第9章 決戦!メデューサ(後編)
セラ
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けれどメデューサが巨体過ぎるからか照準がうまく定まらないらしい。
「あの巨体でワープするとは!」
「フン。造作もない」
「近づいていきます」
強力な武器とも言えるライトアロー、ミラーシールドで攻撃を加えては他方面からのレーザー攻撃、まさかの蛇の口から弾が発射されたり、両目から連射される弾、様々な攻撃に見ているこちらが言葉を失う程。ぎりぎり引き付け回避し、ミラーシールドで防御するピット君。手に汗を握る戦いに一瞬でも目を逸らせない。
「危ない!」
「ぐうッ!」
『ピット君!』
メデューサに彼の攻撃はちゃんと効いているのか分からない程、彼女は冷静沈着だ。恐らく彼女の弱点は頭部。なのだけれど、ピット君は照準を合わせられずに的外れな攻撃を加えているのが窺える。その中でも彼女の弱点に当たっているのも事実だ。次の瞬間、メデューサがピット君目掛けて引っ掻いた。回避するのも適わず、彼に攻撃が当たってしまう。倒れそうになった体勢を整えたピット君だったが長時間の戦いもあってか、彼に疲労が垣間見える。それでもメデューサへ向けての攻撃を止めない。
「こざかしい!!」
「チャンス!」
メデューサの頭部へ攻撃を加えていたピット君。メデューサからしてみればその攻撃は蚊が刺す程度だったかもしれない。だがダメージを受けていなかった訳ではなかったらしくメデューサが一瞬怯んだ。
「ひるんだスキに乗じてメデューサの足を固定しました。チェーンデスマッチを仕掛けていきます!」
「おのれ……!!」
勿論パルテナ様は、僅かな気の緩みさえ見逃さずにチャンスを物にする。圧倒的にメデューサが有利かと思われたこの戦い、パルテナ軍が勝利する可能性も見えて来た。
「ハアアアアッ」
「うわッ!キモチ悪!!」
「全身どこまでも兵器……。さすがはメデューサですね」
なのだが、デスマッチと言うだけあって戦法は過酷。手から毒の霧を放ったり、目から白い弾を発射されたり、頭部の蛇が弾を連射して来たりと様々な攻撃でピット君に追い撃ちを掛ける。回避に専念し、隙あらば射撃するピット君であったが未だにメデューサが倒れる様子はない。早く、早く彼をサポートしなければ!!
『(開け!鉄の檻!!!)』
「?!セラ!!」
「セラちゃん?!」
“早く!早く彼の元へ!!"焦燥感だけが自分自身を支配する。せっかく会えたと言うのに、私は檻の中に閉じ込められたまま彼が助けに来てくれるのを待ってるだけなのか?それだけでは25年前と対して変わらないではないか。何の為に親衛副隊長になったんだ、ピット君やパルテナ様、地上界に住む人々を守る為だろう。そう思ったら、自然と力が自分の中に流れ込むのが分かった。この力は破壊と言う二文字に寄る作用から成り立つものではない。明らかに誰かを守る為の力、魔力。実を言うと私には魔力が宿っていた…“世界を破滅へと導く力"とは別のもの。余り頼らない様にセーブを掛けていたが、この際使用しなければ私はきっと後悔するだろう。“私は見守るのではなく共に戦いたい"この思いが全てだ。
『ピット君!パルテナ様!』
「「セラ(ちゃん)!!!!」」
「…セラ…」
魔力に寄って閉じていた鉄の檻を捩じ開けた。容易ではなかったが、今迄の行いは全て無駄ではなかったみたいだ。解放されて達成する目的はたった一つ。ピット君とパルテナ様と共に、メデューサを討伐する事。“セラ!この神器を使いなさい!"パルテナ様から手渡される神弓。話を聞くとパルテナ様の加護と、慈愛を目一杯受けている神器なんだそう。しっかりとキャッチしてメデューサからの攻撃に応戦する。
「オオォオォォオオォオオォオォオォオォオォ」
『頭が?!』
「本性を現しましたね!」
「恐るべき執念……!」
するとダメージを与えていたメデューサの頭部が突如変貌する。人の顔を保っていたメデューサの顔はみるみる醜くなり、仕舞いには頭部のみで私達二人を倒そうと追い掛けて来る。余りの悍ましさに言葉を失う。私と会話をしていたメデューサはもう、ここにはいない。
「こんなになってまで戦い続けるなんて……。しかし、私達は負ける訳にはいきません。冥府の女王を討伐し 天の光で冥府の闇を晴らしなさい!」
「パルテナ軍親衛隊長 ピット!」
『パルテナ軍親衛副隊長 セラ!』
「『最後の聖戦を制します!』」
畳み掛ける様にレーザー光線をお見舞いして来る。後ろから迫って来るプレッシャー、気迫に満ちた態度で望まなければ負けてしまう。首を左右に振り真っ直ぐと前を見据える。独りだったらきっと負けていただろう。でも私は独りじゃない。心強い仲間がいる。メデューサに勝って過去と決別しよう。今はそれしかない!
「あの巨体でワープするとは!」
「フン。造作もない」
「近づいていきます」
強力な武器とも言えるライトアロー、ミラーシールドで攻撃を加えては他方面からのレーザー攻撃、まさかの蛇の口から弾が発射されたり、両目から連射される弾、様々な攻撃に見ているこちらが言葉を失う程。ぎりぎり引き付け回避し、ミラーシールドで防御するピット君。手に汗を握る戦いに一瞬でも目を逸らせない。
「危ない!」
「ぐうッ!」
『ピット君!』
メデューサに彼の攻撃はちゃんと効いているのか分からない程、彼女は冷静沈着だ。恐らく彼女の弱点は頭部。なのだけれど、ピット君は照準を合わせられずに的外れな攻撃を加えているのが窺える。その中でも彼女の弱点に当たっているのも事実だ。次の瞬間、メデューサがピット君目掛けて引っ掻いた。回避するのも適わず、彼に攻撃が当たってしまう。倒れそうになった体勢を整えたピット君だったが長時間の戦いもあってか、彼に疲労が垣間見える。それでもメデューサへ向けての攻撃を止めない。
「こざかしい!!」
「チャンス!」
メデューサの頭部へ攻撃を加えていたピット君。メデューサからしてみればその攻撃は蚊が刺す程度だったかもしれない。だがダメージを受けていなかった訳ではなかったらしくメデューサが一瞬怯んだ。
「ひるんだスキに乗じてメデューサの足を固定しました。チェーンデスマッチを仕掛けていきます!」
「おのれ……!!」
勿論パルテナ様は、僅かな気の緩みさえ見逃さずにチャンスを物にする。圧倒的にメデューサが有利かと思われたこの戦い、パルテナ軍が勝利する可能性も見えて来た。
「ハアアアアッ」
「うわッ!キモチ悪!!」
「全身どこまでも兵器……。さすがはメデューサですね」
なのだが、デスマッチと言うだけあって戦法は過酷。手から毒の霧を放ったり、目から白い弾を発射されたり、頭部の蛇が弾を連射して来たりと様々な攻撃でピット君に追い撃ちを掛ける。回避に専念し、隙あらば射撃するピット君であったが未だにメデューサが倒れる様子はない。早く、早く彼をサポートしなければ!!
『(開け!鉄の檻!!!)』
「?!セラ!!」
「セラちゃん?!」
“早く!早く彼の元へ!!"焦燥感だけが自分自身を支配する。せっかく会えたと言うのに、私は檻の中に閉じ込められたまま彼が助けに来てくれるのを待ってるだけなのか?それだけでは25年前と対して変わらないではないか。何の為に親衛副隊長になったんだ、ピット君やパルテナ様、地上界に住む人々を守る為だろう。そう思ったら、自然と力が自分の中に流れ込むのが分かった。この力は破壊と言う二文字に寄る作用から成り立つものではない。明らかに誰かを守る為の力、魔力。実を言うと私には魔力が宿っていた…“世界を破滅へと導く力"とは別のもの。余り頼らない様にセーブを掛けていたが、この際使用しなければ私はきっと後悔するだろう。“私は見守るのではなく共に戦いたい"この思いが全てだ。
『ピット君!パルテナ様!』
「「セラ(ちゃん)!!!!」」
「…セラ…」
魔力に寄って閉じていた鉄の檻を捩じ開けた。容易ではなかったが、今迄の行いは全て無駄ではなかったみたいだ。解放されて達成する目的はたった一つ。ピット君とパルテナ様と共に、メデューサを討伐する事。“セラ!この神器を使いなさい!"パルテナ様から手渡される神弓。話を聞くとパルテナ様の加護と、慈愛を目一杯受けている神器なんだそう。しっかりとキャッチしてメデューサからの攻撃に応戦する。
「オオォオォォオオォオオォオォオォオォオォ」
『頭が?!』
「本性を現しましたね!」
「恐るべき執念……!」
するとダメージを与えていたメデューサの頭部が突如変貌する。人の顔を保っていたメデューサの顔はみるみる醜くなり、仕舞いには頭部のみで私達二人を倒そうと追い掛けて来る。余りの悍ましさに言葉を失う。私と会話をしていたメデューサはもう、ここにはいない。
「こんなになってまで戦い続けるなんて……。しかし、私達は負ける訳にはいきません。冥府の女王を討伐し 天の光で冥府の闇を晴らしなさい!」
「パルテナ軍親衛隊長 ピット!」
『パルテナ軍親衛副隊長 セラ!』
「『最後の聖戦を制します!』」
畳み掛ける様にレーザー光線をお見舞いして来る。後ろから迫って来るプレッシャー、気迫に満ちた態度で望まなければ負けてしまう。首を左右に振り真っ直ぐと前を見据える。独りだったらきっと負けていただろう。でも私は独りじゃない。心強い仲間がいる。メデューサに勝って過去と決別しよう。今はそれしかない!