#26 JADEのDangerous Night!6
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「で、そこのバカは?お前にルーツとか
あるワケ?」
「俺の扱い雑なんだよっ!!バカって
言うな!!俺にだってルーツくらい…
あんのか?なんだ?」
「知るか。俺たちに聞くな。」
「う~ん、俺、ガキの頃から流行りの歌
覚えんのは得意だったんだよな。歌える
と女のコにモテんじゃん?小学生の頃は
よくやったよ、冬馬クンの教卓ライブ。
自分が好きで聴くようになったのは中1
ん時に遊び仲間のパイセンに借りたCD
か?」
「その『遊び』が不穏なんだけど…」
「『ちっちゃい事は気にすんな、それ
ワカチコワカチコ~♪』」
「古っ!!」
「お前は時々、すっかり忘れたものを
普通にブッ込んで来るよな。」
「…それがレッチリか?」
「そうそう。なんかうるさくてカッコ
いいの聴きてーって言ったらメタリカ、
ピストルズ、レッチリ、ゼブラヘッド、
オフスプリング、SUM41とかその辺を
ドバーッて貸してくれてよ。まんまと
スコーンッてハマッた。そっからもう
それ系統を漁る漁る。」
「確かにうるさくてカッコいいね。」
「ってか、そのパイセンお前の性格を
よく把握してたよな。」
「可愛がってくれてたからなー。色々
と俺の師匠。」
「…そこには触れないでおく。」
「憧れのドラマーっている?」
「ん~?憧れは別にいねーかな。ウマい
ヘタっても基準がねーから。手数が多い
からウマいって訳でもねーし。大事なの
は如何にメンバーを乗せられるかって事
だろ?んなもんは聴くヤツが決めんじゃ
なくてメンバーが決める事だと思うんだ
よ、俺は。相性っつの?そもそもリズム
感悪かったらプロになんかなれてねーだ
ろーし。」
「うわぁ、冬馬がまともな事言った…」
「今から大雪でも降るんじゃねぇか?」
「…地球が滅亡するかも…」
「音楽に関しては、俺だってそこそこ
真面目にやってんだよ!!」
「それしかできないもんね。じゃあ次に
行ってみよー。」
「ちょいちょいちょいっ!!」
「質問。『すっかり忘れてて大変だった
ことってありますか?』って。」
「ザックリだな。すっかり忘れててって
免許の更新とか?」
「あ~、忘れる。って言うか、忙しくて
なかなか行けないよね。」
「ツアー被ったらもう終わり~。」
「…まぁ、最悪6ヶ月まで待ってもらえ
ると言っても期限切れで車に乗れないの
も面倒だから、何とか時間を作って行く
がな。」
「ちなみに俺らこう見えてゴールドよ?」
「昔はねー、自分たちでライブ回ってた
頃は何回かやられたよね。スピード違反
と駐禁。」
「お陰で高速はどの辺りに覆面が出るか
大体分かる。」
「おう、あれ怪しいぞとか言ってなー。」
「…機材を搬入してる間に駐禁取られた
事もあったしな。金がないのに、無駄に
警察に貢いだ。」
「ミニスカポリスだったら、口説いて
身体で払ったのによ。」
「はい、イエローカード。あとさー、俺
洗濯機回してたの忘れてツアー出たこと
あったよ。部屋に干してから出るつもり
だったのにすっかり忘れてさ。4日後に
帰って洗濯機開けたらガーン!みたいな。
洗い直したけどもう臭いが取れなくて、
結局捨てたよ。冬馬にもらったTシャツ。」
「俺のかよ!?」
「春もやらかしてるよな。」
「…相当やってるな。」
「春サマ、しっかりして見えてしっかり
してんだけど、抜ける時はゴソッと大量
にあらゆる事が記憶から抜けんだよ。」
「新幹線からiPadだけ持って降りて来た
とか。」
「タクシーからギターだけ持って降りて
自分はスタスタ歩き出したとか。運転手
さんがトランクからスーツケース出して、
後ろから追いかけてくれたんだよ。あの
春の登場シーンは笑ったよね。とうとう
お付きの人を従えたのかと思ったよ。」
「…どうも考え事をしていると注意散漫
になる。」
「考え事をしてる時は、その事しか考え
てないんだよな春は。もう移動中はジン
が面倒見てないと、色んなもんを置いて
くるから。」
「ライブ終わってシャワー浴びたら、
パンツ履くの忘れてまっぱで出て来た
時もあ…」
「「「あるか。」」」
「秋羅は?なんかあった?」
「俺?…うーん、何かあったかな…あぁ、
何年か前の正月休みに南米行ってたんだ
よな。で、アメリカで乗り継いで日本に
帰る予定だったんだが、ずっとヒゲ剃ら
なかったんだよ。まぁ、結構怪しい感じ
になってた訳だ。忘れてたってより面倒
だし、南米も日本人旅行者が増えたから
な。顔指されずに済むだろ?そしたら、
乗り継ぎのダラスのイミグレで別室送り
になった。お前ホントに日本人か?とか
麻薬所持してんだろうとか、もう完全に
取り調べだからな。頭に来んだよ。」
「お前の人相が悪りーからだろ!おまけ
に愛想もない!!」
「アメリカは厳しいよね。しかも審査官
の態度が横柄だし。」
「…南米帰りとなると余計に厳しくなる
しな。そういう時職業がミュージシャン
っていうのも怪しまれやすいと言うか…
悲しいところだ。」
「みんな、身なりには気を付けろよ?
あいつら見た目の印象だけで決めつけて
くるから。」