第4章 死神の視線(前編)
セラ
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パルテナ様が私達に訪れていたかもしれない最悪な一例を述べる。…確かに…メデューサならば私達の行く手を阻む為にあれやこれやと仕掛けて来るだろう。もし、毒や酸を真面に喰らっていたら私達は一溜まりもなかった、最悪な状況を脳内に描き顔面を蒼白させる。本当に良かった、何事もなくて…。ほっと安堵の溜め息を零す、そんな折パルテナ様が助言を与えてくれた。
「洞穴に入ります。注意して!」
助言が耳に届いた時、私達の目の前に洞穴が見えた。助言通り洞穴内に慎重に入って行く。洞穴内は想像していたよりも割と広々としていた。狭く飛行範囲が限られているのは変わりないが今まで飛んできたルートよりも遥かに動き易い。だが、こんな所で毒など散蒔かれてしまえばどう転んでもダメージを追ってしまうのは考えなくても分かる。前方数メートル先にシュルムが居るのが見えるが毒を受けない様に攻撃せずに無視を決め込む。隣でピット君が別のシュルムに打撃攻撃を喰らわせているのが見えた。
『あっ!出口が見える!』
毒茸シュルムを打撃攻撃で浄化するピット君から目線をずらすと洞穴を抜けられる出口が私達を待っていた。冥府軍の対応が何時になく早い気がする。ピット君もその事に気が付いた様だ。
「冥府軍の対応が素早いですね!」
「こういう攻められ方が慣れっこだったとも思えません。」
「やはり、復活したメデューサの統率力故でしょうか。」
『そっか…これは全部メデューサが指示してるんだ。冥府軍って団結力が良いのね!私達だって負けてないけど!』
「当然です。私達の団結力に適う者などおりませんよ?」
「僕等、本当仲良いですもんね~僕達の団結力は世界一ですね!」
冥府にとってメデューサは必要とされているのが良く分かる、彼女の的確な指示で此処まで私達は襲撃されている。団結力が高いと評しても仕方ない、けれど私達の団結力も負けていない…これは紛れも無い事実と言える。過信してると言われてしまってはきっと反論出来なくなるだろうが、例え過信していても自分達は強い絆で結ばれている…そう信じたい。ピット君、パルテナ様も同じ気持ちでいてくれているのが分かって笑顔になる、素直に嬉しかった。
「まもなく到着でしょうか。3.2.1.コンタクト!!」
話の主旨が大分ずれてしまったのでパルテナ様のカウントと共に話を元に戻そうと思う。もう少しで目的地だろうか…?死神砦を攻略し一刻も早くエンジェランドに帰りたいのだが、自分の思いは虚しく終わる。寒々しい場所から抜け出してしまいたいがもう少し辛抱しなければならないらしい。
「この先、敵多数出現!」
「やってやります!」
『もーっ!まだこんなにいるのー?!』
「しかし行く手が塞がれています。一体何処から出れば…」
私達を待ち構えていたのは目的地死神砦ではなく、行く手を悉く阻む冥府軍のみ。相当私達に死神砦を攻略されたくないのか…仕舞いには私達の行く手を塞いでしまう。パルテナ様は懸命に状況を打破しようと思案してくれている。私達は背中合わせで向かって来る軍勢を蹴散らしていく。打撃・射撃する手は止まらない、倒しても状況は変わらずに次から次へと敵は現れて来る。キリがない。きっと二人だけで全部の敵を浄化するのは不可能だろう、小さく溜め息が零れ出た。…とその時、パルテナ様が立ちはだかる敵から逃れる経路…つまりは一カ所の洞穴を発見する。
「あそこ!離脱します!」
洞穴内に回避し冥府軍も攻め込むのを諦めたのかと思いきや、それは浅はかな考えに過ぎず、前方後方共に攻撃を仕掛けられる。回避し、進み続けた洞穴内、光が差し込んでいる出口へと身を飛び込ませると、異様な光景が自身の双眼に映った。
「うおおおお!!熱い!!」
『このビームの正体って死神達の目なの?!』
おどろおどろしい砦を取り巻く赤いビーム、四方八方から発射される。懸命に赤いビームを避けながら上空から砦を見遣る。
「上空からは近付けません!ここは正面突破しか!!」
パルテナ様が叫んだ。死神砦への侵入を本当に許したくないのか…妨害が凄まじい。上空から侵入するのは不可能、幸い正面は警備が手薄な為、入り込むのは容易。
「行くぞおおおおお!!」
『あっ!ちょっと!ピット君!待ってよー!!』
入口へと続く通路の上を駆け抜けるピット君の後ろを着陸する体勢を整えながら追い掛けた。
(To be continued)
「洞穴に入ります。注意して!」
助言が耳に届いた時、私達の目の前に洞穴が見えた。助言通り洞穴内に慎重に入って行く。洞穴内は想像していたよりも割と広々としていた。狭く飛行範囲が限られているのは変わりないが今まで飛んできたルートよりも遥かに動き易い。だが、こんな所で毒など散蒔かれてしまえばどう転んでもダメージを追ってしまうのは考えなくても分かる。前方数メートル先にシュルムが居るのが見えるが毒を受けない様に攻撃せずに無視を決め込む。隣でピット君が別のシュルムに打撃攻撃を喰らわせているのが見えた。
『あっ!出口が見える!』
毒茸シュルムを打撃攻撃で浄化するピット君から目線をずらすと洞穴を抜けられる出口が私達を待っていた。冥府軍の対応が何時になく早い気がする。ピット君もその事に気が付いた様だ。
「冥府軍の対応が素早いですね!」
「こういう攻められ方が慣れっこだったとも思えません。」
「やはり、復活したメデューサの統率力故でしょうか。」
『そっか…これは全部メデューサが指示してるんだ。冥府軍って団結力が良いのね!私達だって負けてないけど!』
「当然です。私達の団結力に適う者などおりませんよ?」
「僕等、本当仲良いですもんね~僕達の団結力は世界一ですね!」
冥府にとってメデューサは必要とされているのが良く分かる、彼女の的確な指示で此処まで私達は襲撃されている。団結力が高いと評しても仕方ない、けれど私達の団結力も負けていない…これは紛れも無い事実と言える。過信してると言われてしまってはきっと反論出来なくなるだろうが、例え過信していても自分達は強い絆で結ばれている…そう信じたい。ピット君、パルテナ様も同じ気持ちでいてくれているのが分かって笑顔になる、素直に嬉しかった。
「まもなく到着でしょうか。3.2.1.コンタクト!!」
話の主旨が大分ずれてしまったのでパルテナ様のカウントと共に話を元に戻そうと思う。もう少しで目的地だろうか…?死神砦を攻略し一刻も早くエンジェランドに帰りたいのだが、自分の思いは虚しく終わる。寒々しい場所から抜け出してしまいたいがもう少し辛抱しなければならないらしい。
「この先、敵多数出現!」
「やってやります!」
『もーっ!まだこんなにいるのー?!』
「しかし行く手が塞がれています。一体何処から出れば…」
私達を待ち構えていたのは目的地死神砦ではなく、行く手を悉く阻む冥府軍のみ。相当私達に死神砦を攻略されたくないのか…仕舞いには私達の行く手を塞いでしまう。パルテナ様は懸命に状況を打破しようと思案してくれている。私達は背中合わせで向かって来る軍勢を蹴散らしていく。打撃・射撃する手は止まらない、倒しても状況は変わらずに次から次へと敵は現れて来る。キリがない。きっと二人だけで全部の敵を浄化するのは不可能だろう、小さく溜め息が零れ出た。…とその時、パルテナ様が立ちはだかる敵から逃れる経路…つまりは一カ所の洞穴を発見する。
「あそこ!離脱します!」
洞穴内に回避し冥府軍も攻め込むのを諦めたのかと思いきや、それは浅はかな考えに過ぎず、前方後方共に攻撃を仕掛けられる。回避し、進み続けた洞穴内、光が差し込んでいる出口へと身を飛び込ませると、異様な光景が自身の双眼に映った。
「うおおおお!!熱い!!」
『このビームの正体って死神達の目なの?!』
おどろおどろしい砦を取り巻く赤いビーム、四方八方から発射される。懸命に赤いビームを避けながら上空から砦を見遣る。
「上空からは近付けません!ここは正面突破しか!!」
パルテナ様が叫んだ。死神砦への侵入を本当に許したくないのか…妨害が凄まじい。上空から侵入するのは不可能、幸い正面は警備が手薄な為、入り込むのは容易。
「行くぞおおおおお!!」
『あっ!ちょっと!ピット君!待ってよー!!』
入口へと続く通路の上を駆け抜けるピット君の後ろを着陸する体勢を整えながら追い掛けた。
(To be continued)
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