Love the darkness -3-
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ジョセフの呪いのせい…じゃなくてクワガタのスタンドのせいで飛行機が墜落したので、船で移動することになった。
こんな大きい船と船員さんたちをあっという間にチャーターできるなんて、スピードワゴン財団ってやっぱりすごい。すごいお金持ち。
船の隅で手すりにもたれてぼーっと海を眺めてたら、いつの間にか横に承太郎がいた。
私と同じように黙って海を見てる。
「日焼け止め買っといたらよかった」
気を遣って話しかけると同時に振り向いたら、承太郎とがっつり目が合う。今気付いたけどこの人なんか、めっちゃ見てくる…。
てっきり海を眺めてるのかと思ってたのでドギマギしてしまった。ただでさえ迫力あるんだから怖いよ。
「街についたら買えばいい。お前の肌は確かに焼けると痛そうだ」
「うん」
ジョセフにおねだりして良いやつ買ってもらおう。頷いてからまた海を見た。
横目に承太郎がタバコを取り出したのが見える。一度咳払いしてからそれを咥えた。
「承太郎はその制服、暑くないの?」
「日焼け防止にいいだろ」
「いいねぇ」
日焼けの話が続いててちょっと笑ってしまった。絶対そんなこと気にしてないくせに。私も長袖の上着買おうかな。
そう思いついたら横からタバコの匂いが漂ってきた。景色とそぐわなくてあんまり良くない。そして苦い香りが楽しくない。
(のりくんと遊ぼう)
匂いから離れようと思って手すりを離した。
後ろでベンチに座ってのんびりしてるのりくんの方に足を向けて歩き出そうとしたけど、その前に承太郎に声をかけられた。
「あそこにウミネコが集まってるな。魚がたくさんいる証拠だ」
指差す方を見たら、飛んでる白い鳥たちが次々海に降りて足を突っ込んでは舞い戻ってを繰り返してた。
「…ウミネコ?カモメじゃないの?」
「…ニャーニャー鳴いてんだろーが」
耳をすましたら確かに。
てっきりカモメだと思ってた私は驚いた。ぱっと承太郎を見上げたら怪訝そうにされた。
「ネコなの?にゃーにゃーネコみたいに鳴くからウミネコ?海で猫みたいに鳴いてるから……ウミネコ?」
「ふっ」
承太郎が笑った。なんだか私も楽しくなった。
「本当にそうなの?嘘ついてない?」
「さて。どーだかな」
「ウミネコかぁー。可愛いね。海も猫も好きだから気に入っちゃった」
しばらく一緒に目の前の光景を眺めてたけど、やっぱりタバコ臭くてちょっとむせた。
「喉乾いたからジュース飲んでくる」
承太郎の視線を感じながら優雅にくつろいでるのりくんのところまで歩いて戻った。
ベンチに寝転んでトロピカルなジュース片手に暇している。
「私もジュース飲みたい」
「いいよ。取ってきてあげよう。何がいい?」
「カルピス」
「ちょっとないかな…」
結局のりくんと同じのにして椅子に座ってちゅーちゅーストローで飲んだ。
今はテーブル席に移動してのりくんとおしゃべりしてるところ。
「けふっ」
「炭酸は苦手かい?」
「好きだけどけふってなっちゃう。子供っぽくて嫌なんだけど」
「そうかぁ。…僕は可愛くていいと思うけど」
(王子…)
にこっと眩しいのりくんの笑顔を見てたら、また同じジュースを持った承太郎が来た。このテーブルにはパラソルがついてる。さては制服がやっぱり暑くて避難してきたな。
「暑いな」
ほら。2人とも脱いだらいいのに。だってエジプトに向かってるんだから、これからもっと暑くなるよね?
ちょっと制服をパタパタするもんだから、まだ残ってるタバコの香りがまた流れてきた。
……ジョセフに日焼け止めの話をしに行こう。
ジュースを持って立ち上がった。
てくてく離れていく私を2人とも無言で見送ってくれる。
「……。」
「…タバコ、やめたらいいのに」
「ぁあ?」
「慌てて引き止めるくらいなら」
「おい、何が言いてーんだ花京院」
「僕は吸わなくて良かったなぁ」
「その薄ら笑いの口に突っ込んでやろーか」
ウミネコのにゃーにゃーに混ざって2人の会話が背中に聞こえた。
こんな大きい船と船員さんたちをあっという間にチャーターできるなんて、スピードワゴン財団ってやっぱりすごい。すごいお金持ち。
船の隅で手すりにもたれてぼーっと海を眺めてたら、いつの間にか横に承太郎がいた。
私と同じように黙って海を見てる。
「日焼け止め買っといたらよかった」
気を遣って話しかけると同時に振り向いたら、承太郎とがっつり目が合う。今気付いたけどこの人なんか、めっちゃ見てくる…。
てっきり海を眺めてるのかと思ってたのでドギマギしてしまった。ただでさえ迫力あるんだから怖いよ。
「街についたら買えばいい。お前の肌は確かに焼けると痛そうだ」
「うん」
ジョセフにおねだりして良いやつ買ってもらおう。頷いてからまた海を見た。
横目に承太郎がタバコを取り出したのが見える。一度咳払いしてからそれを咥えた。
「承太郎はその制服、暑くないの?」
「日焼け防止にいいだろ」
「いいねぇ」
日焼けの話が続いててちょっと笑ってしまった。絶対そんなこと気にしてないくせに。私も長袖の上着買おうかな。
そう思いついたら横からタバコの匂いが漂ってきた。景色とそぐわなくてあんまり良くない。そして苦い香りが楽しくない。
(のりくんと遊ぼう)
匂いから離れようと思って手すりを離した。
後ろでベンチに座ってのんびりしてるのりくんの方に足を向けて歩き出そうとしたけど、その前に承太郎に声をかけられた。
「あそこにウミネコが集まってるな。魚がたくさんいる証拠だ」
指差す方を見たら、飛んでる白い鳥たちが次々海に降りて足を突っ込んでは舞い戻ってを繰り返してた。
「…ウミネコ?カモメじゃないの?」
「…ニャーニャー鳴いてんだろーが」
耳をすましたら確かに。
てっきりカモメだと思ってた私は驚いた。ぱっと承太郎を見上げたら怪訝そうにされた。
「ネコなの?にゃーにゃーネコみたいに鳴くからウミネコ?海で猫みたいに鳴いてるから……ウミネコ?」
「ふっ」
承太郎が笑った。なんだか私も楽しくなった。
「本当にそうなの?嘘ついてない?」
「さて。どーだかな」
「ウミネコかぁー。可愛いね。海も猫も好きだから気に入っちゃった」
しばらく一緒に目の前の光景を眺めてたけど、やっぱりタバコ臭くてちょっとむせた。
「喉乾いたからジュース飲んでくる」
承太郎の視線を感じながら優雅にくつろいでるのりくんのところまで歩いて戻った。
ベンチに寝転んでトロピカルなジュース片手に暇している。
「私もジュース飲みたい」
「いいよ。取ってきてあげよう。何がいい?」
「カルピス」
「ちょっとないかな…」
結局のりくんと同じのにして椅子に座ってちゅーちゅーストローで飲んだ。
今はテーブル席に移動してのりくんとおしゃべりしてるところ。
「けふっ」
「炭酸は苦手かい?」
「好きだけどけふってなっちゃう。子供っぽくて嫌なんだけど」
「そうかぁ。…僕は可愛くていいと思うけど」
(王子…)
にこっと眩しいのりくんの笑顔を見てたら、また同じジュースを持った承太郎が来た。このテーブルにはパラソルがついてる。さては制服がやっぱり暑くて避難してきたな。
「暑いな」
ほら。2人とも脱いだらいいのに。だってエジプトに向かってるんだから、これからもっと暑くなるよね?
ちょっと制服をパタパタするもんだから、まだ残ってるタバコの香りがまた流れてきた。
……ジョセフに日焼け止めの話をしに行こう。
ジュースを持って立ち上がった。
てくてく離れていく私を2人とも無言で見送ってくれる。
「……。」
「…タバコ、やめたらいいのに」
「ぁあ?」
「慌てて引き止めるくらいなら」
「おい、何が言いてーんだ花京院」
「僕は吸わなくて良かったなぁ」
「その薄ら笑いの口に突っ込んでやろーか」
ウミネコのにゃーにゃーに混ざって2人の会話が背中に聞こえた。