第24章 三つの試練(後編)
セラ
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あの様子だと例の如く相当心配してくれただろう。だが今は互いの心情を無視して、戦い合うのが最善だ。何より、ピット君には必ず勝ち進んで三種の神器を手に入れ、ハデスを討ち倒してもらいたい。
「なぜこんなところに?!しかもガイナスまで!!」
「どうもこうもねぇよ。神さんがおまえを倒せってさ。」
「天使よ。今度はこちらがさんにんがかりだな。」
「ってことはやっぱりセラちゃんも?!と、とにかく戦うしかないか!」
だからこそ今回は倒す底で、ピット君と戦わなければ試練とは言えないのだ。果てしなくルール違反な気もするが、ガイナスとの戦いで三人共闘したし、この場合止むを得ないかとも思う。まずはピット君の動向を知るべく、遠距離からカニ歩きで徐々に接近して行く。やはり思った通り、彼はマグナさんとガイナスの耐久力を減らす算段らしい。それを証拠に私に向けて射撃を加えても良いものだが、そんな様子もない。ピット君の標的は自然とマグナさんになった。
ガイナスからの攻撃をスパッと回避しつつ、マグナさんへ集中攻撃を仕掛けるみたいだ。過去に二回程、彼の戦いぶりを間近で見つめているが人間にしては身体能力も戦闘力も上。あのピット君と互角以上に渡り合っているぐらいだ。どちらかと言えば戦闘に徹するよりも観戦していたい気持ちに駆られるが、ここはぐっと我慢。果てしなく戦いの行く末が気になる。が、私にも戦う理由があるのだ。その理由は、私にもピット君にも大いに関わっている事柄。ディントスが言うには私が危険な目に遭遇すると、そこから退けるべく戦い続けるそうなのだ。克服は無理でも、ピット君が我を忘れずに戦ってくれるのならばそれで良いと思う。私はそう思わないのだが、ディントスは主張した。ピット君の弱点は私である、と。
「セラが危険な目に遭ったとわかったとたん、戦い続けるじゃろう。それこそ、修羅のごとくに。」
戦闘の真っ最中でも、あの言葉が頭から離れていかない。
私と対峙させて克服に近付けさせる。言わば、試練。そこで、私の登場って訳だ。万が一、ハデスから危害を加えられたとして冷静に戦闘出来るように。そんな意味も込められているから、私はこの場を引けないのだ。何があろうともピット君を討ち倒すつもりで居る。いつも負けてしまうけれど、今日はそう簡単に攻略させてあげない。だが、ピット君は私を気遣って攻撃を仕掛けて来る様子はない。お陰で私は、傍観者の如く振る舞いになっている。一方、マグナさんとガイナス……ピット君両方は攻防戦を繰り返し激戦展開へと発展しているのが視界に映った。ガイナスよりも主にマグナさんへ向かっている彼。力を溜めて地面へ剣を振りかざすマグナさん。思いきり喰らうピット君。しかし直ぐ様態勢を整え、マグナさんへ打撃コンボを喰らわせ反撃するピット君。両者一歩も引かない戦いだ。
「マグナ!ホンモノだよな?!」
「あぁ、幻影じゃねぇぜ。」
「いままでの流れなら ディントスが創ったのかも……。」
「しかし、いままでの敵は意志力がありませんでしたよ。それにセラもいっしょに行動しているトコロを見ると。」
「ヤツらは召喚したものじゃ。ウソはつかんよ。」
『そうそう!ホンモノだよ。』
手に汗握る戦いだが、会話も勿論忘れていない。戦闘中にここ迄べらべら喋るのも然う然うないだろう。私は、空中戦で何とか状況を把握出来るが途中参加だと何の話か理解出来ないのだろうがご存知、今迄の敵の数々はディントスが試練のために作り上げた贋作。それにしても、ひょいひょい作り上げているディントスも相当腕が立つのだと推察される。だからこそ、下手したらマグナさんもガイナスも創り上げたのではないかと思ったが会話して分かった。フィールドに居る二人は間違いなく本人だ。出なかったら、私達しか知りようもないやり取りをマグナさんが記憶してはいないだろう。あの時点で本物か偽物か判別出来たとは……出来過ぎている気がするが凄いとも思う。
「それなら、マグナに聞きたいことがあるんだ!なんで最初に会った時僕たちとあっさり共闘したのか。どうして人間離れした強さを誇るのか。僕がマグナのカラダを借りた時に感じた、あの胸の高鳴りはなんだったのか。それから……!」
「めんどくせぇなぁ。」
「ん……。」
「ンなこと言ったってしょうがねぇだろ。想像に任すぜ。」
『私も聞いてみたかったなぁ。その理由。』
ピット君は本人であるマグナさんだと知ったら早速、次から次へと質問攻めにする。正直な心境、私も聞いてみたかったのだが彼はピット君の言葉を遮り、一蹴しさっさと片付けてしまった。まぁ彼の性格上、淡々と返答したりはしないだろう。予想はついたが、残念な気もする。眉尻を下げつつも、戦闘に集中しよう。
「なぜこんなところに?!しかもガイナスまで!!」
「どうもこうもねぇよ。神さんがおまえを倒せってさ。」
「天使よ。今度はこちらがさんにんがかりだな。」
「ってことはやっぱりセラちゃんも?!と、とにかく戦うしかないか!」
だからこそ今回は倒す底で、ピット君と戦わなければ試練とは言えないのだ。果てしなくルール違反な気もするが、ガイナスとの戦いで三人共闘したし、この場合止むを得ないかとも思う。まずはピット君の動向を知るべく、遠距離からカニ歩きで徐々に接近して行く。やはり思った通り、彼はマグナさんとガイナスの耐久力を減らす算段らしい。それを証拠に私に向けて射撃を加えても良いものだが、そんな様子もない。ピット君の標的は自然とマグナさんになった。
ガイナスからの攻撃をスパッと回避しつつ、マグナさんへ集中攻撃を仕掛けるみたいだ。過去に二回程、彼の戦いぶりを間近で見つめているが人間にしては身体能力も戦闘力も上。あのピット君と互角以上に渡り合っているぐらいだ。どちらかと言えば戦闘に徹するよりも観戦していたい気持ちに駆られるが、ここはぐっと我慢。果てしなく戦いの行く末が気になる。が、私にも戦う理由があるのだ。その理由は、私にもピット君にも大いに関わっている事柄。ディントスが言うには私が危険な目に遭遇すると、そこから退けるべく戦い続けるそうなのだ。克服は無理でも、ピット君が我を忘れずに戦ってくれるのならばそれで良いと思う。私はそう思わないのだが、ディントスは主張した。ピット君の弱点は私である、と。
「セラが危険な目に遭ったとわかったとたん、戦い続けるじゃろう。それこそ、修羅のごとくに。」
戦闘の真っ最中でも、あの言葉が頭から離れていかない。
私と対峙させて克服に近付けさせる。言わば、試練。そこで、私の登場って訳だ。万が一、ハデスから危害を加えられたとして冷静に戦闘出来るように。そんな意味も込められているから、私はこの場を引けないのだ。何があろうともピット君を討ち倒すつもりで居る。いつも負けてしまうけれど、今日はそう簡単に攻略させてあげない。だが、ピット君は私を気遣って攻撃を仕掛けて来る様子はない。お陰で私は、傍観者の如く振る舞いになっている。一方、マグナさんとガイナス……ピット君両方は攻防戦を繰り返し激戦展開へと発展しているのが視界に映った。ガイナスよりも主にマグナさんへ向かっている彼。力を溜めて地面へ剣を振りかざすマグナさん。思いきり喰らうピット君。しかし直ぐ様態勢を整え、マグナさんへ打撃コンボを喰らわせ反撃するピット君。両者一歩も引かない戦いだ。
「マグナ!ホンモノだよな?!」
「あぁ、幻影じゃねぇぜ。」
「いままでの流れなら ディントスが創ったのかも……。」
「しかし、いままでの敵は意志力がありませんでしたよ。それにセラもいっしょに行動しているトコロを見ると。」
「ヤツらは召喚したものじゃ。ウソはつかんよ。」
『そうそう!ホンモノだよ。』
手に汗握る戦いだが、会話も勿論忘れていない。戦闘中にここ迄べらべら喋るのも然う然うないだろう。私は、空中戦で何とか状況を把握出来るが途中参加だと何の話か理解出来ないのだろうがご存知、今迄の敵の数々はディントスが試練のために作り上げた贋作。それにしても、ひょいひょい作り上げているディントスも相当腕が立つのだと推察される。だからこそ、下手したらマグナさんもガイナスも創り上げたのではないかと思ったが会話して分かった。フィールドに居る二人は間違いなく本人だ。出なかったら、私達しか知りようもないやり取りをマグナさんが記憶してはいないだろう。あの時点で本物か偽物か判別出来たとは……出来過ぎている気がするが凄いとも思う。
「それなら、マグナに聞きたいことがあるんだ!なんで最初に会った時僕たちとあっさり共闘したのか。どうして人間離れした強さを誇るのか。僕がマグナのカラダを借りた時に感じた、あの胸の高鳴りはなんだったのか。それから……!」
「めんどくせぇなぁ。」
「ん……。」
「ンなこと言ったってしょうがねぇだろ。想像に任すぜ。」
『私も聞いてみたかったなぁ。その理由。』
ピット君は本人であるマグナさんだと知ったら早速、次から次へと質問攻めにする。正直な心境、私も聞いてみたかったのだが彼はピット君の言葉を遮り、一蹴しさっさと片付けてしまった。まぁ彼の性格上、淡々と返答したりはしないだろう。予想はついたが、残念な気もする。眉尻を下げつつも、戦闘に集中しよう。