第14章 電光石火の激突(前編)
セラ
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『きゃっ!』
と思ったが、パルテナ様が先程口にした突破口が開ける鍵があった。何と有言実行すべく雷雲に穴を開けて真っ直ぐ突っ切る手段に出たのだ。雷雲の中を飛行するのだから無論稲妻は走り、天使二人に落下して来る場合だってある。考えたくはないけれど此処は細心の注意が必要だ。スピードが徐々に加速して行くのが分かる。……えっ?何で分かるのかって?それは……はぐれない様に再び手を繋いでいるからなの。お願いだから迷子になる子供みたいとか言わないで。こっちもこれで恥ずかしいのよ。ピット君もそんな思いでいるのかな。顔が赤いみたいだけれど。
「これは激しい!」
『ちょっとやばいかも……』
「耐え抜きなさい。エレカは確実にこの先にいます」
「だれもいませんよ〜」
「いるじゃないか!」
『ふふっ(何だかコントみたい)』
それはさておき、雷雲の中は思ったよりも黒く暗く視界が悪い。そんな宛らでも攻撃の手は鳴り止まず、私達を翻弄する。徐々に電光のエレカ改めエレカちゃんの待ち構える住まいに接近しているのか何度も何度も電撃を喰らいそうになるのを避けては飛行して行く天使二人。コントの様な会話が繰り広げられ思わず笑ってしまったけれどパルテナ様の言葉に嘘はない。今から戦闘を交えるのかと思うと、背筋がピーンと伸びるってもの。きっと苦戦を強いられるのだろうなぁ。ナチュレちゃん曰く稲妻のスピードとパワーをそなえたクールビューティーだからなぁ。不意に口から零れ出たのは溜め息だった。相も変わらずエレカちゃんを守備しようと魔物等からの攻撃は絶えず繰り出されている。それを全て返り討ちにしているのが隠さずとも瞬時に分かってしまう……ピット君だ。
「そろそろです。3、2、1、離脱!!」
黒く暗く視界が悪かった雷雲の中を飛行していたが、雲間から一条の光が垣間見える。魔物等からの攻撃を撥ね返し、一条の光へと突き進むと雷雲の中では見えなかった景色が視界一面に広がった。雷雲上にひっそり浮かび上がっている城の様な建造物。人々が伝承とかで語り継ぎそうな……そんな趣がある。
「いにしえに廃棄された雷雲の神殿です」
「もう来たの?おフロに入るヒマもないわ」
「『覚悟!!』」
実際に神様が住んでいて人々の手に寄って崇め、奉られていたのかも知れない。そんな神々しさが建造物から滲み出ている様だ。まさに天空の城……否神殿と言う訳か。エレカちゃんが此の場所を根城とし、移り住んでいる気持ちが少し分かった気がした。けれどナチュレちゃんと言い、アロンと言い、エレカちゃんと言い……空へ居城を建造するのが好きなのかしら。考えてみたら自然軍は皆が皆空中に居を構えているのだ。パルテナ軍も人に言えた口ではないけれど、もしそうであるならば少しばかりシンパシーを感じてしまう。自然軍とも敵対しているし、嫌悪する部分もあるのに何処となく憎めないのはそういう理由であるからなのかも。そう思ったら苦笑いを浮かべてしまった。
軍同士が激突する世の中だ、簡単に行かないと頭では分かっているけれど何故か仲良くなれる方法を模索している。
「うぉッ!!」
『きゃッ!!』
淡い期待をどうしても払拭出来ずに雷雲の神殿へ突入すべく、徐々に距離を狭めていると神殿から避雷針の様な装飾から思い切り電撃ビームを発射される。驚愕の余り声を上げてしまったが、間一髪の所で回避に成功。ダメージを受けずに済んだ。だがまだまだ妨害に寄る攻撃は続く。
「タナトス戦の直後なのにまだまだ元気ですね」
耐久力が底なしなのではと疑う程に攻撃の手は決して鳴り止まない。連続で電撃ビームを発射されているが、するりと躱して行く。
「立て続けに強敵に出会う日ね。ツイてない。きょうのナチュレ様占いもあまりよくなかったなぁ」
『占いあるんだ……。(ちょっと占ってほしいかななぁんて)』
「ご加護でもあるんですかね」
「とにかく!!エレカ!勝負だ!!」
「望むところ!」
段々と神殿へ接近しているのが分かる。神殿の外壁を通過し、突入ポイントを探す……のはパルテナ様におまかせして未だ遮って来るお邪魔虫を難無く浄化する天使二人。そんな宛ら、エレカちゃんの口からナチュレちゃんの占いが存在していると知ってしまう。全体運だけでなく、恋愛運なんてのも占ってもらえるんだろうか?いつ私の元に王子様が現れるの?とか。それは是非とも聞いてみたい。私だって日々戦っているけれど中身はれっきとした女の子なんだもの。
「突入します!!」
邪念が渦巻いていれば飛行ルートはいつの間にか旋回し、突入モードに入る。気持ちをしっかり持ち直し、真っ直ぐ前を見据え、パルテナ様が見つけてくれた着地ポイントに向かうべく飛行スピードを上昇させた。人々を守る為に戦うのは避けられないと言うのに何故別の道もあるのではないか?と心の何処かで考えてしまうのだろう。
(To be continued…)
とんだ疫病が流行っておりますが皆様はお変わりないでしょうか?未だ終息する気配もなく、一向に光が見えない状態ではありますがきっと全て元に戻りまた眩い光が全世界に射し込むと信じております。そんな中ではありますが(不謹慎とか言わないで!(泣))管理人は変わらず此処で夢をお届けしている所存です。やっぱり愛されヒロイン……だって好きなんだもの!!(切実)話の流れでハデスに対する嫌悪感が日々増幅するセラ嬢。でもハデスはすっかりセラ嬢の虜です。確実に一方通行(笑)(ハデスさん好きの方すみません)こう言うのも大好きです。by虹
と思ったが、パルテナ様が先程口にした突破口が開ける鍵があった。何と有言実行すべく雷雲に穴を開けて真っ直ぐ突っ切る手段に出たのだ。雷雲の中を飛行するのだから無論稲妻は走り、天使二人に落下して来る場合だってある。考えたくはないけれど此処は細心の注意が必要だ。スピードが徐々に加速して行くのが分かる。……えっ?何で分かるのかって?それは……はぐれない様に再び手を繋いでいるからなの。お願いだから迷子になる子供みたいとか言わないで。こっちもこれで恥ずかしいのよ。ピット君もそんな思いでいるのかな。顔が赤いみたいだけれど。
「これは激しい!」
『ちょっとやばいかも……』
「耐え抜きなさい。エレカは確実にこの先にいます」
「だれもいませんよ〜」
「いるじゃないか!」
『ふふっ(何だかコントみたい)』
それはさておき、雷雲の中は思ったよりも黒く暗く視界が悪い。そんな宛らでも攻撃の手は鳴り止まず、私達を翻弄する。徐々に電光のエレカ改めエレカちゃんの待ち構える住まいに接近しているのか何度も何度も電撃を喰らいそうになるのを避けては飛行して行く天使二人。コントの様な会話が繰り広げられ思わず笑ってしまったけれどパルテナ様の言葉に嘘はない。今から戦闘を交えるのかと思うと、背筋がピーンと伸びるってもの。きっと苦戦を強いられるのだろうなぁ。ナチュレちゃん曰く稲妻のスピードとパワーをそなえたクールビューティーだからなぁ。不意に口から零れ出たのは溜め息だった。相も変わらずエレカちゃんを守備しようと魔物等からの攻撃は絶えず繰り出されている。それを全て返り討ちにしているのが隠さずとも瞬時に分かってしまう……ピット君だ。
「そろそろです。3、2、1、離脱!!」
黒く暗く視界が悪かった雷雲の中を飛行していたが、雲間から一条の光が垣間見える。魔物等からの攻撃を撥ね返し、一条の光へと突き進むと雷雲の中では見えなかった景色が視界一面に広がった。雷雲上にひっそり浮かび上がっている城の様な建造物。人々が伝承とかで語り継ぎそうな……そんな趣がある。
「いにしえに廃棄された雷雲の神殿です」
「もう来たの?おフロに入るヒマもないわ」
「『覚悟!!』」
実際に神様が住んでいて人々の手に寄って崇め、奉られていたのかも知れない。そんな神々しさが建造物から滲み出ている様だ。まさに天空の城……否神殿と言う訳か。エレカちゃんが此の場所を根城とし、移り住んでいる気持ちが少し分かった気がした。けれどナチュレちゃんと言い、アロンと言い、エレカちゃんと言い……空へ居城を建造するのが好きなのかしら。考えてみたら自然軍は皆が皆空中に居を構えているのだ。パルテナ軍も人に言えた口ではないけれど、もしそうであるならば少しばかりシンパシーを感じてしまう。自然軍とも敵対しているし、嫌悪する部分もあるのに何処となく憎めないのはそういう理由であるからなのかも。そう思ったら苦笑いを浮かべてしまった。
軍同士が激突する世の中だ、簡単に行かないと頭では分かっているけれど何故か仲良くなれる方法を模索している。
「うぉッ!!」
『きゃッ!!』
淡い期待をどうしても払拭出来ずに雷雲の神殿へ突入すべく、徐々に距離を狭めていると神殿から避雷針の様な装飾から思い切り電撃ビームを発射される。驚愕の余り声を上げてしまったが、間一髪の所で回避に成功。ダメージを受けずに済んだ。だがまだまだ妨害に寄る攻撃は続く。
「タナトス戦の直後なのにまだまだ元気ですね」
耐久力が底なしなのではと疑う程に攻撃の手は決して鳴り止まない。連続で電撃ビームを発射されているが、するりと躱して行く。
「立て続けに強敵に出会う日ね。ツイてない。きょうのナチュレ様占いもあまりよくなかったなぁ」
『占いあるんだ……。(ちょっと占ってほしいかななぁんて)』
「ご加護でもあるんですかね」
「とにかく!!エレカ!勝負だ!!」
「望むところ!」
段々と神殿へ接近しているのが分かる。神殿の外壁を通過し、突入ポイントを探す……のはパルテナ様におまかせして未だ遮って来るお邪魔虫を難無く浄化する天使二人。そんな宛ら、エレカちゃんの口からナチュレちゃんの占いが存在していると知ってしまう。全体運だけでなく、恋愛運なんてのも占ってもらえるんだろうか?いつ私の元に王子様が現れるの?とか。それは是非とも聞いてみたい。私だって日々戦っているけれど中身はれっきとした女の子なんだもの。
「突入します!!」
邪念が渦巻いていれば飛行ルートはいつの間にか旋回し、突入モードに入る。気持ちをしっかり持ち直し、真っ直ぐ前を見据え、パルテナ様が見つけてくれた着地ポイントに向かうべく飛行スピードを上昇させた。人々を守る為に戦うのは避けられないと言うのに何故別の道もあるのではないか?と心の何処かで考えてしまうのだろう。
(To be continued…)
とんだ疫病が流行っておりますが皆様はお変わりないでしょうか?未だ終息する気配もなく、一向に光が見えない状態ではありますがきっと全て元に戻りまた眩い光が全世界に射し込むと信じております。そんな中ではありますが(不謹慎とか言わないで!(泣))管理人は変わらず此処で夢をお届けしている所存です。やっぱり愛されヒロイン……だって好きなんだもの!!(切実)話の流れでハデスに対する嫌悪感が日々増幅するセラ嬢。でもハデスはすっかりセラ嬢の虜です。確実に一方通行(笑)(ハデスさん好きの方すみません)こう言うのも大好きです。by虹
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