第11章 自然王ナチュレ(後編)
セラ
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恐らくこの話題でずっと討論出来てしまうだろう。けれど、此処でこれ以上会話を展開させていくのは違う。今やるべきミッションは剛力のロッカを討伐すること。これに尽きる。結果的に小休止してしまったが、気持ちを切り替えてピット君と共に走行。待ち侘びていたと言わんばかりに魔物等の奇襲に合う。戦闘を交えている傍らでパルテナ様がピット君に「またライバルが増えちゃいましたね」なぁんて言っているのが聞こえて来る。何の事だかさっぱり分からないが彼は苦々しく笑みながら首を縦に頷いているのが見えた。
「剛力のロッカが近いようです!」
「その前に!こいつらを浄化します!!」
『行くわよー!!』
いつの間にか魔物等に取り囲まれる私達。背中合わせになっては、散り散りに敵を浄化する。取り囲まれようと窮地に立たされようと決してピンチだとは思わない。逆転して勝利を掴むのだから。順調に浄化して行く天使二人。あっという間に敵を全滅させた。
「さぁ、行きましょう」
石段で造られている門の前へと到着する。高く聳える門を二人で見上げては、パルテナ様の言葉に顔と顔を見合わせ力強く首を縦に頷く。意を決し、神器を所持する力を更に強くして門を潜った。
「……。」
「岩(ロック)だから、ロッカかあ……。ベタだなぁ」
「キューピットだからピットというのも充分ベタであろう!!」
『言い返されちゃったね……。』
戦闘開始のゴングがたった今、鳴り響いた。左右に動き、接近戦を持ち掛けられそうになるのを避けるべく、間合いを詰められない様に後退する。接近戦に持ち込まれたが最後、きっと手痛い一撃をかっ喰らう羽目になるだろう。有り得なくはない。攻撃パターンが未だ判明していない以上接近戦を持ち掛けられても太刀打ち出来るとは思えない、時には慎重さも必要だ。私の相棒はそういうタイプではないが。先程も述べたが、彼は血の気が盛んなのだ。
「……。」
「無口なヤツだなあ」
『一言も話さないね』
「元よりクチが無いからのう。張り合いが無いかもしれぬ。ではわらわがしゃべってしんぜよう。ローリングロッカクラーッシュ!!」
「うわっ!!なんてコンビネーション!」
『従順過ぎ!!』
「うむうむ。ういやつよのう」
寡黙な敵と言うのもなかなか珍しい。思えば双頭獣ツインべロスも一言も喋らず私達に浄化されてしまった経歴がある。その辺りだけだが少々類似しているかもしれない。射撃攻撃を加えながら脳裏にそんな考えを余儀なくしているとナチュレちゃんが技名を叫んだ。と思ったらロッカが突然空中で回転しながらこちら目掛けて突進して来た。距離を狭めていなかったのが幸いしたのか回避に専念でき、ダメージを受けずに済む。それからと言うものロッカからの連続攻撃が続く。こちらに向かってパンチして来たり、大きい岩・小さい岩を投げて来たり、両腕を地面に叩きつけて来たり。やはり攻撃のレパートリーも様々らしい。射撃を加えているがダメージは皆無だろう。何か……弱点はないのだろうか……?
「正面からやりあってもカタい岩石には攻撃が通りにくいです。回りこみで背後をとるといいでしょう」
パルテナ様からの的確なアドバイス。どうやらロッカの秘密は背中にあるらしい。背後に回ろうと攻撃を回避しながら走り込む。だが妨害が凄まじい。“何か”がある模様。それを証拠に回転しながら地中に潜ってしまう。だが、何処から出てくるのか読めれば充分対策出来る。
『ピット君!危ない!』
「うわっと!!」
地中から思い切り出現するロッカは、空中に浮遊した力を利用しヒップドロップを繰り出して来る。間一髪の所難を逃れたピット君は、瞬時にロッカの背後に回り込み攻撃を仕掛ける……露になるオシリ。どうやら赤い部分がオシリであり、秘密と呼称出来る箇所らしい。
「背中が弱点か?!」
「むぅぅ!だからオシリを直しておけと!」
「それはいいこと聞いちゃった♪」
『重点的にオシリを狙えば良いのね!』
「な、なにか言ったかの……?」
どうやらピット君も背中に秘密があると勘付いたのか、赤く輝く体外部分を重点的に打撃を加える。私も彼に習ってロッカの背後を取り、遠距離から射撃を加えダメージを蓄積させて行く。何分間か前の戦闘だと明らかにこちらが劣勢しており、攻撃を喰らいがちであったが今は弱点を見つけ隙を与えず攻撃を仕掛けている。今度はこちらが優勢だ。戦闘開始時と比較してロッカの動きが徐々に鈍くなっているのが見て分かる。
『(あともうちょっと……!)』
「剛力のロッカが近いようです!」
「その前に!こいつらを浄化します!!」
『行くわよー!!』
いつの間にか魔物等に取り囲まれる私達。背中合わせになっては、散り散りに敵を浄化する。取り囲まれようと窮地に立たされようと決してピンチだとは思わない。逆転して勝利を掴むのだから。順調に浄化して行く天使二人。あっという間に敵を全滅させた。
「さぁ、行きましょう」
石段で造られている門の前へと到着する。高く聳える門を二人で見上げては、パルテナ様の言葉に顔と顔を見合わせ力強く首を縦に頷く。意を決し、神器を所持する力を更に強くして門を潜った。
「……。」
「岩(ロック)だから、ロッカかあ……。ベタだなぁ」
「キューピットだからピットというのも充分ベタであろう!!」
『言い返されちゃったね……。』
戦闘開始のゴングがたった今、鳴り響いた。左右に動き、接近戦を持ち掛けられそうになるのを避けるべく、間合いを詰められない様に後退する。接近戦に持ち込まれたが最後、きっと手痛い一撃をかっ喰らう羽目になるだろう。有り得なくはない。攻撃パターンが未だ判明していない以上接近戦を持ち掛けられても太刀打ち出来るとは思えない、時には慎重さも必要だ。私の相棒はそういうタイプではないが。先程も述べたが、彼は血の気が盛んなのだ。
「……。」
「無口なヤツだなあ」
『一言も話さないね』
「元よりクチが無いからのう。張り合いが無いかもしれぬ。ではわらわがしゃべってしんぜよう。ローリングロッカクラーッシュ!!」
「うわっ!!なんてコンビネーション!」
『従順過ぎ!!』
「うむうむ。ういやつよのう」
寡黙な敵と言うのもなかなか珍しい。思えば双頭獣ツインべロスも一言も喋らず私達に浄化されてしまった経歴がある。その辺りだけだが少々類似しているかもしれない。射撃攻撃を加えながら脳裏にそんな考えを余儀なくしているとナチュレちゃんが技名を叫んだ。と思ったらロッカが突然空中で回転しながらこちら目掛けて突進して来た。距離を狭めていなかったのが幸いしたのか回避に専念でき、ダメージを受けずに済む。それからと言うものロッカからの連続攻撃が続く。こちらに向かってパンチして来たり、大きい岩・小さい岩を投げて来たり、両腕を地面に叩きつけて来たり。やはり攻撃のレパートリーも様々らしい。射撃を加えているがダメージは皆無だろう。何か……弱点はないのだろうか……?
「正面からやりあってもカタい岩石には攻撃が通りにくいです。回りこみで背後をとるといいでしょう」
パルテナ様からの的確なアドバイス。どうやらロッカの秘密は背中にあるらしい。背後に回ろうと攻撃を回避しながら走り込む。だが妨害が凄まじい。“何か”がある模様。それを証拠に回転しながら地中に潜ってしまう。だが、何処から出てくるのか読めれば充分対策出来る。
『ピット君!危ない!』
「うわっと!!」
地中から思い切り出現するロッカは、空中に浮遊した力を利用しヒップドロップを繰り出して来る。間一髪の所難を逃れたピット君は、瞬時にロッカの背後に回り込み攻撃を仕掛ける……露になるオシリ。どうやら赤い部分がオシリであり、秘密と呼称出来る箇所らしい。
「背中が弱点か?!」
「むぅぅ!だからオシリを直しておけと!」
「それはいいこと聞いちゃった♪」
『重点的にオシリを狙えば良いのね!』
「な、なにか言ったかの……?」
どうやらピット君も背中に秘密があると勘付いたのか、赤く輝く体外部分を重点的に打撃を加える。私も彼に習ってロッカの背後を取り、遠距離から射撃を加えダメージを蓄積させて行く。何分間か前の戦闘だと明らかにこちらが劣勢しており、攻撃を喰らいがちであったが今は弱点を見つけ隙を与えず攻撃を仕掛けている。今度はこちらが優勢だ。戦闘開始時と比較してロッカの動きが徐々に鈍くなっているのが見て分かる。
『(あともうちょっと……!)』