ONE PIECE
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金髪の艶やかな髪に澄んだ緑色の目
よく母に 貴女は夫にだ と言われてきた。
実際お父さんには会ったことがない。
母は お父さんは私たちを置いて海へ出た と聞かされたものだ。
私の血縁は 母と出ていったお父さんしかいない。
母とお父さんのお母さんとお父さん。
つまり、おじいちゃんとおばあちゃんは私が産まれる前に海賊に殺されてしまったらしい。
母は色々な仕事を掛け持ちして私を育ててくれた。
働けるようになった今、母に恩返しをする為、町の一番大きなBARで働いている。
酔っている客相手の仕事は中々手強い。
BARの場所は私の住んでいる町から遠く離れた場所。
家から通うのは難しいため、喫茶店の二階の部屋を借りて住んでいる。
ある日、ある国の有名な人がこのBARに来ると噂になり、BARの店員達は朝から騒がしかった。
「おいルイ…お前…ビビらねぇのか…?」
『…?なんで??その有名な方もお客様に変わりはないでしょ?』
「はぁ?!マジかよ…そんなに肝が据わってるのはお前しかいないよ」
全然嬉しくないが どうも と一言ビビリな先輩達に会釈をし、制服に着替えるため、更衣室へ向かう。
パリッとしたYシャツに腕を通し、皺のないズボンに足を通す。
履きなれた黒いピンヒールを履き、ピシッとしたベストを着る。
黒の蝶ネクタイを付け、赤リップを少し塗る。
制服を着れば気合が入る。
店へ顔を出すと心が落ち着くテンポのBGMが流れ、酒の匂いが充満している。
BARだからなのか叫びながら酒を飲む客がいないということがこの店の雰囲気を作っている。
カランカラン
ドアの鈴が鳴り、マスターが いらっしゃい
と声をかける
はずだった。
ふわふわの羽のついたピンクのコート
上裸と言っていいほど胸元を開けた白のシャツに
目がチカチカするような柄の半ズボン
そして何より特徴的なサングラス
私以外の店員が次々にお盆を落とす音が聞こえた。
こりゃ誰も動かないな と思い、
『いらっしゃいませ。席はご自由ですので、お好きなところにお座り下さい』
目の前の男は少し驚いたような顔をし、俺を知らないのか…それとも知っててその態度か? とニヤニヤしながら言う。
『ご存知ですとも。ドンキホーテ・ドフラミンゴ様』
あの有名な七武海の一人だ。知らない人なんていないだろう。
「…フッフッフッフッ 気に入った。今夜はこの女にする」
ドフラミンゴは指をすっとあげ、私に笑いかける。
体が勝手に動いてドフラミンゴの腕の中に収まった。
「ドッドフラミンゴ様っ!!その店員は売り物ではなくt
「何か文句あるのか?」
店員達は皆顔を引き攣らせ私とドフラミンゴから離れた。
ドフラミンゴは私を抱えたまま店から出て、特徴的な笑い声で町を歩いた。
肩をしっかり掴まれる。逃げられないって事…か…
しばらく歩き、ドフラミンゴが事前に予約していた(らしい)高そうなホテルに入った。
こんなところ…一生来れないな…
「先に風呂に入って来い。」
完全に抱かれる一線なんだ…
下手に抵抗したら殺される気がするので仕方なく従うことにした。
風呂から上がると洋服を入れたはずの籠に丈が短いバスローブが置いてあった。
下着は…今日履いてたのでいいかな…
モコモコのバスローブに身を包み、ドフラミンゴのいる部屋に入る。
ドフラミンゴは何も言わずにシャワールームへ向かう。
私はすることがないので髪を乾かし、歯を磨いていた。
しばらくするとドフラミンゴがバスローブを着て部屋に入ってきた。
『…髪が濡れています…。拭かないと風邪をひきますよ』
私は持っていたドライヤーを手に持ち、私が座っているソファーに来るように目で訴える。
「……ルイ」
『どうして私の名前を…っ』
私の名前を小さく呟き、腕を引き、うつ伏せになるようにベッドへ投げられた。
ギシッ
ベッドのスプリング音が聞こえた。ドフラミンゴがベッドへ乗ったのだろう。
顔の横に手が来るのを見た。
仰向けになろうと体を起こそうとした時、ドフラミンゴが私の背中にもたれ掛かってきた。
「…ーーーーーーー」
『…?!!』
びっくりして声が出ない。
ドフラミンゴに肩を掴まれ、仰向けにされ、手首を拘束される。
何も言わずに唇を塞がれた。
夜は激しいスプリング音が部屋中に響き、朝を迎えた。
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カラカラ…
トクトクトクトクッ
聞きなれた音で私は目を覚ました。
ドフラミンゴが朝からカシスソーダを呑んでいた。
「よく眠れたか?」
『……はい…少々腰は痛みますがね…
お父さん』
昨夜、抱かれる前にドフラミンゴが言った言葉。
" …俺はお前の血の繋がった父親だ "
母の言う " 私たちを置いて海へ出た " という辻褄が会うし、何より金髪と澄んだ緑色の目が私と血が繋がっている事を確信付ける。
これでは近親相姦ではないか…
少し犯罪臭がするが、この人海賊だから犯罪なんて屁でもないのか…と考えながらシャワールームに向かう。
どうせ一夜の関係。過ぎたことはパッと忘れよう。
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ドフラミンゴは毎日と言っていいほどBARに来て酒を飲み。私にちょっかいをかけて帰るようになった。
あの日から私はドフラミンゴと寝ていない。
やっぱり一夜の関係だった…
相手が相手だ。抱かれるだけで女として凄い価値だ。
ドフラミンゴがお持ち帰りしたということがBARに広まったのか、BARの客が最近どうもアプローチが凄い。
今だって酒でよってベロンベロンになったお客様を相手にしている
「ルイ」
地響きのような低い声に私は背中がゾッとする。
振り返るとサングラスのせいで表情は読めないがドフラミンゴが立っていた。
「今夜はお前を土産にする」
軽々と私を姫抱きにし、早歩きで店を出る。
先程のお客様はドフラミンゴを見た瞬間、真っ青な顔でガクガク震えていた。
そんなこんなでこの前も来たホテルのベッドに押し倒される。
「俺に抱かれたからって浮かれてるのか?」
血が止まる勢いで両手首を握られる。
『店員として当たり前の行動をしているだけです。私は別に何処ぞの尻軽女のようなことはしません』
しばらく睨み合いが続く。静かな空間、重い空気。
「チッ……まぁいい。今日はお前に伝えたいことがある。その為に来た。」
「俺は今日でこの町を出る」
なんとなく予想はついていた。
無言でドフラミンゴを見つめ、次の言葉を待った。
「それと……お前に少し嘘をついた。
お前とは血が繋がっているが父親ではない」
私は目を見開く。ドフラミンゴはその様子を見てニヤリと笑う。
「お前の父親は俺の弟だ。名はドンキホーテ・コラソン。」
知らない男の名前が部屋を木霊する。
「金髪なのも、目が緑色のなのも、俺とお前は辛うじて血が繋がっているからだ。だが、俺の娘ではない。」
考えるよりも先に口が動いていた
『なんで……なんでそんな嘘をつくの…私を騙して嘲笑う為?親近感を持って欲しかったから?
……私は人生で一番悩んだ!!貴方のような人が父親だなんて夢だと思ってた…
貴方が父親で良かったなんて心の隅で思ってた…』
最後になって自分の情けなさが溢れ、涙声になってしまった。
ギュッ
「嘲笑う為…?俺がなんでお前に嘘をついたのかわからないのか…??
一目見た時から好きだと思ってしまった…」
骨が折れるほど強く私を抱き、掠れるような声で耳元で言った。
「俺の所へ来ないか?あんなちっぽけなBARよりも俺の側の方が安全だ。フッフッフッフッ」
『…それは…プロポーズと受け取ってもいいの?叔父さん』
「叔父さんじゃねぇ、" 夫 "だろうが」
どちらからともなく唇を合わせた。
「フッフッフッフッ…今日は抱かねぇ…共に酒を飲もうじゃねぇか」
ここには何でもある と馬鹿でかい冷蔵庫を開け、私に見せてくれた。
「俺はブラッドメアリーだ」
ピンクの液体が入った瓶を取り出し、ワイングラスに注ぐ。
『私は…シェリーで』
ドフラミンゴの手がピタッと止まる。
「…いいのか?」
『私はされると思ってた…』
会って初日のようにベッドに投げられる。
「…優しくはできねぇ」
『知ってる』
私達はどちらからともなく熱い唇を合わせた。
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《追記》
カシスソーダ … 酒言葉 : 「貴女は魅力的」
ブラッドメアリー … 酒言葉 : 「私の心は燃えている」
シェリー … 酒言葉 : 「今夜は貴方に全てを捧げます」
※サイトで調べたものです。間違っている場合がありますが、ご了承ください。
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