〈序章〉~プロローグ~
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ー雪菜が安倍邸を離れ…冥官の元へ向かってから、日が暮れる時間……逢魔ヶ時に差し掛かった頃……。
雪菜が、安倍邸へと戻って来た……。
顔に…若干の疲労の色と、晴れやかな表情を浮かべて……。ー
ー雪菜の自室にてー
「主、お帰りなさい。 どうでしたか…? 冥官との折り合いは。」
『うん、まぁ……何とかなりそうだよ…。』(苦笑)
「そう…ですか。」
「まぁ、あの冥官が相手だしな…。
それで? お前の提案に対して…何かしらの条件とか彼方からは、無かったのか?」
『う~ん、条件と言って良いのか(自分としては…)分からないけど……幾つか提示はされたよ?』
「主、その…条件として出された提示は、何だったのですか…?」
『あぁ、うん…。 それが……。』
~回想~
ー地獄・冥官(篁)&閻魔の前にてー
『~と、言う事を昌浩の寿命と引き換えに…提案致します。』
「……お前、本当にそれで良いのか……?」
『冥官……いえ、篁殿。私が…冗談でこの様な話を此処まで、持って来る……とでも?』
「いや……? その様な冗談を言う様な“人”では無いな…、お前は。」
『フフッ…、分かってるじゃないですか。 当たり前です、本気でなくば…地獄まで私自ら出向くなんて……天地が引っくり返ったとしても、有り得ない事ですもの。 本来ならば…ね?』
「確かにな…。 それで? 遙々、此処まで来た用件は…その提案だけか?」
『(コクッ)えぇ…。 冥官である篁殿の他に、上司である閻魔殿にも話を聞いて頂きたかったですし…何より、篁殿方の意見を聞きたかったから……。』
「分かった…。 暫し、時間を貰えないか? 閻魔様を含め、我ら…地獄の者達で、話し合わねば…ならん。鬼帳についても…あるしな……。」
『私としては、話し合いについては…構わないよ? 必要な事だろう事は…………承知済みだから。』
「有り難う。 それ程、待たせぬよう…努力はするが。」
『まぁ…、気長に待ってるよ。話の時間が…成るべく、掛からないよう祈りながらね…。』
「ハハッ。(苦笑) では、また後でな。」
『えぇ。』
ゾロゾロ……、ギィ-、バタン。
閻魔を含め、殆どの地獄の者達……とは言っても、地獄の中でも上官クラスの者達が…建物に次々に入って行った……。
閻魔を含めた、地獄の者達が建物に入って…数刻経った頃……。
ようやく…地獄の者達が、建物から出てきた。
『それで…? 提案の件は、どうなりましたか?』
「あぁ……。お前の提案を成るべく、受け入れる事に決まった。」
『(ホッ)そうですか。 他に、条件等は…?』
「………ハァ~。 条件については…大いに、我らを悩ませた事柄だった…がな。しかし、幾つか…話には上がった。」
『……? その、条件とは…何ですか?』
「その条件は……、2つある。」
『……ん? 2つ?』
「あぁ…。1つ目が、お前の本体が“眠り”に入っている間、式で構わん……その間「彼岸」で、若菜の相手をしては貰えないかどうか…?と、言う事…。
2つ目が、目覚めた後……此処(地獄)で、私の手伝いを頼まれては貰えないかどうか…?と、言う事…。 この2つが、話し合いの結果…条件として、決まった事だ。」
『う~ん…。まぁ、その条件ならば……私は構わないよ。
但し……。』
「但し……?」
『うん。 但し、現世に時折…降りても良いかどうかと……、「彼岸」での過ごし方にちょっとだけ……不満…かな? それに……篁殿の手伝いは良いとしても、期間はどの程度…? って事位かな。』
「ふむ…。現世には後程、閻魔様に聞けば問題は無いが……。地獄での期間は…、100年程の予定だ。
それと、「彼岸」で……か?」
『えぇ…。若菜と過ごすのも良いのですが……、晴明殿と若菜を見送った後も、昌浩達を見送って上げたいのです…。 安倍家の方々と彰子姫の生涯を見守り、輪廻転生が叶うまで……。』
「ハァ~、分かった…。 私の手伝いを頼む手前、我が儘の1つ位は…閻魔様も何も言うまい。」
『…っ! (パァ…)有り難う、篁殿っ!』
「まぁ、特別だが…な?(こいつの…こんな笑顔が……見られるなら、安い…か。)」
『フフッ、分かってますよ。』
「フッ…」
~回想終了~
『────って、事を言われた。』
「まぁ、その条件って事で…お互いに了承したんだな?」
『うん。篁殿も…取り敢えず、その2つが条件だ…って、言ってたし……(閻魔殿にも即効で、確認したから)間違いないよ。』
「そうか……、分かった。」
『うん。(ホッ……、良かった。結斗達に、心配掛けすぎ無くて…。 )』
「主、“眠り”に就くまでの…猶予はあるんですか?」
『猶予……かぁ…。うん、篁殿から…取り敢えずは…2ヶ月程貰ってる。』
「2ヶ月…ですか…。」
「長い様で、短い期間…だな。」
『まぁ……ね? その間に、皆への挨拶と…“眠り”に就く為の準備、そして……昌浩への寿命の譲渡…か。』
「する事は、山の様にありますからね…。早速、行動に移しましょうか。我らが…主様…? 」
『フフッ、そうね。』
ーこの話から、約2ヶ月後……雪菜は地獄の冥官こと、小野 篁との約束通り…寿命の譲渡後、“眠り”に就いたー
ー“眠り”に就いた彼女が、目覚めるのは……平安の世から、900年後の明治の世ー
~永い年月が流れ…世は、平成へと移り行く~
* * * *
雪菜が、安倍邸へと戻って来た……。
顔に…若干の疲労の色と、晴れやかな表情を浮かべて……。ー
ー雪菜の自室にてー
「主、お帰りなさい。 どうでしたか…? 冥官との折り合いは。」
『うん、まぁ……何とかなりそうだよ…。』(苦笑)
「そう…ですか。」
「まぁ、あの冥官が相手だしな…。
それで? お前の提案に対して…何かしらの条件とか彼方からは、無かったのか?」
『う~ん、条件と言って良いのか(自分としては…)分からないけど……幾つか提示はされたよ?』
「主、その…条件として出された提示は、何だったのですか…?」
『あぁ、うん…。 それが……。』
~回想~
ー地獄・冥官(篁)&閻魔の前にてー
『~と、言う事を昌浩の寿命と引き換えに…提案致します。』
「……お前、本当にそれで良いのか……?」
『冥官……いえ、篁殿。私が…冗談でこの様な話を此処まで、持って来る……とでも?』
「いや……? その様な冗談を言う様な“人”では無いな…、お前は。」
『フフッ…、分かってるじゃないですか。 当たり前です、本気でなくば…地獄まで私自ら出向くなんて……天地が引っくり返ったとしても、有り得ない事ですもの。 本来ならば…ね?』
「確かにな…。 それで? 遙々、此処まで来た用件は…その提案だけか?」
『(コクッ)えぇ…。 冥官である篁殿の他に、上司である閻魔殿にも話を聞いて頂きたかったですし…何より、篁殿方の意見を聞きたかったから……。』
「分かった…。 暫し、時間を貰えないか? 閻魔様を含め、我ら…地獄の者達で、話し合わねば…ならん。鬼帳についても…あるしな……。」
『私としては、話し合いについては…構わないよ? 必要な事だろう事は…………承知済みだから。』
「有り難う。 それ程、待たせぬよう…努力はするが。」
『まぁ…、気長に待ってるよ。話の時間が…成るべく、掛からないよう祈りながらね…。』
「ハハッ。(苦笑) では、また後でな。」
『えぇ。』
ゾロゾロ……、ギィ-、バタン。
閻魔を含め、殆どの地獄の者達……とは言っても、地獄の中でも上官クラスの者達が…建物に次々に入って行った……。
閻魔を含めた、地獄の者達が建物に入って…数刻経った頃……。
ようやく…地獄の者達が、建物から出てきた。
『それで…? 提案の件は、どうなりましたか?』
「あぁ……。お前の提案を成るべく、受け入れる事に決まった。」
『(ホッ)そうですか。 他に、条件等は…?』
「………ハァ~。 条件については…大いに、我らを悩ませた事柄だった…がな。しかし、幾つか…話には上がった。」
『……? その、条件とは…何ですか?』
「その条件は……、2つある。」
『……ん? 2つ?』
「あぁ…。1つ目が、お前の本体が“眠り”に入っている間、式で構わん……その間「彼岸」で、若菜の相手をしては貰えないかどうか…?と、言う事…。
2つ目が、目覚めた後……此処(地獄)で、私の手伝いを頼まれては貰えないかどうか…?と、言う事…。 この2つが、話し合いの結果…条件として、決まった事だ。」
『う~ん…。まぁ、その条件ならば……私は構わないよ。
但し……。』
「但し……?」
『うん。 但し、現世に時折…降りても良いかどうかと……、「彼岸」での過ごし方にちょっとだけ……不満…かな? それに……篁殿の手伝いは良いとしても、期間はどの程度…? って事位かな。』
「ふむ…。現世には後程、閻魔様に聞けば問題は無いが……。地獄での期間は…、100年程の予定だ。
それと、「彼岸」で……か?」
『えぇ…。若菜と過ごすのも良いのですが……、晴明殿と若菜を見送った後も、昌浩達を見送って上げたいのです…。 安倍家の方々と彰子姫の生涯を見守り、輪廻転生が叶うまで……。』
「ハァ~、分かった…。 私の手伝いを頼む手前、我が儘の1つ位は…閻魔様も何も言うまい。」
『…っ! (パァ…)有り難う、篁殿っ!』
「まぁ、特別だが…な?(こいつの…こんな笑顔が……見られるなら、安い…か。)」
『フフッ、分かってますよ。』
「フッ…」
~回想終了~
『────って、事を言われた。』
「まぁ、その条件って事で…お互いに了承したんだな?」
『うん。篁殿も…取り敢えず、その2つが条件だ…って、言ってたし……(閻魔殿にも即効で、確認したから)間違いないよ。』
「そうか……、分かった。」
『うん。(ホッ……、良かった。結斗達に、心配掛けすぎ無くて…。 )』
「主、“眠り”に就くまでの…猶予はあるんですか?」
『猶予……かぁ…。うん、篁殿から…取り敢えずは…2ヶ月程貰ってる。』
「2ヶ月…ですか…。」
「長い様で、短い期間…だな。」
『まぁ……ね? その間に、皆への挨拶と…“眠り”に就く為の準備、そして……昌浩への寿命の譲渡…か。』
「する事は、山の様にありますからね…。早速、行動に移しましょうか。我らが…主様…? 」
『フフッ、そうね。』
ーこの話から、約2ヶ月後……雪菜は地獄の冥官こと、小野 篁との約束通り…寿命の譲渡後、“眠り”に就いたー
ー“眠り”に就いた彼女が、目覚めるのは……平安の世から、900年後の明治の世ー
~永い年月が流れ…世は、平成へと移り行く~
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