第8章 天かける星賊船(後編)
セラ
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上昇した先で視界に映るは真っ直ぐに続く通路。侵入者を行かせまいと行く手を阻む星賊等を浄化しながら通路上を進行する。その刹那、前触れもなくホエーラと言う名の魔物が強行突破を決め込んで来た。星賊船に大きな穴を空け、そこから冥府軍を投入して来る手段を私達は直に目の当たりにする。冥府軍を投入されて黙って素通りする訳にも行かず、仕方がないから全て浄化しておいた。
「なるほど……」
「なんでしょう?」
『どうかしました?』
「ここは、狩った星座を貯蔵している倉庫のようです。圧縮して、運びやすいようにしていますね」
順調に船内を進んでいる。次の間へと進む為、視界に入っていた扉を抜ければまたしても不思議な空間へと誘われた。一体この場所は星賊船にとってどんな役割を担っているのだろう?無数に散らばる黄金色の円球。その円球が一室に存在しているのだ。何とも言い様がない空間に居合わせ、圧倒されているとパルテナ様が納得したと言わんばかりの言葉を発した。一体何が分かったのか。黄金色の円球を見つめながらパルテナ様との会話に参加する。
「では三種の神器もここに?!」
「残念ながら、ここにはないようです。すでに星賊に見つかってリーダーが持っているのかも」
『ええええっ?』
「うーむ。誰でも使えるもんじゃないんだけどなぁ」
「天使の装備の星賊、イヤですね」
『想像したら笑えてきました』
「想像しちゃったんだね。セラちゃん」
『うん』
黄金色の円球の正体は銀河の海に瞬いていた星座だった。私達が今居る場所は星座の貯蔵庫。星賊達が狩った星座を貯蔵しておくんだとか。あんなに綺麗な星々がこんな形になってしまうのを見てしまうと気分が悪い。今回三種の神器を奪い返すミッションを達成する為に、星賊相手に戦っているけれど星賊船丸ごと討伐する必要があるかもしれない。今後星空をデートスポットに選ぶ恋人達の夢を守る為にも、ね?
通路に設置されているジャンプ台から二階、三階へと上がって行く。相も変わらず攻撃の手を止めない星賊、冥府軍を返り討ちにして星々の周りを駆け抜ける。力ずくで三種の神器を奪い返そうと星賊船に乗り込んで今の今迄星賊や冥府軍と戦を交えて来たが心なしか星賊からの攻撃が徐々に和らいでいる気がしている。重火器で攻撃されたり、狙撃されたりはするもののうまい具合に私の横を通過し、攻撃が当たらなかったりしたのだ。偶然かと言われればそれ迄だけれど………もしかして………手加減されている………?
「冥府軍のコリンズがいます」
『コリンズ?』
「彼には攻撃が通用しませんよ。発射される虫を引きつけ 打撃で打ち返して倒しなさい」
自身の思考が過ぎる中で貯蔵庫から通路に出る。すると、今迄見受けた事のない魔物が私達を待ち構えていた。何処かの兵士の様な身形で私達をロックオンし、隣で浮遊していた虫を私達目掛けて飛ばして来る。パルテナ様のアドバイス通り、ピット君が虫に照準を合わせ引きつけ打撃で打ち返す。彼女のアドバイスはいつもと変わらず的確でコリンズがダメージを受けたのが窺える。目の前で敵対しているコリンズと言い、冥府の魔物がどんどん強くなっている様に感じる。正直な所、メデューサと戦わなくちゃいけない事実に、恐怖心が自分の中に完全にはないと言い切れない。でもそれでも隣にピット君が居てくれるから、パルテナ様が居てくれるからその恐怖心さえ打ち消してくれる。
『よーし!どんどん行くわよー!!』
「えっ?!ちょっと?!セラちゃん?!」
“ありがとう。本当はいつも心の中で思ってるんだよ?”
「ほぉぉ……!!」
『うわぁ…!!すっごく綺麗~!!』
「船体の側面に出ました」
「光の通路に銀河の海。絵になりますね!」
『ふふっちょっと得した気分』
「(セラちゃんと見れるなんて僕も得した気分)」
ピット君がコリンズを浄化し終え、進んだ先は船体の側面部分。そこはもう別の世界が広がっていた。ピット君と二人で絶景に感慨する。この場が敵地でなかったら…と何度思った事か。深い溜め息を吐きながら進路を妨げる魔物達を浄化する。敵地でなかったら見れなかったかもしれない絶景であるけれど敢えて言葉にしない。言ったら言ったで悲しさが増してしまうから。悲しみを引きずりながら、光の通路をすたすた歩いて行くピット君の後ろを付いて行く私。私が悲しみに暮れているとはきっとピット君は勘付いてはいないだろう。苦笑いを浮かべつつ、彼の後ろを歩く。上空には瞬く星空に一筋の光が流れていた。
「『スイッチですか』」
「スイッチです」
「仕掛けっぽいですね」
「まぁ 基本ですよね」
『星賊船にもあるのね。こういう仕掛け』
光の通路から船内に再度引き返すと左右にスイッチ、真ん中には先に進めるであろう大きな扉が私達二人を待ち構えていた。両サイドに存在するスイッチ、片方だけが正解なのか…それとも両サイドのスイッチを押して扉が開くのか…分かり兼ねる。一体どちらなのだろう?何て考えているとトラップでなのか、何処から湧いて出たのか、突如星賊達が現れては攻撃を仕掛けて来る。
「なるほど……」
「なんでしょう?」
『どうかしました?』
「ここは、狩った星座を貯蔵している倉庫のようです。圧縮して、運びやすいようにしていますね」
順調に船内を進んでいる。次の間へと進む為、視界に入っていた扉を抜ければまたしても不思議な空間へと誘われた。一体この場所は星賊船にとってどんな役割を担っているのだろう?無数に散らばる黄金色の円球。その円球が一室に存在しているのだ。何とも言い様がない空間に居合わせ、圧倒されているとパルテナ様が納得したと言わんばかりの言葉を発した。一体何が分かったのか。黄金色の円球を見つめながらパルテナ様との会話に参加する。
「では三種の神器もここに?!」
「残念ながら、ここにはないようです。すでに星賊に見つかってリーダーが持っているのかも」
『ええええっ?』
「うーむ。誰でも使えるもんじゃないんだけどなぁ」
「天使の装備の星賊、イヤですね」
『想像したら笑えてきました』
「想像しちゃったんだね。セラちゃん」
『うん』
黄金色の円球の正体は銀河の海に瞬いていた星座だった。私達が今居る場所は星座の貯蔵庫。星賊達が狩った星座を貯蔵しておくんだとか。あんなに綺麗な星々がこんな形になってしまうのを見てしまうと気分が悪い。今回三種の神器を奪い返すミッションを達成する為に、星賊相手に戦っているけれど星賊船丸ごと討伐する必要があるかもしれない。今後星空をデートスポットに選ぶ恋人達の夢を守る為にも、ね?
通路に設置されているジャンプ台から二階、三階へと上がって行く。相も変わらず攻撃の手を止めない星賊、冥府軍を返り討ちにして星々の周りを駆け抜ける。力ずくで三種の神器を奪い返そうと星賊船に乗り込んで今の今迄星賊や冥府軍と戦を交えて来たが心なしか星賊からの攻撃が徐々に和らいでいる気がしている。重火器で攻撃されたり、狙撃されたりはするもののうまい具合に私の横を通過し、攻撃が当たらなかったりしたのだ。偶然かと言われればそれ迄だけれど………もしかして………手加減されている………?
「冥府軍のコリンズがいます」
『コリンズ?』
「彼には攻撃が通用しませんよ。発射される虫を引きつけ 打撃で打ち返して倒しなさい」
自身の思考が過ぎる中で貯蔵庫から通路に出る。すると、今迄見受けた事のない魔物が私達を待ち構えていた。何処かの兵士の様な身形で私達をロックオンし、隣で浮遊していた虫を私達目掛けて飛ばして来る。パルテナ様のアドバイス通り、ピット君が虫に照準を合わせ引きつけ打撃で打ち返す。彼女のアドバイスはいつもと変わらず的確でコリンズがダメージを受けたのが窺える。目の前で敵対しているコリンズと言い、冥府の魔物がどんどん強くなっている様に感じる。正直な所、メデューサと戦わなくちゃいけない事実に、恐怖心が自分の中に完全にはないと言い切れない。でもそれでも隣にピット君が居てくれるから、パルテナ様が居てくれるからその恐怖心さえ打ち消してくれる。
『よーし!どんどん行くわよー!!』
「えっ?!ちょっと?!セラちゃん?!」
“ありがとう。本当はいつも心の中で思ってるんだよ?”
「ほぉぉ……!!」
『うわぁ…!!すっごく綺麗~!!』
「船体の側面に出ました」
「光の通路に銀河の海。絵になりますね!」
『ふふっちょっと得した気分』
「(セラちゃんと見れるなんて僕も得した気分)」
ピット君がコリンズを浄化し終え、進んだ先は船体の側面部分。そこはもう別の世界が広がっていた。ピット君と二人で絶景に感慨する。この場が敵地でなかったら…と何度思った事か。深い溜め息を吐きながら進路を妨げる魔物達を浄化する。敵地でなかったら見れなかったかもしれない絶景であるけれど敢えて言葉にしない。言ったら言ったで悲しさが増してしまうから。悲しみを引きずりながら、光の通路をすたすた歩いて行くピット君の後ろを付いて行く私。私が悲しみに暮れているとはきっとピット君は勘付いてはいないだろう。苦笑いを浮かべつつ、彼の後ろを歩く。上空には瞬く星空に一筋の光が流れていた。
「『スイッチですか』」
「スイッチです」
「仕掛けっぽいですね」
「まぁ 基本ですよね」
『星賊船にもあるのね。こういう仕掛け』
光の通路から船内に再度引き返すと左右にスイッチ、真ん中には先に進めるであろう大きな扉が私達二人を待ち構えていた。両サイドに存在するスイッチ、片方だけが正解なのか…それとも両サイドのスイッチを押して扉が開くのか…分かり兼ねる。一体どちらなのだろう?何て考えているとトラップでなのか、何処から湧いて出たのか、突如星賊達が現れては攻撃を仕掛けて来る。