第9章 決戦!メデューサ(後編)
セラ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「三つの護りが解けました」
「メデューサ、討つべし!」
「何故か最初の入り口がメデューサへの道になっていますね」
「次元がゆがんでいるのでしょうか……」
三体目の石像が崩れ、巨大な扉が目の前に現れた。平たく言えば冥府城に侵入する際通過した扉なのだがそれが何故かメデューサの間へと進行する為に通過する扉に変貌する。此処からが正念場だ。メデューサを倒し、セラちゃんを助け平和を取り戻す。
「さぁ、メデューサの間に向かいましょう!」
「ハイッ、パルテナ様!!」
真っ直ぐ前を見据え、扉を通過。目の前に広がるのはおどろおどろしい空間。いかにもメデューサを彷彿させる様な情景である。ピリピリした緊張感、あの時と同じだ。
「正面のコリンズは、虫を引きつけて打撃で打ち返して反撃なさい」
パルテナ様から目の前で僕の行く手を阻む魔物達の反撃方法を聞く。
「空中戦にも出たシャッタンは射撃音に反応します。また、石像の様なボックンズムは攻撃が後ろからしか効きません。まずはシャッタンを浄化し、ボックンズムをゆっくりと攻略するとよいでしょう。“回りこみ"と言うテクニックもあります。敵に照準したまま左右にダッシュすると敵を軸にしてグルリと回りこめます」
以前の戦いで明らかに居たであろう見覚えのある魔物等。パルテナ様の助言通り、状況に合った戦略で次々と浄化して行く。まだまだ序盤戦であるが、順調に進んでいる。目にも留まらぬ速さでその場に居た魔物を全浄化するのに成功した。
「女神パルテナ……。恐ろしいヤツだ。私を醜い姿にしながらとことんまで追い込むか」
「全て身から出たサビでしょう。醜い姿は、貴女の心を反映してみただけですよ」
『(パルテナ様の声…。メデューサとパルテナ様が何か話してる?)』
ピット君とパルテナ様の勝利を信じて私自身何か出来る事をしようと胸に秘めつつ、閉じ込められている今この状況を打開する為に檻を破壊しようと試してみるが魔力に寄って鍵がかけられているらしく神器で破壊しようとしたもののその力に打ち勝てず檻から弾き飛ばされてしまう。二人が諦めずに戦っているのに、私が諦めていては示しがつかない。この場から脱出できればピット君の手助けが出来る。それに一刻も早く“ピット君に会いたい"。真っ暗闇、無音の世界。こんなにも寂しく虚しい気持ちに支配されるなんて思いも寄らなかった。気を強く持っていても負けてしまいそうになる。ピット君とパルテナ様の存在が私の存在を留めさせてくれる…駄目元でも知恵を絞って策を講じているとメデューサが誰かと話をしているやり取りが耳に届く。誰と話をしているのだろう?耳を澄ましてみるとパルテナ様と会話しているのが分かった。
「おまえの心をその身に映したらどんな冷酷な姿になるのかね」
「それはおもしろそうですね。試してみますか?」
「フッ。結果は火を見るよりも明らかだ」
「メデューサ!おまえと一緒にするな!人々を面白半分で石に変え!川に毒を流し!作物を枯らし!街を滅ぼし!しかも冥府軍を率いて地上界や天界に手を出して!!おまえは何故復活したんだ!何を企んでいる?!」
「さあね。私にもよく分からないのさ」
「何だって?!」
「人形になった様な気がするよ。頭がぼうっとする」
「確かに生気が薄いようですね。復活の後遺症でしょうか……。ついでに、おとなしくしていてはいかがですか?ツインベロス、ヒュードラー、パンドーラ、タナトスは全て倒しました。冥府軍を引き、セラを解放し、この城から一歩も出ないと約束できれば最後の慈悲をかけましょう」
「世迷い言を。私が復活したのは、きっとおまえに対する復讐の為なのだろう。おまえの愛しいピットを石にでもすればそれもかなうだろうよ」
「!やれるものならやってみろ!僕は負けない!決して負けない!勝ってセラちゃんと一緒にエンジェランドに帰るんだ!」
『!ピット君…』
会話の内容は、互いに火花を散らす押し問答。毅然たる態度で二人の女神は論争している。やはり理解し合うのは無理難題なのだろうか?脱出しようとしていた私の手が止まる。あわよくばと淡い期待を抱いた。それは単なる机上の空論に過ぎなくて現実は思いも空しく、パルテナ軍を冥府軍も戦い合っている。25年前と少々状況は相違するものの根本はきっと同じ。そんな暇はないと分かっていながら悲しみに打ち拉がれている。パルテナ軍が勝利しなければ人々も世界もきっと未来はない。メデューサが望んだ世界となってしまうだろう。それだけじゃない、きっと私の中にある力も悪用される結末となってしまう。
『メデューサ!聞きたい事があるの!私の中にある強大な力についてよ!』
「それか」
それだけは絶対駄目!!
「メデューサ、討つべし!」
「何故か最初の入り口がメデューサへの道になっていますね」
「次元がゆがんでいるのでしょうか……」
三体目の石像が崩れ、巨大な扉が目の前に現れた。平たく言えば冥府城に侵入する際通過した扉なのだがそれが何故かメデューサの間へと進行する為に通過する扉に変貌する。此処からが正念場だ。メデューサを倒し、セラちゃんを助け平和を取り戻す。
「さぁ、メデューサの間に向かいましょう!」
「ハイッ、パルテナ様!!」
真っ直ぐ前を見据え、扉を通過。目の前に広がるのはおどろおどろしい空間。いかにもメデューサを彷彿させる様な情景である。ピリピリした緊張感、あの時と同じだ。
「正面のコリンズは、虫を引きつけて打撃で打ち返して反撃なさい」
パルテナ様から目の前で僕の行く手を阻む魔物達の反撃方法を聞く。
「空中戦にも出たシャッタンは射撃音に反応します。また、石像の様なボックンズムは攻撃が後ろからしか効きません。まずはシャッタンを浄化し、ボックンズムをゆっくりと攻略するとよいでしょう。“回りこみ"と言うテクニックもあります。敵に照準したまま左右にダッシュすると敵を軸にしてグルリと回りこめます」
以前の戦いで明らかに居たであろう見覚えのある魔物等。パルテナ様の助言通り、状況に合った戦略で次々と浄化して行く。まだまだ序盤戦であるが、順調に進んでいる。目にも留まらぬ速さでその場に居た魔物を全浄化するのに成功した。
「女神パルテナ……。恐ろしいヤツだ。私を醜い姿にしながらとことんまで追い込むか」
「全て身から出たサビでしょう。醜い姿は、貴女の心を反映してみただけですよ」
『(パルテナ様の声…。メデューサとパルテナ様が何か話してる?)』
ピット君とパルテナ様の勝利を信じて私自身何か出来る事をしようと胸に秘めつつ、閉じ込められている今この状況を打開する為に檻を破壊しようと試してみるが魔力に寄って鍵がかけられているらしく神器で破壊しようとしたもののその力に打ち勝てず檻から弾き飛ばされてしまう。二人が諦めずに戦っているのに、私が諦めていては示しがつかない。この場から脱出できればピット君の手助けが出来る。それに一刻も早く“ピット君に会いたい"。真っ暗闇、無音の世界。こんなにも寂しく虚しい気持ちに支配されるなんて思いも寄らなかった。気を強く持っていても負けてしまいそうになる。ピット君とパルテナ様の存在が私の存在を留めさせてくれる…駄目元でも知恵を絞って策を講じているとメデューサが誰かと話をしているやり取りが耳に届く。誰と話をしているのだろう?耳を澄ましてみるとパルテナ様と会話しているのが分かった。
「おまえの心をその身に映したらどんな冷酷な姿になるのかね」
「それはおもしろそうですね。試してみますか?」
「フッ。結果は火を見るよりも明らかだ」
「メデューサ!おまえと一緒にするな!人々を面白半分で石に変え!川に毒を流し!作物を枯らし!街を滅ぼし!しかも冥府軍を率いて地上界や天界に手を出して!!おまえは何故復活したんだ!何を企んでいる?!」
「さあね。私にもよく分からないのさ」
「何だって?!」
「人形になった様な気がするよ。頭がぼうっとする」
「確かに生気が薄いようですね。復活の後遺症でしょうか……。ついでに、おとなしくしていてはいかがですか?ツインベロス、ヒュードラー、パンドーラ、タナトスは全て倒しました。冥府軍を引き、セラを解放し、この城から一歩も出ないと約束できれば最後の慈悲をかけましょう」
「世迷い言を。私が復活したのは、きっとおまえに対する復讐の為なのだろう。おまえの愛しいピットを石にでもすればそれもかなうだろうよ」
「!やれるものならやってみろ!僕は負けない!決して負けない!勝ってセラちゃんと一緒にエンジェランドに帰るんだ!」
『!ピット君…』
会話の内容は、互いに火花を散らす押し問答。毅然たる態度で二人の女神は論争している。やはり理解し合うのは無理難題なのだろうか?脱出しようとしていた私の手が止まる。あわよくばと淡い期待を抱いた。それは単なる机上の空論に過ぎなくて現実は思いも空しく、パルテナ軍を冥府軍も戦い合っている。25年前と少々状況は相違するものの根本はきっと同じ。そんな暇はないと分かっていながら悲しみに打ち拉がれている。パルテナ軍が勝利しなければ人々も世界もきっと未来はない。メデューサが望んだ世界となってしまうだろう。それだけじゃない、きっと私の中にある力も悪用される結末となってしまう。
『メデューサ!聞きたい事があるの!私の中にある強大な力についてよ!』
「それか」
それだけは絶対駄目!!