第25章 戦いに終止符を(前編)
セラ
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「ピットくんをコテンパンにしたあとで、セラちゃんをおじさんのモノにするって寸法よ。キモチがないなら奪い取るまでッ!冥府の王のお嫁さんってのもいいねぇ。」
『えっ冗談でしょ。』
「そうはさせるかッ!!」
「ピット!かならずセラを守りきりなさいッ!」
ハデスの本心かどうか気が知れないが、放題からレーザーを発射しては自身の問いに答えてくれた。まさかピット君をどうにかして私を冥府界へ連れ込もうとしているだなんて思いも寄らず呆気に取られる。口から出任せを言っているに違いない。飄々としているだけだし、裏では何も考えていないのだろうと踏んでいたのだが瞬時に見えてしまった。ハデスの表情に今迄見受けたことのない悲しみが含まれていたのを。強ち虚偽でもなかったのやもしれない。そう思った時にはもう既にピット君はこれ以上にやる気へと満ち溢れ、人間達だけではなく私も救出しようと必死になっているのが伝達される。レーザー弾を砲台から発射していたのを止めて、全てを封じてしまうピット君。胸のコアから誘導性のある赤紫色の弾を発射して来たが、そのコアさえも打ち砕いてしまう隙のない攻撃。自身の表情に笑顔が戻る。今の段階で、劣勢だった戦況がゆっくり少しずつ優勢になりつつある。だがそれでも、これだけで終わりにする筈がないのがハデスだ。
「ふんッ!」
砲台を破壊し終えたら今度は、左手をかざし始め青い弾を次々に発射して来ては神器のダメージ蓄積を狙う。彼は彼で、左手から発射された青い弾をぎりぎりの距離で躱しつつ、発射されない僅かな差で反撃。と思ったら、今度は右側だ。
「ほいッ!」
右手からは赤い弾だ。それだけではない、両目だと思っていたのは実は鏡で。鏡から連射弾を発射され、撹乱させてしまう。この場面は最も冷静なそれでいて的確な判断が求められる。鏡から発射される弾は回避。回避で場を凌いだ所で。右手へ一気に攻撃。
「これでどうだァ!」
『いっけぇぇぇぇ!』
右手側の放題が失われたと同時に再度胸元へ攻撃を集中させる。大変良いペースだ。申し分ない。視点がコロコロ変化しているが、確実に前へ進んでいる。手応えは感じているのがそれだけで分かる。これでハデスを地上界へ行くのを堰き止められただろうか。だが、そこ迄甘くはなかった。
「ぐォォォォォッ!!くそッ!!」
「ぐふぅッ!」
『きゃぁッ!』
ダメージを受けてしまったハデスは瞬時に神器へ向けての攻撃を仕掛けた後、突如神器を掌握してしまう。完全に身動きが取れず、ジタバタするものの無に帰す。巨体な悪が、掌握する目的は決まっている。反撃を許さない程の大打撃だ。掌握しているハデスは、気味悪くニタニタ笑っている。まるで勝利を確信している自惚れ屋の如き。
「おイタが過ぎたね ピットくん。すりつぶしてあげよう!」
「うぎゃぁぁぁ!」
『きゃぁぁぁ!』
掌握された神器は逃避するのも敵わずに居る。それを良いことにハデスは胸元から巨大なドリルを出現させてはオリハルコン製のボディを此見よがしに削り取ろうとしているのに気が付く。気付いた時には既に遅く、まるで虫歯の歯を削り取る構図でこちらの自由を奪う。この神器が完全に破壊されてしまったら、私達はもうハデスには太刀打ち出来ない。
「あれッ?!」
ハデスが自惚れていたからか、掌握した力が少々緩められその隙に逃避出来てまさに九死に一生を得る。あのままでは恐らく、神器を破壊され太刀打ち出来なくなるのは疎か私達の生命もドリルの餌食になっていたかもしれない。思わず背筋を凍て付かせる。しかし、脱出だけで終わった訳ではない。まだ、私達からの反撃が残っていたのだ。
「くらえ!」
神器を加速させて、勢い良くハデスの腹部辺りを斬りつけた。
「おおッ?!」
「やったか?!」
斜めに斬りつけた神器は、ハデスの両足迄も切り離し動きを堰き止めるのに成功する。上半身だけに留まってしまったハデス。驚愕を含む声を上げていたが、真っ二つになってしまっただけでハデスが倒されるとも思えない。この戦い、まだ続くだろう。そんな、予感がしている。
「……なんつってな!」
「な、なんてしぶとい!!」
『まだ、倒れないのね。』
その予感は大いに当たる。真っ二つにされただけで息絶える筈もなく、はったりをかましたハデスは半身半損した状態のまま何処かへ飛び去ってしまう。慌てて追い掛ける私達。削り取られてしまった反動でいつの間にか分離してしまった真・三種の神器は、分離してしまったパーツを次々に合体させ、ハデスの跡を追う。ハデスが向かう場所は当に決まっている。
『飛翔フォーム!』
「どこだ?!」
「上です。地上界!」
地上界だ。地上界で目論み、実行に移す。ハデスは、人間達の生命を奪い魂を使ってエネルギーに変換させる腹積もりなのだ。未だ異空間をさ迷っている状態であるが、一刻も早く地上界に向かわなければ人間達が危険に晒されてしまう。ここは何としてでも、食い止めなければならない。猛スピードで上昇させながら、ハデスが向かった目的地地上界へ真っ直ぐ突き進み、勝敗を分ける最後の征戦をかける。
(To be Continurd……)
『えっ冗談でしょ。』
「そうはさせるかッ!!」
「ピット!かならずセラを守りきりなさいッ!」
ハデスの本心かどうか気が知れないが、放題からレーザーを発射しては自身の問いに答えてくれた。まさかピット君をどうにかして私を冥府界へ連れ込もうとしているだなんて思いも寄らず呆気に取られる。口から出任せを言っているに違いない。飄々としているだけだし、裏では何も考えていないのだろうと踏んでいたのだが瞬時に見えてしまった。ハデスの表情に今迄見受けたことのない悲しみが含まれていたのを。強ち虚偽でもなかったのやもしれない。そう思った時にはもう既にピット君はこれ以上にやる気へと満ち溢れ、人間達だけではなく私も救出しようと必死になっているのが伝達される。レーザー弾を砲台から発射していたのを止めて、全てを封じてしまうピット君。胸のコアから誘導性のある赤紫色の弾を発射して来たが、そのコアさえも打ち砕いてしまう隙のない攻撃。自身の表情に笑顔が戻る。今の段階で、劣勢だった戦況がゆっくり少しずつ優勢になりつつある。だがそれでも、これだけで終わりにする筈がないのがハデスだ。
「ふんッ!」
砲台を破壊し終えたら今度は、左手をかざし始め青い弾を次々に発射して来ては神器のダメージ蓄積を狙う。彼は彼で、左手から発射された青い弾をぎりぎりの距離で躱しつつ、発射されない僅かな差で反撃。と思ったら、今度は右側だ。
「ほいッ!」
右手からは赤い弾だ。それだけではない、両目だと思っていたのは実は鏡で。鏡から連射弾を発射され、撹乱させてしまう。この場面は最も冷静なそれでいて的確な判断が求められる。鏡から発射される弾は回避。回避で場を凌いだ所で。右手へ一気に攻撃。
「これでどうだァ!」
『いっけぇぇぇぇ!』
右手側の放題が失われたと同時に再度胸元へ攻撃を集中させる。大変良いペースだ。申し分ない。視点がコロコロ変化しているが、確実に前へ進んでいる。手応えは感じているのがそれだけで分かる。これでハデスを地上界へ行くのを堰き止められただろうか。だが、そこ迄甘くはなかった。
「ぐォォォォォッ!!くそッ!!」
「ぐふぅッ!」
『きゃぁッ!』
ダメージを受けてしまったハデスは瞬時に神器へ向けての攻撃を仕掛けた後、突如神器を掌握してしまう。完全に身動きが取れず、ジタバタするものの無に帰す。巨体な悪が、掌握する目的は決まっている。反撃を許さない程の大打撃だ。掌握しているハデスは、気味悪くニタニタ笑っている。まるで勝利を確信している自惚れ屋の如き。
「おイタが過ぎたね ピットくん。すりつぶしてあげよう!」
「うぎゃぁぁぁ!」
『きゃぁぁぁ!』
掌握された神器は逃避するのも敵わずに居る。それを良いことにハデスは胸元から巨大なドリルを出現させてはオリハルコン製のボディを此見よがしに削り取ろうとしているのに気が付く。気付いた時には既に遅く、まるで虫歯の歯を削り取る構図でこちらの自由を奪う。この神器が完全に破壊されてしまったら、私達はもうハデスには太刀打ち出来ない。
「あれッ?!」
ハデスが自惚れていたからか、掌握した力が少々緩められその隙に逃避出来てまさに九死に一生を得る。あのままでは恐らく、神器を破壊され太刀打ち出来なくなるのは疎か私達の生命もドリルの餌食になっていたかもしれない。思わず背筋を凍て付かせる。しかし、脱出だけで終わった訳ではない。まだ、私達からの反撃が残っていたのだ。
「くらえ!」
神器を加速させて、勢い良くハデスの腹部辺りを斬りつけた。
「おおッ?!」
「やったか?!」
斜めに斬りつけた神器は、ハデスの両足迄も切り離し動きを堰き止めるのに成功する。上半身だけに留まってしまったハデス。驚愕を含む声を上げていたが、真っ二つになってしまっただけでハデスが倒されるとも思えない。この戦い、まだ続くだろう。そんな、予感がしている。
「……なんつってな!」
「な、なんてしぶとい!!」
『まだ、倒れないのね。』
その予感は大いに当たる。真っ二つにされただけで息絶える筈もなく、はったりをかましたハデスは半身半損した状態のまま何処かへ飛び去ってしまう。慌てて追い掛ける私達。削り取られてしまった反動でいつの間にか分離してしまった真・三種の神器は、分離してしまったパーツを次々に合体させ、ハデスの跡を追う。ハデスが向かう場所は当に決まっている。
『飛翔フォーム!』
「どこだ?!」
「上です。地上界!」
地上界だ。地上界で目論み、実行に移す。ハデスは、人間達の生命を奪い魂を使ってエネルギーに変換させる腹積もりなのだ。未だ異空間をさ迷っている状態であるが、一刻も早く地上界に向かわなければ人間達が危険に晒されてしまう。ここは何としてでも、食い止めなければならない。猛スピードで上昇させながら、ハデスが向かった目的地地上界へ真っ直ぐ突き進み、勝敗を分ける最後の征戦をかける。
(To be Continurd……)
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