第4章 死神の視線(後編)
セラ
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ビッグ死神…ビッ死にの弱点が判明した。勝利と言う二文字を確実なものにする為、ピット君は頭部を…私は下の階に下りて足の小指を狙う。鎌を振り回されたり、ジャンプしてその衝撃を私に喰らわそうとしているのかもしれないが飛行可能な私に攻撃を当たらない。頭部と小指を何処からともなく狙うのはフェアではないのかもしれないが、勝手に巨大化するのも充分フェアではない。どっちもどっちという言葉が良く似合う。
『全然ダメージを受けた様に見えないんだけど?!』
「いや、そうでもないみたいだよ!」
『?!跪いた!!』
「今だ!!」
弱点を突いているからなのか、ビッ死にが跪いた。正直な所、活発に動いているからダメージを受けた様に見えなかったが、じわりじわりと私達の攻撃は奴に効いているらしい。跪き、動きが止まった…今がチャンス!
『あっ!体勢を整えた!』
「もうちょっとだったのに!」
攻撃する手は止めずに頭部と足の小指だけに狙いを定める。跪いていたビッ死にが復活し、先程よりも倍以上の攻撃が私達を襲う。少々、油断していた…私もピット君も攻撃を躱しきれずにダメージを受ける。
「セラ!ピット!大丈夫ですか?!」
「…何とか…」
『も~っ無茶苦茶よ~!』
瞬時に体勢を整え、私もピット君と同様二階に回る。ダメージを受けている筈なのに動きが速い、寧ろ当初より速度が上がっている気がする。何か…最善の秘策はないだろうか…?
『ピット君!私がビッ死にを引き付けるからその間に。』
「?!危険だよ!セラちゃん!別の方法を!」
『大丈夫。私を信じて…』
「セラちゃん…」
“分かった。”
真っ直ぐに私を見つめて首を縦に頷き、ハイタッチを交わした。これ以上冥府軍の好き勝手にはさせられない…危険なのは重々承知、今まで私達はどんなピンチに陥ってもチャンスに変えて来た。ピット君ならきっとチャンスに変えてくれる…確信があった。
『さぁ!こっちへ来て、私を捕えてご覧なさい!メデューサの元へ送り届けてみなさいよ!』
ありったけ挑発してみる、勿論ビッ死には私目掛けて鎌を振り回して来た。攻撃を躱して攻撃を、私がビッ死にを引き付けているお陰でピット君は攻撃に専念出来る。何度も言うけれど、私は飛行しているからビッ死にの攻撃は当たらない。さっき、へましてダメージを受けてしまったけれど。
「止めを刺せる様です!!」
「ど…どうすれば?!」
「額から光が漏れています。そこを叩けば!」
「了解です!セラちゃん!もうちょっと頑張って!!」
『了解!行くわよー!!』
突如ビッ死にが額を両手で抑え、苦しみ出した。と思ったら闇雲に攻撃して来た。正直辛い状況ではある、だけどピット君なら絶対止めを刺してくれるって信じてるから……頑張らなくちゃ。
「行っけえええええ!!!!」
額を狂いもなく、一撃で射抜いた。ビッ死には反撃すら叶わずにスローモーションの様に倒れていく…
「クリアー!」
『お…終わった…』
「お疲れ様でした!!」
激しかった戦いがやっとの思いで終わりを告げた。ほっと安堵の溜め息を吐きながら地べたに座り込む…安心してしまった。とうとうビッ死には大きな音を立てながら地へと倒れた…その様子を真面目な顔つきで見つめていたピット君、ビッ死にが倒れたと同時にゆっくりと背を向けた。
「そういえば、パルテナ様?」
「何ですか?」
「…今回喋ってたの僕達だけでしたよね?」
『た…確かにそうね。』
「あら?お友達が少ないのも考えものですね。」
『えっ?!そういう問題?!』
ピット君の問いに対し、少々ずれた返答をするパルテナ様。私の突っ込みを他所に困った表情を浮かべたピット君、苦笑いを纏った私は眩い光に導かれ、死神砦を後にした。
(To be continued)
『全然ダメージを受けた様に見えないんだけど?!』
「いや、そうでもないみたいだよ!」
『?!跪いた!!』
「今だ!!」
弱点を突いているからなのか、ビッ死にが跪いた。正直な所、活発に動いているからダメージを受けた様に見えなかったが、じわりじわりと私達の攻撃は奴に効いているらしい。跪き、動きが止まった…今がチャンス!
『あっ!体勢を整えた!』
「もうちょっとだったのに!」
攻撃する手は止めずに頭部と足の小指だけに狙いを定める。跪いていたビッ死にが復活し、先程よりも倍以上の攻撃が私達を襲う。少々、油断していた…私もピット君も攻撃を躱しきれずにダメージを受ける。
「セラ!ピット!大丈夫ですか?!」
「…何とか…」
『も~っ無茶苦茶よ~!』
瞬時に体勢を整え、私もピット君と同様二階に回る。ダメージを受けている筈なのに動きが速い、寧ろ当初より速度が上がっている気がする。何か…最善の秘策はないだろうか…?
『ピット君!私がビッ死にを引き付けるからその間に。』
「?!危険だよ!セラちゃん!別の方法を!」
『大丈夫。私を信じて…』
「セラちゃん…」
“分かった。”
真っ直ぐに私を見つめて首を縦に頷き、ハイタッチを交わした。これ以上冥府軍の好き勝手にはさせられない…危険なのは重々承知、今まで私達はどんなピンチに陥ってもチャンスに変えて来た。ピット君ならきっとチャンスに変えてくれる…確信があった。
『さぁ!こっちへ来て、私を捕えてご覧なさい!メデューサの元へ送り届けてみなさいよ!』
ありったけ挑発してみる、勿論ビッ死には私目掛けて鎌を振り回して来た。攻撃を躱して攻撃を、私がビッ死にを引き付けているお陰でピット君は攻撃に専念出来る。何度も言うけれど、私は飛行しているからビッ死にの攻撃は当たらない。さっき、へましてダメージを受けてしまったけれど。
「止めを刺せる様です!!」
「ど…どうすれば?!」
「額から光が漏れています。そこを叩けば!」
「了解です!セラちゃん!もうちょっと頑張って!!」
『了解!行くわよー!!』
突如ビッ死にが額を両手で抑え、苦しみ出した。と思ったら闇雲に攻撃して来た。正直辛い状況ではある、だけどピット君なら絶対止めを刺してくれるって信じてるから……頑張らなくちゃ。
「行っけえええええ!!!!」
額を狂いもなく、一撃で射抜いた。ビッ死には反撃すら叶わずにスローモーションの様に倒れていく…
「クリアー!」
『お…終わった…』
「お疲れ様でした!!」
激しかった戦いがやっとの思いで終わりを告げた。ほっと安堵の溜め息を吐きながら地べたに座り込む…安心してしまった。とうとうビッ死には大きな音を立てながら地へと倒れた…その様子を真面目な顔つきで見つめていたピット君、ビッ死にが倒れたと同時にゆっくりと背を向けた。
「そういえば、パルテナ様?」
「何ですか?」
「…今回喋ってたの僕達だけでしたよね?」
『た…確かにそうね。』
「あら?お友達が少ないのも考えものですね。」
『えっ?!そういう問題?!』
ピット君の問いに対し、少々ずれた返答をするパルテナ様。私の突っ込みを他所に困った表情を浮かべたピット君、苦笑いを纏った私は眩い光に導かれ、死神砦を後にした。
(To be continued)
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