第15章 謎の侵略者(前編)
セラ
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大陸へ徐々に接近して行く天使二人。その後大陸と距離を狭め、入り込んで行く。飛行ルートは順調に真っ直ぐ軌道も逸れず進んでいる。穴の様な場所が存在するも敵からの妨害もなく難無く通過に成功。いつものパターンならば、もっと妨害が激しく苦戦を強いられるのが今回はいつもとは相違するらしい。それを証拠に迎え撃つ敵の数も少ない気がする。目の前の敵軍は、地面を吸い上げるのに夢中で戦闘態勢に入っている訳ではないのだろうか。その可能性もないとは言い切れない。太陽神ラーズの言葉通り、目の前の敵へ浄化に勤しむべきなのか。聞き慣れない伝承をベラベラと語っていたみたいだが、信憑性は低い。
「このヒト信じてよいのでしょうか?」
『右に同じ。』
「状況と説明は合ってますけどね。」
「まぁ敵軍の名前は“オーラム”でよいじゃろ。」
『簡単だなぁ。』
様々な思念が巡る中、浮遊大陸群オーラム否オーラムが四方八方から攻撃を仕掛けて来た。先程、戦闘態勢に入っている訳ではないと発言したが前言撤回する。私達に対して、敵意剥き出しであったみたいだ。簡素的に侵略者の陰謀を打ち砕かせてくれる腹積もりでもないらしい。当然と言えば当然なのだが、そこ迄甘くはなかった。肩を落胆させて、神器を手中に戦いへ身を投じて行く。
「私のパイロブラスターを受けて見ろ!!HAHAHAHAHA!!シュート!シュート!」
「ここはラーズに任せましょう。大陸の下に回り込みますよ!」
「『了解です!!』」
妨害工作か、敵が多数出現する。新種の敵も居るだろうが、名前は分からない。大陸と大陸の隙間からするりと入り込み、隙間を縫って飛行する。飛翔の奇跡を羽翼に宿しているお陰で、ピット君に置いて行かれずに敵を浄化している喜びは計り知れない。飛行出来るのに奇跡の力を羽翼に宿されると違和感だらけだが、それさえも忘却出来る程のコントロールの良さである。スイスイスイと下へ下へ進んで行く。下へ近付くに連れ、敵の数が増えている気がするがきっと気のせいではない。下に見られたくない何かがある……。青い光が下から漏れているのが窺え、フラッシュ現象が引き起こり余りの眩しさに反射で両眼を瞑ってしまった。
両眼を光に慣らすべく、しぱしぱと瞬きを数回して漸く両眼を見開き飛び込んで来た光景は、何とも形容し難いものだった。
「うわッ、なんという光景!!」
『……ヒドイ……。』
「爆弾で地面を砕き、吸い上げておるのじゃ。」
「陸地のカタチが変わってしまいますね!」
「それだけで済めばいいのですが。」
『ここまでしなくてもいいのに。』
青白い光と共に様々な地面の形が下から上へ吸い上げられている様子が視界に映る。そこには冥府軍、自然軍の魔物も混じっており、問答無用で行動を起こしているオーラム。目的は未だ見えず。だけれどこのまま放っておいたら、いずれ地上に住む人々も吸い上げられて魔物の如く巻き込まれてしまうだろう。好き勝手しているオーラムを許してはならない。意を決し、青白い光の中へ入って行く。流れに逆らい飛行しているせいか、スピードを上昇させないと負けてしまいそうになる。無論巻き込まれない様に踏ん張っているが。
「オーラム軍は、なにが狙いなのじゃ。」
「“破壊と破戒にいざなわれ”と言ってましたね。冥府軍と自然軍の戦いにつられて来たのでしょうか。」
「他神のせいにするな!!」
「『他神……?』」
「悪いのは、引き金がなんであろうと破壊者の方であろう!」
「たしかにその通りですね。」
パルテナ様は充分分かっている。青白い空間の中をどうやって突破すれば良いかを。異様な光景を見せつけられていたが、飛翔の奇跡のタイムリミットもある……ここはすんなりと通過しておきたい。私達の気持ちとは相反して、行く手を阻む敵軍。青白い光が発せられていたが、今は消え失せ代わりに景色が変化した。下へ下へと掻い潜り前方を見つめるとそこには高い塔が聳える。その下には街の如く大陸がふわふわと空中に浮かんでいた。これだけ見ると別世界である。この短時間で建造物を確立させたと言うのか。それとも元々建造されていたのか。いずれにせよ今からあの場所へ赴き攻略するのだろう。
「浮遊大陸群の中心部らしきタワーがあります。ピット、セラ 地上戦の準備を!」
「『はいッ!』」
パルテナ様の言葉に首を縦に頷く。推察するに、聳えている高い塔に秘密があるらしい。彼女が見逃す筈もなく私達はあの高い塔を目指して、地上戦の準備を始めるべく着陸態勢に入った。この時点で既に私達を出迎える気満々の敵軍はこちらが到着した直後有無も言わず敵意剥き出しに天使二人を取り囲んだのだった。
(To be continued……)
「このヒト信じてよいのでしょうか?」
『右に同じ。』
「状況と説明は合ってますけどね。」
「まぁ敵軍の名前は“オーラム”でよいじゃろ。」
『簡単だなぁ。』
様々な思念が巡る中、浮遊大陸群オーラム否オーラムが四方八方から攻撃を仕掛けて来た。先程、戦闘態勢に入っている訳ではないと発言したが前言撤回する。私達に対して、敵意剥き出しであったみたいだ。簡素的に侵略者の陰謀を打ち砕かせてくれる腹積もりでもないらしい。当然と言えば当然なのだが、そこ迄甘くはなかった。肩を落胆させて、神器を手中に戦いへ身を投じて行く。
「私のパイロブラスターを受けて見ろ!!HAHAHAHAHA!!シュート!シュート!」
「ここはラーズに任せましょう。大陸の下に回り込みますよ!」
「『了解です!!』」
妨害工作か、敵が多数出現する。新種の敵も居るだろうが、名前は分からない。大陸と大陸の隙間からするりと入り込み、隙間を縫って飛行する。飛翔の奇跡を羽翼に宿しているお陰で、ピット君に置いて行かれずに敵を浄化している喜びは計り知れない。飛行出来るのに奇跡の力を羽翼に宿されると違和感だらけだが、それさえも忘却出来る程のコントロールの良さである。スイスイスイと下へ下へ進んで行く。下へ近付くに連れ、敵の数が増えている気がするがきっと気のせいではない。下に見られたくない何かがある……。青い光が下から漏れているのが窺え、フラッシュ現象が引き起こり余りの眩しさに反射で両眼を瞑ってしまった。
両眼を光に慣らすべく、しぱしぱと瞬きを数回して漸く両眼を見開き飛び込んで来た光景は、何とも形容し難いものだった。
「うわッ、なんという光景!!」
『……ヒドイ……。』
「爆弾で地面を砕き、吸い上げておるのじゃ。」
「陸地のカタチが変わってしまいますね!」
「それだけで済めばいいのですが。」
『ここまでしなくてもいいのに。』
青白い光と共に様々な地面の形が下から上へ吸い上げられている様子が視界に映る。そこには冥府軍、自然軍の魔物も混じっており、問答無用で行動を起こしているオーラム。目的は未だ見えず。だけれどこのまま放っておいたら、いずれ地上に住む人々も吸い上げられて魔物の如く巻き込まれてしまうだろう。好き勝手しているオーラムを許してはならない。意を決し、青白い光の中へ入って行く。流れに逆らい飛行しているせいか、スピードを上昇させないと負けてしまいそうになる。無論巻き込まれない様に踏ん張っているが。
「オーラム軍は、なにが狙いなのじゃ。」
「“破壊と破戒にいざなわれ”と言ってましたね。冥府軍と自然軍の戦いにつられて来たのでしょうか。」
「他神のせいにするな!!」
「『他神……?』」
「悪いのは、引き金がなんであろうと破壊者の方であろう!」
「たしかにその通りですね。」
パルテナ様は充分分かっている。青白い空間の中をどうやって突破すれば良いかを。異様な光景を見せつけられていたが、飛翔の奇跡のタイムリミットもある……ここはすんなりと通過しておきたい。私達の気持ちとは相反して、行く手を阻む敵軍。青白い光が発せられていたが、今は消え失せ代わりに景色が変化した。下へ下へと掻い潜り前方を見つめるとそこには高い塔が聳える。その下には街の如く大陸がふわふわと空中に浮かんでいた。これだけ見ると別世界である。この短時間で建造物を確立させたと言うのか。それとも元々建造されていたのか。いずれにせよ今からあの場所へ赴き攻略するのだろう。
「浮遊大陸群の中心部らしきタワーがあります。ピット、セラ 地上戦の準備を!」
「『はいッ!』」
パルテナ様の言葉に首を縦に頷く。推察するに、聳えている高い塔に秘密があるらしい。彼女が見逃す筈もなく私達はあの高い塔を目指して、地上戦の準備を始めるべく着陸態勢に入った。この時点で既に私達を出迎える気満々の敵軍はこちらが到着した直後有無も言わず敵意剥き出しに天使二人を取り囲んだのだった。
(To be continued……)
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