最終章
セラ
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自身の気持ちを伝え、彼の両耳に届く。初めから答えが分かっていたと言わんばかりに、目の前の彼はこちらに返答する。彼の返答に思わず拍子抜けしてしまう私。正直、もっと反論があると身構えていた。絶賛修復作業中であるが、自身の返答次第に寄っては修復完了している建造物さえ破壊される威力の戦闘へ発展してしまうのではないかと危ぶんでいたのだが、そんな素振りさえ見せていない。その後に、何か……言葉を発していた気もするが……自身の両耳には届かなかった。それにしても、ブラピ君がこんな簡単に引き下がるとは到底思えなかったが気が変わったのだろう。等との考えに行き着いたら果てしなく合点が一致する。いつものブラピ君が私に見せてくれる表情とは彷彿しないぐらい、ニヒルな笑みを浮かべていたとは察知できず。彼が何やら企んでいたのさえ気付かずに突如羽翼を羽ばたかせ始めるブラピ君。何処かへ飛び去ろうとしている。神様レベルの奇跡が無ければ、彼は飛行不可能だと言うのに。誰かが、彼に助力している?でも、誰が。脳細胞が考察を開始した頃には、彼は既に宙に浮遊して何処かの場所へ軌道を合わせていた。
「じゃあな、セラ。また、どこかで会おうぜ。」
『ブラピ君……。』
ブラピ君は私にそう言い残し、そのままエンジェランドを後にした。この出来事をパルテナ様やピット君に逸早く伝えるべきだったのだろうが、固く口を閉ざしてしまう。言うまいと、してしまった。秘密にしておくべき内容ではないし、この場合は報告して相談すべきだったのは明らか。誰もが分かる答案だ。しかしそれでも、言えなかったのだ。彼を助力した存在が、一度は共闘した自然の女神かもしれない……だなんて。真実を知る者は、たった一人。この出来事の後に闘技場でスポーツの如く戦い合う面々は、とある事実に驚愕するのであった。
ブラピ君が気がかりでありながらも、ランチを作るべくキッチンに立つ。後ろ髪を一つに結わえ、エプロンを装備。空腹を訴える修復作業チームを思って、活力の出るメニューにしたい所。やはり、肉料理か。顎に手を充てて、右往左往していたらパルテナ様から自身の名を呼ぶ声が聞こえて来る。
「セラ。いますぐ、私のもとに来てもらえませんか?」
『パルテナ様?どうしたんですか?用事があるなら、いま言っていただいても……』
「あなたに来ていただかなければならない用事なのです。」
『ですが、私はいまからランチを作らなければならなくて。』
メニューに悩んではいたものの、あと数時間でお腹を空かせた猛者達が食堂に集ってしまう。そうなってしまったら、完全に私のミスだ。最悪な展開に発展しないように、私はキッチンにて料理の数々を作らなければならないのだ。今日は天気も良いし、外で食べるのはどうだろう?それも、悪くない。温かいホットティーをポットに入れて、バスケットに詰めた料理。シートを引いて、ピクニック気分。絶好のシチュエーションだと思う。そうだ、おやつにカップケーキはどうだろう。持ち運べるし、何より片手で食べられる。まさに一石二鳥。そう考えると、タルトやパイも捨て難い。ブラピ君が居なくなっても、まだまだ食べ盛りな人達は一杯居る。パルテナ様だって、その内の一人だ。ランチやおやつで腹部を満たしたい筈。あれやこれや主張してみるものの、彼女は頑として聞き入れてくれる気配がない。こちらが折れるしか、ないのか。妥協案をこの場に持ち込むのならば、全く手がない訳でもない。無論、イカロス達だ。食事に間に合うよう取り計らい、ある程度イカロス達に下準備やら何やらお願いしておく。最悪、味付け迄に戻ってくれば良いだけなのだ。
『わかりました。すぐそちらへ向かいます。』
妥協案を講じ、この場で決行。料理班のイカロス達を呼び出し、事情を説明。理解した彼等は力強く頷き、即行調理過程・下準備に取り掛かった。今日のランチメニューの一部を挙げると、唐揚げ、卵焼きがオーソドックスだ。おにぎりかサンドウィッチ、どちらにしようか。タコさんウィンナー、一口ハンバーグ、はたまたブロッコリー、プチトマト、ハンバーグの残りの材料から別の料理に改変しても良い。レパートリーは充分。パルテナ様のもとへ向かうべく、神殿内を歩行しているが脳内に浮かぶのはランチのメニュー。そもそも何故、パルテナ様が私を呼びつけたのか皆目見当もつかない。
『パルテナ様?どんな用事なのですか?まさか、おつかいとか?』
「セラ、来ましたね。あなたの未来に関わる重大な用事なのです。」
『それは、いかほどに。』
「あなたの力をどうにか出来る問題です。」
『……えっ?』
「ね?重大でしょう?」
「じゃあな、セラ。また、どこかで会おうぜ。」
『ブラピ君……。』
ブラピ君は私にそう言い残し、そのままエンジェランドを後にした。この出来事をパルテナ様やピット君に逸早く伝えるべきだったのだろうが、固く口を閉ざしてしまう。言うまいと、してしまった。秘密にしておくべき内容ではないし、この場合は報告して相談すべきだったのは明らか。誰もが分かる答案だ。しかしそれでも、言えなかったのだ。彼を助力した存在が、一度は共闘した自然の女神かもしれない……だなんて。真実を知る者は、たった一人。この出来事の後に闘技場でスポーツの如く戦い合う面々は、とある事実に驚愕するのであった。
ブラピ君が気がかりでありながらも、ランチを作るべくキッチンに立つ。後ろ髪を一つに結わえ、エプロンを装備。空腹を訴える修復作業チームを思って、活力の出るメニューにしたい所。やはり、肉料理か。顎に手を充てて、右往左往していたらパルテナ様から自身の名を呼ぶ声が聞こえて来る。
「セラ。いますぐ、私のもとに来てもらえませんか?」
『パルテナ様?どうしたんですか?用事があるなら、いま言っていただいても……』
「あなたに来ていただかなければならない用事なのです。」
『ですが、私はいまからランチを作らなければならなくて。』
メニューに悩んではいたものの、あと数時間でお腹を空かせた猛者達が食堂に集ってしまう。そうなってしまったら、完全に私のミスだ。最悪な展開に発展しないように、私はキッチンにて料理の数々を作らなければならないのだ。今日は天気も良いし、外で食べるのはどうだろう?それも、悪くない。温かいホットティーをポットに入れて、バスケットに詰めた料理。シートを引いて、ピクニック気分。絶好のシチュエーションだと思う。そうだ、おやつにカップケーキはどうだろう。持ち運べるし、何より片手で食べられる。まさに一石二鳥。そう考えると、タルトやパイも捨て難い。ブラピ君が居なくなっても、まだまだ食べ盛りな人達は一杯居る。パルテナ様だって、その内の一人だ。ランチやおやつで腹部を満たしたい筈。あれやこれや主張してみるものの、彼女は頑として聞き入れてくれる気配がない。こちらが折れるしか、ないのか。妥協案をこの場に持ち込むのならば、全く手がない訳でもない。無論、イカロス達だ。食事に間に合うよう取り計らい、ある程度イカロス達に下準備やら何やらお願いしておく。最悪、味付け迄に戻ってくれば良いだけなのだ。
『わかりました。すぐそちらへ向かいます。』
妥協案を講じ、この場で決行。料理班のイカロス達を呼び出し、事情を説明。理解した彼等は力強く頷き、即行調理過程・下準備に取り掛かった。今日のランチメニューの一部を挙げると、唐揚げ、卵焼きがオーソドックスだ。おにぎりかサンドウィッチ、どちらにしようか。タコさんウィンナー、一口ハンバーグ、はたまたブロッコリー、プチトマト、ハンバーグの残りの材料から別の料理に改変しても良い。レパートリーは充分。パルテナ様のもとへ向かうべく、神殿内を歩行しているが脳内に浮かぶのはランチのメニュー。そもそも何故、パルテナ様が私を呼びつけたのか皆目見当もつかない。
『パルテナ様?どんな用事なのですか?まさか、おつかいとか?』
「セラ、来ましたね。あなたの未来に関わる重大な用事なのです。」
『それは、いかほどに。』
「あなたの力をどうにか出来る問題です。」
『……えっ?』
「ね?重大でしょう?」