最終章
セラ
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考えてみればパルテナ様もそういう話が好きだから、てっきり事情を存じているのかと思っていたのだがそうでもないらしい。意外であった。
『その前に、ハーブティーでもいかがですか?』
「まぁ!セラが淹れたハーブティーはおいしいんですよね。ぜひ、いただきます。」
『あっでも、ティーカップが……。』
「心配には及びません。」
何から話せばいいのか、思索する中で勧めてみたハーブティー。ティーコゼーの効力でまだまだハーブティーは保温を保っている。下手したら長くなる話のお供に必須アイテムであると考えた。しかし、肝心のティーカップがない。パルテナ様が自室へと来訪してくれるのは予想外であった。当然、ティーカップも準備していない。これは困った。けれど、パルテナ様にとっては想定内だった様子でいつも所持されている杖を瞬時に出して一つのティーカップを出現させてみせた。パルテナ様の奇跡のお陰か温まっているティーカップにハーブティーを注げば、ハーブの香りが室内に立ち込める。更にリラックス出来そうな勢いだ。
『パルテナ様。誰かを好きになるって、どういうキモチですか?』
「そうですね。人々のハナシだと行動一つで一喜一憂するとも聞きました。その感情は人それぞれでしょう。セラはそれを知りつつ、相談に乗っていたのですよね。」
『そう、なんですが……よくわからなくなってきました。』
ハーブティーを飲みながら自身のベッドを背凭れに、隣同士に座る私とパルテナ様。ハーブティーの香りを楽しみながら口を開くが、核心をついた話題は切り出せなかった。取り敢えず遠回しに問い掛けてみるが、下手したら自分のアイデンティティーさえ失ってしまいそうだ。それ程迄に悩んでいる。
「セラがなにを考えてるか、当ててみましょうか。」
『……えっ?』
「『ピット君に告白されたのに答えがゼンッゼンわかんない!どーしよー!』とかでしょうか。」
『当たってるわ……。』
「それと『パルテナ様にクッキーを食べてるのバレたらどーしよー!』こんなところかしら。」
『クッキーもどうぞ!パルテナ様!』
「ありがとう。いただきます。」
いつ核心に触れた話を切り出すべきなのか思案していたら、まさかのパルテナ様から全てを言い当てられてしまう始末。これはぐうの音も出ない。苦笑いを浮かべつつ、説明を要する時間が省けて内心ホッとしている。やはりパルテナ様は月桂樹を通して全ての映像を見つめていたのではないかと思う。クッキーの窪みに収まっているブルーベリージャムと、そのクッキーを口に運びながらそんな考えに至る。だが、事情を理解してくれているのならば話は早い。私はどうすべきか、彼女に問うがまさかの予想外な展開。質問を質問で返されてしまった。何も言えず、押黙る私。自分はどうしたいのか、どうすべきなのか。やはりまだ、答えらしい答えは出ていない。
「ピットも隅に置けんのう。あのセラに告白とは。」
『!ナチュレちゃん!』
「あのピットが。ってカンジですけどねぇ。」
『ふたりとも、言いたい放題ね。』
ハーブティーを口に運び、悩みに悩んでいる。そんな最中、聞き慣れた声が耳を掠めた。そう、ナチュレちゃんだ。数々の戦いで時に対峙したり、時に共闘したりお世話になってばかり。そんな付かず離れずの関係であるナチュレちゃん。無論私が勝手にもそう思っているだけなのだが、そんなナチュレちゃんがコンタクトを試み会話に参加して来た。これは所謂“女子会”と言うものか。女子の間でガールズトークを繰り広げる魅惑の。いつかこんな時間を過ごせたら。なぁんて願望を抱いていたのだが、思ったよりも早く願いが叶って嬉しい反面驚いている。
『私は真剣に悩んでいるのに。』
「真剣に悩んでいる姿もかわいいです。セラ。」
『パ、パルテナ様ぁ。』
「キモチはわかるが、そんな場合じゃないじゃろう。」
ぷくぅと両頬を膨らませ、ムッとした顔を見せたのに逆効果だったらしくパルテナ様から抱き着かれてしまう。今のパルテナ様は、何かとスキンシップが多い。それは扨置き、彼の想いに対する誠実な答えだ。自分なりに見つけなければ意味等ないが助言を聞いてもバチは当たらないだろう。それにもう少しだけ、ナチュレちゃんを含めたガールズトークを展開させていたい。自分の身の上話がネタになってしまうのは羞恥以外の何ものでもないが。
「たとえばなのじゃが、もしもわらわかパルテナがピットを取り合ったら……そなたはどうする?セラ。」
「ありえませんけどね。」
「たとえじゃ、た・と・え。」
『私は……』
ナチュレちゃんに話を切り出され、譬え話を持ち掛けられる。私だったら、どうするのだろう。暫し、考えてみる。
『その前に、ハーブティーでもいかがですか?』
「まぁ!セラが淹れたハーブティーはおいしいんですよね。ぜひ、いただきます。」
『あっでも、ティーカップが……。』
「心配には及びません。」
何から話せばいいのか、思索する中で勧めてみたハーブティー。ティーコゼーの効力でまだまだハーブティーは保温を保っている。下手したら長くなる話のお供に必須アイテムであると考えた。しかし、肝心のティーカップがない。パルテナ様が自室へと来訪してくれるのは予想外であった。当然、ティーカップも準備していない。これは困った。けれど、パルテナ様にとっては想定内だった様子でいつも所持されている杖を瞬時に出して一つのティーカップを出現させてみせた。パルテナ様の奇跡のお陰か温まっているティーカップにハーブティーを注げば、ハーブの香りが室内に立ち込める。更にリラックス出来そうな勢いだ。
『パルテナ様。誰かを好きになるって、どういうキモチですか?』
「そうですね。人々のハナシだと行動一つで一喜一憂するとも聞きました。その感情は人それぞれでしょう。セラはそれを知りつつ、相談に乗っていたのですよね。」
『そう、なんですが……よくわからなくなってきました。』
ハーブティーを飲みながら自身のベッドを背凭れに、隣同士に座る私とパルテナ様。ハーブティーの香りを楽しみながら口を開くが、核心をついた話題は切り出せなかった。取り敢えず遠回しに問い掛けてみるが、下手したら自分のアイデンティティーさえ失ってしまいそうだ。それ程迄に悩んでいる。
「セラがなにを考えてるか、当ててみましょうか。」
『……えっ?』
「『ピット君に告白されたのに答えがゼンッゼンわかんない!どーしよー!』とかでしょうか。」
『当たってるわ……。』
「それと『パルテナ様にクッキーを食べてるのバレたらどーしよー!』こんなところかしら。」
『クッキーもどうぞ!パルテナ様!』
「ありがとう。いただきます。」
いつ核心に触れた話を切り出すべきなのか思案していたら、まさかのパルテナ様から全てを言い当てられてしまう始末。これはぐうの音も出ない。苦笑いを浮かべつつ、説明を要する時間が省けて内心ホッとしている。やはりパルテナ様は月桂樹を通して全ての映像を見つめていたのではないかと思う。クッキーの窪みに収まっているブルーベリージャムと、そのクッキーを口に運びながらそんな考えに至る。だが、事情を理解してくれているのならば話は早い。私はどうすべきか、彼女に問うがまさかの予想外な展開。質問を質問で返されてしまった。何も言えず、押黙る私。自分はどうしたいのか、どうすべきなのか。やはりまだ、答えらしい答えは出ていない。
「ピットも隅に置けんのう。あのセラに告白とは。」
『!ナチュレちゃん!』
「あのピットが。ってカンジですけどねぇ。」
『ふたりとも、言いたい放題ね。』
ハーブティーを口に運び、悩みに悩んでいる。そんな最中、聞き慣れた声が耳を掠めた。そう、ナチュレちゃんだ。数々の戦いで時に対峙したり、時に共闘したりお世話になってばかり。そんな付かず離れずの関係であるナチュレちゃん。無論私が勝手にもそう思っているだけなのだが、そんなナチュレちゃんがコンタクトを試み会話に参加して来た。これは所謂“女子会”と言うものか。女子の間でガールズトークを繰り広げる魅惑の。いつかこんな時間を過ごせたら。なぁんて願望を抱いていたのだが、思ったよりも早く願いが叶って嬉しい反面驚いている。
『私は真剣に悩んでいるのに。』
「真剣に悩んでいる姿もかわいいです。セラ。」
『パ、パルテナ様ぁ。』
「キモチはわかるが、そんな場合じゃないじゃろう。」
ぷくぅと両頬を膨らませ、ムッとした顔を見せたのに逆効果だったらしくパルテナ様から抱き着かれてしまう。今のパルテナ様は、何かとスキンシップが多い。それは扨置き、彼の想いに対する誠実な答えだ。自分なりに見つけなければ意味等ないが助言を聞いてもバチは当たらないだろう。それにもう少しだけ、ナチュレちゃんを含めたガールズトークを展開させていたい。自分の身の上話がネタになってしまうのは羞恥以外の何ものでもないが。
「たとえばなのじゃが、もしもわらわかパルテナがピットを取り合ったら……そなたはどうする?セラ。」
「ありえませんけどね。」
「たとえじゃ、た・と・え。」
『私は……』
ナチュレちゃんに話を切り出され、譬え話を持ち掛けられる。私だったら、どうするのだろう。暫し、考えてみる。