第21章 混沌の狭間(後編)
セラ
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「おそらくラスト、第十三陣じゃ!!」
『な、長かった……。』
「アレ、いくぞ!!」
「アレ?!」
「地平を覆う悪魔の手先よ!」
「音にも聞け!」
「目にも見よ!!」
「光の女神パルテナが使い、ピット!」
「自由の翼、ブラックピット!」
「「ここに見参!」」
「死にたいヤツは前に出ろ!」
「神の祝福をイヤというほど あびせてやる!!」
「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」」
「な、なんたるコンビネーション。楽しそうじゃ。やっぱり、どこかで心が通じておるようじゃのう。」
『つ……ついていけない。』
長くもあったラスト、第十三陣。ボックンキャノン、ドーズ、スノーマン、ブレンダーが守りを固める。混沌の遣いへと通じる道、気合いを入れ直す為かブラピ君の声がけを合図に突如名乗り始めた二人。ピット君が後から乗ったにも関わらず、全くのズレもなく名乗り終えての攻撃するコンビネーションもバッチリ。蟻一匹入る余地もない程。仲違いしながらも通じ合っているといるとは思っていたがこう言った場面で本領発揮するとは思わなかった。二人の気迫が凄すぎて最早付いていけない私。条件反射で苦笑いを浮かべつつ、二人の戦いぬ行く末を黙って見守っている状態にある。恐らくニヤニヤした顔つきでナチュレちゃんから名乗ってみたらどうかとの提案をもらったが、丁重にお断りしておいた。私一人で名乗るのもどうかと思うし、そこまでノリのいい性格をしていない。たまに名乗ってみるのも良いかもしれないが……いやいや、仮にそれを名乗って後から来る静寂がとても気まずい。様々な考えを幾つも巡らせてみたが、どれもこれも良案とは思えなかった。
『ナチュレちゃん。私と名乗る気ない?』
「イヤじゃ。」
……一蹴されてしまった。
二人の気迫に負け、敵達を倒していく様子を見守っていれば最後の一匹を浄化出来たらしく、今迄ずっと何処かに隠れていた魔物達を生成していた混沌の遣いが漸く姿を現す時。私達は、神器を構えていつでも戦闘準備を整えている。何処から出現するのか目を凝らしていると、陸地からボコッボコッと音を立てて私達の目の前に勢い良く現れた。混沌の遣いが現れた時点で、私達が根比べに勝利した訳だが直ぐ近くに潜んでいたのかと思うと虫唾が走る。“食えないヤツ”とはこういう存在を言うのだろう。やっぱり一発二発殴っておかないと気が済まない。
「出たな バケモノ!!」
「今度は逃さないぞ!」
『観念しなさい!』
やっと混沌の遣いを追い詰めた。そう思ったのに、狡賢いヤツはまたしても私達から逃げようとする。今度逃げられてしまったら、もう二度と追い掛けられないだろう。焦った私は、混沌の遣いを追いかけようとするのだが……
「封呪の奇跡!これでもう逃げられまい。存分に戦え!」
『ナチュレちゃん……。』
「やりますね!自然の女神!!」
その前にナチュレちゃんが奇跡を発動してくれたお陰で、混沌の遣いは逃げられずに済む。ホッと一安心。だがこれで、互いに思う存分戦う事実に繋がる。パルテナ様の魂を奪取したい私達と、されたくない混沌の遣い。この戦い、絶対に負けられない……必ず打ち勝ってみせる。緊迫した雰囲気が漂う中、戦闘開始のゴングが鳴り響いた気がした。ほぼ同時に動き出す両面。それぞれの思いを胸に私達は神器で戦う。
「フィールドに電磁キャプチャーを仕掛けてみた。混沌の遣いが逃げて困るなら使うのじゃ。役に立つぞよ。」
「ありがとう!ナチュレ!!」
『助かるわ!ナチュレちゃん!!』
「お安いご用じゃ。」
散り散りにフィールドへ散った私達は、三方向から混沌の遣いを迎え撃つ。三対一なんて少々卑怯かと思ったが、あちらも散々卑怯な手の内でこちらを苦しめたのだ。こんなのは卑怯の内にも入らないかもしれない。要は何の気兼ねもなく混沌の遣いを攻撃出来る、この一点だけだ。言われる迄もなくピット君もブラピ君も一切の手加減もなく、二人同時に混沌の遣いへ連続打撃を加えダメージを蓄積させている。見ていて思ったのだが、余りにも容赦なくコンボを喰らわせているものだから見ている者からしたらスカッとする。あんなに連続で打撃コンボが完成するものなのだと思わざるを得ない。二人共、混沌の遣いに対して私情を挟み攻撃しているに違いない。気持ちは良く分かる。二人が頑張っているんだ、私も負けていられない。分散しているこちら側には意味がないが、レーザーや連射弾を放ち反撃して来る。今の状態だと接近しにくいが、ナチュレちゃんが仕掛けてくれた電磁キャプチャーを使用して戦ってみようと思う。
ヤツは必死に反撃を繰り返している。反撃しては逃げて、私達の攻撃から逃れようとしているみたいだ。当然の行為だが、そんなので簡単に見失う私達ではない。フィールドを大いに使って移動している混沌の遣い、逃げ足が異常に速くなかなか捕まらない。それはまるで脱兎の如く。ここは誘導してみようか。一か八かの賭け。射撃で当たるか当たらないかギリギリの所を狙って射撃して行く。
『な、長かった……。』
「アレ、いくぞ!!」
「アレ?!」
「地平を覆う悪魔の手先よ!」
「音にも聞け!」
「目にも見よ!!」
「光の女神パルテナが使い、ピット!」
「自由の翼、ブラックピット!」
「「ここに見参!」」
「死にたいヤツは前に出ろ!」
「神の祝福をイヤというほど あびせてやる!!」
「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」」
「な、なんたるコンビネーション。楽しそうじゃ。やっぱり、どこかで心が通じておるようじゃのう。」
『つ……ついていけない。』
長くもあったラスト、第十三陣。ボックンキャノン、ドーズ、スノーマン、ブレンダーが守りを固める。混沌の遣いへと通じる道、気合いを入れ直す為かブラピ君の声がけを合図に突如名乗り始めた二人。ピット君が後から乗ったにも関わらず、全くのズレもなく名乗り終えての攻撃するコンビネーションもバッチリ。蟻一匹入る余地もない程。仲違いしながらも通じ合っているといるとは思っていたがこう言った場面で本領発揮するとは思わなかった。二人の気迫が凄すぎて最早付いていけない私。条件反射で苦笑いを浮かべつつ、二人の戦いぬ行く末を黙って見守っている状態にある。恐らくニヤニヤした顔つきでナチュレちゃんから名乗ってみたらどうかとの提案をもらったが、丁重にお断りしておいた。私一人で名乗るのもどうかと思うし、そこまでノリのいい性格をしていない。たまに名乗ってみるのも良いかもしれないが……いやいや、仮にそれを名乗って後から来る静寂がとても気まずい。様々な考えを幾つも巡らせてみたが、どれもこれも良案とは思えなかった。
『ナチュレちゃん。私と名乗る気ない?』
「イヤじゃ。」
……一蹴されてしまった。
二人の気迫に負け、敵達を倒していく様子を見守っていれば最後の一匹を浄化出来たらしく、今迄ずっと何処かに隠れていた魔物達を生成していた混沌の遣いが漸く姿を現す時。私達は、神器を構えていつでも戦闘準備を整えている。何処から出現するのか目を凝らしていると、陸地からボコッボコッと音を立てて私達の目の前に勢い良く現れた。混沌の遣いが現れた時点で、私達が根比べに勝利した訳だが直ぐ近くに潜んでいたのかと思うと虫唾が走る。“食えないヤツ”とはこういう存在を言うのだろう。やっぱり一発二発殴っておかないと気が済まない。
「出たな バケモノ!!」
「今度は逃さないぞ!」
『観念しなさい!』
やっと混沌の遣いを追い詰めた。そう思ったのに、狡賢いヤツはまたしても私達から逃げようとする。今度逃げられてしまったら、もう二度と追い掛けられないだろう。焦った私は、混沌の遣いを追いかけようとするのだが……
「封呪の奇跡!これでもう逃げられまい。存分に戦え!」
『ナチュレちゃん……。』
「やりますね!自然の女神!!」
その前にナチュレちゃんが奇跡を発動してくれたお陰で、混沌の遣いは逃げられずに済む。ホッと一安心。だがこれで、互いに思う存分戦う事実に繋がる。パルテナ様の魂を奪取したい私達と、されたくない混沌の遣い。この戦い、絶対に負けられない……必ず打ち勝ってみせる。緊迫した雰囲気が漂う中、戦闘開始のゴングが鳴り響いた気がした。ほぼ同時に動き出す両面。それぞれの思いを胸に私達は神器で戦う。
「フィールドに電磁キャプチャーを仕掛けてみた。混沌の遣いが逃げて困るなら使うのじゃ。役に立つぞよ。」
「ありがとう!ナチュレ!!」
『助かるわ!ナチュレちゃん!!』
「お安いご用じゃ。」
散り散りにフィールドへ散った私達は、三方向から混沌の遣いを迎え撃つ。三対一なんて少々卑怯かと思ったが、あちらも散々卑怯な手の内でこちらを苦しめたのだ。こんなのは卑怯の内にも入らないかもしれない。要は何の気兼ねもなく混沌の遣いを攻撃出来る、この一点だけだ。言われる迄もなくピット君もブラピ君も一切の手加減もなく、二人同時に混沌の遣いへ連続打撃を加えダメージを蓄積させている。見ていて思ったのだが、余りにも容赦なくコンボを喰らわせているものだから見ている者からしたらスカッとする。あんなに連続で打撃コンボが完成するものなのだと思わざるを得ない。二人共、混沌の遣いに対して私情を挟み攻撃しているに違いない。気持ちは良く分かる。二人が頑張っているんだ、私も負けていられない。分散しているこちら側には意味がないが、レーザーや連射弾を放ち反撃して来る。今の状態だと接近しにくいが、ナチュレちゃんが仕掛けてくれた電磁キャプチャーを使用して戦ってみようと思う。
ヤツは必死に反撃を繰り返している。反撃しては逃げて、私達の攻撃から逃れようとしているみたいだ。当然の行為だが、そんなので簡単に見失う私達ではない。フィールドを大いに使って移動している混沌の遣い、逃げ足が異常に速くなかなか捕まらない。それはまるで脱兎の如く。ここは誘導してみようか。一か八かの賭け。射撃で当たるか当たらないかギリギリの所を狙って射撃して行く。