〈序章〉~プロローグ~
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ー雪菜が姿を消して…時間が数分程、経った頃………。ー
何処から途もなく、清んだ鈴の音が聴こえて来た。
シャン…、シャラン…。シャン…、シャラ-ン…。シャン…、シャラン………。
「? 九尾よ…。この…綺麗な鈴の音は何なのだ?」
〈…ん? あぁ、この音か…。これは……〉
スッ…。
〈アヤツが…本来の姿に戻る際、必ずと言う程周囲に鳴り響く音であり…尚且つ、その存在が現れた事を周囲の者達へと知らせる為の合図だ〉
「? 合図…?」
〈あぁ…。ホレ、アヤツが来たぞ?〉(来た事を教える為に、顎をクイッ)
「えっ…?」(九喇痲に向けて居た顔を…雪菜の方へクルリ)
『お待たせしました…』(髪は銀髪のままだが…瞳が紫色。周囲の空気自体も浄化され、清んだ状態)
〈いや? それ程、待っとらんから大丈夫だ〉
「あぁ…。 ……っ!!?
その姿が…天帝である貴女様の本来の姿なのですか?」
『はい。(苦笑) ……とは言え、瞳の色以外の姿は先程と、ほぼ変わってはいませんが。
私自身は…先程の姿でも“契約”を行う上では、全く問題ないのですが…天帝としての姿である此方の方が、“契約”の意味合いが違いますから…』
「? 意味合いの違いと言うのは?」
『“契約”の種類にも寄りますが…
一つ目は“契約”自体の拘束性が、強いか弱いかです。
二つ目は“契約”を結んだ後の持続性が、永久的かそうではないかです。
最後の三つ目は“契約”を結ぶに当たり、契約を結ぶ者…契約者に対しての負担が大きいか少ないかです』
雪菜は、柱間の問い掛けに…指を一本ずつ立てながら、此れから二人が結ぶ“契約”についての違いを説明した。
「成る程な…。 先程の姿では、私達自身の負担が大きく、拘束性も持続性も弱いと言う事か…」
『まぁ、纏めるなら…その通りですからね』(苦笑)
「で? 説明も終わった訳だから、契約を結ぶか?」
『そうですね…では。(スッ…)
御二方共、それぞれ我を前後から挟む位置に座れ。
座ったなら、頷きにて知らせよ…。それを合図に“契約”を結ぶ。 良いな?』
〈「あぁ、分かった」〉
スッ…。
〈「(コクッ)」〉
『では…。(スゥ…)
“我、汝らが望みし契約を結びし者なり…。
己が天帝の名の下に、全ての生けとし生ける者よ…我に応え、此処に居る…彼の者達の願いを叶えよ。
我、此処に結びし契約…何時如何なる時も此れを見守り、保つ者なり…。
契約を結びし汝らに問う…。
この契約が崩壊せし時又は、崩壊の危機にある時、如何様に欲す?”』
〈「…最初の内は見守り、此方では手に負えぬようならば…貴女様の判断により、手を差し出されん事を欲す」〉
『“我、その願い…聞き届けたり。
我、汝らが契約…此処に結ばんっ!!”』
パァァァ…
『フゥ…。
どうですか? 九尾。
柱間殿は、大丈夫ですか?』
〈あぁ、何ともない〉
「大…丈夫…だ」
『(ホッ)そう、良かった…。
これで契約は良いとして…九尾、そのままでは何ですから、この水晶玉の中に入って居て貰えますか?』
〈分かった〉
ポンッ!
そう言いながら雪菜が取り出したのは、掌の上に丁度収まる位の大きさの水晶玉。
契約の影響により、一時的に小狐サイズになってしまった九尾の安全を考慮した上で、封印するモノだった。
『うん、九尾の方は此れで良し!』
〈儂の為に…スマンな、雪菜〉
『ふふっ。気にしていませんから、良いんですよ? お礼なんて。
それに…九尾の保護は最初から私が、するつもりでしたから』
〈フッ、そうか〉
『えぇ。(ニコッ) それと…柱間殿?』
「ん?」
『私も貴方と共にその“里”へ行っても…構いませんか?』
「あぁ、別に構わんよ。 だが…私の弟が居るが、良いか?」
『えぇ、良いですよ。でも、弟…ですか。柱間殿にも、兄弟が居たんですね』
「あぁ、賢い弟だ。それに…共に“里”を作った友も居るしな!」
『ふふっ、そうですね。
では…此れから宜しくお願いしますね』(ニコッ)
「あぁ」
『あっ…柱間殿。契約に関してもう一つ、二つ程良いですか?』
「何だ?」
『はい…。確認ですが、初代火影には柱間殿…貴方がなる可能性が高いと、思いますが?』
「フム、可能性は無くはないが…友に譲る事もあるかも知れんがな」
『まぁ、初代火影は決定してからでも構いませんが…今後、「火影」の名を引き継ぎ、その座に就いた者は…就任と同時に私を伴い、この場所を訪れた上で、此処の土地神である九尾に「自分がこの任に就いた事の報告及び私と共に挨拶をする事」を確約して頂きたいんです。それに、“天帝”である私が木ノ葉に関わる上で…「火影」を継ぐ者は、全ての里の者が認めたとしても、私自身が「火影」に相応しいと認められなければ…その資格自体を永久に失うモノと考えて下さい…。あぁ…それに、訪れた際の“社”については後程、私が建てて置きますので、ご心配無く。後、言いそびれましたが…退任の際は別とお考え下さいませ』
「了解した。里の者にも伝えて置いた方が良いか?」
『有り難う御座います。そうですね…伝えて置いた方が、混乱する事も少ないでしょうから』(ニコッ)
「分かった。 では、里へ行くか」
『はい。
あっ……柱間殿。私から貴方に言って置かないといけない事があるのですが…
(う~ん、どうしよう…? このままの姿…?いや、そうなると里内に混乱が生じる可能性が…無くはないし。ハァ…どうしたら良いかな?)』
〈…………。(雪菜の奴、自身の姿の事で…迷って居るのか?)〉ジッ…。
「ん? 言って置かないといけない事とは?」
〈雪菜、お前…自分自身の“姿”の事で、先程から悩んで居る様子だった訳か?〉(ハァ…)
『……?! えっ……どうしてそれを…?
悩んでるなんて一言も、言ってないのに……。
ハァ……どうやら、九尾には…隠し事は出来ない見たいですね…?』(苦笑)
「何だ? その…“姿”で悩んでると、言うのは……」
『え、えぇ…。私自身の姿の事でなのですが…どうしようかと思いまして…』(苦笑)
「…? どう言う事だ?」
〈ハァ…。千手の小僧も先程知った通り、雪菜は“天帝”だ。本来、人間達の住むこの人間界…つまり、“地上”へは基本的に“降りて来ない”者達だ。しかし、雪菜の住む“天界”での出来事により…〉
「この地上に“降りて来た”…」
〈そうだ。本来は、“降りて来ない”筈が…“降りて来なければならない”状況により、この様な結果になった…。
そうなると、一番困るのは…?〉
「っ!! 雪菜様…と言う事か!」
〈フッ。そう言う事だ〉
「……となると、困るとはどう言う事に対してだ…?」
『クスッ…。それは、私自身の“姿”…に対してですよ…』(苦笑)
「“姿”? あぁ~、そう言う事かぁ」
『(コクッ)』
額を抑え、俯く柱間の姿に……。
雪菜も、苦笑しながら頷くのだった――。
そんな時、九尾(九喇嘛)からの意外な指摘で……?
〈まぁ、“姿”をどうしようかと考えるのも良いが……儂からすれば、“姿”を変えて見るのも一つの方法だと…思うのだがな?〉(しれっ)
「『!!』」
「それだ!」
『九尾、素晴らしいアドバイスですね!』
〈で? やって見るのか?〉
『えぇ! 善は急げとも言いますし。それに、“姿”の変化を二人に見て貰った上で…里内へ行ければ、問題点の解決になりますしね』(ニコッ)
九尾…九喇嘛からのアドバイスにより、早速変化をする事にした雪菜。
スッ……パチリ。
目を瞑り、意識を集中する事…数分。
そして…瞑っていた目を開き、現れた“姿”が……………?
黒髪で漆黒の瞳をした姿だった――。
『うん! 出来た』(ニッコリ)
〈ほぅ…。それなら、良いんじゃないか?〉
「あぁ…。確かに、その姿なら里内でも大丈夫そうだな」
『えぇ! 私自身も、この姿ならば里内を歩けそうです』(ニコッ)
「うんうん」と、頷きながら呟く柱間の姿に…。
雪菜も、嬉しそうに答えた。
「さて…と、此れで里内へ行けそうか?」
『ふふっ、そうですね…。
それでは、里内へ向かいましょうか』
〈フッ。そうだな…〉
「なら…里内を案内がてら、千手の邸へ向かうか!」
『えぇ。里内もそうですが…千手の邸も楽しみですね♪』
〈まぁ、こ奴の弟も居る訳だしな…?〉
『ふふっ。確かに』
「それは…まぁ、里内に行ってからのお楽しみって事で…な?」
『そうですね』(ニコッ)
そんな話をお互いにしながら、二人と一匹は里内へ向かって歩き出したのだった――。
* * * *
何処から途もなく、清んだ鈴の音が聴こえて来た。
シャン…、シャラン…。シャン…、シャラ-ン…。シャン…、シャラン………。
「? 九尾よ…。この…綺麗な鈴の音は何なのだ?」
〈…ん? あぁ、この音か…。これは……〉
スッ…。
〈アヤツが…本来の姿に戻る際、必ずと言う程周囲に鳴り響く音であり…尚且つ、その存在が現れた事を周囲の者達へと知らせる為の合図だ〉
「? 合図…?」
〈あぁ…。ホレ、アヤツが来たぞ?〉(来た事を教える為に、顎をクイッ)
「えっ…?」(九喇痲に向けて居た顔を…雪菜の方へクルリ)
『お待たせしました…』(髪は銀髪のままだが…瞳が紫色。周囲の空気自体も浄化され、清んだ状態)
〈いや? それ程、待っとらんから大丈夫だ〉
「あぁ…。 ……っ!!?
その姿が…天帝である貴女様の本来の姿なのですか?」
『はい。(苦笑) ……とは言え、瞳の色以外の姿は先程と、ほぼ変わってはいませんが。
私自身は…先程の姿でも“契約”を行う上では、全く問題ないのですが…天帝としての姿である此方の方が、“契約”の意味合いが違いますから…』
「? 意味合いの違いと言うのは?」
『“契約”の種類にも寄りますが…
一つ目は“契約”自体の拘束性が、強いか弱いかです。
二つ目は“契約”を結んだ後の持続性が、永久的かそうではないかです。
最後の三つ目は“契約”を結ぶに当たり、契約を結ぶ者…契約者に対しての負担が大きいか少ないかです』
雪菜は、柱間の問い掛けに…指を一本ずつ立てながら、此れから二人が結ぶ“契約”についての違いを説明した。
「成る程な…。 先程の姿では、私達自身の負担が大きく、拘束性も持続性も弱いと言う事か…」
『まぁ、纏めるなら…その通りですからね』(苦笑)
「で? 説明も終わった訳だから、契約を結ぶか?」
『そうですね…では。(スッ…)
御二方共、それぞれ我を前後から挟む位置に座れ。
座ったなら、頷きにて知らせよ…。それを合図に“契約”を結ぶ。 良いな?』
〈「あぁ、分かった」〉
スッ…。
〈「(コクッ)」〉
『では…。(スゥ…)
“我、汝らが望みし契約を結びし者なり…。
己が天帝の名の下に、全ての生けとし生ける者よ…我に応え、此処に居る…彼の者達の願いを叶えよ。
我、此処に結びし契約…何時如何なる時も此れを見守り、保つ者なり…。
契約を結びし汝らに問う…。
この契約が崩壊せし時又は、崩壊の危機にある時、如何様に欲す?”』
〈「…最初の内は見守り、此方では手に負えぬようならば…貴女様の判断により、手を差し出されん事を欲す」〉
『“我、その願い…聞き届けたり。
我、汝らが契約…此処に結ばんっ!!”』
パァァァ…
『フゥ…。
どうですか? 九尾。
柱間殿は、大丈夫ですか?』
〈あぁ、何ともない〉
「大…丈夫…だ」
『(ホッ)そう、良かった…。
これで契約は良いとして…九尾、そのままでは何ですから、この水晶玉の中に入って居て貰えますか?』
〈分かった〉
ポンッ!
そう言いながら雪菜が取り出したのは、掌の上に丁度収まる位の大きさの水晶玉。
契約の影響により、一時的に小狐サイズになってしまった九尾の安全を考慮した上で、封印するモノだった。
『うん、九尾の方は此れで良し!』
〈儂の為に…スマンな、雪菜〉
『ふふっ。気にしていませんから、良いんですよ? お礼なんて。
それに…九尾の保護は最初から私が、するつもりでしたから』
〈フッ、そうか〉
『えぇ。(ニコッ) それと…柱間殿?』
「ん?」
『私も貴方と共にその“里”へ行っても…構いませんか?』
「あぁ、別に構わんよ。 だが…私の弟が居るが、良いか?」
『えぇ、良いですよ。でも、弟…ですか。柱間殿にも、兄弟が居たんですね』
「あぁ、賢い弟だ。それに…共に“里”を作った友も居るしな!」
『ふふっ、そうですね。
では…此れから宜しくお願いしますね』(ニコッ)
「あぁ」
『あっ…柱間殿。契約に関してもう一つ、二つ程良いですか?』
「何だ?」
『はい…。確認ですが、初代火影には柱間殿…貴方がなる可能性が高いと、思いますが?』
「フム、可能性は無くはないが…友に譲る事もあるかも知れんがな」
『まぁ、初代火影は決定してからでも構いませんが…今後、「火影」の名を引き継ぎ、その座に就いた者は…就任と同時に私を伴い、この場所を訪れた上で、此処の土地神である九尾に「自分がこの任に就いた事の報告及び私と共に挨拶をする事」を確約して頂きたいんです。それに、“天帝”である私が木ノ葉に関わる上で…「火影」を継ぐ者は、全ての里の者が認めたとしても、私自身が「火影」に相応しいと認められなければ…その資格自体を永久に失うモノと考えて下さい…。あぁ…それに、訪れた際の“社”については後程、私が建てて置きますので、ご心配無く。後、言いそびれましたが…退任の際は別とお考え下さいませ』
「了解した。里の者にも伝えて置いた方が良いか?」
『有り難う御座います。そうですね…伝えて置いた方が、混乱する事も少ないでしょうから』(ニコッ)
「分かった。 では、里へ行くか」
『はい。
あっ……柱間殿。私から貴方に言って置かないといけない事があるのですが…
(う~ん、どうしよう…? このままの姿…?いや、そうなると里内に混乱が生じる可能性が…無くはないし。ハァ…どうしたら良いかな?)』
〈…………。(雪菜の奴、自身の姿の事で…迷って居るのか?)〉ジッ…。
「ん? 言って置かないといけない事とは?」
〈雪菜、お前…自分自身の“姿”の事で、先程から悩んで居る様子だった訳か?〉(ハァ…)
『……?! えっ……どうしてそれを…?
悩んでるなんて一言も、言ってないのに……。
ハァ……どうやら、九尾には…隠し事は出来ない見たいですね…?』(苦笑)
「何だ? その…“姿”で悩んでると、言うのは……」
『え、えぇ…。私自身の姿の事でなのですが…どうしようかと思いまして…』(苦笑)
「…? どう言う事だ?」
〈ハァ…。千手の小僧も先程知った通り、雪菜は“天帝”だ。本来、人間達の住むこの人間界…つまり、“地上”へは基本的に“降りて来ない”者達だ。しかし、雪菜の住む“天界”での出来事により…〉
「この地上に“降りて来た”…」
〈そうだ。本来は、“降りて来ない”筈が…“降りて来なければならない”状況により、この様な結果になった…。
そうなると、一番困るのは…?〉
「っ!! 雪菜様…と言う事か!」
〈フッ。そう言う事だ〉
「……となると、困るとはどう言う事に対してだ…?」
『クスッ…。それは、私自身の“姿”…に対してですよ…』(苦笑)
「“姿”? あぁ~、そう言う事かぁ」
『(コクッ)』
額を抑え、俯く柱間の姿に……。
雪菜も、苦笑しながら頷くのだった――。
そんな時、九尾(九喇嘛)からの意外な指摘で……?
〈まぁ、“姿”をどうしようかと考えるのも良いが……儂からすれば、“姿”を変えて見るのも一つの方法だと…思うのだがな?〉(しれっ)
「『!!』」
「それだ!」
『九尾、素晴らしいアドバイスですね!』
〈で? やって見るのか?〉
『えぇ! 善は急げとも言いますし。それに、“姿”の変化を二人に見て貰った上で…里内へ行ければ、問題点の解決になりますしね』(ニコッ)
九尾…九喇嘛からのアドバイスにより、早速変化をする事にした雪菜。
スッ……パチリ。
目を瞑り、意識を集中する事…数分。
そして…瞑っていた目を開き、現れた“姿”が……………?
黒髪で漆黒の瞳をした姿だった――。
『うん! 出来た』(ニッコリ)
〈ほぅ…。それなら、良いんじゃないか?〉
「あぁ…。確かに、その姿なら里内でも大丈夫そうだな」
『えぇ! 私自身も、この姿ならば里内を歩けそうです』(ニコッ)
「うんうん」と、頷きながら呟く柱間の姿に…。
雪菜も、嬉しそうに答えた。
「さて…と、此れで里内へ行けそうか?」
『ふふっ、そうですね…。
それでは、里内へ向かいましょうか』
〈フッ。そうだな…〉
「なら…里内を案内がてら、千手の邸へ向かうか!」
『えぇ。里内もそうですが…千手の邸も楽しみですね♪』
〈まぁ、こ奴の弟も居る訳だしな…?〉
『ふふっ。確かに』
「それは…まぁ、里内に行ってからのお楽しみって事で…な?」
『そうですね』(ニコッ)
そんな話をお互いにしながら、二人と一匹は里内へ向かって歩き出したのだった――。
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