第4章 死神の視線(後編)
セラ
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『見つかりませんように!』
「セラちゃんも嫌いだね、死神。」
『うん!ピット君の気持ち、良く分かった!』
「でしょ~?」
「ピット、セラ、此処では声のトーンを下げるように。死神に見つかってしまいますよ。」
パルテナ様に指摘され、私達は顔を見合わせ、人差し指を唇の前に突き立てた。物陰から中の様子を窺うと死神は二体見回っている模様、どうやって見つからずに先に進むか…
「取り敢えず中に入ってみよう。」
『そうだね。』
ピット君の提案に寄り、死神が見回っている一室に足を踏み入れる。
「今の内に此処を出よう!」
『えぇっ?!大丈夫なの?!』
死神の死角に私達が居るのか今の所、死神に存在しているとばれていない。大丈夫なのか不安にあったものの彼の直感を信じ、彼に手を引かれ共に走り出す。彼の直感力は正しかった、お陰で私達は死神に見つからずに通過する事が出来た。別の形ではあるけれど死神から私を守ってくれた事実は変わらない。一言“ありがとう”と彼に伝えれば嬉しそうに笑ってくれた。
『…うっまた穴…?』
「前にもあったよね?こういうの。デジャヴ?」
『罠とか…仕掛けられてないかな…?』
「大丈夫!もし罠とかあっても掻い潜れば良いから!」
『えっ?!きゃあああああぁ!!』
「明らかにありましたね?こういう会話。」
死神が見回りをしていた一室を抜けた先には以前にも見た記憶のあるものが設置されていた。思わず苦笑を浮かべながら罠が仕掛けられていないかチェックしてみた所、強制的に穴の中へ身を投じる嵌めになる。デシャウ゛ではなく、以前私達はこういった会話を交わしている。私が叫声を上げている中でパルテナ様の冷静な声が耳を過ぎった。
「おっ!グラインドレール?」
『移動時間が短縮出来て楽だよね。』
「確かに!あっという間に上の階に着いちゃった!」
『あれ…まさかのエレベーター?』
「ははは…」
穴から落下した先には上の階へと続くグラインドレールが引かれていた。入り組んだ造りになっているのだろう、上昇したり下降したりと何かと忙しい。グラインドレールと言う名の便利な乗り物で上昇したと思ったら設置されているエレベーターにて下の階へと運んで貰う。
「そろそろ中心部の筈です。」
「ボスらしき気配は感じませんが……。」
『今までにないパターンだね。ボスらしき気配を感じないなんて…』
中心部が近いとパルテナ様が教えてくれた。おどろおどろしい雰囲気が醸し出しているのは間違いはない…のだが、ピット君からボスらしき気配を感じないと言葉が発せられる。頭上に疑問符が飛び交う中でゆっくりと中心部へと近付く。途中、子死神から攻撃を仕掛けられたが、俊敏な速度で回避し、立ち所に浄化した。
-間違いない、この先にボスが居る!!
…
「出…出た!」
「これは大物…!!」
『嘘?!大きくなっちゃった?!明らかにこちらが不利じゃない!!』
中心部に足を踏み入れ、一体の死神と目が合った。すると死神はワイワイ騒ぎながら巨大化した、ボスらしき気配を感じなかったのは奴が本当にの姿を晒していなかったから…巨体に巨大な鎌を振り下ろし、私達を襲う。間一髪で攻撃を避けた。
「この広間は二階と一階に分かれている様です。ビッグ死神の攻撃に合わせて上り下りすると良いでしょう。」
「簡単に言いますねぇ、パルテナ様!」
『本当、然も何でもないかのように!』
「えぇ、簡単でしょう?」
『そして、言い切った!』
互いに苦笑いを見せながら階段を使用し、二階に避難した。まだビッグ死神の弱点が分かっていない…此処はひたすら攻撃を躱し、弱点は一体何処なのか探りを入れるしかない。こちらから攻撃を仕掛けてみるが、効果は…皆無だろう。ダメージを受けたようには見えない…すると、奴の双眼から例の視線が発射された。
「ビッグ死神の目から出ているものは単なる視線ではありません。」
「所謂、破壊光線ですか?!」
「そう言っても差し支えないでしょう。しかも当たると子死神を呼ばれます。」
『うわぁ…踏んだり蹴ったり…』
「さすがビッ死にですね。」
「『ビッ死に?!』」
「ビッグ死に神の略です。」
「『……。』」
発射されたが、素早い動きで私達はひたすら躱す。躱しながら攻撃を仕掛け、奴の弱点を模索しているとパルテナ様から耳寄りなアドバイスを貰う。彼女が何食わぬ顔どビッグ死神を略しているものだから、拍子抜けして手中に収まっている神器を落としそうになってしまったが…何とかそれは耐えた。パルテナ様は時々突拍子のない発言をなさる。
「ビッグ死神の弱点が判明しました。頭部と足の小指ですね。」
『ええぇぇ?』
「足の小指ですか?!角にぶつかると痛いもんなぁ」
『あれ、堪らないわよね。』
「頭部の方が効きますけどね。頭が弱点の敵は多いです、覚えておきましょう。」
「セラちゃんも嫌いだね、死神。」
『うん!ピット君の気持ち、良く分かった!』
「でしょ~?」
「ピット、セラ、此処では声のトーンを下げるように。死神に見つかってしまいますよ。」
パルテナ様に指摘され、私達は顔を見合わせ、人差し指を唇の前に突き立てた。物陰から中の様子を窺うと死神は二体見回っている模様、どうやって見つからずに先に進むか…
「取り敢えず中に入ってみよう。」
『そうだね。』
ピット君の提案に寄り、死神が見回っている一室に足を踏み入れる。
「今の内に此処を出よう!」
『えぇっ?!大丈夫なの?!』
死神の死角に私達が居るのか今の所、死神に存在しているとばれていない。大丈夫なのか不安にあったものの彼の直感を信じ、彼に手を引かれ共に走り出す。彼の直感力は正しかった、お陰で私達は死神に見つからずに通過する事が出来た。別の形ではあるけれど死神から私を守ってくれた事実は変わらない。一言“ありがとう”と彼に伝えれば嬉しそうに笑ってくれた。
『…うっまた穴…?』
「前にもあったよね?こういうの。デジャヴ?」
『罠とか…仕掛けられてないかな…?』
「大丈夫!もし罠とかあっても掻い潜れば良いから!」
『えっ?!きゃあああああぁ!!』
「明らかにありましたね?こういう会話。」
死神が見回りをしていた一室を抜けた先には以前にも見た記憶のあるものが設置されていた。思わず苦笑を浮かべながら罠が仕掛けられていないかチェックしてみた所、強制的に穴の中へ身を投じる嵌めになる。デシャウ゛ではなく、以前私達はこういった会話を交わしている。私が叫声を上げている中でパルテナ様の冷静な声が耳を過ぎった。
「おっ!グラインドレール?」
『移動時間が短縮出来て楽だよね。』
「確かに!あっという間に上の階に着いちゃった!」
『あれ…まさかのエレベーター?』
「ははは…」
穴から落下した先には上の階へと続くグラインドレールが引かれていた。入り組んだ造りになっているのだろう、上昇したり下降したりと何かと忙しい。グラインドレールと言う名の便利な乗り物で上昇したと思ったら設置されているエレベーターにて下の階へと運んで貰う。
「そろそろ中心部の筈です。」
「ボスらしき気配は感じませんが……。」
『今までにないパターンだね。ボスらしき気配を感じないなんて…』
中心部が近いとパルテナ様が教えてくれた。おどろおどろしい雰囲気が醸し出しているのは間違いはない…のだが、ピット君からボスらしき気配を感じないと言葉が発せられる。頭上に疑問符が飛び交う中でゆっくりと中心部へと近付く。途中、子死神から攻撃を仕掛けられたが、俊敏な速度で回避し、立ち所に浄化した。
-間違いない、この先にボスが居る!!
…
「出…出た!」
「これは大物…!!」
『嘘?!大きくなっちゃった?!明らかにこちらが不利じゃない!!』
中心部に足を踏み入れ、一体の死神と目が合った。すると死神はワイワイ騒ぎながら巨大化した、ボスらしき気配を感じなかったのは奴が本当にの姿を晒していなかったから…巨体に巨大な鎌を振り下ろし、私達を襲う。間一髪で攻撃を避けた。
「この広間は二階と一階に分かれている様です。ビッグ死神の攻撃に合わせて上り下りすると良いでしょう。」
「簡単に言いますねぇ、パルテナ様!」
『本当、然も何でもないかのように!』
「えぇ、簡単でしょう?」
『そして、言い切った!』
互いに苦笑いを見せながら階段を使用し、二階に避難した。まだビッグ死神の弱点が分かっていない…此処はひたすら攻撃を躱し、弱点は一体何処なのか探りを入れるしかない。こちらから攻撃を仕掛けてみるが、効果は…皆無だろう。ダメージを受けたようには見えない…すると、奴の双眼から例の視線が発射された。
「ビッグ死神の目から出ているものは単なる視線ではありません。」
「所謂、破壊光線ですか?!」
「そう言っても差し支えないでしょう。しかも当たると子死神を呼ばれます。」
『うわぁ…踏んだり蹴ったり…』
「さすがビッ死にですね。」
「『ビッ死に?!』」
「ビッグ死に神の略です。」
「『……。』」
発射されたが、素早い動きで私達はひたすら躱す。躱しながら攻撃を仕掛け、奴の弱点を模索しているとパルテナ様から耳寄りなアドバイスを貰う。彼女が何食わぬ顔どビッグ死神を略しているものだから、拍子抜けして手中に収まっている神器を落としそうになってしまったが…何とかそれは耐えた。パルテナ様は時々突拍子のない発言をなさる。
「ビッグ死神の弱点が判明しました。頭部と足の小指ですね。」
『ええぇぇ?』
「足の小指ですか?!角にぶつかると痛いもんなぁ」
『あれ、堪らないわよね。』
「頭部の方が効きますけどね。頭が弱点の敵は多いです、覚えておきましょう。」