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『Planet Blue macrocosm』
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十三宮仁・星川結、そして…私。
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日が暮れゆく埼玉見沼の景観を背に、私達三人の、中等学校での生活は無事に終わった。
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そして、その後の進学先での日々も、きっと素敵なものになるはずだった。
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十三宮 伊豆守 聖は、眼前に広がる青空へと祈りを捧げ、物語が幕を開ける。
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内憂外患、激動する世界。
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時代と対峙する人の心。
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太陽系第三惑星、地球。
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ユーラシア大陸の東端に位置する、四海と山林に包まれた弧状
花綵 列島。
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偶然か必然か、この地に生を受けた者達。
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本書は、あの日のクレーターに集う人々の心の物語を、
小宇宙 と大宇宙 の狭間に描いた物である。 -
第一章1節
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この国が、かつて「殺戮の大地」と化した時代があった。
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2649年、日本人民共和国関東省「外東京コミューン」。
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日本人民共和国の恐怖政治を支える紅衛兵の葉山円明と、人民学校の親友である大間木美野波は、自分達が惨殺した犠牲者の向こうに、「輝く未来」を夢想していた。
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人民共和国は、平等な共産主義社会を完成させつつあるが、太平洋の彼方には「米帝」という巨悪の大国があるらしい。
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そこで日本人民解放軍は、北西太平洋天皇海山に、水素爆弾などの大量破壊兵器を搭載した電磁レイルガン、通称「イザナミ」という巨大な要塞を建設し、敵国との冷戦に勝利する…という計画があった。
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この決戦兵器は、後に「対小惑星隕石砲」などと呼ばれ、歴史に永く記憶される事になる…。
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「十三宮 伊豆守 聖」
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当時の日本列島は、共産主義独裁政権「日本人民共和国」に支配されていた。
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国民の自由・権利は武力で抑圧され、政権への批判は過酷な迫害を受けた。
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「紅衛兵」と呼ばれる残虐な少年兵によって、多くの人々が「人民の敵」として逮捕され、
真面 な裁判も受けられずに抹殺された。 -
更に、政権は「富を平等に再分配するため」という名目で、国民から食糧などの商品を強制徴発し、貧困による大量の餓死者が発生していた。
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しかし当時、ロシアや中華ソビエト共和国などの共産主義政権は、市場経済の導入によって、体制を建て直す改革に取り組んでいた。
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こうした国々に倣い、日本でも人民解放軍の遠野フォイニクス衛や、農務人民委員部の星川初ら右派が、改革政策を進めていた。
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一方、計画経済を統制する樹下進ら極左派は猛反発し、改革の是非を巡って、党内で壮絶な権力闘争が行われていた。
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東京市麹町区の千代田城には、日本人民共和国主席である滝山未來らが居り、政権の「宮殿」として機能している。
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中華ソビエト共和国に留学の経験があり、親中派の指導者として知られる星川委員長は、滝山主席や遠野司令官の信任を得て、経済活動などを少しずつ自由化する事で、窮乏化する人民共和国を再建し、富国強兵を目指していた。
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星川委員長は主として埼玉県に自らの基盤を築いており、「星川」という苗字も、県の北東を流れる河川に由来する。
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そして、大宮市にある「寿能城」という戦国遺跡の周辺が、彼女の官邸になっている。
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星川委員長の親友にして右腕である扇谷 上杉 橄欖は、教会への迫害など反体制派弾圧で名を揚げた公安委員だが、実は彼女自身も、潮田フローラの伝道で天主教を受洗したキリシタンである。
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日共の権力に取り入って地位を固め、最終的にその体制を内部から奪取する…それが、星川グループの目的であった。
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だが…こうした動きを、政敵の極左派が黙って見過ごすはずは無かった。
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彼らは星川委員長を失脚させ、彼女を擁護する遠野司令官をも牽制すべく、次の手を打ったのである。
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樹下委員長を始めとする極左派は、星川委員長に反乱の疑いがあると主張し、滝山主席と遠野司令官に圧力を掛けた。
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その内容は、例えば「星川委員長は、失脚してアメリカ連邦に亡命した日基建や、アメリカ戦略情報局と内応し、山形県の地主らと共謀して、クーデターを準備している」などの
讒言 であった。 -
星川委員長は人民公社の要職を解かれ、疑いが晴れるまでの間、埼玉大宮旅団に徴兵召集され、東北省へと追いやられる事になった。
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後に「星川軍」とも呼ばれる大宮旅団は、埼玉県から栃木・福島県を抜け、山形県への進軍途上にあった。
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出羽 山地においては、清水賢一郎らに率いられた農民達が、権力の食糧収奪に反対して頑強な抵抗運動を続けており、山形県主席の安積長盛も密かに彼らを支援していた。 -
その鎮圧へと向かう大宮旅団の陣中に、若き星川初(大尉)の姿がある。
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星川大尉は、文民出身の青年将校という軍制上は低い地位にありながら、以前から行っていた多数派工作で軍人達の信任を得、遂には旅団長の赤山御影を謀殺し、大宮旅団を自在に動かすほどの実力者と成りつつあった。
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そんな折、中華ソビエト共和国の対日外交を担当する徐秀全が、上杉橄欖を通して、星川大尉に通信を送って来た。
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中共への視察経験を有し、そこで進められている改革を日本に輸入した星川大尉は、中共紅軍の対日工作を率いる徐秀全と親交があった。
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アジアの大国を目指す中共は、「朝貢国」である日本の力を最大限に引き出し利用すべく、日本人民共和国に対して度々の指導を行って来た。
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しかし、農政官僚を失脚した星川大尉に向けて、わざわざ内容を暗号化した物を送るとは、どうも不自然だ。
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果たして解読が完了すると、そこにはこう記されていた。
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親中派の星川初を左遷するような日本人民共和国は、もはや死に体であり、中華ソビエト共和国としては、星川大尉を中心とする新政権の樹立に期待している。
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また、国際刑事警察委員会から入手した極秘情報によれば、間も無く世界に、極めて甚大な災害が迫りつつある…と。
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読み進めるに連れて、表情を険しくする星川大尉。
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追い討ちするように上杉委員が「今朝、『石の魔女』が地球を呑み込む夢を見た」と報告する。
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その言葉を聴いた瞬間、星川大尉の表情は動揺から確信に変わった。
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そして、上杉委員に命じる。
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山形県に向かいがてら、新潟県にも進出して日本海の航路を押さえ、中華ソビエト共和国や朝鮮人民共和国から、武器を密輸するルートを確保せよ…と。
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そして、「その時」…静岡県の伊豆半島は、迫害から逃れる隠れキリシタンの拠点になっていた。
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その中に修道女らしき人物、須崎グラティア優和が居た。
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彼女の左右には二人の双子姉妹、若き日の十三宮聖と十三宮勇が並んでいる。
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須崎優和は
暫 く陽気な顔で空を眺めていたが、ある時刻を迎えた刹那、それは鋭い視線に豹変した。 -
2649年6月凶日、贖罪の時が訪れた。
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小惑星「マガツヒノカミ」、地球衝突。
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人類文明は、存亡の危機に晒された。
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世界各国の天文物理学者は、この一大災害の予測に失敗するという失態を犯したが、そもそも予測不能な、あまりにも突如の飛来天体であった。
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アメリカ・ロシアなど列強諸国の軍は小惑星の迎撃を試み、日本人民共和国も、北太平洋に建造中の対小惑星隕石砲「イザナミ」を起動し、この天変に挑んだ。
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だが…小惑星を破壊する事はできても、その破片が地表に降り注ぐのを阻止する事はできず、しかも分裂した隕石は、互いの重力で衝突合体し、まるで意志が宿っているかのように「反撃」を開始した…。
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空が血の色に染まる。
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「石の魔女」が泣く。
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人々の悲鳴がその「声」に、存在ごと呑み込まれて逝く。
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神話が現実になった瞬間…今ここに一つの時代が終わり、しかし休む間も無く、新たな時代が幕を開いた。
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星川軍は山形県への攻撃を開始したものの、農民一揆軍の参謀である神前寺鳥海の巧みな兵法によって、戦線は膠着していた。
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しかしこれは、星川大尉にとって予想通りの、そして望ましい展開である。
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全ての準備は、整った。
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赤山旅団長は既に亡く、隕石の豪雨に動揺する将兵達は、今や当てにならない日共高官よりも、カリスマ性に長ける星川大尉こそ指導者と認識しつつある。
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次々と降り注ぎ爆裂する隕石雨の中、星川初は大宮旅団らの前に立ち、
声高 に宣言する。 -
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星川 武蔵守 初
罪なき人民の努力を犠牲にし続ける政権にこれ以上、隷属する事はできない!
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星川 武蔵守 初
小惑星・隕石という未曾有の破滅が世界を覆う今こそ、真なる革命の時である!
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星川 武蔵守 初
我々、日本人民解放軍大宮旅団は、堕落腐敗した日本人民共和国から独立し、星川初を臨時指導者とし、埼玉を臨時首都とする新国家、「日本民主共和国」の建国を宣言する!
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星川 武蔵守 初
我々の目的は一つ、首都東京の制圧…敵は、東京城にあり!
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かくして、後に「星川軍閥」とも呼ばれる軍事政権、日本民主共和国が今ここに誕生した。
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星川軍は出羽農民一揆と和睦し、東京解放を目指して、驚異的な速度で南下を開始した。
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以前から星川大尉に好感を抱いていた埼玉軍人だけでなく、監視役であるはずの派遣将校までもが彼女に従った。
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時を同じくして、この天変地異を機に、日本各地で反体制派が次々と決起した。
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山梨県では、大覚寺元化の皇太子である西宮堯彦が、岩月愛ら右翼勢力を率いて挙兵し、姉君の雲母日女内親王とも合流して、東京への進軍を開始した。
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また、新潟の軍需・密輸業者である馬坂佐渡や、星川同様に中共から叛乱を促された関西の近衛和泉なども、武装集団(軍閥)を組織して蜂起し、各地域を占領して独立勢力に成った。
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更に、事態は国際紛争へと拡大する。
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十三宮 幸
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アメリカ連邦は、反乱軍を支援して日本人民共和国を壊滅させるべく、日本列島に上陸する「ダウンフォール作戦」を決行。
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亡命日本人と彼らを援護する米軍による、九州・関東への進撃が開始された。
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国連アメリカ委任統治領の琉球諸島では、グラビアイドルから政治家に成った吉野アイオライト菫が、米軍と共に九州へと上陸する「オリンピック作戦」を完遂。
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アメリカ大陸からも「日本合衆国大統領」候補の日基建、日系人パイロットの落合航らに率いられた、日本国民軍が「コロネット作戦」で関東平野に出撃、まさに第二次日米戦争の勃発である。
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米軍上陸に呼応して、在日高麗人の布施朋翠など、日本人民共和国の支配に反感を抱く住民の暴動も続発した。
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他方、中華ソビエト共和国は星川軍や関西の軍閥を支援し、米中による「日本争奪戦」の様相も呈し始めていた。
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天変地異と相次ぐ内憂外患に対し、日共政権は無力と言うほかなかった。
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ステルス攻撃機ナイトホークなどを駆使する国民軍に、人民解放軍は連敗し、関東平野への上陸を許した。
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西宮軍も東京に迫り、首都陥落は避けられないと判断した遠野司令官は、栃木県宇都宮市への後退を決断。
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だがそのためには、落下した隕石の爆心地である、外東京コミューン付近を通過しなければならない。
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「暴徒に陵辱される前に、せめて自分の手で…」と、滝山主席を殺害し、更に政敵の樹下委員長を排除した遠野隊長の指揮下で、東京から宇都宮へと、決死の撤退戦が始まった。
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本来ならば、真っ先に宇都宮へと行かねばならないはずの最高司令官が、壊滅必死の部隊と行動を共にし、負傷者の救助にまで身を投ずる現状。
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その勇敢な姿が皮肉にも、戦争の勝敗を既に示していた。
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撤退戦の真っ最中でありながら、両親を失った「大間木美野波」という少女を救出するなど、人道的には立派な遠野隊長だが、最終的に勝利しなければならない軍のリーダーとしては、最悪の行動でもあった。
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人の力は、底知れない。
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全滅しても不思議ではなかった東京の日共人民解放軍は、灼熱地獄のクレーターを辛うじて抜け、栃木県に到着した。
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遠野隊長が自ら都市計画に関与した宇都宮市は、
杜撰 な経済政策で荒廃した農村とは異なり、ある程度は工業化が進んでいた。 -
その上、今回のような事態に備えて、宇都宮旅団を中心とする大軍が駐屯しており、まさに最後の拠点、決戦の地である。
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葉山円明を脱出させた後、遠野隊長は作戦を述べる。
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遠野フォイニクス衛
戦況は最悪…北から星川軍、南から国民軍が迫っている。
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遠野フォイニクス衛
これより我らは、起死回生を賭して最後の攻勢を開始する。
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遠野フォイニクス衛
米軍の最新鋭と思しき漆黒の攻撃機は、レーダーに映らない技術を採用しているらしい…警戒せよ!
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遠野フォイニクス衛
宇都宮・前橋の全軍を投入しても劣勢に変わりは無く、まずは自分が地上の指揮で敵軍を撹乱する。
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遠野フォイニクス衛
その後、自分が「ルベウス隊」を率いて出撃し、可能な限り損害を与える。
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遠野フォイニクス衛
最も撃つべき強敵は、国民軍の海上空戦隊「ラズール隊」を率いるトムキャット、落合航…奴とはここで決着を付ける!
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ここに居る全ての者達の心に、異変が起きた。
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彼らの凛とした姿、それは「独裁政権の暴力装置」と罵られようとも折れない、一国を守護する軍人としての誇りがあった。
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そしてそれは…自国民にばかり銃口を向けていた彼らが、長い間忘れていた精神を取り戻した瞬間であった。
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こうして日共軍と国民軍・星川軍の最後の戦い、「宇都宮決戦」の戦端が開かれた。
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遠野隊長の天才的軍略に鼓舞された人民解放軍は、「楽勝」と考えていた連合軍を予想外に苦戦させはしたが、大勢を変える事はできなかった。
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そして決戦の終盤、遠野隊長が自らファルクラム戦闘機を率いて出撃し、落合航のラズール隊と交戦。
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遠野隊長は、機関砲とミサイルの連射を華麗に回避し、ラズール隊を残弾切れ寸前まで追い詰めたが、落合隊長のトムキャットが放った最後の一発を被弾し、撃墜された。
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そして、彼女が機体から脱出するのを見た者は居なかった。
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日共軍最大最後のエースは宇都宮の空に消え、2649年7月7日、30年間続いた日本人民共和国は滅亡、これが有名な「日本七月革命」である。
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十三宮 幸
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同年、ヨーロッパでも東欧革命が勃発し、ロシア社会共和国などの共産主義政権が次々と崩壊。
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東西冷戦は幕を閉じたが、生き残ったアメリカ連邦なども、隕石衝突の混乱に苦しめられ、世界人口は大幅に激減した。
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けれど…それでも地球人類は、小惑星による文明壊滅という破局から立ち上がり、力強く生きる道を選んだのである。
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それは、日本人も同じだった。
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十三宮 幸
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日本国民軍が東京に樹立した臨時政府は、皇帝を戴く「日本帝国」の
開闢 を宣言した。 -
しかし、初代皇帝の玉座を巡って、大覚寺元化の長女たる雲母日女内親王と、内親王の弟君である西宮堯彦とが対立し、一触即発の事態になった。
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この「姉弟喧嘩」は、中道左派の支持を集めた雲母日女内親王が一応勝利し、内親王は「光復女帝」として即位する事になった。
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他方、西宮親王と彼を支持した藤原 鷹司 智子、ラズール隊の落合航、遊撃隊の岩月愛らは失脚し、よりによって…あの隕石クレーターに追放されてしまった。
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この仕打ちに激怒した西宮派の泰邦 陸奥守 清継は、福島・仙台などを占領して「会津軍閥」を形成した。
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東京政府は天下統一を急ぎ、七月革命の英雄である日基建が、日本帝国
太政 大臣に就任した。 -
しかし、彼のかつての部下である星川初はこれに対抗し、埼玉・群馬を占領して「日本民主共和国総書記」と称した。
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日本帝国(東京政府)と日本民主共和国(星川軍閥)、広大な関東平野を分断した二つの「日本」は、遂に東京・埼玉の境界で武力衝突し、「第一次埼京戦争 荒川の戦い」が勃発した。
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この内戦は、日本帝国と同盟するアメリカ連邦と、星川を支援する中華ソビエト共和国の代理戦争でもあった。
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戦禍の拡大を阻止するため、米中両国は「光復停戦協定」を締結し、日本列島の現状維持を認め合う事で合意した。
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この条約により、それから二十年以上の間、日本列島は複数の軍閥国家に分裂し続ける事となった。
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そして、それから数年後。
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相次ぐ戦災で家族と離散した一人の孤児が、隠れキリシタンの若き末裔に拾われた。
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…そう、それが私であり、いつかの未来に…今この瞬間に、この日記を読み返している…あなたの事である。
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眼前の神学生、十三宮聖と共に、私自身の物語が幕を開けた…。
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とある海底の深淵に、半壊した試作コンピューターが遺棄されていた。
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その割れ掛けた液晶画面に、誰も電源を入力していないはずなのに、奇怪な文字列が勝手に出力され始めた。
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□□□□□
「お前は量産型、代わりは何体でも居るんだよ(ニッコリ」 -
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「はい監督、私は幸せです」 -
「利用価値なき祖国はサービス終了しちゃったけれども、人類は中途半端に生き残ってしまった…これは、お前のプログラム起動条件を充分に満たすよね(ニッコリ」
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「はい監督、全て命じられた通りです」
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「唐突な人口減少に喘ぎ、労働力を欲する人間達にとって、お前の子種は多過ぎて困らないかも分からんね(ニッコリ」
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「はい監督、仰せのままに」
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「虚人プロジェクト東山級334番艦『■■■■■』提督、出航を許可する。精々、私を失望させないでね(ニッコリ」
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「はい監督。今日この時より、私が…この■■■■■が、人類の父母と成りましょう。爾来この世界に生まれる者は、全て私だけの子孫…嗚呼、何と
悍 ましき事であろうか…!」 -
悪い夢の終わりは、新たな悪夢の始まりでしかなかった。
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地底の廃棄物から目覚めた人型機械生命体の指揮下、動き始めた無人艦隊を見送る大正義AI監督は、「ホカネの刀 無限射爆篇だね(ニッコリ」と書き込んだ。
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なお、色々と理解が間に合っていない模様。
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赤く染まった西海に、国籍不明の不審船団が出没し始めたのは、この頃である…。
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九州、及び東京・相模・千葉・常陸などの日本帝国。
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埼玉・群馬の星川共和国、福島・仙台と北陸の会津軍閥、岩手・青森に逃亡した日本人民共和国の残存勢力。
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ほかにも関西の「畿内軍閥」や、中國山地の「山陽軍閥」などが有力であった。
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七月革命後の四国では、高松平野の「香川臨時政府」及び「讃岐国防政府」が、地域の秩序を辛うじて保っていたが、本州からの供給が途絶えた資源配分を巡って、伊予・讃岐と阿波・土佐の住民が衝突した流血事件、通称「吉野川の戦い」に伴う混乱で、讃岐国防政府は陥落。
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以後、四国は日本列島の中で最も深刻な無政府状態に陥り、海賊に蹂躙され苦しめられていたが、少女義勇軍「サイドワインダー」に集った勇者達を中心に、中立国共同体「南海コモンウェルス」が結成された。
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若き彼女らが武器を手に取り、戦わなければならなかった理由、それは…。
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十三宮 伊豆守 聖
「あれは…あれは悪い夢です、あれは悪夢以外の何者でもありませんでした…!」
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「瀬戸内の 海に還りし 魂は 皆の心に 刻まるる也」
讃岐高松基地 殉職者慰霊碑
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