Love the darkness -3-
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警察署を出た後、流れでディオについての話を聞くことになった。
首から下がジョセフのおじいちゃんなんて信じられないし、そんな化け物についていった妹も信じられない。
ジョセフが念写した写真には、やっぱり私の双子の妹がディオの傍らに寄り添っているのが写ってた。
「ごめんなさいね、リカちゃん…。ジョースター家の問題に巻き込んでしまって…」
私の顔を申し訳なさそうに覗き込んでくるホリーさんの瞳には優しさが詰まってた。
「妹は、病気だったの…。ベッドから出られないぐらいだったのに、どうして」
「写真で見たところは元気そうだ…ディオがこうも近くに置いているとなると、彼女もスタンド使いなのかもしれん」
このディオって人のおかげで妹は病気から立ち直ったってこと?
だからって、どうしてママとパパを殺した人を前にそんなに笑ってられるの。
答えが欲しくてアブドゥルを見つめるけど、彼は罰の悪そうに顔をそらすだけだった。
「いつまでもうちにいていいのよ、リカ…。妹さんのことは、パパが絶対に取り戻すから安心して」
ホリーさんにそっと撫でられたら、ママのことを思い出してしまった。グレてないで、生きてるうちにもっと大切にしていたらよかった。
面倒見なきゃいけない妹のことだって、わずらわしく思っていたの。
「…うん…っ、ありがとう…」
気付いたらポタポタ涙がテーブルに落ちていた。なんとも言えない空気になってしまって気まずい。ホリーさんからハンカチを受け取っていると、ガタッと椅子が音を立てて、承太郎が立ち上がっていた。
「とりあえず、そのディオって野郎とお前の妹が仲良く生きてるってことは確実なようだ。分かっていたくせにいちいち泣くんじゃねぇ。泣けば妹は帰ってくるのか?」
「承太郎、貴様!もう少し言い方というものがあるだろう!」
「チッ…うっとおしいぜ」
アブドゥルに怒られると、ふい、と背中を向けて承太郎はお店を出て行った。
「ごめんなさいねリカ。あの子優しいんだけど不器用で…きっと励ましたかったのよ」
「それにしても…逃げるように出ていきおったな、あいつ…?」
「リカの澄んだ涙に自責の念に駆られたんでしょうな」
…アブドゥルは子供できたら親バカになりそう。
空条家の自宅はとんでもなく大きな豪邸だった。イメージ通りのザ・日本家屋!って感じでテンションが上がる。
「すごぉい!素敵!」
「うふふ。今日からここがあなたの家よ。承太郎!どこなの?!」
「映画みたい!」
「みんなとりあえずリビングにどーぞ!お茶淹れるわ」
「ふぃー。ようやく落ち着けるわい」
「お世話になります」
両手を合わせて会釈してからアブドゥルも家に入っていく。私もわくわく後に続こうとしたところで、がしっと後ろから肩を掴まれた。
良い匂いがする。振り向いたら目の前に淡い色の薔薇の花が咲いてた。
一輪だけ、ビニールに包まれたそれを承太郎が持ってる。
無言で差し出されてるので思わず受け取ってしまった。
「…くれるの?」
「ああ」
「綺麗…」
「その辺に咲いてたんで、ついでにな」
ちゃんと包装されてるからその辺に咲いてるわけないのに…。薔薇と承太郎を見比べてると、承太郎は悔しそうに唇を引き締めて帽子のつばを下げた。
「ったく、扱いに困るぜ…女の涙ってやつは」
「まぁ!承太郎…!あなたって子は!」
「どきな」
ずかずかみんなを押し退けて家に上がると、先頭のホリーさんまで追い抜いて承太郎は廊下の奥に見えなくなってしまった。
「ああ、パパ!どうしたらいいの!もしかして本当にうちに娘が…っ!?」
「ホリーさん、これお部屋に飾ってもいい?」
「オフコース!!花瓶取ってくるわ!」
ホリーさんほんとに元気だなー。「承太郎!あなたがそんなことするなんて承太郎!」って叫びながらドタドタと屋敷の奥に消えていってしまった。
「え?え?どういうことでしょうかジョースターさん!」
「むむぅ…あいつ、リカのことを“女”だと言いおったぞ…!“子供”でも“クソガキ”でもなく“女”とは……こりゃちょっと、まずいかもしれんのぉ…」
「ま、まずいとは?!」
苦虫を噛み潰したような顔で髭を撫でてるジョセフに、アブドゥルはちょっとパニックになって焦っていた。
私はもらった薔薇の香りを吸い込んだ。甘くて可愛くて元気が出てくる。さっき泣いたことはもう忘れていた。
首から下がジョセフのおじいちゃんなんて信じられないし、そんな化け物についていった妹も信じられない。
ジョセフが念写した写真には、やっぱり私の双子の妹がディオの傍らに寄り添っているのが写ってた。
「ごめんなさいね、リカちゃん…。ジョースター家の問題に巻き込んでしまって…」
私の顔を申し訳なさそうに覗き込んでくるホリーさんの瞳には優しさが詰まってた。
「妹は、病気だったの…。ベッドから出られないぐらいだったのに、どうして」
「写真で見たところは元気そうだ…ディオがこうも近くに置いているとなると、彼女もスタンド使いなのかもしれん」
このディオって人のおかげで妹は病気から立ち直ったってこと?
だからって、どうしてママとパパを殺した人を前にそんなに笑ってられるの。
答えが欲しくてアブドゥルを見つめるけど、彼は罰の悪そうに顔をそらすだけだった。
「いつまでもうちにいていいのよ、リカ…。妹さんのことは、パパが絶対に取り戻すから安心して」
ホリーさんにそっと撫でられたら、ママのことを思い出してしまった。グレてないで、生きてるうちにもっと大切にしていたらよかった。
面倒見なきゃいけない妹のことだって、わずらわしく思っていたの。
「…うん…っ、ありがとう…」
気付いたらポタポタ涙がテーブルに落ちていた。なんとも言えない空気になってしまって気まずい。ホリーさんからハンカチを受け取っていると、ガタッと椅子が音を立てて、承太郎が立ち上がっていた。
「とりあえず、そのディオって野郎とお前の妹が仲良く生きてるってことは確実なようだ。分かっていたくせにいちいち泣くんじゃねぇ。泣けば妹は帰ってくるのか?」
「承太郎、貴様!もう少し言い方というものがあるだろう!」
「チッ…うっとおしいぜ」
アブドゥルに怒られると、ふい、と背中を向けて承太郎はお店を出て行った。
「ごめんなさいねリカ。あの子優しいんだけど不器用で…きっと励ましたかったのよ」
「それにしても…逃げるように出ていきおったな、あいつ…?」
「リカの澄んだ涙に自責の念に駆られたんでしょうな」
…アブドゥルは子供できたら親バカになりそう。
空条家の自宅はとんでもなく大きな豪邸だった。イメージ通りのザ・日本家屋!って感じでテンションが上がる。
「すごぉい!素敵!」
「うふふ。今日からここがあなたの家よ。承太郎!どこなの?!」
「映画みたい!」
「みんなとりあえずリビングにどーぞ!お茶淹れるわ」
「ふぃー。ようやく落ち着けるわい」
「お世話になります」
両手を合わせて会釈してからアブドゥルも家に入っていく。私もわくわく後に続こうとしたところで、がしっと後ろから肩を掴まれた。
良い匂いがする。振り向いたら目の前に淡い色の薔薇の花が咲いてた。
一輪だけ、ビニールに包まれたそれを承太郎が持ってる。
無言で差し出されてるので思わず受け取ってしまった。
「…くれるの?」
「ああ」
「綺麗…」
「その辺に咲いてたんで、ついでにな」
ちゃんと包装されてるからその辺に咲いてるわけないのに…。薔薇と承太郎を見比べてると、承太郎は悔しそうに唇を引き締めて帽子のつばを下げた。
「ったく、扱いに困るぜ…女の涙ってやつは」
「まぁ!承太郎…!あなたって子は!」
「どきな」
ずかずかみんなを押し退けて家に上がると、先頭のホリーさんまで追い抜いて承太郎は廊下の奥に見えなくなってしまった。
「ああ、パパ!どうしたらいいの!もしかして本当にうちに娘が…っ!?」
「ホリーさん、これお部屋に飾ってもいい?」
「オフコース!!花瓶取ってくるわ!」
ホリーさんほんとに元気だなー。「承太郎!あなたがそんなことするなんて承太郎!」って叫びながらドタドタと屋敷の奥に消えていってしまった。
「え?え?どういうことでしょうかジョースターさん!」
「むむぅ…あいつ、リカのことを“女”だと言いおったぞ…!“子供”でも“クソガキ”でもなく“女”とは……こりゃちょっと、まずいかもしれんのぉ…」
「ま、まずいとは?!」
苦虫を噛み潰したような顔で髭を撫でてるジョセフに、アブドゥルはちょっとパニックになって焦っていた。
私はもらった薔薇の香りを吸い込んだ。甘くて可愛くて元気が出てくる。さっき泣いたことはもう忘れていた。