Love the darkness -3-
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次の日の夜、言われた通りジャンプを買って承太郎のところに戻ってきた。
突然となりに現れる私に承太郎はもう驚かなくなっていた。
寝転んでジャンプを見てる承太郎のお腹のところに座って漫画を盗み見ながら、おつりで買ったハーゲンドッツのいちごを影から取り出した。
「てめぇ、何1番良いやつ買ってきてんだ」
「これアメリカにもあるよ」
人の金だぞ、普通2人分買ってくるだろうが。
と意外とみみっちぃことを言ってくる。楽しみにしてたのに突然食べるのに罪悪感が湧いてきて最悪。けど、文句を言われながらでもハーゲンドッツは最高に美味しい。
「俺にもくれ」
「……。」
3口目をスプーンに乗せたところで承太郎がついにジャンプから顔をそらした。ハーゲンドッツのいちごは他のどのいちご味よりおいしいと思う。香りに我慢できなくなっても仕方ないね。それにしても、ジャンプといいアイスといい、承太郎ってやっぱり子供だよね。
「はい、どうぞ」
「ん」
スプーンを顔に近づけたらぱくって食いつかれた。顔の距離が近付いて、承太郎の長いまつ毛もくっきり見える。
「美味い」
一瞬微笑んでまたジャンプに視線を向ける。
承太郎ってやっぱりかっこいいよね。点数だと、95点。100点は写真で見た若いときのジョセフだよ。私の中ではね。
(やっぱり似てる、気がする…)
その後も義務感が湧いてしまって、3口にひとくち承太郎にアイスをせっせとあげていた。
そしたら、階段の上から女の人と警察のおじさんの話し声がしてきて、私はそっちに顔を上げた。
「チッ…めんどくせぇのがきやがったな」
承太郎は鬱陶しそうにため息をついて帽子を深くかぶり直した。なんだろ…声と足音が多い。いつもなら多くてもおじさん2人なのに。
「おいリカ…ちょっと隠れてろ。すぐに追い返すからよ」
「わかったから押さないで!」
ぐいぐい背中を押されてハーゲンドッツのカップを落とした。
名残惜しすぎたけど残りは諦めてベッド下の影の中に身を潜める。
(彼女かな…?)
そう思うとなんとなく嫌な感じがした。
でも、いつもの警察のおじさんと現れた綺麗な女の人は、彼女じゃなくて承太郎のママだった。承太郎ってハーフだったのね。
納得したのも束の間、さらに増える登場人物に私は背筋を凍らせた。
「出ろ!わしと帰るぞ」
(なんでここに!)
見覚えのある靴と聞き馴染みのある声…。でも今は、私が見たことないくらい険しい表情をしてる。檻を挟んで承太郎と睨み合ってるのは、私を引き取ってくれた恩人のジョセフだった。
どういう運命?似てる似てると思ってたら、まさかのおじいちゃんと孫だったの!
しかも教育ママ(私命名)のアブドゥルまでいる…。
普通に驚いた+ここにいるのがバレたら怒られる恐怖で頭を抱えてる間に、あれよあれよとアブドゥルと承太郎がモメはじめた。
私が隠れてるなんて知るわけないから、マジシャンズレッドで好き勝手に辺りを燃やしている。
(逃げた方が……、でも、承太郎置いてくの心配だし…)
火の縄でぐるぐる巻きにされるのなんて苦しいに決まってる。せっかく出てきた承太郎のスタンドが弱まってくのを見て、バレるのなんてどうでもいいから助けなきゃって思った。
「あっつい!」
火の粉が手に飛んできて思わず声が出た。承太郎がちらっとこっちを見たので慌てて口を抑える。「名付けてスタンド!」とか怒鳴ってたのでジョセフたちには私の声は聞こえなかったみたい。
承太郎はなんだか怒ってた。
すぐに水道管を壊して鉄格子を無理矢理曲げるとアブドゥルを倒すために外に出た。
その時点で目的を達したアブドゥルが戦うのをやめたので、承太郎も納得したみたい。2人のスタンドは徐々に消えてしまった。
承太郎は一息つくと、持っていた鋭く折れた鉄格子を床に落としてびしょびしょになったベッドにまた近付いてくる。
「おい!承太郎!お前どんだけ頑固なんじゃ!スタンドのことならわしらが説明してやるっ!もう牢屋なんかにおらんでいい!」
「出てこいリカ。一緒に行くぜ」
「なっ!…リカ、じゃとぉ!?」
ジョセフをシカトして腰を折り、ベッドの下を覗き込むようにして手を伸ばしてくれる。私はその手を取った。名前もしっかり呼ばれてるしこんなに濡れてたら逃げる気力なんてないよ。
ほっと息を吐いて私をベッドの影から引き上げてくれる承太郎の力は強い。
「無事か?」
「…トイレの水かぶっちゃった…」
「言っとくが普通の水だからな」
「アブドゥル早く乾かして〜っ!」
脱いだ学生服で頭を拭かれつつ目を点にしてるアブドゥルに泣きつく。
彼より現実に帰ってくるのが早かったジョセフは怒って目を釣り上げた。
「リカっ!!なんでお前がここにおるんじゃ!!このバカタレがっっ!」
「やだやだ怖いっ!!」
詰め寄ってくるジョセフから隠れるように承太郎にしがみつく。承太郎は大きな手を私の肩に回してかばうようにしてくれた。
「やれやれ…おじいちゃんについて来たとは聞いていたが…どうやらあんたのことらしい。そんなに大事なら怒鳴るより先に元気なことを喜んだらどうなんだ?焼け死ぬところだったんだぜ」
「ぐぬっ!ぐぬぬぬぬ……!おい承太郎!なんでこの子とお前が一緒におるんじゃ!まさか牢屋に連れ込んで変なことしとらんじゃろうなぁ!?」
「こんな湿っぽいとこさっさと出ようぜ、リカ」
「あっ!コラ!その手を離さんかっ!」
「わーいっ。承太郎!ここを出るのね〜!それにこの子はなんて可愛いの!ママ娘も欲しかったのよ〜」
ほとんど持ち上げられるようにして承太郎と警察署を後にした。
ホリーさんのこと、うっとおしいアマとか言ってたけど、見上げた横顔は年相応に見えたので、私もようやく安心した。
でもすぐにジョセフとアブドゥルにがみがみ言われることを想像して胃もたれした。
突然となりに現れる私に承太郎はもう驚かなくなっていた。
寝転んでジャンプを見てる承太郎のお腹のところに座って漫画を盗み見ながら、おつりで買ったハーゲンドッツのいちごを影から取り出した。
「てめぇ、何1番良いやつ買ってきてんだ」
「これアメリカにもあるよ」
人の金だぞ、普通2人分買ってくるだろうが。
と意外とみみっちぃことを言ってくる。楽しみにしてたのに突然食べるのに罪悪感が湧いてきて最悪。けど、文句を言われながらでもハーゲンドッツは最高に美味しい。
「俺にもくれ」
「……。」
3口目をスプーンに乗せたところで承太郎がついにジャンプから顔をそらした。ハーゲンドッツのいちごは他のどのいちご味よりおいしいと思う。香りに我慢できなくなっても仕方ないね。それにしても、ジャンプといいアイスといい、承太郎ってやっぱり子供だよね。
「はい、どうぞ」
「ん」
スプーンを顔に近づけたらぱくって食いつかれた。顔の距離が近付いて、承太郎の長いまつ毛もくっきり見える。
「美味い」
一瞬微笑んでまたジャンプに視線を向ける。
承太郎ってやっぱりかっこいいよね。点数だと、95点。100点は写真で見た若いときのジョセフだよ。私の中ではね。
(やっぱり似てる、気がする…)
その後も義務感が湧いてしまって、3口にひとくち承太郎にアイスをせっせとあげていた。
そしたら、階段の上から女の人と警察のおじさんの話し声がしてきて、私はそっちに顔を上げた。
「チッ…めんどくせぇのがきやがったな」
承太郎は鬱陶しそうにため息をついて帽子を深くかぶり直した。なんだろ…声と足音が多い。いつもなら多くてもおじさん2人なのに。
「おいリカ…ちょっと隠れてろ。すぐに追い返すからよ」
「わかったから押さないで!」
ぐいぐい背中を押されてハーゲンドッツのカップを落とした。
名残惜しすぎたけど残りは諦めてベッド下の影の中に身を潜める。
(彼女かな…?)
そう思うとなんとなく嫌な感じがした。
でも、いつもの警察のおじさんと現れた綺麗な女の人は、彼女じゃなくて承太郎のママだった。承太郎ってハーフだったのね。
納得したのも束の間、さらに増える登場人物に私は背筋を凍らせた。
「出ろ!わしと帰るぞ」
(なんでここに!)
見覚えのある靴と聞き馴染みのある声…。でも今は、私が見たことないくらい険しい表情をしてる。檻を挟んで承太郎と睨み合ってるのは、私を引き取ってくれた恩人のジョセフだった。
どういう運命?似てる似てると思ってたら、まさかのおじいちゃんと孫だったの!
しかも教育ママ(私命名)のアブドゥルまでいる…。
普通に驚いた+ここにいるのがバレたら怒られる恐怖で頭を抱えてる間に、あれよあれよとアブドゥルと承太郎がモメはじめた。
私が隠れてるなんて知るわけないから、マジシャンズレッドで好き勝手に辺りを燃やしている。
(逃げた方が……、でも、承太郎置いてくの心配だし…)
火の縄でぐるぐる巻きにされるのなんて苦しいに決まってる。せっかく出てきた承太郎のスタンドが弱まってくのを見て、バレるのなんてどうでもいいから助けなきゃって思った。
「あっつい!」
火の粉が手に飛んできて思わず声が出た。承太郎がちらっとこっちを見たので慌てて口を抑える。「名付けてスタンド!」とか怒鳴ってたのでジョセフたちには私の声は聞こえなかったみたい。
承太郎はなんだか怒ってた。
すぐに水道管を壊して鉄格子を無理矢理曲げるとアブドゥルを倒すために外に出た。
その時点で目的を達したアブドゥルが戦うのをやめたので、承太郎も納得したみたい。2人のスタンドは徐々に消えてしまった。
承太郎は一息つくと、持っていた鋭く折れた鉄格子を床に落としてびしょびしょになったベッドにまた近付いてくる。
「おい!承太郎!お前どんだけ頑固なんじゃ!スタンドのことならわしらが説明してやるっ!もう牢屋なんかにおらんでいい!」
「出てこいリカ。一緒に行くぜ」
「なっ!…リカ、じゃとぉ!?」
ジョセフをシカトして腰を折り、ベッドの下を覗き込むようにして手を伸ばしてくれる。私はその手を取った。名前もしっかり呼ばれてるしこんなに濡れてたら逃げる気力なんてないよ。
ほっと息を吐いて私をベッドの影から引き上げてくれる承太郎の力は強い。
「無事か?」
「…トイレの水かぶっちゃった…」
「言っとくが普通の水だからな」
「アブドゥル早く乾かして〜っ!」
脱いだ学生服で頭を拭かれつつ目を点にしてるアブドゥルに泣きつく。
彼より現実に帰ってくるのが早かったジョセフは怒って目を釣り上げた。
「リカっ!!なんでお前がここにおるんじゃ!!このバカタレがっっ!」
「やだやだ怖いっ!!」
詰め寄ってくるジョセフから隠れるように承太郎にしがみつく。承太郎は大きな手を私の肩に回してかばうようにしてくれた。
「やれやれ…おじいちゃんについて来たとは聞いていたが…どうやらあんたのことらしい。そんなに大事なら怒鳴るより先に元気なことを喜んだらどうなんだ?焼け死ぬところだったんだぜ」
「ぐぬっ!ぐぬぬぬぬ……!おい承太郎!なんでこの子とお前が一緒におるんじゃ!まさか牢屋に連れ込んで変なことしとらんじゃろうなぁ!?」
「こんな湿っぽいとこさっさと出ようぜ、リカ」
「あっ!コラ!その手を離さんかっ!」
「わーいっ。承太郎!ここを出るのね〜!それにこの子はなんて可愛いの!ママ娘も欲しかったのよ〜」
ほとんど持ち上げられるようにして承太郎と警察署を後にした。
ホリーさんのこと、うっとおしいアマとか言ってたけど、見上げた横顔は年相応に見えたので、私もようやく安心した。
でもすぐにジョセフとアブドゥルにがみがみ言われることを想像して胃もたれした。