第23章 決戦!ハデス(後編)
セラ
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もう少しで夢か現か分からなくなりそうだったが、意識がはっきりしているので問題はない。彼から話を聞き納得したが、ハデスに吸引され飲み込む音が聞こえたそうなのだ。その事実から出される結論は一つしかない。余り考えたくはないが。兎に角目の前に立ちはだかる敵を何とかしなくては。見た所、ハンドラーにそっくりだが少々容姿が相違している。
「あら?ピットくん、セラちゃん、生きてんの?」
「ハデス!……ここはもしかして、おまえの……?」
「うーん、そうだね。いわゆるおなかの中?」
「げげッ!!」
『サイアクッ!!』
考えたくはなかったのだが、ハデスの声が聞こえて来てタネ明かしをされる。予想通りの場所に気分が悪くなる一方だ。ハデスに吸引されて飲み込まれた一部始終をそれこそ夢物語で片付けたいけれど此処に来てそれは難しいらしい。
「こんな中まで見られちゃうなんてハズカチィッ……!!」
『なぁにがハズカチィよ!じぶんのせいじゃない!』
「そんなカマトトぶったところで!」
冥府城のエントランスを彷彿させる入り口を進むには、ハンドラーを模した何かを倒さなくてはならない。不愉快極まりないが此処がハデスの体内ならば目の前に立ちはだかる敵の数々は細胞と認識すべきなのか。人間の体内に外敵……菌だとか入り込んだら体内に取り込ませ消化させるのが白血球らしいけど、もしかして役割を担っているのだろう、か。だとするならば、私達は言わずもがな外敵そのものである。
「こうなったら、アレだ。スゴい勢いで、ピットくんとセラちゃんをウンチにしてやる!!」
「やめろぉぉぉぉ!!それだけはやめてくれぇぇぇぇ!!」
『やめてぇぇぇぇ!!』
「ふん!ふん!ふん!!」
「『いやぁぁぁぁぁぁ〜ん!!』」
それでいての衝撃的内容だ。外敵そのものだと思い込んでいたが、もしかして私達は消化される運命の食べ物……。どう考えても良い方向に傾かない。最悪だ。此処でピット君と共に食べ物として消化されてしまうのか。私達は言わば鶏肉……。くぅぅッ肉料理なんて食べるんじゃなかった。どこを取っても美味しそうな部位ばかりだ。ハデスはそれを狙ったのか、何と卑劣。それだけじゃない、ハデスは腹部を力ませているのか。足場がぐわんぐわん揺れているのだ。この時点で色々と察知している、やばい……何が何でも此処から脱出するしかない。冷や汗が一滴頬にかけて伝う。一気に緊迫した雰囲気だ。
「うぅ〜ん!残念!出ない!!」
「あぁ、ヤバイ。どうしよう。ナニでソレには、なりたくない。ハデスが便意をもよおさないうち なんとかしなきゃあ!」
『とりあえず進めばいいけど……。(ゴールなんてこの先にあるのかな。)』
隣でピット君がウンとパニックになってくれているからなのか、妙に冷静でいられる私が居る。パニックでいても尚、正しい道筋に進めるのがこのピット君だ。いつの間にかフロアにいる敵……細胞達を浄化してくれていた。これで先行く道が目の前に開けた訳だが、細胞達からしてみたらアラートを発令してくれているかもしれない。自分達の力では容易に倒せない強敵が体内に入り込んでしまった……と。あの手この手を使ってこちらを消化しにかかるかもしれない。気を引き締めなくてはならない。細胞を破壊した所でハデスにダメージを与えられるとも思えないが、消化されるぐらいならば浄化しに行くぐらいが丁度良い。不安が立ちどころに押し寄せてくるけれど、今は忘れて先に先に只管進もう。それしか道はないみたいだから。
細胞達を浄化し終え、エントランスから中に入って行く。目の前にはゼリー状の何かが道を塞いでおり、通せんぼを強いられる。どうすればこれをどかせるのだろう。ぶつかってもダメージは受けないが、どうにかしなければやはり前に進めないらしい。
「目の前の細胞、もろいみたいだな……。」
『そうみたいだね。』
ピット君は目の前にゼリー状の何かを細胞と言う。両脇には血液が流れており、毛細血管が張り巡っている。それはまるでクモの巣のように。このゼリー状の細胞をどうするのか、暫し考えに耽っていたらピット君が何を思ったのかゼリーに向けて打撃を加えた。物は試しなのか。しかしそれが逆に道を切り開く鍵と成り得たのか、ゼリーが攻撃に耐えられず目の前から消失する。お陰で私達は更に前へ進めて、ハデスの体内という気持ちの悪い状況からおさらば出来る好機が近付く。そう、私達はうかうかしていられないのだ。
『緑色……これは細胞かな。』
「この緑色の足場に乗れば先に進めるのかな。うー。なんだかキモチ悪いッ!」
『なんかぐにょぐにょしてるよね。』
「やめて!セラちゃん!」
ゼリー状の細胞をぶっ壊し、少し歩くと今度は緑色の何かが階段の如く連なっていた。この緑色の何かも攻撃を当て、自分なりに道を作る仕組みになっている模様だ。
「あら?ピットくん、セラちゃん、生きてんの?」
「ハデス!……ここはもしかして、おまえの……?」
「うーん、そうだね。いわゆるおなかの中?」
「げげッ!!」
『サイアクッ!!』
考えたくはなかったのだが、ハデスの声が聞こえて来てタネ明かしをされる。予想通りの場所に気分が悪くなる一方だ。ハデスに吸引されて飲み込まれた一部始終をそれこそ夢物語で片付けたいけれど此処に来てそれは難しいらしい。
「こんな中まで見られちゃうなんてハズカチィッ……!!」
『なぁにがハズカチィよ!じぶんのせいじゃない!』
「そんなカマトトぶったところで!」
冥府城のエントランスを彷彿させる入り口を進むには、ハンドラーを模した何かを倒さなくてはならない。不愉快極まりないが此処がハデスの体内ならば目の前に立ちはだかる敵の数々は細胞と認識すべきなのか。人間の体内に外敵……菌だとか入り込んだら体内に取り込ませ消化させるのが白血球らしいけど、もしかして役割を担っているのだろう、か。だとするならば、私達は言わずもがな外敵そのものである。
「こうなったら、アレだ。スゴい勢いで、ピットくんとセラちゃんをウンチにしてやる!!」
「やめろぉぉぉぉ!!それだけはやめてくれぇぇぇぇ!!」
『やめてぇぇぇぇ!!』
「ふん!ふん!ふん!!」
「『いやぁぁぁぁぁぁ〜ん!!』」
それでいての衝撃的内容だ。外敵そのものだと思い込んでいたが、もしかして私達は消化される運命の食べ物……。どう考えても良い方向に傾かない。最悪だ。此処でピット君と共に食べ物として消化されてしまうのか。私達は言わば鶏肉……。くぅぅッ肉料理なんて食べるんじゃなかった。どこを取っても美味しそうな部位ばかりだ。ハデスはそれを狙ったのか、何と卑劣。それだけじゃない、ハデスは腹部を力ませているのか。足場がぐわんぐわん揺れているのだ。この時点で色々と察知している、やばい……何が何でも此処から脱出するしかない。冷や汗が一滴頬にかけて伝う。一気に緊迫した雰囲気だ。
「うぅ〜ん!残念!出ない!!」
「あぁ、ヤバイ。どうしよう。ナニでソレには、なりたくない。ハデスが便意をもよおさないうち なんとかしなきゃあ!」
『とりあえず進めばいいけど……。(ゴールなんてこの先にあるのかな。)』
隣でピット君がウンとパニックになってくれているからなのか、妙に冷静でいられる私が居る。パニックでいても尚、正しい道筋に進めるのがこのピット君だ。いつの間にかフロアにいる敵……細胞達を浄化してくれていた。これで先行く道が目の前に開けた訳だが、細胞達からしてみたらアラートを発令してくれているかもしれない。自分達の力では容易に倒せない強敵が体内に入り込んでしまった……と。あの手この手を使ってこちらを消化しにかかるかもしれない。気を引き締めなくてはならない。細胞を破壊した所でハデスにダメージを与えられるとも思えないが、消化されるぐらいならば浄化しに行くぐらいが丁度良い。不安が立ちどころに押し寄せてくるけれど、今は忘れて先に先に只管進もう。それしか道はないみたいだから。
細胞達を浄化し終え、エントランスから中に入って行く。目の前にはゼリー状の何かが道を塞いでおり、通せんぼを強いられる。どうすればこれをどかせるのだろう。ぶつかってもダメージは受けないが、どうにかしなければやはり前に進めないらしい。
「目の前の細胞、もろいみたいだな……。」
『そうみたいだね。』
ピット君は目の前にゼリー状の何かを細胞と言う。両脇には血液が流れており、毛細血管が張り巡っている。それはまるでクモの巣のように。このゼリー状の細胞をどうするのか、暫し考えに耽っていたらピット君が何を思ったのかゼリーに向けて打撃を加えた。物は試しなのか。しかしそれが逆に道を切り開く鍵と成り得たのか、ゼリーが攻撃に耐えられず目の前から消失する。お陰で私達は更に前へ進めて、ハデスの体内という気持ちの悪い状況からおさらば出来る好機が近付く。そう、私達はうかうかしていられないのだ。
『緑色……これは細胞かな。』
「この緑色の足場に乗れば先に進めるのかな。うー。なんだかキモチ悪いッ!」
『なんかぐにょぐにょしてるよね。』
「やめて!セラちゃん!」
ゼリー状の細胞をぶっ壊し、少し歩くと今度は緑色の何かが階段の如く連なっていた。この緑色の何かも攻撃を当て、自分なりに道を作る仕組みになっている模様だ。