出逢い……
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雪菜が向かった場所、其れは──。
都を走って…漸く着いた場所は、とある神社の境内奥に在る石造りの井戸だった……。
かつて此の井戸は、平安時代前期の宮廷役人・小野 篁が、冥府の官吏として地獄に通う為に使用して居た古井戸……其の物で有り、地獄へと通ずる本物なのだから……。
ー六道珍皇寺の境内奥・井戸前ー
『此処から下へ降りた場所に、彼等が居ないと良いのだけど……。』
「居ない事を祈るしか、出来無いのが……もどかしいですね。」
『えぇ、そうだね……。 水月、居る?』
スッ……。
《はい、此処に。》
『悪いのだけど、冥府の官吏殿に言伝てを頼めるかな?』
《篁様に……ですか?》
『えぇ。 地獄に意図せず、墜ちてしまったのなら……探し出して、此方に連れ戻さないとだからね……。 御願い出来るかな?』
《承知致しました、主。 少し許……此方にて、御待ち下さい。》
『判った。』
《では、行って参ります。》
『頼んだよ。』
《(コクリ)》
ヒュッ…ン…!
『(彼等が無事、見付かれば良いけど……。)』
井戸の中へと向かって、飛んで行く姿を見ながら雪菜は……現在、行方知らずの四名の身を案じるのだった……。
* * * *
其の頃、安倍邸では──。
本来の主である雪菜に代わり……式が、今此処に居る者達の疑問や質問に答えて居た……。
ル「じゃ、じゃあ……改めて質問しますけど、此処は何処何ですか……?」
式『此処は……』
全「此処は?」
式『此処は、平安の世で有り……帝が治める平安の都です。 そして……昼は良いのですが、夜に為れば……魑魅魍魎 が都中を跋扈 し、神のみ成らず妖や怨霊が蠢く魔境の都……。 陰陽師と呼ばれる者達が、最も力を発揮する世が──此の世界です。』
全「(ゴクリ)」
炭「あ、あのっ!」
式『何でしょう?』
炭「此処には、“鬼”と呼ばれる者は居ますか?!」
式『“鬼”……ですか?』
炭「そうです!」
式『……正直に申しますと、“鬼”と呼ばれる者は存在します。』
鬼滅「?!」
式『ですが、此の世界での“鬼”と呼ばれる者は、我々人間とは表裏一体の存在です。』
蟲「表裏一体……とは、何故ですか?」
式『我々人間には、感情が存在する故ですよ。 特に、愛憎の感情が……ね。』
鬼滅「愛憎の感情……。」
式『そうです。 人間は、感情一つで……仏にも鬼にも成る存在ですから……。
勿論、陰陽師足る我々も、神にも魔にも通ずるが故に……其の懸念を常に念頭に置きつつ、活動して居るのですよ。
他に、質問は?』
ル「えっと……此処では、“魔法”って呼ばれる物は、存在するんです……か?」
式『“魔法”……ですか? ふむ……ご免なさい、此の世界に存在する可能性は……低いかと思います。』
FT「?!」
式『ですけど、もし……貴方方に存在するのなら、使用可か不可かを確認する価値は、有るかと思いますよ?』
ル「!! あ、有り難う御座います!」
マ「此れで、少しは一安心じゃな。」
ル「はい!」
式『さて、此れで質問や疑問はある程度、解消出来ましたか?』
全「(コクリ)」
式『では、主が戻り次第……邸に入りましょうか。』
雪菜が戻り次第、邸に入る旨を伝えた所ヘ──。
「おーいっ!!」
式の一匹である結斗が……大声で叫びながら、此方に向かって走って来て居るのが見えた。
全「?!」
ダダッ!!
式『結斗、どうしたの? そんなに慌てて……。』
「ハァハァ……。 行方知らずに成ってた四人の居場所が、大変な処だった可能性が高い見たいだっ!!」
式・全『「?!!」』
式と合流し、息を整えると同時に……重大な事を叫んだ結斗。
式『で、主は何と?』
「水蓮は、其の場所の管理者に対して、交渉して見るそうだ。」
式『判った。 引き続き、状況を教えて。』
「俺が此処に戻ったのも、其の為だ。」
そんな式と結斗の会話が気になり、勇気を出して聞いて見たルーシィだが……返って来た答えは──?
ル「あ、あのっ!」
式『「ん?」』
ル「行方知らずの四人って……。」
式『えぇ、彼等に間違い無いでしょうね……。』
全「!!」
ル「ナツやハッピーは……無事でしょうかっ?!」
炭「善逸や伊之助はっ?!」
式『結斗、彼等の居る居場所は?』
「…………。」
式『結斗?』
「──……だ。」
式『ご免……聞き取り難かったから、もう一度云って貰える?』
「~~っ!!………彼奴等が居る場所はっ! 地獄だっ!! 地獄に堕ちてる可能性が高いんだっ!!」
全「!!!」
残酷な答えだった……。
ル「そ、そんな……。」
フラッ……。
エ/ウ「「ルーシィ(さん)っ!!」」
薫「嘘でしょ……? 地獄だなんて……。」
剣「何故、地獄に居ると……判ったのでござる?」
倒れそうになるルーシィを支え様とするエルザとウィンディ。其の返答に驚く薫。 疑問に思った剣心は、結斗に対し……「何故、判ったか」の質問をしたのだった……。
「俺が本性に戻って、都中を捜索した所……何処にも見付からず、全く見当たらなかったんだ。 勿論、貴船の龍神等の神々にも聴いて廻って迄な……。
で、水蓮が「心当たり」と云って向かった場所こそが……〝地獄〟なんだ。」
全「………。」
質問に対しての返答に……皆、押し黙る他無いのだった。
「其れに、俺や優月、主である水蓮でさえも……彼奴等の居場所が〝地獄〟で無ければ良いと思いつつ、優月と水蓮で向かったんだよ。 んで、今の所は地獄の冥官に話を付けてる最中だ。」
耀「其れで、彼等を此方に呼び戻せる可能性は?」
「今は、水蓮の言伝てを持って別の式が、冥官の処ヘ赴いて居る所だろうから……正直に云えば、五分五分の所だろう……。」
全「………。」
耀哉も質問をするが……返って来た答えは、五分五分との事……。
其の為、安倍邸の前では沈黙が続くのだった……。
* * * *
都を走って…漸く着いた場所は、とある神社の境内奥に在る石造りの井戸だった……。
かつて此の井戸は、平安時代前期の宮廷役人・小野 篁が、冥府の官吏として地獄に通う為に使用して居た古井戸……其の物で有り、地獄へと通ずる本物なのだから……。
ー六道珍皇寺の境内奥・井戸前ー
『此処から下へ降りた場所に、彼等が居ないと良いのだけど……。』
「居ない事を祈るしか、出来無いのが……もどかしいですね。」
『えぇ、そうだね……。 水月、居る?』
スッ……。
《はい、此処に。》
『悪いのだけど、冥府の官吏殿に言伝てを頼めるかな?』
《篁様に……ですか?》
『えぇ。 地獄に意図せず、墜ちてしまったのなら……探し出して、此方に連れ戻さないとだからね……。 御願い出来るかな?』
《承知致しました、主。 少し許……此方にて、御待ち下さい。》
『判った。』
《では、行って参ります。》
『頼んだよ。』
《(コクリ)》
ヒュッ…ン…!
『(彼等が無事、見付かれば良いけど……。)』
井戸の中へと向かって、飛んで行く姿を見ながら雪菜は……現在、行方知らずの四名の身を案じるのだった……。
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其の頃、安倍邸では──。
本来の主である雪菜に代わり……式が、今此処に居る者達の疑問や質問に答えて居た……。
ル「じゃ、じゃあ……改めて質問しますけど、此処は何処何ですか……?」
式『此処は……』
全「此処は?」
式『此処は、平安の世で有り……帝が治める平安の都です。 そして……昼は良いのですが、夜に為れば……
全「(ゴクリ)」
炭「あ、あのっ!」
式『何でしょう?』
炭「此処には、“鬼”と呼ばれる者は居ますか?!」
式『“鬼”……ですか?』
炭「そうです!」
式『……正直に申しますと、“鬼”と呼ばれる者は存在します。』
鬼滅「?!」
式『ですが、此の世界での“鬼”と呼ばれる者は、我々人間とは表裏一体の存在です。』
蟲「表裏一体……とは、何故ですか?」
式『我々人間には、感情が存在する故ですよ。 特に、愛憎の感情が……ね。』
鬼滅「愛憎の感情……。」
式『そうです。 人間は、感情一つで……仏にも鬼にも成る存在ですから……。
勿論、陰陽師足る我々も、神にも魔にも通ずるが故に……其の懸念を常に念頭に置きつつ、活動して居るのですよ。
他に、質問は?』
ル「えっと……此処では、“魔法”って呼ばれる物は、存在するんです……か?」
式『“魔法”……ですか? ふむ……ご免なさい、此の世界に存在する可能性は……低いかと思います。』
FT「?!」
式『ですけど、もし……貴方方に存在するのなら、使用可か不可かを確認する価値は、有るかと思いますよ?』
ル「!! あ、有り難う御座います!」
マ「此れで、少しは一安心じゃな。」
ル「はい!」
式『さて、此れで質問や疑問はある程度、解消出来ましたか?』
全「(コクリ)」
式『では、主が戻り次第……邸に入りましょうか。』
雪菜が戻り次第、邸に入る旨を伝えた所ヘ──。
「おーいっ!!」
式の一匹である結斗が……大声で叫びながら、此方に向かって走って来て居るのが見えた。
全「?!」
ダダッ!!
式『結斗、どうしたの? そんなに慌てて……。』
「ハァハァ……。 行方知らずに成ってた四人の居場所が、大変な処だった可能性が高い見たいだっ!!」
式・全『「?!!」』
式と合流し、息を整えると同時に……重大な事を叫んだ結斗。
式『で、主は何と?』
「水蓮は、其の場所の管理者に対して、交渉して見るそうだ。」
式『判った。 引き続き、状況を教えて。』
「俺が此処に戻ったのも、其の為だ。」
そんな式と結斗の会話が気になり、勇気を出して聞いて見たルーシィだが……返って来た答えは──?
ル「あ、あのっ!」
式『「ん?」』
ル「行方知らずの四人って……。」
式『えぇ、彼等に間違い無いでしょうね……。』
全「!!」
ル「ナツやハッピーは……無事でしょうかっ?!」
炭「善逸や伊之助はっ?!」
式『結斗、彼等の居る居場所は?』
「…………。」
式『結斗?』
「──……だ。」
式『ご免……聞き取り難かったから、もう一度云って貰える?』
「~~っ!!………彼奴等が居る場所はっ! 地獄だっ!! 地獄に堕ちてる可能性が高いんだっ!!」
全「!!!」
残酷な答えだった……。
ル「そ、そんな……。」
フラッ……。
エ/ウ「「ルーシィ(さん)っ!!」」
薫「嘘でしょ……? 地獄だなんて……。」
剣「何故、地獄に居ると……判ったのでござる?」
倒れそうになるルーシィを支え様とするエルザとウィンディ。其の返答に驚く薫。 疑問に思った剣心は、結斗に対し……「何故、判ったか」の質問をしたのだった……。
「俺が本性に戻って、都中を捜索した所……何処にも見付からず、全く見当たらなかったんだ。 勿論、貴船の龍神等の神々にも聴いて廻って迄な……。
で、水蓮が「心当たり」と云って向かった場所こそが……〝地獄〟なんだ。」
全「………。」
質問に対しての返答に……皆、押し黙る他無いのだった。
「其れに、俺や優月、主である水蓮でさえも……彼奴等の居場所が〝地獄〟で無ければ良いと思いつつ、優月と水蓮で向かったんだよ。 んで、今の所は地獄の冥官に話を付けてる最中だ。」
耀「其れで、彼等を此方に呼び戻せる可能性は?」
「今は、水蓮の言伝てを持って別の式が、冥官の処ヘ赴いて居る所だろうから……正直に云えば、五分五分の所だろう……。」
全「………。」
耀哉も質問をするが……返って来た答えは、五分五分との事……。
其の為、安倍邸の前では沈黙が続くのだった……。
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