第14章 電光石火の激突(後編)
セラ
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うねくねしている道が続く。私達の間では極普通の会話であるし、不自然さなんて微塵もないのだけれどエレカちゃんにとって面白かったらしく天使二人は彼女に思い切りからかわれてしまう。正直面白くもなんともないし、こちらは大真面目でしているのだけれど端から見たらからかいやすいのかも知れない。私は首を傾げてしまったがピット君に至っては顔を真っ赤に染めて反論している。そんな顔をされてしまったら、もっとからかいたくなるのではないか。とは言わない。
「あら、赤くなっちゃって。素直なのね」
『そこがピット君の良い所だよ!』
「ごめんなさいね。うちのものが単純で」
「あ、いえいえ〜。いいんですのよ、お・ば・さ・ま」
「『!』」
うねくねしている道を抜けて目の前に聳えている扉を潜り、このまま次の間へ移動するのかと思われたがその予想は大いに外れた。順調に扉を掻い潜るとそこには……グラインドレールが私達を運ぶべく準備していた。如何にも乗ってくれと言わんばかりにレールは何処迄も続いている。元よりグラインドレールに乗る以外移動方法がなかったみたいだろうけれどもしかしたら否そうであるに違いないが、行き止まりとなってしまっている道にグラインドレールと言う名の更なる道を指し示す、導いてくれたのではないか。これも全てパルテナ様の加護、そう思わずには居られない。この短時間で敵の根城を把握し、グラインドレールで道程を指し示す用意周到さ。そうと知ってか知らずか、エレカちゃんはパルテナ様に言葉を吹き掛けている。何と命知らずな。たった一言言い放たれただけで私もピット君もレールに身を委ねながら顔と顔を見合わせてしまった。
「あら、そんな挑発に乗りませんことよ?」
「あ、挑発だと思いました?もしや、おねえさまだと言い張りますか?」
「神様の寿命は長くって。イヤですわねえ。貴女もホントはおいくつなのかしら?」
「「おほほほほほほ」」
「な、なんだこの空気……。」
『何か……怖い』
ある種緊迫した雰囲気が流れている。端で聞いている天使二人は冷や冷やするのみ。
「さて、こんな井戸端会議ごっこしている場合じゃないわ」
『えっあれでごっこだったの?』
「気を引き締めていきなさい、ピット セラ。エレカは、あれでも強いです」
「『は、はい……。』」
『(あのやり取りは何だったんだろう)』
パルテナ様は天界から見守って下さっているが、今此処で戦いが勃発してしまわないか少々心配してしまった。パルテナ様とエレカちゃんならば充分分かっていると思うけれどそんな雰囲気が醸し出されていたのは言うまでもなく。それでいて切り替えが素早いので冗談か本気か区別がつかなかった。一つ決定的に分かったのを述べるとするならば、女性同士が争うと只恐怖する事実である。向かって来る魔物を浄化しながら彼女の助言に冷や汗が伝うのは仕方がなかった。
「風を利用した仕掛けがあるみたいですね。ナゾの鉄球を落とすと良いようです」
グラインドレールが運んでくれた所は、仕掛けが施されている間であった。周囲を見渡せば、中央に祭壇の様な造りと左右にパルテナ様曰くナゾの鉄球を落下させるスイッチの役割を担う造りが存在している模様。ピット君と顔を見合わせ首を縦に頷くと左右にそれぞれ散る。無論鉄球を落下させる為だ。左にピット君が、右に私が位置に着こうと行動に移す。邪魔立てすべく道を塞ぐ。魔物等を次々に浄化し、懲らしめ俊敏に先ずはピット君が鉄球を落下させた。
「スイッチが入りました。中央から風が吹き出してますね」
スイッチを押せば、祭壇の様な造りから風が吹き出し始めた。こちらも負けていられない、早々に鉄球を落下させなければ。鉄球を落下させたピット君は、私の思いを汲み取って魔物を浄化してくれている。援護に回ってくれている彼に内心例を述べつつ、右側に配置されている鉄球を神器で押し退けた。
「さらに風が強くなりました。風に乗って飛べるんじゃないかしら?」
両サイドにあるスイッチを押し、準備を整える。祭壇の様な造りから上へと風が吹き抜け、私達はそれに乗って飛ぶ。これはこれで楽しい。ふわふわと身体が宙に浮き、例え飛行出来ずとも移動出来る様になっている。申し分のない根城なのに捨て去ってしまうエレカちゃんもなかなかだと思う。過去に捨てられる相手はさぞ泣き縋っただろう。それを面白がっていたならば質が悪い。それはさておき何処へ繋がる道なのだろう。見た所、半円形の段差が存在しており電気のハードルが一定時間半円に沿って動いている。触れたらダメージを受け、尚且つ痺れてしまうおまけ付きだ。絶対的に避けたいところ。
「電気のハードルの動きをよく見て」
「少しぐらい触れてもいいんじゃない」
『絶対ビリビリ来ちゃうでしょ』
電気のハードルの動きを見つつ、回避し魔物浄化に勤しむ。不可能ではないが、色々忙しい。ピット君には内緒にしておくが、ハードルの動きが読めずダメージを受けてしまうものなら多少飛行して回避してやろうと思う。大きな声では言えないけれどこういう時空を飛べると便利よね。魔物浄化も捗るってものだし。そんな思いに駆られながら、攻撃を受けそうになる身を受け流し反撃する。助言を聞くと、難儀しそうな勢いだが意外にも軽やかな身のこなしで対処出来ている、不思議だ。この分だとすんなり次に進めるんじゃないだろうか。
「あら、赤くなっちゃって。素直なのね」
『そこがピット君の良い所だよ!』
「ごめんなさいね。うちのものが単純で」
「あ、いえいえ〜。いいんですのよ、お・ば・さ・ま」
「『!』」
うねくねしている道を抜けて目の前に聳えている扉を潜り、このまま次の間へ移動するのかと思われたがその予想は大いに外れた。順調に扉を掻い潜るとそこには……グラインドレールが私達を運ぶべく準備していた。如何にも乗ってくれと言わんばかりにレールは何処迄も続いている。元よりグラインドレールに乗る以外移動方法がなかったみたいだろうけれどもしかしたら否そうであるに違いないが、行き止まりとなってしまっている道にグラインドレールと言う名の更なる道を指し示す、導いてくれたのではないか。これも全てパルテナ様の加護、そう思わずには居られない。この短時間で敵の根城を把握し、グラインドレールで道程を指し示す用意周到さ。そうと知ってか知らずか、エレカちゃんはパルテナ様に言葉を吹き掛けている。何と命知らずな。たった一言言い放たれただけで私もピット君もレールに身を委ねながら顔と顔を見合わせてしまった。
「あら、そんな挑発に乗りませんことよ?」
「あ、挑発だと思いました?もしや、おねえさまだと言い張りますか?」
「神様の寿命は長くって。イヤですわねえ。貴女もホントはおいくつなのかしら?」
「「おほほほほほほ」」
「な、なんだこの空気……。」
『何か……怖い』
ある種緊迫した雰囲気が流れている。端で聞いている天使二人は冷や冷やするのみ。
「さて、こんな井戸端会議ごっこしている場合じゃないわ」
『えっあれでごっこだったの?』
「気を引き締めていきなさい、ピット セラ。エレカは、あれでも強いです」
「『は、はい……。』」
『(あのやり取りは何だったんだろう)』
パルテナ様は天界から見守って下さっているが、今此処で戦いが勃発してしまわないか少々心配してしまった。パルテナ様とエレカちゃんならば充分分かっていると思うけれどそんな雰囲気が醸し出されていたのは言うまでもなく。それでいて切り替えが素早いので冗談か本気か区別がつかなかった。一つ決定的に分かったのを述べるとするならば、女性同士が争うと只恐怖する事実である。向かって来る魔物を浄化しながら彼女の助言に冷や汗が伝うのは仕方がなかった。
「風を利用した仕掛けがあるみたいですね。ナゾの鉄球を落とすと良いようです」
グラインドレールが運んでくれた所は、仕掛けが施されている間であった。周囲を見渡せば、中央に祭壇の様な造りと左右にパルテナ様曰くナゾの鉄球を落下させるスイッチの役割を担う造りが存在している模様。ピット君と顔を見合わせ首を縦に頷くと左右にそれぞれ散る。無論鉄球を落下させる為だ。左にピット君が、右に私が位置に着こうと行動に移す。邪魔立てすべく道を塞ぐ。魔物等を次々に浄化し、懲らしめ俊敏に先ずはピット君が鉄球を落下させた。
「スイッチが入りました。中央から風が吹き出してますね」
スイッチを押せば、祭壇の様な造りから風が吹き出し始めた。こちらも負けていられない、早々に鉄球を落下させなければ。鉄球を落下させたピット君は、私の思いを汲み取って魔物を浄化してくれている。援護に回ってくれている彼に内心例を述べつつ、右側に配置されている鉄球を神器で押し退けた。
「さらに風が強くなりました。風に乗って飛べるんじゃないかしら?」
両サイドにあるスイッチを押し、準備を整える。祭壇の様な造りから上へと風が吹き抜け、私達はそれに乗って飛ぶ。これはこれで楽しい。ふわふわと身体が宙に浮き、例え飛行出来ずとも移動出来る様になっている。申し分のない根城なのに捨て去ってしまうエレカちゃんもなかなかだと思う。過去に捨てられる相手はさぞ泣き縋っただろう。それを面白がっていたならば質が悪い。それはさておき何処へ繋がる道なのだろう。見た所、半円形の段差が存在しており電気のハードルが一定時間半円に沿って動いている。触れたらダメージを受け、尚且つ痺れてしまうおまけ付きだ。絶対的に避けたいところ。
「電気のハードルの動きをよく見て」
「少しぐらい触れてもいいんじゃない」
『絶対ビリビリ来ちゃうでしょ』
電気のハードルの動きを見つつ、回避し魔物浄化に勤しむ。不可能ではないが、色々忙しい。ピット君には内緒にしておくが、ハードルの動きが読めずダメージを受けてしまうものなら多少飛行して回避してやろうと思う。大きな声では言えないけれどこういう時空を飛べると便利よね。魔物浄化も捗るってものだし。そんな思いに駆られながら、攻撃を受けそうになる身を受け流し反撃する。助言を聞くと、難儀しそうな勢いだが意外にも軽やかな身のこなしで対処出来ている、不思議だ。この分だとすんなり次に進めるんじゃないだろうか。