込んでいると、痺れを切らしたのかマゼランがこっちに向かって走って来た
『ルフィさん!前、前!毒来てる』
あの人、日曜アニメの“ブリっ子キュアキュア略してブリキュア!”とかの変身タイムにも空気読まずに攻撃してくるタイプの悪役だから!!
空気読めない系だから!!
そう言ったらマゼランに睨まれた気がするけど、きっと気のせい。
「ゴムゴムの~チャンピオン回転弾!!」
ドゴォオオオオン!!
ルフィさんが繰り出した右手はマゼランの腹部にヒットした。すごい威力。
マゼランはドクドクの実の能力者の毒人間。身体が毒で出来ているため、素手で攻撃すると攻撃した人間は毒に侵されてしまう。
だけど、毒を通さないロウでガードすれば話は別。むしろ鉄の強度のロウとルフィさんの攻撃の威力が合わさって、強さ倍増だ 。
これならいける!誰もがそう思った。
だけど
「…調子に乗るなよ。鼠ども」
これはインペルダウンそのものを破壊しかねない禁じ手。だが…お前達を止めるために俺はこの技を使わなければならない
ゾワッと全身の毛が逆立つ。
何か、やばい
「毒の巨兵 “地獄の審判”!!」
マゼランの身体から真っ赤な色をした巨人が現れた。先程までの紫色の毒とは何かが違う。
何が違うか。
その答えは目の前で起こった光景を見て、ハッキリと分かった
「っ、うわぁああ!助けてくれぇ!」
囚人の1人が逃げ遅れて毒に侵される。必死に助けを求めるその右腕は別の囚人の足を掴む
__と、同時に掴まれた囚人にも毒が全身に広がり
……息絶えた
『っ…う』
その真紅の毒に一度触れれば感染し、侵食され絶命する。その毒は全てを侵食し、侵食されたものは毒の媒介となる。
無機物だって関係ない。
床も壁もロウも、そして人間も
全てが毒に変わっていく
地獄の審判、だなんて酷い名前をつける
こんなの審判でもなんでもない。
ただの、閻魔様の一方的な虐殺だ。
「みんな!出口に向かって走れ!!」
この毒に対抗できる手段はない。
ルフィさんの声に反応し、一斉に出口へと向かった。
「出口はっ、まだか…ハァッハアッ」
「もう少しだ!頑張れお前ら!!」
全員で必死に走る。
その時、一際大きい声が上がった。
「よし出口だ!!」
1番前を走っていた囚人が歓喜の声を上げる。
誰もが安堵の表情を浮かべた。
しかし数秒後、その表情は絶望に変わる。
目の前には軍艦はなく、広い海が広がっていた。
「なっ、軍艦が無いだと!?」
「あぁ…!今、ジンベエ達が奪いに行ってる最中なんだ!」
すぐ後ろにマゼランが迫ってきている。
もう時間がない…!クロコダイルさん、ダズさん…頑張って
祈るしかないと手を合わせたその時
ビキビキッ!!
と、焦る私達の足元がひび割れた。
新手の攻撃かと思ったが、違った
「ン、デ~スウィンク~!!」
「「ぎゃぁああああ!!バケモノ!!?」」
「だぁ〜れがバケモノよ!オカマよ!!」
地面を突き抜けて来たのは、インペルダウンLEVEL2で別れたイワンコフさんとイナズマさんだった
よかった!無事だったんだ!
ちなみに囚人達がバケモノと呼んだのは、イワンコフさんの顔がものすごくデカかったからだ。なんでも顔面成長ホルモンっていうのを注入したらしい
そんな馬鹿らしいホルモンあってたまるか
『…っ、でも、状況は変わらないよね』
再会できたことに喜んだのは事実。だけど、背後からマゼランの脅威が迫っているのには変わりない。
万事休すか、という時に軍艦奪還チームから連絡が入った
ジンベエさんの声だ
「お前さん達無事か!?すぐには迎えにいけんが、だが止まるな。そのまま海へ飛び出せ」
全員を海へ突き落としても構わん!その後の事はワシに任せろ!とジンベエさんが叫ぶ
海に飛び出すなんて無謀な行為だと誰もが思ったが、ルフィさんは違った
「あいつはエースの友達だ!俺は信じる。海に飛び込むぞ!」
そう言うと彼はミスター3の【特大サービスキャンドル壁】を両腕にまとい、最後の技を発動させた。
「ギア3・ゴムゴムの~巨人のスタンプ!!」
攻撃と同時に毒がロウに侵食してくる。
しかし、ルフィさんの技の威力は凄まじくマゼランの歩みを止めさせた。
「イワちゃん、あのウィンクやってくれ!お前ら全員イワちゃんにしがみつけ!!」
マゼランが怯んでるすきに、全員がイワンコフさんの巨大顔面にしがみつき【特大ヘルウィンク】で海へ向かって吹っ飛んだ。
『いゃぁあぁああああ!高い怖い無理死ぬぅぅ!!』
イワさんの顔面海ダイブは、今まで経験したどの絶叫マシンよりも怖かったです。まる
ちなみにこの数時間後、超高い所から縄無しバンジージャンプをすることになるとは夢にも思わなかった。