#5 束の間の休息
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「そろそろ行くぞ。」
振り返りながら言うと、スタスタと脱衣所へ向かった。俺たちも風呂から上がり、脱衣所で軽く身体を拭いた。
新しいバスタオルを腰に巻き、スポーツドリンクで水分補給をする。
「じゃ、今日も15分3本勝負な。」
冬馬は髪を一つにくくると、ニカッと笑う。
そして勝負の場所とは…もちろんサウナ。
4人並んで座ると、壁時計を確認する。
特に何を話すでもなく、ただ黙々と熱さに耐える。5分もすると玉のように汗が噴き出した。
10分…全員、滝の如く汗が流れる。
「わ~、俺もうダメ。出る!」
「相変わらず、なっちゃんは早いなぁ。」
「いーんだよ!10分でも充分効果はあるんだから。お前らも無理すんなよ。」
「はいはい、早く水かぶっといでー!」
夏輝脱落。これもいつもの事。
15分経ち、3人でサウナを出て水風呂へ。
「あー、たまんねぇな。疲れを取るのは、やっぱサウナが一番だよな。」
「お前ら、よく15分も入ってられるよな。」
「自分との闘いってやつ?それに噴き出す汗見てたら嬉しくなんない?余計なモン出てるなーって。」
クールダウンを終えると水分補給をして2本目。
やっぱり10分で出る夏輝に、15分耐えた俺たち。そして最終戦。
「よし、これ制した奴は美織ちゃんと1回デートする権利を得るって事で。なっちゃんは失格~!」
「3人とも残ったら?」
「そんときゃ4人でデート♡」
「ええぇーっ!そんなのズルイだろっ!初めに言っとけよ!だったら俺も頑張ったのに!そんなの認めないからなーっ!」
「「「クククククッ…」」」
「なんだよっ!」
「夏輝、お前必死過ぎるだろ。そんなに美織ちゃんが好きか?」
「えっ、やっ、ちがっ…!俺はただ、お前らの毒牙から美織ちゃんを守ろうと…」
「なっちゃん、いいって、いいって。分かってるから!」
「顔…真っ赤だぞ。」
「もー、春までなんだよ…。」
「冗談だって。なっちゃんは可愛いなー。さ、頑張るぞ~!」
「可愛いって言うな!」