第12章 初期化爆弾の恐怖(後編)
セラ
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『やるわよー!!』
「ピット。セラに嫉妬してしまったなんて言わないようにしましょうね」
「分かってます」
『?』
ピット君とパルテナ様が何か……話していた気がするけれど、何を言っているか迄は聞き取れなかった。ガード兵に一撃を加え、何分か前みたいに吹き飛ばしジェネレーターの下に存在する正に奈落の底へと陥れる。どうやらガード兵を落とす衝撃でシールドが外れ、コアが露になるらしいのだ。露になるコアを攻撃すれば道は開ける。劣勢かと思われたパルテナ軍だったが問題の突破口を見つけ、形勢逆転させたみたいだ。それを証拠に素早い速度でガード兵を奈落の底へ陥れる天使二人は、衝撃を与えジェネレーターが殻で守備しているコアを剥き出しにして見せた。
「シールドがなくなりました!!」
「今です!攻撃を!!」
『かかってきなさい!!あなた達!!』
あのコアを破壊すれば必ず要塞は力を失い、人々は助かる。人々の為に、私達は懸命に戦う。今でも光が降り注ぐのを信じ、願っている人々を守るべく神器で立ち向かう。コアを剥き出しにした所で、妨害が治まる訳もなくガード兵からの攻撃が凄まじい。こちらも神器に向いている間合いを取り打撃を加えようと応戦。ピット君に対しては容赦がないのに、私にはやはり攻撃の手が柔らかく感じる。何故かは分からないけれど、状況が味方してくれているのは明らか。ピット君がコアに集中攻撃を加える最中、私はガード兵を請け負う。自画自賛ではないが、相変わらず誰もが敬う程のコンビネーションである。
「撃破ッ!!」
『やったあっ!!』
コンビネーションを戦闘でフルに活かし、漸くコアを完全破壊するのに成功した。喜んでいるのも束の間、コアが破壊され要塞は力を失い崩れ去る音を立て始める。一刻も早くこの場から脱出しなければ私もピット君も生命が危うい。
『(ピット君もキメキメね)』
「さぁ、脱出しましょう!!」
ピット君がガード兵同様ポーズをキメている中、パルテナ様からの避難を急ぐ声を聞く。
「うわッ!!」
『きゃッ!!(あれっ?私も?)』
要塞が機能しなくなる前に此処から脱出しようと羽翼を広げた。と同時に羽翼へ自身以外の力が作用するのが分かり違和感を覚える。それが“飛翔の奇跡”だと気付いた時には既に要塞の回廊を抜け、脱出を試みていた。少々不思議に思ったので自身の見解を述べるがピット君は既に“飛翔の奇跡”を宿し、敵陣へ侵入していたが残り時間が僅かに残っていた為に脱出のちょっとした時間に充てられたのだろう。まぁこれは私の推測だから正解とは言えないがこの読みが有力であると考える。あと感想を敢えて言えば、やはり久々付けられた“飛翔の奇跡”は慣れない。
それはさておき脱出を試みていたものの、要塞の力が衰えている性で爆風に巻き込まれた私達はそのまま真っ青に晴れ渡った空へ無造作に投げ捨てられてしまう。くるくるくると回転しながら行き場を失った私達。
「くそう。今回は大敗北じゃ!!」
「はい、おつかれさま。回収しますよ」
けれどパルテナ様は任務完了した天使二人をしっかり天界へ回収してくれた。天界に回収され、見慣れた景色を見つめ安心感から安堵の溜め息を吐く。微風がさらさらと吹き抜け、私の髪をそっと撫でる。風で少々乱れた髪を整えながら下界の様子を見つめてはふっと笑みを零した。
嬉しかったのだ。漸くこの手で初期化爆弾の恐怖から人々を守れたのかと思えば思う程。
(To be continued...)
〜おまけ〜
『イカロス〜!私にナデナデさせて〜!』
「ふ、副隊長?!」
「ふ、副隊長!もう勘弁して下さい!隊長!隊長の顔も怖いし!!」
========================================
漸く書き終わりました。皆様、如何お過ごしでしょうか?今回は長かった。何と10ページですよ、皆様。過去最高です。メデューサ戦でさえ、8ページに収まったのに何と10ページ。管理人も驚いています。私めは、いつもノートに記しているのですがノートのページは20に及んでいました。要塞の中を行き来し、外に出たりしたからでしょうね。ピット君とセラ嬢が。書けてほっとしております。長いページを此処迄読んで下さりありがとうございました。余談なのですが自然軍の魔物マッドロンっていますよね?あのマッドロンって……マッド(泥)+ドロン(消え去る時の決まり文句)をダジャレとして名付けたのかなって考えちゃったら、製作者様側は何てお茶目なんだ!!と書きながら笑っておりました。ちゃんちゃん。
by虹
「ピット。セラに嫉妬してしまったなんて言わないようにしましょうね」
「分かってます」
『?』
ピット君とパルテナ様が何か……話していた気がするけれど、何を言っているか迄は聞き取れなかった。ガード兵に一撃を加え、何分か前みたいに吹き飛ばしジェネレーターの下に存在する正に奈落の底へと陥れる。どうやらガード兵を落とす衝撃でシールドが外れ、コアが露になるらしいのだ。露になるコアを攻撃すれば道は開ける。劣勢かと思われたパルテナ軍だったが問題の突破口を見つけ、形勢逆転させたみたいだ。それを証拠に素早い速度でガード兵を奈落の底へ陥れる天使二人は、衝撃を与えジェネレーターが殻で守備しているコアを剥き出しにして見せた。
「シールドがなくなりました!!」
「今です!攻撃を!!」
『かかってきなさい!!あなた達!!』
あのコアを破壊すれば必ず要塞は力を失い、人々は助かる。人々の為に、私達は懸命に戦う。今でも光が降り注ぐのを信じ、願っている人々を守るべく神器で立ち向かう。コアを剥き出しにした所で、妨害が治まる訳もなくガード兵からの攻撃が凄まじい。こちらも神器に向いている間合いを取り打撃を加えようと応戦。ピット君に対しては容赦がないのに、私にはやはり攻撃の手が柔らかく感じる。何故かは分からないけれど、状況が味方してくれているのは明らか。ピット君がコアに集中攻撃を加える最中、私はガード兵を請け負う。自画自賛ではないが、相変わらず誰もが敬う程のコンビネーションである。
「撃破ッ!!」
『やったあっ!!』
コンビネーションを戦闘でフルに活かし、漸くコアを完全破壊するのに成功した。喜んでいるのも束の間、コアが破壊され要塞は力を失い崩れ去る音を立て始める。一刻も早くこの場から脱出しなければ私もピット君も生命が危うい。
『(ピット君もキメキメね)』
「さぁ、脱出しましょう!!」
ピット君がガード兵同様ポーズをキメている中、パルテナ様からの避難を急ぐ声を聞く。
「うわッ!!」
『きゃッ!!(あれっ?私も?)』
要塞が機能しなくなる前に此処から脱出しようと羽翼を広げた。と同時に羽翼へ自身以外の力が作用するのが分かり違和感を覚える。それが“飛翔の奇跡”だと気付いた時には既に要塞の回廊を抜け、脱出を試みていた。少々不思議に思ったので自身の見解を述べるがピット君は既に“飛翔の奇跡”を宿し、敵陣へ侵入していたが残り時間が僅かに残っていた為に脱出のちょっとした時間に充てられたのだろう。まぁこれは私の推測だから正解とは言えないがこの読みが有力であると考える。あと感想を敢えて言えば、やはり久々付けられた“飛翔の奇跡”は慣れない。
それはさておき脱出を試みていたものの、要塞の力が衰えている性で爆風に巻き込まれた私達はそのまま真っ青に晴れ渡った空へ無造作に投げ捨てられてしまう。くるくるくると回転しながら行き場を失った私達。
「くそう。今回は大敗北じゃ!!」
「はい、おつかれさま。回収しますよ」
けれどパルテナ様は任務完了した天使二人をしっかり天界へ回収してくれた。天界に回収され、見慣れた景色を見つめ安心感から安堵の溜め息を吐く。微風がさらさらと吹き抜け、私の髪をそっと撫でる。風で少々乱れた髪を整えながら下界の様子を見つめてはふっと笑みを零した。
嬉しかったのだ。漸くこの手で初期化爆弾の恐怖から人々を守れたのかと思えば思う程。
(To be continued...)
〜おまけ〜
『イカロス〜!私にナデナデさせて〜!』
「ふ、副隊長?!」
「ふ、副隊長!もう勘弁して下さい!隊長!隊長の顔も怖いし!!」
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漸く書き終わりました。皆様、如何お過ごしでしょうか?今回は長かった。何と10ページですよ、皆様。過去最高です。メデューサ戦でさえ、8ページに収まったのに何と10ページ。管理人も驚いています。私めは、いつもノートに記しているのですがノートのページは20に及んでいました。要塞の中を行き来し、外に出たりしたからでしょうね。ピット君とセラ嬢が。書けてほっとしております。長いページを此処迄読んで下さりありがとうございました。余談なのですが自然軍の魔物マッドロンっていますよね?あのマッドロンって……マッド(泥)+ドロン(消え去る時の決まり文句)をダジャレとして名付けたのかなって考えちゃったら、製作者様側は何てお茶目なんだ!!と書きながら笑っておりました。ちゃんちゃん。
by虹
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