第25章 戦いに終止符を(後編)
セラ
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『(そういえば、ナチュレちゃんが言っていたわね。爆発する弾があるって。まさか……。)ピット君!あの赤い弾を狙って!』
「でも!それじゃあ爆発……そうかッ!」
ミラー弾はこちらの射撃を撥ね返す特性を持つ。ならば、射撃すると爆発する赤い弾を狙って撃ち落とせれば必ずや相殺出来る。あのミラー弾を破壊さえ出来れば、流れは変化してくる筈だ。ピット君に赤い弾を撃ち落とすよう、助言する。それを聞いた彼は、最初腑に落ちていなかったが作為が読めたのか赤い弾へ照準を合わせ射撃し始めた。見るとどうだろう。赤い弾は、射撃された反動で触発されてはミラー弾を破壊して行くではないか。読みは当たった。赤い弾は爆発を引き起こし、仕舞にはミラー弾は悉く砕け散りハデスの防御はがら空きとなる。だが、それだけで終わるハデスではない。ミラー弾が失われ、隔てるものは何一つ無くなった。ピット君は此処ぞとばかりに胸から攻撃範囲を広めて攻め入っている。隙を狙うのは良い戦法だ。状況的に厳しいが、攻撃は決して止めない。何処から伴なく真・三種の神器から軋む音が耳を掠めた。ミラー弾を破壊し、私達はやっとの思いで胸辺りの範囲を浄化するのに成功する。あとは、頭部だろうか。
『ぐッ……!そろそろヤバイかな?!』
「とどめだぁ!!」
ハデスに止めを刺す為に、ソードを装着し構えた。目にも止まらぬ速度で斜めにハデスの身体を斬りつけようとしたのだが、そこに……ハデスに姿は何処にもなかった。思わずキョトンとしながら、周囲を見回し捜索する私達。
「『……あれ?』」
「ドン!」
「うぎゃぁぁぁぁ!!」
『きゃぁぁぁぁ!!』
「ピット!セラ!」
瞬間移動したハデスは、そのまま上から勢い良く真・三種の神器を両手で衝撃を与えてしまう。不意を衝かれた私達は、見事に真・三種の神器を完全に破壊され陸地の岬へ真っ逆さま。衝撃が強すぎたために飛行するのも敵わず気を失いかけている。何とかしたいと思うのに身体は言うことを聞いてはくれず成されるがままだ。
気を失いかけている中でも気がかりなのはピット君だ。本来ならば気をしっかり持って彼を助けるべきなのだが……上手く事は運んでくれず瞼を閉ざしてしまった。瞼を閉ざす何秒前か、ピット君が私に手を伸ばし落下の衝撃を与えぬように。と強く包み込んでくれたのに自身はまるで気付いていなかった……
「フハハハハ。案外もろいねぇ!」
「ピット!セラ!しっかりして!」
「目を覚ますのじゃ、ピット!ピット!!セラ!セラ!!」
それどころか、助かったのはパルテナ様のお陰とも考えていたのだ。
私とピット君は、街の岬へと真っ逆さまに落下してしまう。真・三種の神器が完全に破壊された衝撃と落下した所為で全身、着衣迄もがボロボロと化していた。だが、そんなのは重要ではない。未だ、ハデスを討伐出来ていないのだ。命に別状はなく、岬に落下した私達はハデスを前にむくりと起き上がる。最早粉々に砕け散ってしまった残骸を見つめては、どうすべきなのか思案してみるがこういう時に限って最善策が思い浮かばない。
「戦う天使たちに敬意を表して最大級の一撃をお見舞いしよう!この星の塵と化せ!ピット!それと……セラ!!」
「?なにかの力が集まっているようです。あきらめずに狙いを定めて、ピット!セラ!」
万事休す、か。ハデスの額に力が集結し始めている。あんなの喰らってしまったら私達は一巻の終わりだ。もう成す術もない。既に諦めモードの私とは反対に、真・三種の神器の残骸から砲台を取り出しハデスへ向けるピット君。彼の真っ直ぐな姿勢を見つめていたら、自然にも両足は勝手に動きそして……砲台を支えていた。諦めるにはまだ早すぎる。ピット君とパルテナ様から教わった気がした。諦めるのならば全てやり切った後で。その後からでも遅くはない。
「ふん!」
「え?!」
『あの……すがたは……』
何もせずに諦めてしまっては、背後にて見守ってくれている人間達に申し訳が立たない。額に強大な力を溜めているハデス。直撃したら一発でヤラレてしまう。だが私達は、怯まない。砲台の先をハデスへと向ける。力を溜めていたハデスは、問答無用で私達や人間達、街へと放出しようとしていた。思わず、両眼をきゅっと瞑る。だが、放出される瞬間誰かの拳を喰らうハデス。その衝撃で彼は顔を失い、尚且つ強大な力を放出する機会さえも奪われてしまった。私達から言わせてもらえば凄い助っ人だ。その姿を見つめ、驚愕を含みつつも喜びの感情が明らかに勝っていた。
「『メデューサ?!』」
「なぜです、メデューサ?!」
「セラのことも全部含めて、こいつが気に入らないだけさ!」
その姿の正体は、何とメデューサだった。幾度も私に助言をくれた大切な存在。
「でも!それじゃあ爆発……そうかッ!」
ミラー弾はこちらの射撃を撥ね返す特性を持つ。ならば、射撃すると爆発する赤い弾を狙って撃ち落とせれば必ずや相殺出来る。あのミラー弾を破壊さえ出来れば、流れは変化してくる筈だ。ピット君に赤い弾を撃ち落とすよう、助言する。それを聞いた彼は、最初腑に落ちていなかったが作為が読めたのか赤い弾へ照準を合わせ射撃し始めた。見るとどうだろう。赤い弾は、射撃された反動で触発されてはミラー弾を破壊して行くではないか。読みは当たった。赤い弾は爆発を引き起こし、仕舞にはミラー弾は悉く砕け散りハデスの防御はがら空きとなる。だが、それだけで終わるハデスではない。ミラー弾が失われ、隔てるものは何一つ無くなった。ピット君は此処ぞとばかりに胸から攻撃範囲を広めて攻め入っている。隙を狙うのは良い戦法だ。状況的に厳しいが、攻撃は決して止めない。何処から伴なく真・三種の神器から軋む音が耳を掠めた。ミラー弾を破壊し、私達はやっとの思いで胸辺りの範囲を浄化するのに成功する。あとは、頭部だろうか。
『ぐッ……!そろそろヤバイかな?!』
「とどめだぁ!!」
ハデスに止めを刺す為に、ソードを装着し構えた。目にも止まらぬ速度で斜めにハデスの身体を斬りつけようとしたのだが、そこに……ハデスに姿は何処にもなかった。思わずキョトンとしながら、周囲を見回し捜索する私達。
「『……あれ?』」
「ドン!」
「うぎゃぁぁぁぁ!!」
『きゃぁぁぁぁ!!』
「ピット!セラ!」
瞬間移動したハデスは、そのまま上から勢い良く真・三種の神器を両手で衝撃を与えてしまう。不意を衝かれた私達は、見事に真・三種の神器を完全に破壊され陸地の岬へ真っ逆さま。衝撃が強すぎたために飛行するのも敵わず気を失いかけている。何とかしたいと思うのに身体は言うことを聞いてはくれず成されるがままだ。
気を失いかけている中でも気がかりなのはピット君だ。本来ならば気をしっかり持って彼を助けるべきなのだが……上手く事は運んでくれず瞼を閉ざしてしまった。瞼を閉ざす何秒前か、ピット君が私に手を伸ばし落下の衝撃を与えぬように。と強く包み込んでくれたのに自身はまるで気付いていなかった……
「フハハハハ。案外もろいねぇ!」
「ピット!セラ!しっかりして!」
「目を覚ますのじゃ、ピット!ピット!!セラ!セラ!!」
それどころか、助かったのはパルテナ様のお陰とも考えていたのだ。
私とピット君は、街の岬へと真っ逆さまに落下してしまう。真・三種の神器が完全に破壊された衝撃と落下した所為で全身、着衣迄もがボロボロと化していた。だが、そんなのは重要ではない。未だ、ハデスを討伐出来ていないのだ。命に別状はなく、岬に落下した私達はハデスを前にむくりと起き上がる。最早粉々に砕け散ってしまった残骸を見つめては、どうすべきなのか思案してみるがこういう時に限って最善策が思い浮かばない。
「戦う天使たちに敬意を表して最大級の一撃をお見舞いしよう!この星の塵と化せ!ピット!それと……セラ!!」
「?なにかの力が集まっているようです。あきらめずに狙いを定めて、ピット!セラ!」
万事休す、か。ハデスの額に力が集結し始めている。あんなの喰らってしまったら私達は一巻の終わりだ。もう成す術もない。既に諦めモードの私とは反対に、真・三種の神器の残骸から砲台を取り出しハデスへ向けるピット君。彼の真っ直ぐな姿勢を見つめていたら、自然にも両足は勝手に動きそして……砲台を支えていた。諦めるにはまだ早すぎる。ピット君とパルテナ様から教わった気がした。諦めるのならば全てやり切った後で。その後からでも遅くはない。
「ふん!」
「え?!」
『あの……すがたは……』
何もせずに諦めてしまっては、背後にて見守ってくれている人間達に申し訳が立たない。額に強大な力を溜めているハデス。直撃したら一発でヤラレてしまう。だが私達は、怯まない。砲台の先をハデスへと向ける。力を溜めていたハデスは、問答無用で私達や人間達、街へと放出しようとしていた。思わず、両眼をきゅっと瞑る。だが、放出される瞬間誰かの拳を喰らうハデス。その衝撃で彼は顔を失い、尚且つ強大な力を放出する機会さえも奪われてしまった。私達から言わせてもらえば凄い助っ人だ。その姿を見つめ、驚愕を含みつつも喜びの感情が明らかに勝っていた。
「『メデューサ?!』」
「なぜです、メデューサ?!」
「セラのことも全部含めて、こいつが気に入らないだけさ!」
その姿の正体は、何とメデューサだった。幾度も私に助言をくれた大切な存在。