第9章 決戦!メデューサ(前編)
セラ
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「ブラピ!!」
『えっ?!ブラピ君?!』
「なんだよ、ブラピって!」
そう、ブラピ君だ。まさか張本人が現れるとは思ってもみなかった。余りの展開に驚きを隠せない私達。次から次へと襲って来る魔物浄化に力を注いでいた。正直な所、手を焼いていた。だが、ブラピ君が現れたと同時に魔物を一掃してくれたお陰で私達はまた先へ進む事が出来る。
「どうしてここに?!」
「言っただろ?俺は自由に生きる。たまたまヤツらを無性に叩きたくなったのさ!」
「もしや、ピットの闘志に呼ばれたのかしら?」
「まったく関係ないね!ぜんっぜん!!キモチ悪いこと言わないでくれ!」
『(ブラピ君って素直じゃないよね…)』
冥府界を飛行中。かなりの数を浄化したであろうにも関わらず、やはり途切れなく襲撃して来る。ピット君とブラピ君が浄化してくれているから私が浄化する必要がなくなってしまっている。共同作業をしてくれているのが微笑ましく思ってしまう。二人が居ると私があからさまに傍観者の様になってしまうのが少しだけ切ないが反対に悉く浄化する二人を見て思わず笑みが零れてしまった。二人が手と手を合わせて協力し合う状況が作られないのが現状だったりする。
「それともセラを助けにここ迄来てくれたのかしら?」
「なっ!!」
『……そうなの?ブラピ君?』
彼等二人が浄化し切れなかったお零れを残らず打ち砕く。あわよくばこのまま三人でメデューサ討伐と行きたい所だけれどブラピ君の性質上私達と行動を共にしようとは思わないだろう。メデューサが倒されようと何だろうと彼はきっと困らない。それでも此処冥府界迄来てくれた。張本人は断固否定しているものの、ピット君に加勢するべく今もこうして戦ってくれている。このまま和解してくれたらきっと良い事があるのに…軽く溜め息を吐いていると、パルテナ様の推察とも取れる質疑がブラピ君に投げ掛けている。過剰に反応するブラピ君。戦いの場であるが、パルテナ様のアドバイスを聞き逃さぬ様にいつも注意深く聞いている…今とて同じ、勿論ばっちり聞こえてしまった。ブラピ君がここ迄来てくれたのは私を助ける為?きょとんとしながら当の本人に問うと彼の顔はみるみる赤く染まっていく。……あれっ?私、何か変な事言ったかなぁ?
「……………ああ、そうだよ。悪いか…ちっあばよ!」
『ありがとう、ブラピ君!でも私は大丈夫だから!!』
「セラちゃんには僕がいるからね!」
「ピット、貴方だけではありませんよ。私もいます」
「『頼りにしてます!女神様!!』」
顔を真っ赤に染めながらブラピ君は何処かに飛び去ってしまった。出逢った当初は彼の手に寄って倒されそうになったりしたけれどあれから少しでも仲間としての意識が芽生えていてくれているのならば嬉しい。ブラピ君に礼を述べながらその場を立ち去るべく飛行する。一面に平野地帯が広がっていたのだが、少し行くと傾斜している地層が見える。地層に沿って上昇するピット君と私。もしかしたらこの先にメデューサが構える居があるのかもしれない。魔王ガイナスの居城の造りがそうであった様に。
「ここまで来たか」
「『メデューサ!』」
上昇した先に視界に映るはメデューサの幻影。とうとうここ迄来てしまったのか…胸の鼓動が徐々に速まる音を聞いた。
「パルテナの矛、ピットよ。私の前に立ちふさがる悪魔よ。歓迎するぞ。いつでもかかってこい」
「悪魔じゃない!天使だ!女神パルテナの名にかけて、成敗する!!」
メデューサの幻影に向けて啖呵を切るピット君。彼の隣で私は一人、浮かない顔をしていた。やはり、戦う以外に方法は存在しないのだろうか?メデューサがしている事は決して正しいとは言えない。けれど、本当に討伐しなければならない相手なのだろうか?人々を加護するパルテナ様を心から尊敬している。人々に惨い仕打ちをするメデューサを野放しにしておく訳にはいかない…頭では分かっているのに、迷いが生じてしまう。
「セラ」
『!!メデューサ』
「待ち侘びたぞ、お前が来る事を。以前の様に一緒に暮らそうぞ。私の所へ戻っておいで」
『?!!』
「?!セラちゃん?!!」
「セラ?!!」
懐疑が私を蝕み、正常な判断が困難となる。ピット君から視点を変え、私に向けて優しい口調で話すメデューサの声が耳に届く。記憶としては覚えていない筈なのに何処と無く懐かしく感じるのは何故だろう?迂闊にも幻影で映し出されているメデューサへと手を伸ばしてしまう。その刹那、私の手首に手錠がかけられてしまい、身動きが取れなくなってしまった。じたばたと抵抗してみるもののそれも空しく、強制的に私の身柄はメデューサの手に寄って拘束されてしまう。
『ピットく……!!』
「セラちゃん!!!!」
「まさかここ迄セラを連れて来てくれるとはな。礼を言うぞ?ピットよ」
「セラ!!」
「セラちゃああああああああああああああん!!!!!!!!」
『えっ?!ブラピ君?!』
「なんだよ、ブラピって!」
そう、ブラピ君だ。まさか張本人が現れるとは思ってもみなかった。余りの展開に驚きを隠せない私達。次から次へと襲って来る魔物浄化に力を注いでいた。正直な所、手を焼いていた。だが、ブラピ君が現れたと同時に魔物を一掃してくれたお陰で私達はまた先へ進む事が出来る。
「どうしてここに?!」
「言っただろ?俺は自由に生きる。たまたまヤツらを無性に叩きたくなったのさ!」
「もしや、ピットの闘志に呼ばれたのかしら?」
「まったく関係ないね!ぜんっぜん!!キモチ悪いこと言わないでくれ!」
『(ブラピ君って素直じゃないよね…)』
冥府界を飛行中。かなりの数を浄化したであろうにも関わらず、やはり途切れなく襲撃して来る。ピット君とブラピ君が浄化してくれているから私が浄化する必要がなくなってしまっている。共同作業をしてくれているのが微笑ましく思ってしまう。二人が居ると私があからさまに傍観者の様になってしまうのが少しだけ切ないが反対に悉く浄化する二人を見て思わず笑みが零れてしまった。二人が手と手を合わせて協力し合う状況が作られないのが現状だったりする。
「それともセラを助けにここ迄来てくれたのかしら?」
「なっ!!」
『……そうなの?ブラピ君?』
彼等二人が浄化し切れなかったお零れを残らず打ち砕く。あわよくばこのまま三人でメデューサ討伐と行きたい所だけれどブラピ君の性質上私達と行動を共にしようとは思わないだろう。メデューサが倒されようと何だろうと彼はきっと困らない。それでも此処冥府界迄来てくれた。張本人は断固否定しているものの、ピット君に加勢するべく今もこうして戦ってくれている。このまま和解してくれたらきっと良い事があるのに…軽く溜め息を吐いていると、パルテナ様の推察とも取れる質疑がブラピ君に投げ掛けている。過剰に反応するブラピ君。戦いの場であるが、パルテナ様のアドバイスを聞き逃さぬ様にいつも注意深く聞いている…今とて同じ、勿論ばっちり聞こえてしまった。ブラピ君がここ迄来てくれたのは私を助ける為?きょとんとしながら当の本人に問うと彼の顔はみるみる赤く染まっていく。……あれっ?私、何か変な事言ったかなぁ?
「……………ああ、そうだよ。悪いか…ちっあばよ!」
『ありがとう、ブラピ君!でも私は大丈夫だから!!』
「セラちゃんには僕がいるからね!」
「ピット、貴方だけではありませんよ。私もいます」
「『頼りにしてます!女神様!!』」
顔を真っ赤に染めながらブラピ君は何処かに飛び去ってしまった。出逢った当初は彼の手に寄って倒されそうになったりしたけれどあれから少しでも仲間としての意識が芽生えていてくれているのならば嬉しい。ブラピ君に礼を述べながらその場を立ち去るべく飛行する。一面に平野地帯が広がっていたのだが、少し行くと傾斜している地層が見える。地層に沿って上昇するピット君と私。もしかしたらこの先にメデューサが構える居があるのかもしれない。魔王ガイナスの居城の造りがそうであった様に。
「ここまで来たか」
「『メデューサ!』」
上昇した先に視界に映るはメデューサの幻影。とうとうここ迄来てしまったのか…胸の鼓動が徐々に速まる音を聞いた。
「パルテナの矛、ピットよ。私の前に立ちふさがる悪魔よ。歓迎するぞ。いつでもかかってこい」
「悪魔じゃない!天使だ!女神パルテナの名にかけて、成敗する!!」
メデューサの幻影に向けて啖呵を切るピット君。彼の隣で私は一人、浮かない顔をしていた。やはり、戦う以外に方法は存在しないのだろうか?メデューサがしている事は決して正しいとは言えない。けれど、本当に討伐しなければならない相手なのだろうか?人々を加護するパルテナ様を心から尊敬している。人々に惨い仕打ちをするメデューサを野放しにしておく訳にはいかない…頭では分かっているのに、迷いが生じてしまう。
「セラ」
『!!メデューサ』
「待ち侘びたぞ、お前が来る事を。以前の様に一緒に暮らそうぞ。私の所へ戻っておいで」
『?!!』
「?!セラちゃん?!!」
「セラ?!!」
懐疑が私を蝕み、正常な判断が困難となる。ピット君から視点を変え、私に向けて優しい口調で話すメデューサの声が耳に届く。記憶としては覚えていない筈なのに何処と無く懐かしく感じるのは何故だろう?迂闊にも幻影で映し出されているメデューサへと手を伸ばしてしまう。その刹那、私の手首に手錠がかけられてしまい、身動きが取れなくなってしまった。じたばたと抵抗してみるもののそれも空しく、強制的に私の身柄はメデューサの手に寄って拘束されてしまう。
『ピットく……!!』
「セラちゃん!!!!」
「まさかここ迄セラを連れて来てくれるとはな。礼を言うぞ?ピットよ」
「セラ!!」
「セラちゃああああああああああああああん!!!!!!!!」