〈序章〉~プロローグ~
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ー自身の部屋にてー
パタン……。ズルズル、ペタン…。
『………フッ…、クッ……、ヒック………。』(両手で顔を覆いながら、静かに涙を流す)
「……っ?! 主…? どうしたのですかっ?!」
「おいっ、何があった…!!」
『……ウッ…。………結斗、……優月…。まっ、昌浩が……後、2年の寿命と、宣告された………。』
「「えぇっ…?! 昌浩(様)が…(か/ですか)っ?! 」」
『えぇ…。先程、晴明殿の部屋の前(簀子)で……冥官から、はっきりと言われたわ…。』(グスッ)
「……っ!!……そんな…事って……。」(唖然)
「……………。……冥官が、そう…はっきり伝えたのなら、抗う事は……困難に近い……。そうだったな…?雪菜」
『(コクッ)えぇ……。でも………。』
「「でも…?」」
『でも私は………、私としては…。昌浩の……ううん、大切な弟の命を……こんな所で、諦めれない……。……絶対、諦め切れないよ………。此のまま、傍観なんて…してたら……絶対に、後悔する…。今は、脩子姫の女房として…雲居(風音)と共に、仕えて居る…彰子姫の為にも……。それに……、昌浩と彰子姫には…幸せになって欲しいしね…?』(ニコッ…)
(弱々しく微笑みながらも、瞳の奥は…固い決意と覚悟が見えていた…)
そんな雪菜に…式である二匹の答えは………。
「「ハァ~……。」」(呆れ)
『えっと…、ゆっ、結斗も…優月も…。
ごっ、ごめんね……?
二人には、心配ばかりさせて……。』
「……良いのですよ。主には、主なりの…護りたい物があるんですから……。」
「そうだぞ…? 俺達に限らず、お前の式神達ですら……お前の意思を尊重して居るんだからな?」
『うん…。有り難う………。貴方達が、私の…式と式神で良かった……。』(フワリと微笑む)
「「フッ…。/フフッ…。」」
「それで? どうするんだ…?
何か、方法とか…あるのか?」
『(コクッ)』
「頷く……。と、言う事は…何か、考えがあっての事ですか?」
『えぇ…。 でも、この方法は…私にとって…と、言うよりも………晴明殿や昌浩、彰子姫…他の皆にとって、辛い事に…なって仕舞うかも知れないけど……。』
「主…。」
「んで…? お前の言う、方法ってのは……何だ?」
『うん…、 その方法は………。
私自身が…、“長期間の眠りに就く事”……。それも、昌浩に…私の寿命の1割を譲渡した上で……ね。』
「「……………っ!!」」
『晴明殿の部屋から…此処に戻る間に、考えてた事だったの…。
どうしたら、昌浩の寿命を延ばせるのか……って。 それに……私であれば、寿命の1割を相手に譲渡したとしても……、“眠りに就く”だけで…“死ぬ”訳じゃない…から……。
一定期間…“眠りに就く”事で、何も…全く“目覚めない”訳では無いし……。
だから……それ程、心配しては居ないし、悲観もして居ないから…大丈夫。』
「………フゥ~、 分かった…。
俺達が、何かを言った所で…お前の意思が覆らない事は、良く知ってる。」
「だから…主。 私も結斗も…心配は無いとは、思いますが……。呉々も、御無理だけは…なさらぬよう、お気を付け下さいませ。」
『うん…。有り難う……、二人共。
早速、明日の朝一番に(もう、今日だけど…)…六道珍皇寺にある井戸へ行って来るよ。 篁殿に…直に会って、直々に頼み込んで来るから…。 戻り次第、早急に…帝や大内裏、安倍家の皆に…伝えなきゃなぁ。』(フフッ)
「その件でしたら……。」
「俺達に、任せろ! 普段…あまり、頼らないお前の頼みだ。ドーンと、任せて置けっ! 此方の心配は、良いから…お前の事だけを考えてろ。……良いなっ!!」(フンッ)
「主、私も…結斗と同じですよ。
貴女は、貴女の事だけに…集中して下さい。 何も…心配要りませんから…。」
『フフッ…。 確かに、頼もしい限りだよ…。 じゃあ、安倍家の事…大内裏の事…そして、私が“眠った”後のこの世の事…二人に託すね? 私が、居らずとも昌浩と彰子姫…それに、晴明殿達…安倍家の皆を手助けして…見守って欲しい。 私の、二人の主としての…お願い……。 約束ね?』(ニコッ)
「「(あぁ、お前との…/えぇ、主との…)約束(だ。/です。)」」
『フフッ。 本当に…有り難う。
二人の主で良かったし、幸せだったよ…。 二人共…又、逢える日まで…元気でね?
それじゃあ、行って来ます……。』
「「(あぁ、/えぇ、)行ってらっしゃい。 ……主(様)。」」
『フフッ。……(コクッ)。』
ギィ-、パタンッ……。
シィ-ン……。
「行っちまったな……。」
「えぇ……。」
「……さてと、滅多に頼らない主からの頼まれ事を…やるか。」
「そう…ですね…。こうして居ても、時間の無駄遣いになって仕舞いますし。 行動に移すとしましょうか。」
「あぁ…、そうだな!」
* * * *
パタン……。ズルズル、ペタン…。
『………フッ…、クッ……、ヒック………。』(両手で顔を覆いながら、静かに涙を流す)
「……っ?! 主…? どうしたのですかっ?!」
「おいっ、何があった…!!」
『……ウッ…。………結斗、……優月…。まっ、昌浩が……後、2年の寿命と、宣告された………。』
「「えぇっ…?! 昌浩(様)が…(か/ですか)っ?! 」」
『えぇ…。先程、晴明殿の部屋の前(簀子)で……冥官から、はっきりと言われたわ…。』(グスッ)
「……っ!!……そんな…事って……。」(唖然)
「……………。……冥官が、そう…はっきり伝えたのなら、抗う事は……困難に近い……。そうだったな…?雪菜」
『(コクッ)えぇ……。でも………。』
「「でも…?」」
『でも私は………、私としては…。昌浩の……ううん、大切な弟の命を……こんな所で、諦めれない……。……絶対、諦め切れないよ………。此のまま、傍観なんて…してたら……絶対に、後悔する…。今は、脩子姫の女房として…雲居(風音)と共に、仕えて居る…彰子姫の為にも……。それに……、昌浩と彰子姫には…幸せになって欲しいしね…?』(ニコッ…)
(弱々しく微笑みながらも、瞳の奥は…固い決意と覚悟が見えていた…)
そんな雪菜に…式である二匹の答えは………。
「「ハァ~……。」」(呆れ)
『えっと…、ゆっ、結斗も…優月も…。
ごっ、ごめんね……?
二人には、心配ばかりさせて……。』
「……良いのですよ。主には、主なりの…護りたい物があるんですから……。」
「そうだぞ…? 俺達に限らず、お前の式神達ですら……お前の意思を尊重して居るんだからな?」
『うん…。有り難う………。貴方達が、私の…式と式神で良かった……。』(フワリと微笑む)
「「フッ…。/フフッ…。」」
「それで? どうするんだ…?
何か、方法とか…あるのか?」
『(コクッ)』
「頷く……。と、言う事は…何か、考えがあっての事ですか?」
『えぇ…。 でも、この方法は…私にとって…と、言うよりも………晴明殿や昌浩、彰子姫…他の皆にとって、辛い事に…なって仕舞うかも知れないけど……。』
「主…。」
「んで…? お前の言う、方法ってのは……何だ?」
『うん…、 その方法は………。
私自身が…、“長期間の眠りに就く事”……。それも、昌浩に…私の寿命の1割を譲渡した上で……ね。』
「「……………っ!!」」
『晴明殿の部屋から…此処に戻る間に、考えてた事だったの…。
どうしたら、昌浩の寿命を延ばせるのか……って。 それに……私であれば、寿命の1割を相手に譲渡したとしても……、“眠りに就く”だけで…“死ぬ”訳じゃない…から……。
一定期間…“眠りに就く”事で、何も…全く“目覚めない”訳では無いし……。
だから……それ程、心配しては居ないし、悲観もして居ないから…大丈夫。』
「………フゥ~、 分かった…。
俺達が、何かを言った所で…お前の意思が覆らない事は、良く知ってる。」
「だから…主。 私も結斗も…心配は無いとは、思いますが……。呉々も、御無理だけは…なさらぬよう、お気を付け下さいませ。」
『うん…。有り難う……、二人共。
早速、明日の朝一番に(もう、今日だけど…)…六道珍皇寺にある井戸へ行って来るよ。 篁殿に…直に会って、直々に頼み込んで来るから…。 戻り次第、早急に…帝や大内裏、安倍家の皆に…伝えなきゃなぁ。』(フフッ)
「その件でしたら……。」
「俺達に、任せろ! 普段…あまり、頼らないお前の頼みだ。ドーンと、任せて置けっ! 此方の心配は、良いから…お前の事だけを考えてろ。……良いなっ!!」(フンッ)
「主、私も…結斗と同じですよ。
貴女は、貴女の事だけに…集中して下さい。 何も…心配要りませんから…。」
『フフッ…。 確かに、頼もしい限りだよ…。 じゃあ、安倍家の事…大内裏の事…そして、私が“眠った”後のこの世の事…二人に託すね? 私が、居らずとも昌浩と彰子姫…それに、晴明殿達…安倍家の皆を手助けして…見守って欲しい。 私の、二人の主としての…お願い……。 約束ね?』(ニコッ)
「「(あぁ、お前との…/えぇ、主との…)約束(だ。/です。)」」
『フフッ。 本当に…有り難う。
二人の主で良かったし、幸せだったよ…。 二人共…又、逢える日まで…元気でね?
それじゃあ、行って来ます……。』
「「(あぁ、/えぇ、)行ってらっしゃい。 ……主(様)。」」
『フフッ。……(コクッ)。』
ギィ-、パタンッ……。
シィ-ン……。
「行っちまったな……。」
「えぇ……。」
「……さてと、滅多に頼らない主からの頼まれ事を…やるか。」
「そう…ですね…。こうして居ても、時間の無駄遣いになって仕舞いますし。 行動に移すとしましょうか。」
「あぁ…、そうだな!」
* * * *