Love the darkness -3-
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アメリカ。
私が家にいなかった間に家族が殺されていた。
お母さんとお父さんは血まみれで倒れていて、双子の妹は行方不明。
スタンドを持っていた私を狙ってきた人たちのせいだった。
スピードワゴン財団って人たちに保護されてそう教えてもらった。
私を引き取ってくれたジョセフはとても素敵なおじいちゃんで、念写のスタンドを使ってディオのことも教えてくれた。
ハーミットパープルで写した写真には、ディオと…彼と一緒にいる私の片割れが写っていた。
『気持ちは痛いほどわかるが…リカ。お前を連れて行くわけにはいかん。子供には危険すぎる。儂らが必ずディオを倒し、お前の家族を取り戻してこよう。約束じゃ』
私だって自分のスタンドで戦える。
ディオを倒す旅について行こうとしたけど止められた。
だから私は、こっそりジョセフとアブドゥルの後を追いかけることにした。
「…お兄さん」
「?!」
なのに、なんでこんな辛気臭い留置場なんかに来なきゃいけなくなっちゃったの。
闇に紛れてお兄さんのベッドの隣に座ってたら当たり前だけど驚かれた。
この不良丸出しの大きいお兄さんは、街で別の不良たちに絡まれてた私を助けてくれた人。
見た目通りすごく強くてかっこよかった。けどなんかヤバい人っぽくて、必要以上に私を取り囲んでた不良たちをぼっこぼこにして、警察を呼ばれてた。
「テメー、昼間の…。…どうやってここに入った?」
お兄さんは大人しく堂々と捕まったし、この留置場から出ないなんて言ってる。でもそれが何故か、私にはわかる。
「えっと……私の、悪霊に…入れてもらったの」
「はぁ?」
「一緒だよ。あの時お兄さんが、悪霊を抑えようとしてたのも全部見てた。助けてくれて、ありがとう」
「……。」
お兄さんは隣に座る私をじっと見ながら、どこかからタバコとライターを取り出した。けど少し動きを止めて、それを吸うのをやめて近くに放った。
「…偶然助けたガキが俺と同じ悪霊付きとはな…何の運命か知らねぇが…とりあえず1人で抱え込まなくても良くなったってことか」
「いたいいたいっ」
にやりと笑ったお兄さんは私のほっぺやら腕やらをつねってきた。
「お前自体が悪霊ってわけじゃなさそうだ」
「見てわからない?」
「見たところ…テメェは浮くタイプだぜ。じゃなけりゃあんな連中に目を付けられるわけがねぇ」
「じゃあお兄さんと一緒だね」
ほっぺを押さえながらそう言うと、お兄さんは少し息を吐いて「気をつけな」って言ってくれた。笑ったのかな?心配してくれてるみたい。
ちょっと打ち解けた気がして嬉しくなってたら、乱暴な足音が聞こえてきたので身を引き締めた。
「何か声が聞こえるなぁ?!JOJO!」
騒ぎすぎたかな?警察の人が近づいてきてる。
お兄さんもベッドの上で少しだけ身構えるようにした。
「お前、名前は?」
「リカ。」
「そうか。リカ、しばらく隠れてな」
「ううん、怖いから今日はもう帰る」
足音はすぐそこまで迫ってる。
お兄さんがさりげなく庇うように私の前に上げてくれてるその腕を抑えた。
それから私は、自分とお兄さんの影が映る背後の壁に足から滑り込む。身近な暗闇が底の見えないもう一つの世界と繋がってる。
「私に取り憑いてるのは、夜のおばけなの」
「ーーーーー!」
壁に吸い込まれてく私にお兄さんは言葉を無くして驚いていた。
だから私はそれどころじゃないって、お兄さんの肩を指でトントンして檻の外を指差した。警察の人、来ちゃうよ。
「またね」
お兄さんが前を向いたと同時に、私の体はそこから消えて、壁にはお兄さんの影だけが写ってる。
私が家にいなかった間に家族が殺されていた。
お母さんとお父さんは血まみれで倒れていて、双子の妹は行方不明。
スタンドを持っていた私を狙ってきた人たちのせいだった。
スピードワゴン財団って人たちに保護されてそう教えてもらった。
私を引き取ってくれたジョセフはとても素敵なおじいちゃんで、念写のスタンドを使ってディオのことも教えてくれた。
ハーミットパープルで写した写真には、ディオと…彼と一緒にいる私の片割れが写っていた。
『気持ちは痛いほどわかるが…リカ。お前を連れて行くわけにはいかん。子供には危険すぎる。儂らが必ずディオを倒し、お前の家族を取り戻してこよう。約束じゃ』
私だって自分のスタンドで戦える。
ディオを倒す旅について行こうとしたけど止められた。
だから私は、こっそりジョセフとアブドゥルの後を追いかけることにした。
「…お兄さん」
「?!」
なのに、なんでこんな辛気臭い留置場なんかに来なきゃいけなくなっちゃったの。
闇に紛れてお兄さんのベッドの隣に座ってたら当たり前だけど驚かれた。
この不良丸出しの大きいお兄さんは、街で別の不良たちに絡まれてた私を助けてくれた人。
見た目通りすごく強くてかっこよかった。けどなんかヤバい人っぽくて、必要以上に私を取り囲んでた不良たちをぼっこぼこにして、警察を呼ばれてた。
「テメー、昼間の…。…どうやってここに入った?」
お兄さんは大人しく堂々と捕まったし、この留置場から出ないなんて言ってる。でもそれが何故か、私にはわかる。
「えっと……私の、悪霊に…入れてもらったの」
「はぁ?」
「一緒だよ。あの時お兄さんが、悪霊を抑えようとしてたのも全部見てた。助けてくれて、ありがとう」
「……。」
お兄さんは隣に座る私をじっと見ながら、どこかからタバコとライターを取り出した。けど少し動きを止めて、それを吸うのをやめて近くに放った。
「…偶然助けたガキが俺と同じ悪霊付きとはな…何の運命か知らねぇが…とりあえず1人で抱え込まなくても良くなったってことか」
「いたいいたいっ」
にやりと笑ったお兄さんは私のほっぺやら腕やらをつねってきた。
「お前自体が悪霊ってわけじゃなさそうだ」
「見てわからない?」
「見たところ…テメェは浮くタイプだぜ。じゃなけりゃあんな連中に目を付けられるわけがねぇ」
「じゃあお兄さんと一緒だね」
ほっぺを押さえながらそう言うと、お兄さんは少し息を吐いて「気をつけな」って言ってくれた。笑ったのかな?心配してくれてるみたい。
ちょっと打ち解けた気がして嬉しくなってたら、乱暴な足音が聞こえてきたので身を引き締めた。
「何か声が聞こえるなぁ?!JOJO!」
騒ぎすぎたかな?警察の人が近づいてきてる。
お兄さんもベッドの上で少しだけ身構えるようにした。
「お前、名前は?」
「リカ。」
「そうか。リカ、しばらく隠れてな」
「ううん、怖いから今日はもう帰る」
足音はすぐそこまで迫ってる。
お兄さんがさりげなく庇うように私の前に上げてくれてるその腕を抑えた。
それから私は、自分とお兄さんの影が映る背後の壁に足から滑り込む。身近な暗闇が底の見えないもう一つの世界と繋がってる。
「私に取り憑いてるのは、夜のおばけなの」
「ーーーーー!」
壁に吸い込まれてく私にお兄さんは言葉を無くして驚いていた。
だから私はそれどころじゃないって、お兄さんの肩を指でトントンして檻の外を指差した。警察の人、来ちゃうよ。
「またね」
お兄さんが前を向いたと同時に、私の体はそこから消えて、壁にはお兄さんの影だけが写ってる。
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