第11章 自然王ナチュレ(後編)
セラ
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「この先進めませんからグラインドレールを引いておきました」
「おおっ。助かります!」
『レッツ・ゴー!』
「樹木の中を無理矢理縫っています。気をつけて」
「こしゃくな真似を!防護の隙を突かれたか。パルテナ おそるべしじゃのう」
『(抜かりはない訳ね)』
行き止まりだった地面に新たな道を指し示して下さるパルテナ様。グラインドレールに飛び乗り、大きく移動する。一瞬だが、行き止まりなのかと思ってしまった。グラインドレールに乗っていても魔物達は決して休まず攻撃を仕掛けて来る。その攻撃を射撃で相殺させ、接近して来た所を一気に叩く。グラインドレールに乗っていると回避行動が難儀するが出来ないのならば出来ないなりに突破口を見つければ幾らでも応用出来る。戦法は何も一つではない。グラインドレールを降り、地面に着地するとまたしても木の根に絡まり兵士を視界に捉える。素早く木の根を神器で薙ぎ払い、兵士を自由の身にする私。怪我は多少なりともしているが、生命に別状はなくて良かった。兵士を解放した直後見計らっていたかの様にタイミング良く魔物が出現。
「なんかヘンな顔のヤツがいる!」
「クルリンボじゃな。赤くなっている時は殴ってもムダなのじゃ。緑の時は、撃たれても効かないのじゃ。どうじゃ!恐怖するがいいわ!!」
その魔物の名はクルリンボ。今は丁度緑色の状態であるから例えるなら長生きし過ぎた人間の翁の様な風貌だ。
「ということは、緑には打撃で赤には射撃で攻撃すればいいと!」
『うん。そうなるよね』
「なんと!」
「ナイスアドバイスですね。緑には近くに寄り 赤は遠くから攻撃ですよ!!」
ナチュレちゃんの言葉からクルリンボは如何にも攻略出来ないと鼻高に言い放つが、裏を返せば真逆の攻撃方法だと簡単に浄化出来る意味合いに繋がる。長所と短所が紙一重になってしまうなんてナチュレちゃんも生成した当初は考えもしなかっただろう。大いに予想でき、苦笑しながら真逆の攻撃方法でクルリンボを浄化。その足で私達の道を示してくれるグラインドレールに飛び乗る。またしても大きく移動している模様だ。だが先程と比較して、乗っている時間が短いとも思う。グラインドレールから降りて地面に着地すると、今度は別の乗り物が視界に飛び込んで来る。
「フロートリング!」
「趣味の乗り物ですね」
「このツルツル移動がクセになる!!」
『ビートルもだけど、フロートリングも乗っていて楽しいよね!』「火力もあるし、バリアもあるから乗り手の腕次第ですね」
フロートリングである。円形の乗り物に思い切り乗り込んだ私達は、勢い良くぶつかりながらも前に進む。壁にぶつかりその反動が裏目に出てなかなか前に進めない時もあるが、それもまたフロートリングの醍醐味なのかも知れない。それはそれでなかなか大変なのだが。
「セラちゃーん!早くしないと置いてくよー!」
『あっ!ちょっと待ってよ!ピット君ー!』
別に苦手…と言う訳でもないのだが今回は何故かツルツル滑って前方に進行出来ない。意外にテクニシャンな操作が必要なのかと思いきやピット君を盗み見れば一切そんな様子はなくスイスイと真っ直ぐに直進されてしまう。何だか切ない。一本の道が垣間見え、どうやらフロートリングで移動可能らしい。一本の道に差し掛かろうとした刹那、パルテナ様が話題を切り出して来た。
「自然軍、あの目玉のあたりが美味しいらしいですよ」
「えっ?ホントですか?!」
「特に煮付けが絶品だとか」
『どんな味がするんでしょうね』
「ウソじゃ!ニセ情報じゃからな?!信じるなよ!!」
『えっ?そうなの?』
一本の道を着実に進行しながらフロートリングの特性を活かしつつ、魔物浄化に勤しんでいる中でのふとした会話。目玉の魔物…が美味しいらしい。一体何処からそんな情報を掴んで来たのかまるで謎。ナチュレちゃんの動揺を誘う為の罠なのか真意は不明だが、パルテナ様が何処となく面白がっているのは伝達されて来た。その情報は明らかに事実無根だろう。苦笑いを浮かべながら、一本道を下って行くと入り組んでいるが広い場所に出る。
「広い場所に出ましたね」
「中央の巨木の中にもフロートリングがありますよ」
「……何故こんなところに?」
「さあ?」
『隠されてる感じはありますけど……』
広い場所に出た途端、フロートリングが異常を来したのか動かなくなってしまう。仕方がないので、いつものスタイルで戦闘に臨む。神器を片手に探索していればまたしてもフロートリングが収納されている情報を掴む。今回は似非ではないらしい。だがフロートリングが収納されている目的は見えない。
「おおっ。助かります!」
『レッツ・ゴー!』
「樹木の中を無理矢理縫っています。気をつけて」
「こしゃくな真似を!防護の隙を突かれたか。パルテナ おそるべしじゃのう」
『(抜かりはない訳ね)』
行き止まりだった地面に新たな道を指し示して下さるパルテナ様。グラインドレールに飛び乗り、大きく移動する。一瞬だが、行き止まりなのかと思ってしまった。グラインドレールに乗っていても魔物達は決して休まず攻撃を仕掛けて来る。その攻撃を射撃で相殺させ、接近して来た所を一気に叩く。グラインドレールに乗っていると回避行動が難儀するが出来ないのならば出来ないなりに突破口を見つければ幾らでも応用出来る。戦法は何も一つではない。グラインドレールを降り、地面に着地するとまたしても木の根に絡まり兵士を視界に捉える。素早く木の根を神器で薙ぎ払い、兵士を自由の身にする私。怪我は多少なりともしているが、生命に別状はなくて良かった。兵士を解放した直後見計らっていたかの様にタイミング良く魔物が出現。
「なんかヘンな顔のヤツがいる!」
「クルリンボじゃな。赤くなっている時は殴ってもムダなのじゃ。緑の時は、撃たれても効かないのじゃ。どうじゃ!恐怖するがいいわ!!」
その魔物の名はクルリンボ。今は丁度緑色の状態であるから例えるなら長生きし過ぎた人間の翁の様な風貌だ。
「ということは、緑には打撃で赤には射撃で攻撃すればいいと!」
『うん。そうなるよね』
「なんと!」
「ナイスアドバイスですね。緑には近くに寄り 赤は遠くから攻撃ですよ!!」
ナチュレちゃんの言葉からクルリンボは如何にも攻略出来ないと鼻高に言い放つが、裏を返せば真逆の攻撃方法だと簡単に浄化出来る意味合いに繋がる。長所と短所が紙一重になってしまうなんてナチュレちゃんも生成した当初は考えもしなかっただろう。大いに予想でき、苦笑しながら真逆の攻撃方法でクルリンボを浄化。その足で私達の道を示してくれるグラインドレールに飛び乗る。またしても大きく移動している模様だ。だが先程と比較して、乗っている時間が短いとも思う。グラインドレールから降りて地面に着地すると、今度は別の乗り物が視界に飛び込んで来る。
「フロートリング!」
「趣味の乗り物ですね」
「このツルツル移動がクセになる!!」
『ビートルもだけど、フロートリングも乗っていて楽しいよね!』「火力もあるし、バリアもあるから乗り手の腕次第ですね」
フロートリングである。円形の乗り物に思い切り乗り込んだ私達は、勢い良くぶつかりながらも前に進む。壁にぶつかりその反動が裏目に出てなかなか前に進めない時もあるが、それもまたフロートリングの醍醐味なのかも知れない。それはそれでなかなか大変なのだが。
「セラちゃーん!早くしないと置いてくよー!」
『あっ!ちょっと待ってよ!ピット君ー!』
別に苦手…と言う訳でもないのだが今回は何故かツルツル滑って前方に進行出来ない。意外にテクニシャンな操作が必要なのかと思いきやピット君を盗み見れば一切そんな様子はなくスイスイと真っ直ぐに直進されてしまう。何だか切ない。一本の道が垣間見え、どうやらフロートリングで移動可能らしい。一本の道に差し掛かろうとした刹那、パルテナ様が話題を切り出して来た。
「自然軍、あの目玉のあたりが美味しいらしいですよ」
「えっ?ホントですか?!」
「特に煮付けが絶品だとか」
『どんな味がするんでしょうね』
「ウソじゃ!ニセ情報じゃからな?!信じるなよ!!」
『えっ?そうなの?』
一本の道を着実に進行しながらフロートリングの特性を活かしつつ、魔物浄化に勤しんでいる中でのふとした会話。目玉の魔物…が美味しいらしい。一体何処からそんな情報を掴んで来たのかまるで謎。ナチュレちゃんの動揺を誘う為の罠なのか真意は不明だが、パルテナ様が何処となく面白がっているのは伝達されて来た。その情報は明らかに事実無根だろう。苦笑いを浮かべながら、一本道を下って行くと入り組んでいるが広い場所に出る。
「広い場所に出ましたね」
「中央の巨木の中にもフロートリングがありますよ」
「……何故こんなところに?」
「さあ?」
『隠されてる感じはありますけど……』
広い場所に出た途端、フロートリングが異常を来したのか動かなくなってしまう。仕方がないので、いつものスタイルで戦闘に臨む。神器を片手に探索していればまたしてもフロートリングが収納されている情報を掴む。今回は似非ではないらしい。だがフロートリングが収納されている目的は見えない。