第1章
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「じゃあ、さっさと上に行って脱出しよう!!鰐!!」
「俺に指図すんじゃねェ。麦わら…」
そう言うと彼は自分の手のひらを上にかざす。
次の瞬間、ドゴォオオオオン!!という音と共に天井に大きな穴が開いた。
パラパラと残骸が降ってくる。
『は、え!?ぅえええええっ!?』
「喧しい…。何驚いてやがる」
『え、だって、穴が……なんで?イリュージョン?』
これが1人の力…?
目の前で起きた現実が信じられず、思ったことを口に出すとクロコダイルさんは溜息をついて答えた。
「俺はスナスナの実の砂人間だ」
『す、砂……?』
これが砂の威力?
おっかしいなぁ。私が知ってる“砂”は天井に穴を開けたりできないんだけどなぁ。
砂のお城を作ったり、泥団子の最終工程に使用したり。そういう使い方しか知らないぞぅ
「…なんか言いたげだな」
『いや、その、色々衝撃的過ぎて』
とりあえずクロコダイルさんには逆らわない方がいいなってことが分かりました。
そう言うと、彼は「賢明な判断だな」と言って笑った。
「そこのクロコボーイとプリティガール!仲良くお喋りしてる暇は無いっチャブルよ!!」
「あぁ!?誰と誰が仲良く……」
『プ、プリティ!!そ、そんな可愛いだなんて、初めて言われた!!』
浮かれてにやけそうになる両頬を手で押さえてると、クロコダイルさんに馬鹿にしたような、それでいて呆れたような視線を向けられた。
『え、あの、どうしました?クロコダイルさん』
「いや……お前の行動を見たら、こんなことで突っかかるのが馬鹿らしくなって来た」
『え?』
さっさと行くぞ
と言って、クロコダイルさんが歩き始めたので慌ててその背中を追う
「インペルダウンから脱獄する前に準備と作戦タイムをするっチャブル!ニューカマーランドに行くわよ!」
イワンコフさんがそう言って向かったのは、インペルダウンのLEVEL5と6の間に作られた5.5番地。通称ニューカマーランド
昔、穴掘りの能力を持った囚人が作り上げたフロアなんだと。
猛獣の巣の中や死体置き場など、色々な場所にニューカマーランドへの入口があるらしい。
その入り口を通ってここに辿り着いた人は、インペルダウンでは「神隠しにあった」という扱いになっている。
実際はこの自由な空間で、革命軍として活動しているとのこと。
ニューカマーランドは看守室とかから色々盗んでくるようで、色んなものが揃ってた。
『何ここ!!楽しそう!!私も捕まってる間に来たかった!!LEVEL6から、ここに繋がる入り口はどこにあったんですか?』
「バーカおっしゃい!!LEVEL6なんかに閉じ込められている囚人達をここに引き入れたら、この場所は崩壊するっチャブル!!」
『ガーン』
思ったままの感想を伝えたら、イワンコフさんに怒られた。
クロコダイルさん、私達仲間外れにされてたみたいですよ、と話しかけると彼は「こんな気色悪い場所、来ない方が正解だ」と吐き捨てた。
本当にイワンコフさんのこと苦手なんだろうな…。昔、女にされたこととかあるのかな。クロコダイルさんの女性姿とか絶対美人だろうな。
そんなことを考えていると、前に立つイナズマさんが「今より脱獄計画を始める!」とホワイトボードの前に立って話し始めた。
私は人より小さいので、一番前でお話を聞くことになった。
寝たら一発でバレるポジションだね。寝ないけど。
インペルダウン脱獄を成功させるための大まかな作戦はこう
①看守から鍵を奪い、片っ端から囚人を解放して行く
②全員で敵に向かって行って倒して行く。そんでもって脱出する。
うーん、実にシンプルで分かりやすい。
鍵を使って牢屋を開けていくって作業なら、私にもできそう。
囚人を多く解放すれば、それだけ脱獄が成功する可能性は上がる。戦えない分、頑張ろうと心の中で決意する
『あれ、そういえばクロコダイルさんどこに行ったんだろ』
きっと彼は背が高いから後ろの方で話を聞いてたに違いない。
姿が見えない彼を探してあたりをキョロキョロと見回す。
あ、いた。
『えっ』
彼の格好は先程とはまるで違った。
黒いスーツに革靴、高そうな黒いコートを肩に羽織って、木箱の上で葉巻を吸って優雅に座っている。
……変身でもしたのかな??メタモルフォーゼ?
無意識に口がポカンと開いていたようで、クロコダイルさんの方から声をかけられた。
「…何、間抜け面してやがる」
『あっ、いや、その驚いちゃって。あの!すごく、すごく似合ってます!かっこいいです!!』
「……!」
そう言うと、彼は目を見開いて固まった
あれ、私なんかまずいこと言った?
『あ、あの…すみません。私何か失礼なこと言いましたか…?』
「……いや」
クロコダイルさんは、フゥッと紫煙を吐いて言った
「…ところで、お嬢ちゃんは着替えねェのか?」
さっき、あのおカマ野郎がお前に何着か服を見せてただろう
その言葉にギクリとする。
さすが、周りをよく見ていらっしゃる。
『いや…あはは、確かにイワンコフさんが好きに着替えなさいって言って服を見せてくれたんですけど……その、』
「何だ」
『いや、あの、なんか刺激的なというか露出的な服が多くてですね』
ノースリーブとかヘソ出しTシャツとか、ミニスカートとか
体型がモロに出る格好には抵抗がある。だって女の子だもん
「そうか。まぁ、どうでもいいが」
『あはは、そうですよね』
「これから地上に出るってのに、囚人服で良いんだな?」
「……およ?」
囚人服…?
もう一度、自分の姿をよく見てみる。
『…うーん、これはどっからどう見ても囚人ですね』
「その格好のままで出て行けば、お前は脱獄囚ってことが丸わかりだな」
てめぇ、犯罪者になるのが怖いって、さっき言ってなかったか?
そんな堂々と「自分は犯罪者です」と主張したいとは驚きだ。
……………。
『イワンコフさんイワンコフさん!!お洋服もう一回見せてください!!』
慌てて走るその背後で、クロコダイルさんの笑い声が聞こえてきた。
「俺に指図すんじゃねェ。麦わら…」
そう言うと彼は自分の手のひらを上にかざす。
次の瞬間、ドゴォオオオオン!!という音と共に天井に大きな穴が開いた。
パラパラと残骸が降ってくる。
『は、え!?ぅえええええっ!?』
「喧しい…。何驚いてやがる」
『え、だって、穴が……なんで?イリュージョン?』
これが1人の力…?
目の前で起きた現実が信じられず、思ったことを口に出すとクロコダイルさんは溜息をついて答えた。
「俺はスナスナの実の砂人間だ」
『す、砂……?』
これが砂の威力?
おっかしいなぁ。私が知ってる“砂”は天井に穴を開けたりできないんだけどなぁ。
砂のお城を作ったり、泥団子の最終工程に使用したり。そういう使い方しか知らないぞぅ
「…なんか言いたげだな」
『いや、その、色々衝撃的過ぎて』
とりあえずクロコダイルさんには逆らわない方がいいなってことが分かりました。
そう言うと、彼は「賢明な判断だな」と言って笑った。
「そこのクロコボーイとプリティガール!仲良くお喋りしてる暇は無いっチャブルよ!!」
「あぁ!?誰と誰が仲良く……」
『プ、プリティ!!そ、そんな可愛いだなんて、初めて言われた!!』
浮かれてにやけそうになる両頬を手で押さえてると、クロコダイルさんに馬鹿にしたような、それでいて呆れたような視線を向けられた。
『え、あの、どうしました?クロコダイルさん』
「いや……お前の行動を見たら、こんなことで突っかかるのが馬鹿らしくなって来た」
『え?』
さっさと行くぞ
と言って、クロコダイルさんが歩き始めたので慌ててその背中を追う
「インペルダウンから脱獄する前に準備と作戦タイムをするっチャブル!ニューカマーランドに行くわよ!」
イワンコフさんがそう言って向かったのは、インペルダウンのLEVEL5と6の間に作られた5.5番地。通称ニューカマーランド
昔、穴掘りの能力を持った囚人が作り上げたフロアなんだと。
猛獣の巣の中や死体置き場など、色々な場所にニューカマーランドへの入口があるらしい。
その入り口を通ってここに辿り着いた人は、インペルダウンでは「神隠しにあった」という扱いになっている。
実際はこの自由な空間で、革命軍として活動しているとのこと。
ニューカマーランドは看守室とかから色々盗んでくるようで、色んなものが揃ってた。
『何ここ!!楽しそう!!私も捕まってる間に来たかった!!LEVEL6から、ここに繋がる入り口はどこにあったんですか?』
「バーカおっしゃい!!LEVEL6なんかに閉じ込められている囚人達をここに引き入れたら、この場所は崩壊するっチャブル!!」
『ガーン』
思ったままの感想を伝えたら、イワンコフさんに怒られた。
クロコダイルさん、私達仲間外れにされてたみたいですよ、と話しかけると彼は「こんな気色悪い場所、来ない方が正解だ」と吐き捨てた。
本当にイワンコフさんのこと苦手なんだろうな…。昔、女にされたこととかあるのかな。クロコダイルさんの女性姿とか絶対美人だろうな。
そんなことを考えていると、前に立つイナズマさんが「今より脱獄計画を始める!」とホワイトボードの前に立って話し始めた。
私は人より小さいので、一番前でお話を聞くことになった。
寝たら一発でバレるポジションだね。寝ないけど。
インペルダウン脱獄を成功させるための大まかな作戦はこう
①看守から鍵を奪い、片っ端から囚人を解放して行く
②全員で敵に向かって行って倒して行く。そんでもって脱出する。
うーん、実にシンプルで分かりやすい。
鍵を使って牢屋を開けていくって作業なら、私にもできそう。
囚人を多く解放すれば、それだけ脱獄が成功する可能性は上がる。戦えない分、頑張ろうと心の中で決意する
『あれ、そういえばクロコダイルさんどこに行ったんだろ』
きっと彼は背が高いから後ろの方で話を聞いてたに違いない。
姿が見えない彼を探してあたりをキョロキョロと見回す。
あ、いた。
『えっ』
彼の格好は先程とはまるで違った。
黒いスーツに革靴、高そうな黒いコートを肩に羽織って、木箱の上で葉巻を吸って優雅に座っている。
……変身でもしたのかな??メタモルフォーゼ?
無意識に口がポカンと開いていたようで、クロコダイルさんの方から声をかけられた。
「…何、間抜け面してやがる」
『あっ、いや、その驚いちゃって。あの!すごく、すごく似合ってます!かっこいいです!!』
「……!」
そう言うと、彼は目を見開いて固まった
あれ、私なんかまずいこと言った?
『あ、あの…すみません。私何か失礼なこと言いましたか…?』
「……いや」
クロコダイルさんは、フゥッと紫煙を吐いて言った
「…ところで、お嬢ちゃんは着替えねェのか?」
さっき、あのおカマ野郎がお前に何着か服を見せてただろう
その言葉にギクリとする。
さすが、周りをよく見ていらっしゃる。
『いや…あはは、確かにイワンコフさんが好きに着替えなさいって言って服を見せてくれたんですけど……その、』
「何だ」
『いや、あの、なんか刺激的なというか露出的な服が多くてですね』
ノースリーブとかヘソ出しTシャツとか、ミニスカートとか
体型がモロに出る格好には抵抗がある。だって女の子だもん
「そうか。まぁ、どうでもいいが」
『あはは、そうですよね』
「これから地上に出るってのに、囚人服で良いんだな?」
「……およ?」
囚人服…?
もう一度、自分の姿をよく見てみる。
『…うーん、これはどっからどう見ても囚人ですね』
「その格好のままで出て行けば、お前は脱獄囚ってことが丸わかりだな」
てめぇ、犯罪者になるのが怖いって、さっき言ってなかったか?
そんな堂々と「自分は犯罪者です」と主張したいとは驚きだ。
……………。
『イワンコフさんイワンコフさん!!お洋服もう一回見せてください!!』
慌てて走るその背後で、クロコダイルさんの笑い声が聞こえてきた。