第17章 新生オーラム(後編)
セラ
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一時はどうなるかと思ったけれど、ナチュレちゃんの助力もあって私とピット君は噂の浮島に降り立ち、戦闘剥き出しに今この瞬間立ち尽くしている。
「っテテテ……。」
『危なかったね……。』
「あぁ、よかった。」
パルテナ様から安堵の声を聞き、釣られて胸を撫で下ろした。まだまだ事態は予断を許さないけれど、浮島に無事着地出来たのは一歩前進と言える。こういうのを九死に一生を得ると言うのだろう。窮地に陥っていたにも関わらず、そんな様子を見せないのがピット君だ。切り換えの早さか、あっという間に戦闘モードへ入り今も尚バッタバッタ倒している。何だかお構いなしだ。
「ナチュレ!セラちゃんはともかく、どうして敵である僕を助けるんだ?!」
「つべこべぬかすな!そなたはただ戦っておればよいのじゃ。セラを守れなかったら承知しないぞよ!」
『ふ、ふたりともぉ……。』
「自然軍、冥府軍、パルテナ軍を同時に相手にして、互角に渡り合えたオーラムです。それがラーズの力でさらに凶暴になり、初期化爆弾にも耐えてしまった。いま倒してしまわねばこの星に明日は無いということですね。」
「どうしてこう、シンプルに言えんのじゃ。インテリ系め。牛乳ビンのメガネしとけ!」
「あら。世界がまわって見えますわ。」
「乗るな!!いまはただ、ヤツを撃破すべし!カンタンなことじゃ!!」
浮島の足場が狭く、大きく移動したり出来ないが二人ぐらいならば何とか戦える。ラーズの命令に寄り、こちらに向かって来る敵を此見よがしに浄化。様々な敵が、次から次へと出現するのが分かる。普段の戦いならば、自分達の歩行スピードに合わせて進められたが今回のパターンは違う。浮島の流れ行くままに、当然ながら足場には支えてくれる自然軍魔物ポックリが居てくれているから身を委ね戦いに集中出来るのだ。足場に居るポックリ達を一目見ようと下を覗き込み、『ありがとう。』を伝えればポックリ達は嬉しそうに飛び跳ねてくれた。喜びを示してくれているのだろうか?妙に可愛く見えてくるのも不思議だ。私の微妙な心境を察知したのか、すかさずナチュレちゃんから自然軍勧誘を受けてしまう。さすがナチュレちゃんだ。抜け目がない。当然ながら私の答えは決まっているのだけれど、自然軍に入ったらきっと楽しいんだろうなぁと思わずには居られなかった。
「抜け目ないぞ!ナチュレ!セラちゃんはこれからもパルテナ軍だ!!」
自分の意思を変えるつもりはない。でも、ピット君もパルテナ様も私が他軍に入軍するのを決して許さないだろうな。二人の敵には本気でなりたくない私なのであった。
「足場がせまくて戦いにくいなぁ……。」
「ぜいたくなヤツじゃな。これでどうじゃ!」
絶賛戦闘真っ最中。目の前と言うよりも、足場に急接近する敵達を立ち所に浄化する。そんな折、ピット君が只今乗っている足場に対し、不満の声を漏らした。感謝の言葉を述べるならまだしも、まさか不満の声を上げるだなんて。不意に溜息をついてしまうのも仕方がなかった。動きやすさを優先したい気持ちは理解出来るが、ちょっと我儘なのでは?それでもナチュレちゃんは、ピット君の希望に応えるべく広い足場を準備してくれた。ピット君の攻撃が猛威をふるう中、前方から今の足場より一回りも二回りも広い面積の足場が到着する。タイミング良く跳躍で広い足場に乗り換えた。確かに広い面積もあって、動きやすくなる。不利に傾いていたこの戦いは、一気に分からなくなった。
「これなら戦いやすい!」
『ありがとう!ナチュレちゃん!』
「だけど、敵にも乗られやすいですね。足場に降り立つ敵に注意しなさい。」
広い面積で動きやすくなった私達は、背中合わせになりながら何処からともなく現れる敵の数を次々と打ちのめして行く。パルテナ様の助言通り、広くなった足場に有ろうことか乗っかり奇襲を掛けて来る敵達。そんな敵達を迎え撃つ天使二人。以前戦った経歴のあるビオタが放つ弾を撃ち返せば、その衝撃に耐えられなかったのかたちまち浄化されて行った。
「まるで陸地のような戦艦ですね。」
「邪魔立てするつもりときたか。ま、どってこたぁないよねぇ。」
「敵が飛び込んできます!」
「文字どおり邪魔立てか!!」
『私たちに攻略されたくないみたいね。』
オーラムの戦艦が、足場に向けて急接近して来る。各々それぞれが自身の思いを言葉に会話を繰り広げているけれど、呑気に話している場合じゃなかった。足場周囲を戦艦が取り囲み、行く手を阻まれ、尚且つ戦艦から敵が何体も派遣され天使二人を倒さんと一斉に向かって来る。他の軍も動いている筈なのに見て明らか、私達を標的としてみなしている模様。戦艦毎奇襲を掛けて来るだなんて大胆も好い所だ。素早く動けるのが幸いしたのか、然程ダメージを受けなかったがラーズ率いるオーラム軍の本気度が窺える。
「しかし!ザコオーラムによって足場が戦艦に追い込まれておるようじゃ!!」
「っテテテ……。」
『危なかったね……。』
「あぁ、よかった。」
パルテナ様から安堵の声を聞き、釣られて胸を撫で下ろした。まだまだ事態は予断を許さないけれど、浮島に無事着地出来たのは一歩前進と言える。こういうのを九死に一生を得ると言うのだろう。窮地に陥っていたにも関わらず、そんな様子を見せないのがピット君だ。切り換えの早さか、あっという間に戦闘モードへ入り今も尚バッタバッタ倒している。何だかお構いなしだ。
「ナチュレ!セラちゃんはともかく、どうして敵である僕を助けるんだ?!」
「つべこべぬかすな!そなたはただ戦っておればよいのじゃ。セラを守れなかったら承知しないぞよ!」
『ふ、ふたりともぉ……。』
「自然軍、冥府軍、パルテナ軍を同時に相手にして、互角に渡り合えたオーラムです。それがラーズの力でさらに凶暴になり、初期化爆弾にも耐えてしまった。いま倒してしまわねばこの星に明日は無いということですね。」
「どうしてこう、シンプルに言えんのじゃ。インテリ系め。牛乳ビンのメガネしとけ!」
「あら。世界がまわって見えますわ。」
「乗るな!!いまはただ、ヤツを撃破すべし!カンタンなことじゃ!!」
浮島の足場が狭く、大きく移動したり出来ないが二人ぐらいならば何とか戦える。ラーズの命令に寄り、こちらに向かって来る敵を此見よがしに浄化。様々な敵が、次から次へと出現するのが分かる。普段の戦いならば、自分達の歩行スピードに合わせて進められたが今回のパターンは違う。浮島の流れ行くままに、当然ながら足場には支えてくれる自然軍魔物ポックリが居てくれているから身を委ね戦いに集中出来るのだ。足場に居るポックリ達を一目見ようと下を覗き込み、『ありがとう。』を伝えればポックリ達は嬉しそうに飛び跳ねてくれた。喜びを示してくれているのだろうか?妙に可愛く見えてくるのも不思議だ。私の微妙な心境を察知したのか、すかさずナチュレちゃんから自然軍勧誘を受けてしまう。さすがナチュレちゃんだ。抜け目がない。当然ながら私の答えは決まっているのだけれど、自然軍に入ったらきっと楽しいんだろうなぁと思わずには居られなかった。
「抜け目ないぞ!ナチュレ!セラちゃんはこれからもパルテナ軍だ!!」
自分の意思を変えるつもりはない。でも、ピット君もパルテナ様も私が他軍に入軍するのを決して許さないだろうな。二人の敵には本気でなりたくない私なのであった。
「足場がせまくて戦いにくいなぁ……。」
「ぜいたくなヤツじゃな。これでどうじゃ!」
絶賛戦闘真っ最中。目の前と言うよりも、足場に急接近する敵達を立ち所に浄化する。そんな折、ピット君が只今乗っている足場に対し、不満の声を漏らした。感謝の言葉を述べるならまだしも、まさか不満の声を上げるだなんて。不意に溜息をついてしまうのも仕方がなかった。動きやすさを優先したい気持ちは理解出来るが、ちょっと我儘なのでは?それでもナチュレちゃんは、ピット君の希望に応えるべく広い足場を準備してくれた。ピット君の攻撃が猛威をふるう中、前方から今の足場より一回りも二回りも広い面積の足場が到着する。タイミング良く跳躍で広い足場に乗り換えた。確かに広い面積もあって、動きやすくなる。不利に傾いていたこの戦いは、一気に分からなくなった。
「これなら戦いやすい!」
『ありがとう!ナチュレちゃん!』
「だけど、敵にも乗られやすいですね。足場に降り立つ敵に注意しなさい。」
広い面積で動きやすくなった私達は、背中合わせになりながら何処からともなく現れる敵の数を次々と打ちのめして行く。パルテナ様の助言通り、広くなった足場に有ろうことか乗っかり奇襲を掛けて来る敵達。そんな敵達を迎え撃つ天使二人。以前戦った経歴のあるビオタが放つ弾を撃ち返せば、その衝撃に耐えられなかったのかたちまち浄化されて行った。
「まるで陸地のような戦艦ですね。」
「邪魔立てするつもりときたか。ま、どってこたぁないよねぇ。」
「敵が飛び込んできます!」
「文字どおり邪魔立てか!!」
『私たちに攻略されたくないみたいね。』
オーラムの戦艦が、足場に向けて急接近して来る。各々それぞれが自身の思いを言葉に会話を繰り広げているけれど、呑気に話している場合じゃなかった。足場周囲を戦艦が取り囲み、行く手を阻まれ、尚且つ戦艦から敵が何体も派遣され天使二人を倒さんと一斉に向かって来る。他の軍も動いている筈なのに見て明らか、私達を標的としてみなしている模様。戦艦毎奇襲を掛けて来るだなんて大胆も好い所だ。素早く動けるのが幸いしたのか、然程ダメージを受けなかったがラーズ率いるオーラム軍の本気度が窺える。
「しかし!ザコオーラムによって足場が戦艦に追い込まれておるようじゃ!!」
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