『JADEのDangerous Night～！
年末大総決算スペシャル！！』

「はい、今週も始まりました危険な夜！
今日は今年最後の放送ってことで、
超危険な感じでお送りしたいと思います！
最後までよろしくぅぅ！！」

「超危険な感じってどんな感じだよ。」
「コード引っかかりまくりって事だろ？」
「…それじゃ放送できないじゃないか。」

「面白さがデンジャラスレベルなんだよ！
お前らは毎度ゴチャゴチャうるせーな。」

「年末の最終回は、毎年みんなの質問や
お願いにどんどん応えていくって企画で
やってるので、是非楽しんで下さい。」

「さすが優等生。キレイにまとめたな。」

「春、お前は全員いるからって気ぃ抜く
なよ。コイツ喋りはすぐサボろうとする
からなー。」

「…頼んだ、影武者。」

「いいんだな？お前の声でお前が絶対に
言わない事を言ってやるからな。ピーー
とかピーーーしたいとか。」

「バカ！いきなりコード引っかけるな！」

「イテー！今なっちゃんに殴られた～。
みんな、パワハラ起きてるぞー。」

「何がパワハラだよっ！」
「お前のは自業自得だろ。」
「…もういい。自分で喋る。」

「それじゃあ早速行ってみよーっ！！
『教えてJADE』のコーナー！！」

「この変わり身の早さナニ？」
「なんも考えてない証拠だな。」
「…口先だけで生きてるから。」

「うるせーよっ！司会進行してやってん
のにガタガタ言うな！！」

「はいはい、じゃ、お願いしまーす。」

「まずは…『皆さんの音楽的ルーツを
教えて下さい。影響を受けた音楽とか
ミュージシャンなど』だそうですが。
なっちゃんは？」

「俺はね、完全に父親による刷り込み。
音楽大好きだからね。幼稚園の頃には
童謡よりもビートルズの方が沢山歌え
てたよ。母親もね、カーペンターズが
好きで。料理してる時は大抵歌ってた
かな。

とにかくうちの父親世代ってフォーク
全盛期だったから、もちろんギターも
持ってた訳だよ。モテたい一心で？
でも父親は洋楽派だったから、アコギ
じゃなくてエレキに走ったっていうね。
休みの日とかよくチャカチャカ弾いて
たから、俺も自然と興味を持った感じ。

だから俺の根本的な音楽のルーツって、
やっぱり60～70年代の洋楽ロックかな。
ビートルズ、ドゥービーブラザーズ、
ディープパープル、レッドツェッペリン
エリック・クラプトン、クィーン、
ローリングストーンズ…
挙げ出したらキリがないよね。
その辺は春もほとんど一緒なんだよ。」

「うちも父親がすごく好きだったから。
楽器は何もできないけどレコードの数は
すごかった。車で聴くために休みの日に
よくレコードからテープにダビングして
いて、小さい頃はそれを一緒に聴くのが
好きだった。」

「今でも春が大事に保管してるもんね。」
「レコードはジャケットがいいよな。」
「結構レア盤あるんじゃね？」

「でも春と言えば、影響を受けたミュー
ジシャンはボブ・ディランって答えるよ
ね。」

「そうだな。それこそ挙げ出したらキリ
がないが、ボブ・ディランはもうその人
だけで何もかもが完結すると言うか。
特に声がいい訳でもギターのテクニック
がすごい訳でもないけど、あの声と詩と
曲はあの人にしか出せない哀愁の響きと
言うか世界観がある。」

「名だたるミュージシャンたちがカバー
してるってのもすごいよな。それがまた
本人より遥かに売れちまったっていう。」

「そうそう。えっ、これオリジナルは
ボブ・ディランなの？みたいなな。」

「時代背景も分かるよねぇ。戦争とか
思想、宗教、政治。歌詞は抽象的なの
が多いけど結構重い内容だったりして。
でもまさかノーベル文学賞を受賞する
とは。で、秋羅のルーツは？」

「ルーツなぁ…なんだろ。ガキの頃に
覚えがあるのはジャズとかボサノヴァ
だな。母親がよく聴いてた。」

「そんなの子供の頃から聴いてたら、
そりゃリズムに強くなるはずだよね。」

「…秋羅は初めから弾くだけじゃなく
ノリを出すのが上手かったからな。」

「影響を受けたのはラリー・グラハム、
ジョン・マイアングが大きいか。あと
王道のビリー・シーン。」

「お前、モロ受けなんだって。スラップ
の生みの親と3フィンガー使いな。もう
ゴールドフィンガー秋羅を作った人たち
と言っても過言ではない。ってか、お前
にゴールドフィンガーって、何でエロく
聞こえんだろな？…イテッ！蹴るな！」

「うるせぇな。」

「このジョン・マイアングが所属する
バンド、ドリーム・シアターは俺たち
全員好きで、来日公演もみんなで見に
行ったよね。武道館。」

「…プログレッシブメタルなんだが迫力
がありつつ繊細。とにかくテクニックが
すごい。何時間でも聴いていられる。」

「正月は俺らなっちゃん家で毎年新年会
すんだけど、やる事なくなったらこれの
ライブDVD観賞会始まるから。それ見て
朝までダラダラ酒飲むっていう。」

「やる事なくなったら帰って欲しいって
いう俺の提案はなぜか毎年却下されるん
だよね…。」

「でもまぁ、高校ん時から3フィンガー
の練習で薬指鍛えてたから、速弾きが
できるようになったのは良かった。」

「うちの秋羅サン、指3本で攻めます。
イヤラシイ…ってイッテーッ！！本気で
殴るな！！」