第16章 オーラムの脅威(後編)
セラ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「足元に縦穴が広がっているようです。フロートリングに乗っているのはラッキーでした。ゆっくり降りられるので、狙いがつけやすいことでしょう。」
フロートリングが私達天使を守り、敵に攻撃を加えはたまたバリアで更に防御力を高めてくれる。パルテナ様が地形を読んで、助言してくれた。敵を浄化しながら、円形のフィールドに入り込み、中心部からゆっくりふわふわ降りて行く。
「おおっと!」
「これもコピーかのう……。」
『見た目はそっくりだけど。』
「もらえるものはもらっちゃいましょう。」
付近に宝箱が何故か設置されていた。もしかしてミミッ子?!とも思ったけれど、襲撃される気配はない。明らかにハデスが設置したミミッ子でも、かと言ってパルテナ様が設置した様子もない。だとすれば犯人はオーラム軍。真似をしているのかもしれないけれど、せっかくだし有り難く貰っておこうと思う。ピット君が自発的に宝箱へ接近し、中身を懐に仕舞っていた。ここだけの話ね?フロートリングは攻撃もバリアも出来てしまう勝れ物だけど、大切なアイテムが取得出来ない損点を持っているの。誰もが知っている情報なのは百も承知なのに、ついつい口を滑らせてしまった。ツルツル滑るフロートリングみたいにね!
……やっぱり今のはナシ!全部忘れて!
「ワナ?!」
『うわ〜お約束だね。』
柄にもなく言うものじゃなかったと両手で顔を覆っていたら、ピット君が突如として叫んだ。何事かと顔を上げれば、宝箱の罠に引っかかっていた。引き攣った笑みを浮かべてみては、事の様子を見守っている。バリア機能を駆使して、フロートリングを爆発させない様に気を遣っているのが窺えた。こう言っては難だけど、猪突猛進な部分も兼ね備えている彼が考えながら戦っているのは珍しい。意外な一面を見た気がする。
『ピット君もちゃんとアタマを使っているんだね!』
「セラちゃん、ヒドい……。」
褒めたつもりなんだけれど、満面の笑顔付きで言ったら思いきり泣かれてしまった。
「待ち伏せか!」
「フロートリングのバリア機能でダメージを無効にできます。」
『やってやるわよー!』
くねくねした道程を通り抜けると今度は、大きな広間に出る。この場所が一体何に使用されているのか皆目見当もつかないけれど、戦いやすいフィールドであるのは頷けた。何を隠そう私達を待ち侘びていたかの如く、四方八方から攻撃を仕掛けられたのだ。腕に自信があるのだろう。こちらがまさかの不意打ちを喰らってしまう。だが、ヤラレっぱなしの私達ではない。咄嗟の機転で、バリア機能を発動させては難を逃れた。ここからは私達の番。カチンッと音を立て、フロートリングがぶつかり合うスピードをうまく利用して射撃で反撃。広々とした空間が、こちらを味方してくれている。フィールドさえも味方につけよ。とはよく言ったものだ。
「クリアー!」
『やったぁ!』
「出現したジャンプ台から先に進めますね。」
幾多の敵が天使二人を待ち侘び、翻弄していた事実。だがコンビネーションが功を奏したのか、手っ取り早く広間に居る敵を浄化するのに成功した。そのお陰で更なる道が今開き、ジャンプ台が出現。道が指し示す方向へ真っ直ぐ突き進む。至極当然なのだが、この瞬間とんでもない問題にぶち当たった。……そう、察しの通りフロートリングだ。先に進むにはジャンプ台を乗り越え、跳躍力を利用し次なる道に着地。普段行っている一連の流れだ。そこは、問題じゃない。フロートリングのお陰で、大したダメージも受けずに戦えた。感謝してもし切れない。本心を言えばこのまま乗り込み、先々で待ち構えているボスに打ち勝ちたい。無理難題と分かっていながら、どうにも別れを惜しんでしまう。
「どうしたの?セラちゃん。行くよ?」
『フロートリングに別れを告げてたの。』
「……へっ?」
『さよなら!フロートリング!私、永遠にあなたを忘れない!』
「……たぶん、また近々乗るんじゃないかな。」
フロートリングから降りた拍子に、外側から抱きつく。抱きついた側の頬が変形するぐらい。ピット君は困った顔で笑いながら、見守ってくれていたけれど反応が薄かった。フロートリングに泣く泣く別れを告げ、ジャンプ台から先に進めば打って変わってグラインドレールに身を置き、移動手段に使用する。何処へ連れて行ってくれるかは、まだ分からない。
「な、長い……。」
『建物があんな遠くに。』
「要塞内にいることを忘れますね。」
「敵が多すぎる……。」
一番左側に乗り込んだ天使二人は、突撃して来る不特定多数の敵達を返り討ちにしてみせる。だがしかし、浄化してもキリがなく襲って来るのだ。一体何処から湧いて出たのか。攻略させまいと、次から次へと奇襲を掛けられている。攻撃が凄まじい。何か、この状況を打開する妙案はないだろうか。それさえあれば、何とか出来るかもしれないのに。
「自然軍!」
『ナチュレちゃん、どうして?!』
「別に そなたを助けたわけではないぞ。いまは生かしておいたほうが有益だと思っただけじゃ!それに、セラのツヤツヤな肌に傷はつけられんからな!」
「もしかしてこれはツンデレってヤツでしょうか。」
「あ~……。そうなのかな?」
『これが噂に聞いたツンデレ。』
「べ、べつに好きで助けたわけじゃないんだからねッ!!やめてよね!みんなが見てるでしょッ!!」
「……。」
「……。」
『(ナチュレちゃん、かわいい……。)』
「アーーーーー!!せっかくノッてやったのに黙殺の刑じゃ!バカ!バカ!ビーム!!」
フロートリングが私達天使を守り、敵に攻撃を加えはたまたバリアで更に防御力を高めてくれる。パルテナ様が地形を読んで、助言してくれた。敵を浄化しながら、円形のフィールドに入り込み、中心部からゆっくりふわふわ降りて行く。
「おおっと!」
「これもコピーかのう……。」
『見た目はそっくりだけど。』
「もらえるものはもらっちゃいましょう。」
付近に宝箱が何故か設置されていた。もしかしてミミッ子?!とも思ったけれど、襲撃される気配はない。明らかにハデスが設置したミミッ子でも、かと言ってパルテナ様が設置した様子もない。だとすれば犯人はオーラム軍。真似をしているのかもしれないけれど、せっかくだし有り難く貰っておこうと思う。ピット君が自発的に宝箱へ接近し、中身を懐に仕舞っていた。ここだけの話ね?フロートリングは攻撃もバリアも出来てしまう勝れ物だけど、大切なアイテムが取得出来ない損点を持っているの。誰もが知っている情報なのは百も承知なのに、ついつい口を滑らせてしまった。ツルツル滑るフロートリングみたいにね!
……やっぱり今のはナシ!全部忘れて!
「ワナ?!」
『うわ〜お約束だね。』
柄にもなく言うものじゃなかったと両手で顔を覆っていたら、ピット君が突如として叫んだ。何事かと顔を上げれば、宝箱の罠に引っかかっていた。引き攣った笑みを浮かべてみては、事の様子を見守っている。バリア機能を駆使して、フロートリングを爆発させない様に気を遣っているのが窺えた。こう言っては難だけど、猪突猛進な部分も兼ね備えている彼が考えながら戦っているのは珍しい。意外な一面を見た気がする。
『ピット君もちゃんとアタマを使っているんだね!』
「セラちゃん、ヒドい……。」
褒めたつもりなんだけれど、満面の笑顔付きで言ったら思いきり泣かれてしまった。
「待ち伏せか!」
「フロートリングのバリア機能でダメージを無効にできます。」
『やってやるわよー!』
くねくねした道程を通り抜けると今度は、大きな広間に出る。この場所が一体何に使用されているのか皆目見当もつかないけれど、戦いやすいフィールドであるのは頷けた。何を隠そう私達を待ち侘びていたかの如く、四方八方から攻撃を仕掛けられたのだ。腕に自信があるのだろう。こちらがまさかの不意打ちを喰らってしまう。だが、ヤラレっぱなしの私達ではない。咄嗟の機転で、バリア機能を発動させては難を逃れた。ここからは私達の番。カチンッと音を立て、フロートリングがぶつかり合うスピードをうまく利用して射撃で反撃。広々とした空間が、こちらを味方してくれている。フィールドさえも味方につけよ。とはよく言ったものだ。
「クリアー!」
『やったぁ!』
「出現したジャンプ台から先に進めますね。」
幾多の敵が天使二人を待ち侘び、翻弄していた事実。だがコンビネーションが功を奏したのか、手っ取り早く広間に居る敵を浄化するのに成功した。そのお陰で更なる道が今開き、ジャンプ台が出現。道が指し示す方向へ真っ直ぐ突き進む。至極当然なのだが、この瞬間とんでもない問題にぶち当たった。……そう、察しの通りフロートリングだ。先に進むにはジャンプ台を乗り越え、跳躍力を利用し次なる道に着地。普段行っている一連の流れだ。そこは、問題じゃない。フロートリングのお陰で、大したダメージも受けずに戦えた。感謝してもし切れない。本心を言えばこのまま乗り込み、先々で待ち構えているボスに打ち勝ちたい。無理難題と分かっていながら、どうにも別れを惜しんでしまう。
「どうしたの?セラちゃん。行くよ?」
『フロートリングに別れを告げてたの。』
「……へっ?」
『さよなら!フロートリング!私、永遠にあなたを忘れない!』
「……たぶん、また近々乗るんじゃないかな。」
フロートリングから降りた拍子に、外側から抱きつく。抱きついた側の頬が変形するぐらい。ピット君は困った顔で笑いながら、見守ってくれていたけれど反応が薄かった。フロートリングに泣く泣く別れを告げ、ジャンプ台から先に進めば打って変わってグラインドレールに身を置き、移動手段に使用する。何処へ連れて行ってくれるかは、まだ分からない。
「な、長い……。」
『建物があんな遠くに。』
「要塞内にいることを忘れますね。」
「敵が多すぎる……。」
一番左側に乗り込んだ天使二人は、突撃して来る不特定多数の敵達を返り討ちにしてみせる。だがしかし、浄化してもキリがなく襲って来るのだ。一体何処から湧いて出たのか。攻略させまいと、次から次へと奇襲を掛けられている。攻撃が凄まじい。何か、この状況を打開する妙案はないだろうか。それさえあれば、何とか出来るかもしれないのに。
「自然軍!」
『ナチュレちゃん、どうして?!』
「別に そなたを助けたわけではないぞ。いまは生かしておいたほうが有益だと思っただけじゃ!それに、セラのツヤツヤな肌に傷はつけられんからな!」
「もしかしてこれはツンデレってヤツでしょうか。」
「あ~……。そうなのかな?」
『これが噂に聞いたツンデレ。』
「べ、べつに好きで助けたわけじゃないんだからねッ!!やめてよね!みんなが見てるでしょッ!!」
「……。」
「……。」
『(ナチュレちゃん、かわいい……。)』
「アーーーーー!!せっかくノッてやったのに黙殺の刑じゃ!バカ!バカ!ビーム!!」