#9 boys and dream
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「なっちゃんは…あれだろ?絶対球技じゃねーだろ。」
「確かに。夏輝は根っからのギター小僧だからな。手ケガしそうな事はやんないわな。」
「バレた?俺、陸上の短距離。後半はハードルもちょっとやったなぁ。」
「「どうりで!!」」
「何だよ?」
「だってなっちゃん、乱闘になって警察が駆け付けて来た時、逃げんの超早かったもん。」
「俺も見た事ある。夏輝が華麗にガードレール飛び越えて逃げるとこ。」
「そりゃ逃げるよ!学校にバレたら停学になるし、廃部になったら困るだろー!って言うか、俺と春は被害者じゃん。やりたくないのにいっつも巻き込まれてさ。」
「その割には、やるたんびに強くなってませんでした?ねぇ、秋羅サン。」
「技の研究してたしな。格闘技好きの血が騒ぐんだろ。」
「だってヤラれたくないし…でも俺のはあくまで護身術だからな!」
「ハイハイハイ。それにしても…春は読めないなー。」
「ん?」
いつの間にか、試合を食い入る様に真剣に見ていた春が振り向く。
「春も部活してたのかよ?どう見ても帰宅部っぽいけど。」
「一応…。何かしら入部しないといけなかったから。」
「俺は書道部と見た!」
「俺は…吹奏楽か?」
「なんで文化部ばっかなんだよ?」
「だって、春少年がハツラツとスポーツしてる姿が想像できない。」
「内向的もいいとこだからな。」
「そう言われると…。」
春は運動神経はいい。みんなで海に行った時も泳ぐのは上手かったし、小さい頃からスキーをしてたっていうのも知ってる。
でも確かに、運動部で日々スポーツに打ち込む春の姿は想像しにくいかなぁ…。
「「「で、ナニ部??」」」
「……陸上…の長距離。」
「あーっ、しくった!そう言えば春、よくランニングしてんじゃん。すっかり忘れてた。」
「でも何でまた?夏輝と一緒か?」
「…指を痛めたくなかったのもあるが、一番の理由は心肺機能を高めたかったからだ。」
「えっ、それって歌うためにってこと?」
「もちろん。」
「お前、中1の時点でボーカリストになるって決めてたのかよ!?」
「まぁ…その頃はまだ漠然とだったがな。でも音楽は好きだし、他になりたいものも浮かばなかったし。」
「さすが春…。」
「誰だ?さっきキャプテン翼になるって言ったヤツ。」
「アホか!それは幼稚園の時の話だ!!」
「気になってたんだけど…春ってさ、いつから自分は歌が得意だって気付いたの?」
「……気付いたと言うか…自分では意識してなかったが、ある人に言われた。すごくいい声を持ってるって。それで歌に興味を持った。6年の時だったか…。」
「へぇ…。それって何気に初恋の相手だったりしてな。」
秋羅が冗談交じりに言う。
「……。」
「おいおい、図星かよっ!」
「ククッ、春も可愛いとこあるじゃん。」
「…ただのキッカケの一つだ。」
春はソッポを向くように顔をテレビに向けた。
「春のヤツ照れてるよ…。」
3人で必死に笑いを