Love the darkness -3-
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DIOを倒すためにエジプトに向かうことになって、成田空港から飛行機に乗った。
飛行機に乗るのは初めてじゃないけど久々で…いや、日本からは初めて。空港でジョセフがお菓子をいっぱい買ってくれた。
ホリィさんが心配なのに無理して明るく振る舞ってる。ジョセフはそういう人。
私はとにかく…ホリィさんのこともだけど、妹にも会って話を聞かなきゃと決意していた。なんでDIOといるの?病気じゃなかったの?あなたはもう…人間じゃないの…?
もし、最悪の展開だったら私が妹を解放してあげるんだ。それでみんな旅についてくるのを許してくれた。私のスタンド〈darkness〉が隠れるのが得意なおかげでもある。危険からはなるべく離れておくようにって言われた。
「なんにも見えなくなっちゃった…」
空港が離れて日本が離れて、人工の光が見えなくなったら、あとは夜の空と海の暗闇だけだった。
気持ちが落ち着かなくて窓の外をずっと見てたの。
ふと隣に座ってる承太郎が私を見てるのに気が付いた。窓越しに目が合ったから。
今声を出したのでこっちを見たのかな。
承太郎は帽子も髪も黒くて夜に溶け込んでいて、瞳の深いグリーンだけがやけに印象的だった。
くるりと振り向いたら、やっぱり瞳がきらりと輝いてて、その中に私が映ってる。なんか、か弱そうな女の子って感じで承太郎を見上げてた。自分が不安になってるのがわかって嫌だった。
「…承太郎の目は緑だね」
「なんだよ急に」
「優しい色だなって思って」
「ただの色だろ」
「今窓に映って光ってたの」
「そーかい」
不貞腐れたみたいに息をついてる承太郎の横から(優しいって言ったせい?)、今度はジョセフが身を乗り出してきた。
「リカの目は綺麗な水色じゃのー!わしと同じでな!」
本当の孫みたいじゃろ?ん?ん??いいじゃろー!って承太郎に絡んでいる。なんかめんどくさ…と思ってたら承太郎は私よりよっぽどめんどくさそうにジョセフから目をそらしていた。
「おいジジイ…調子に乗ってるとこ悪いがな、俺にはあんたとリカの瞳が同じ色だとは到底思えねぇな」
「なんじゃと!お揃いだもんなーリカ!昔お前も言っとったじゃろ!『ジョセフと同じで嬉しい』って…言って……言っておったんじゃよぉ…!うぅぅ……!」
「何泣いてんだきしょく悪りぃ…」
「それが今やわしを立派なじいさん扱いしとる!悲しくもなるわ!」
泣いてるジョセフを慰めようとしたらアブドゥルに「他の方に迷惑ですよ」って言われてた。この中でジョセフが1番落ち着きないって信じらんない…。
「けど僕も、リカの瞳は何色とも言い難い不思議な色をしてると思う。もちろん、とても綺麗だけれど…」
花京院さんがナチュラルお上品イケメンを発揮しててかっこいい。ジョセフは誰も賛同してくれなくて撃沈してるけど…。
承太郎はやっぱりつまらなさそうに「ふん」と鼻を鳴らした。
「海だ」
「え?」
「え?」
花京院さんと声がかぶる。何のことか一瞬分からなかったけど、承太郎が海って言ったんだよね。
今度こそため息をついてから、承太郎が背中を丸めて私の方に近づいてきた。
無骨で長い指が伸びてきて、ぐいって下瞼を伸ばされる。おかげで目がつぶれなかった。じっと何秒か強制的に目が合って、承太郎は真顔で綺麗で怖かった。でも、触れてる指は優しくて嫌じゃない。
「……海の色をしてる」
「ああ…なるほど。良い表現だね」
断言する承太郎に、感心したように花京院さんが微笑んだ。私は意味がわからなくて承太郎の手を掴んで下ろさせる。
「それって何色?」
「…海色だよ」
ふふんと得意げににやりとする承太郎。よく分からないけど機嫌を取り戻したらしい。
笑って細まったらまたその目がきらりと輝いた。
「…それなら、承太郎は海の深いところの色だよ」
「そうか。お揃いだな」
「ノォォォーーーッッ!!?」
「ジョセフさん!寝ている方もいますから!」
アブドゥルがいなかったら絶対まとまりないな…この面子…。
「さて寝るか。考えてても仕方ねぇ」
承太郎が覆い被さるようにして私のシートを斜めにしてから、自分のも少し傾けて目を閉じる。私も真似してシートにもたれて目を閉じた。
暗いけど、承太郎の匂いと存在を感じるから怖くはなかった。
ずっと考えてても仕方ないよね。
たぶん承太郎が言ってたのは目の色の話じゃない。私を元気づけてくれたんだね。私もママが大変な承太郎のこと、元気づけてあげられたらいいんだけど。
「…ありがとう承太郎。海の色、嬉しい」
もう一度目を開けて顔を覗き込んだら、承太郎はやっぱり私を深い深いグリーンの優しい瞳で見てた。
「さっさと寝ろ」
大きな手で両目を隠されて、私は今度こそ短い眠りについた。
飛行機に乗るのは初めてじゃないけど久々で…いや、日本からは初めて。空港でジョセフがお菓子をいっぱい買ってくれた。
ホリィさんが心配なのに無理して明るく振る舞ってる。ジョセフはそういう人。
私はとにかく…ホリィさんのこともだけど、妹にも会って話を聞かなきゃと決意していた。なんでDIOといるの?病気じゃなかったの?あなたはもう…人間じゃないの…?
もし、最悪の展開だったら私が妹を解放してあげるんだ。それでみんな旅についてくるのを許してくれた。私のスタンド〈darkness〉が隠れるのが得意なおかげでもある。危険からはなるべく離れておくようにって言われた。
「なんにも見えなくなっちゃった…」
空港が離れて日本が離れて、人工の光が見えなくなったら、あとは夜の空と海の暗闇だけだった。
気持ちが落ち着かなくて窓の外をずっと見てたの。
ふと隣に座ってる承太郎が私を見てるのに気が付いた。窓越しに目が合ったから。
今声を出したのでこっちを見たのかな。
承太郎は帽子も髪も黒くて夜に溶け込んでいて、瞳の深いグリーンだけがやけに印象的だった。
くるりと振り向いたら、やっぱり瞳がきらりと輝いてて、その中に私が映ってる。なんか、か弱そうな女の子って感じで承太郎を見上げてた。自分が不安になってるのがわかって嫌だった。
「…承太郎の目は緑だね」
「なんだよ急に」
「優しい色だなって思って」
「ただの色だろ」
「今窓に映って光ってたの」
「そーかい」
不貞腐れたみたいに息をついてる承太郎の横から(優しいって言ったせい?)、今度はジョセフが身を乗り出してきた。
「リカの目は綺麗な水色じゃのー!わしと同じでな!」
本当の孫みたいじゃろ?ん?ん??いいじゃろー!って承太郎に絡んでいる。なんかめんどくさ…と思ってたら承太郎は私よりよっぽどめんどくさそうにジョセフから目をそらしていた。
「おいジジイ…調子に乗ってるとこ悪いがな、俺にはあんたとリカの瞳が同じ色だとは到底思えねぇな」
「なんじゃと!お揃いだもんなーリカ!昔お前も言っとったじゃろ!『ジョセフと同じで嬉しい』って…言って……言っておったんじゃよぉ…!うぅぅ……!」
「何泣いてんだきしょく悪りぃ…」
「それが今やわしを立派なじいさん扱いしとる!悲しくもなるわ!」
泣いてるジョセフを慰めようとしたらアブドゥルに「他の方に迷惑ですよ」って言われてた。この中でジョセフが1番落ち着きないって信じらんない…。
「けど僕も、リカの瞳は何色とも言い難い不思議な色をしてると思う。もちろん、とても綺麗だけれど…」
花京院さんがナチュラルお上品イケメンを発揮しててかっこいい。ジョセフは誰も賛同してくれなくて撃沈してるけど…。
承太郎はやっぱりつまらなさそうに「ふん」と鼻を鳴らした。
「海だ」
「え?」
「え?」
花京院さんと声がかぶる。何のことか一瞬分からなかったけど、承太郎が海って言ったんだよね。
今度こそため息をついてから、承太郎が背中を丸めて私の方に近づいてきた。
無骨で長い指が伸びてきて、ぐいって下瞼を伸ばされる。おかげで目がつぶれなかった。じっと何秒か強制的に目が合って、承太郎は真顔で綺麗で怖かった。でも、触れてる指は優しくて嫌じゃない。
「……海の色をしてる」
「ああ…なるほど。良い表現だね」
断言する承太郎に、感心したように花京院さんが微笑んだ。私は意味がわからなくて承太郎の手を掴んで下ろさせる。
「それって何色?」
「…海色だよ」
ふふんと得意げににやりとする承太郎。よく分からないけど機嫌を取り戻したらしい。
笑って細まったらまたその目がきらりと輝いた。
「…それなら、承太郎は海の深いところの色だよ」
「そうか。お揃いだな」
「ノォォォーーーッッ!!?」
「ジョセフさん!寝ている方もいますから!」
アブドゥルがいなかったら絶対まとまりないな…この面子…。
「さて寝るか。考えてても仕方ねぇ」
承太郎が覆い被さるようにして私のシートを斜めにしてから、自分のも少し傾けて目を閉じる。私も真似してシートにもたれて目を閉じた。
暗いけど、承太郎の匂いと存在を感じるから怖くはなかった。
ずっと考えてても仕方ないよね。
たぶん承太郎が言ってたのは目の色の話じゃない。私を元気づけてくれたんだね。私もママが大変な承太郎のこと、元気づけてあげられたらいいんだけど。
「…ありがとう承太郎。海の色、嬉しい」
もう一度目を開けて顔を覗き込んだら、承太郎はやっぱり私を深い深いグリーンの優しい瞳で見てた。
「さっさと寝ろ」
大きな手で両目を隠されて、私は今度こそ短い眠りについた。