第2章 魔王とマグナ(前編)
セラ
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冥府の魔獣ツインベロスを無事に浄化し、人々に平和が戻ったと思われる今日この頃。
少しは冥府軍の勢いも治まるかと思いきや、そうではなく…パルテナ様から突然出陣する様命じられ、仕方なく神器を装備して、ピット君と共に天界から空性へと飛び立った。(本当は食器洗いをしていたのだが、それはイカロス達に任せる事にした。イカロスマッチョに関しては皿を割らないか非常に心配だが、この際仕方がないだろう。)
「うっ…天気が悪いですね。」
『(イカロス達、本当に大丈夫かなぁ…)』
「今回は魔王ガイナスを討伐してもらいます。」
「魔王様ですか?今時、珍しいですね。」
心配の気持ちは拭い去れないが、今は戦闘に集中しなければならない…と装備していた神器神弓コメットエッジを力強く握り、何処からこんなに作られているのか…分からないが前回より明らかに増加している冥府軍を打ちのめす。
ピット君も天気の悪さに眉間に皺を寄せながら、自身が持つ狙杖ハードナックルで前方から攻撃を仕掛けてくる冥府軍を浄化する。あからさま嫌そうな態度に苦笑を浮かべるしかない。
「冥府軍の出なのか、荒れ地に城を構えて人々に攻撃を仕掛けています。」
『うわあ~やり方が本格的ですね。』
「やはり伊達に魔王はしていないと言う事です。人々は何度か討伐隊を派遣しましたが、全て返り討ちに合っていますね。」
「魔王と勇者達かぁ…」
「まぁ、何となく古めかしい感じですよね。」
『まるでお伽話の世界ですものね。』
冥府軍を順調に浄化しつつ、パルテナ様の言葉に耳を傾ける。
今回のミッションは魔王ガイナスを討伐する事…パルテナ様の話に寄ると、魔王ガイナスは居城を構え、人々に攻撃を仕掛けているのだとか。
人々が危険に晒されているとなると黙って見過ごすパルテナ軍ではない。食器は果たして無事なのか…一番気掛かりではあるが、パルテナ軍の名に掛けて何が何でもミッションを成功させなければならない。神器を握る手が更に強くなる。「しかし…仮に冥府軍ですから。まして魔王です、強大な事は言う迄もないでしょう。」
「普通のロールプレイングゲームなら最終ボスと言った所ですね。」
『あぁ、あの独特の世界観で社会現象を起こし、今でもこよなく愛されている噂のゲーム…とか?』
「セラ、それは口に出さない様に。」
「とにかく!これ以上ムダ死にを増やさない為、僕達がビシッと成敗してみせますよ!!」
魔王ガイナス討伐に向けて、ピット君が私の隣で意気込んだ。(その表情はとても凛々しくて、一瞬まるで時間が止まったかの様に魅入ってしまう。)
こんなに彼は勇ましかっただろうか…?毎日毎日顔を合わせてると言うのに今まで見受けた事のない表情を見た私は何も言えずに彼の意思表示に同意するのみ。
まさか…言える訳がない、不覚にも魅入ってしまいましたなんて…絶対に。私とピット君はパルテナ様の言わば左右の両腕、最早「相棒」と言う存在だけであって恋愛感情と呼ぶのは相応しくない間柄、戦いに身を投じているのに恋なんてしていられない。
少しは冥府軍の勢いも治まるかと思いきや、そうではなく…パルテナ様から突然出陣する様命じられ、仕方なく神器を装備して、ピット君と共に天界から空性へと飛び立った。(本当は食器洗いをしていたのだが、それはイカロス達に任せる事にした。イカロスマッチョに関しては皿を割らないか非常に心配だが、この際仕方がないだろう。)
「うっ…天気が悪いですね。」
『(イカロス達、本当に大丈夫かなぁ…)』
「今回は魔王ガイナスを討伐してもらいます。」
「魔王様ですか?今時、珍しいですね。」
心配の気持ちは拭い去れないが、今は戦闘に集中しなければならない…と装備していた神器神弓コメットエッジを力強く握り、何処からこんなに作られているのか…分からないが前回より明らかに増加している冥府軍を打ちのめす。
ピット君も天気の悪さに眉間に皺を寄せながら、自身が持つ狙杖ハードナックルで前方から攻撃を仕掛けてくる冥府軍を浄化する。あからさま嫌そうな態度に苦笑を浮かべるしかない。
「冥府軍の出なのか、荒れ地に城を構えて人々に攻撃を仕掛けています。」
『うわあ~やり方が本格的ですね。』
「やはり伊達に魔王はしていないと言う事です。人々は何度か討伐隊を派遣しましたが、全て返り討ちに合っていますね。」
「魔王と勇者達かぁ…」
「まぁ、何となく古めかしい感じですよね。」
『まるでお伽話の世界ですものね。』
冥府軍を順調に浄化しつつ、パルテナ様の言葉に耳を傾ける。
今回のミッションは魔王ガイナスを討伐する事…パルテナ様の話に寄ると、魔王ガイナスは居城を構え、人々に攻撃を仕掛けているのだとか。
人々が危険に晒されているとなると黙って見過ごすパルテナ軍ではない。食器は果たして無事なのか…一番気掛かりではあるが、パルテナ軍の名に掛けて何が何でもミッションを成功させなければならない。神器を握る手が更に強くなる。「しかし…仮に冥府軍ですから。まして魔王です、強大な事は言う迄もないでしょう。」
「普通のロールプレイングゲームなら最終ボスと言った所ですね。」
『あぁ、あの独特の世界観で社会現象を起こし、今でもこよなく愛されている噂のゲーム…とか?』
「セラ、それは口に出さない様に。」
「とにかく!これ以上ムダ死にを増やさない為、僕達がビシッと成敗してみせますよ!!」
魔王ガイナス討伐に向けて、ピット君が私の隣で意気込んだ。(その表情はとても凛々しくて、一瞬まるで時間が止まったかの様に魅入ってしまう。)
こんなに彼は勇ましかっただろうか…?毎日毎日顔を合わせてると言うのに今まで見受けた事のない表情を見た私は何も言えずに彼の意思表示に同意するのみ。
まさか…言える訳がない、不覚にも魅入ってしまいましたなんて…絶対に。私とピット君はパルテナ様の言わば左右の両腕、最早「相棒」と言う存在だけであって恋愛感情と呼ぶのは相応しくない間柄、戦いに身を投じているのに恋なんてしていられない。
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