ヒロアカ短編集
◇爆豪くんにブロックされた◇
違和感に気づいたのは、すぐだった。
ここ数日間、爆豪くんに個人チャット送っても全然既読がつかない。チャットの通話機能はコール音すら鳴らない。そのほかのSNSでもDM既読つかなかった。同じくSMSも既読つかず。
メールはエラーメッセージで返ってくるし、電話もコール音すら鳴らない。
ここまで来たら爆豪くんが死んでないかが心配だ。
「ね、緑谷くんは爆豪くんと連絡取れる?」
万事休す。今日現場が被っていた緑谷くんに聞いてみた。
「え?うん。普通に今度の合同任務のことで昨夜も遅くまでチャットしてたよ。」
「……そっか。」
この衝撃の事実が、心臓を引き裂く。
「何かあった?」
「……私、爆豪くんにチャットどころか存在ブロックされてるみたい。」
「え゛」
緑谷くんのその野太い声がエコーみたいに耳にこだました。
とりあえず、爆豪くんが生きてるならよかった。
こうなったら直接会って話すしか方法が無いから、彼の事務所に向かう。
正直、爆豪くんに嫌われるようなことをした覚えが全くない。
私はただ、日々爆豪くんのサイドキックとして、任務遂行を全うしていただけ。
理由は分からないけど、破門を覚悟していた。
でも理由が分からないまま、終わりたく無い。
爆豪くんの事務所について事務員さんやサイドキック達に挨拶しながら、社長室へ歩く。
みんな、にこやかだ。
今私は世界一信用されていないサイドキックで、何分か後には解雇されるなんて誰も想像がつかないだろう。
社長室の戸を軽く数回叩いたのに返事なかったけど、構わず中へ入った。
「爆豪くん、生きててよかった。」
フッカフカのプレジデントチェアに彼は座っていた。
爆豪くんの仏頂面を見て改めて安心する。
「突然音信不通になるんだもん。心配したよ。」
「……テメェで考えろや」
普段も低い声なのに、さらにドスの効いた低い声で冷たく言われる。なんで音信不通になったのか、事務所に来るまでも考えてみたけど全く見当がつかない。
「10日ぶりだ。テメェが俺にツラ見せにきやがったのは」
私が答えられずにいると、爆豪くんが答えてくれた。
爆豪くんは紅い綺麗な瞳でまっすぐ私を見つめながら
そのまま話続ける。
「こうでもせんと、俺んとこに来ねえのかテメェは」
「……」
意外すぎて声が出なかった。
チャットだけのやりとりで回ってたからそれでいいと思ってたし、爆豪くんはそれくらいの距離感がちょうどいいんだと思ってた。
爆豪くんとは元同級生だからよく知ってたつもり。高校生の時に比べたら彼は随分と丸くなってる。
とはいえ、こんなに部下思いだなんて思いもしなかった。
「もしかして、私のこと心配してくれてたの?」
「違え。ただの生存確認」
視線を逸らして言う爆豪くん。さっきの言葉といい、次はこの照れ隠し。
「……ありがとう。」
この不器用な優しさがジンワリと沁みる。
「これに懲りて」
「にしても、爆豪くんがこんなに部下思いだなんて感動した!」
声が被った。
「あ゛?」
「え?私、なんか変なこと言った?」
あれ、なんか不穏な空気。
「……やっぱ、ブロ解しねえ。着拒だけ解除してやる」
「なんで!?」
いや、ブロック解除する流れだったよね!?
どこで間違えた私。
「なんかムカつく。」
「ちゃんと事務所来るよ!」
「そーかよ。」
ダメだ。完璧にヘソ曲げてる。
「爆豪くんはさ、チャットだけの報告と、事務所に来なさすぎたことを怒ってたんじゃないの?」
「チッ。テメェで考えろやボケ!」
「えぇ……?」
腑抜けた声しかでなかった。
【事務所に来る。】だけじゃ、ダメな理由が全く思いつかなくて、結局ブロックは解除されなかった。
違和感に気づいたのは、すぐだった。
ここ数日間、爆豪くんに個人チャット送っても全然既読がつかない。チャットの通話機能はコール音すら鳴らない。そのほかのSNSでもDM既読つかなかった。同じくSMSも既読つかず。
メールはエラーメッセージで返ってくるし、電話もコール音すら鳴らない。
ここまで来たら爆豪くんが死んでないかが心配だ。
「ね、緑谷くんは爆豪くんと連絡取れる?」
万事休す。今日現場が被っていた緑谷くんに聞いてみた。
「え?うん。普通に今度の合同任務のことで昨夜も遅くまでチャットしてたよ。」
「……そっか。」
この衝撃の事実が、心臓を引き裂く。
「何かあった?」
「……私、爆豪くんにチャットどころか存在ブロックされてるみたい。」
「え゛」
緑谷くんのその野太い声がエコーみたいに耳にこだました。
とりあえず、爆豪くんが生きてるならよかった。
こうなったら直接会って話すしか方法が無いから、彼の事務所に向かう。
正直、爆豪くんに嫌われるようなことをした覚えが全くない。
私はただ、日々爆豪くんのサイドキックとして、任務遂行を全うしていただけ。
理由は分からないけど、破門を覚悟していた。
でも理由が分からないまま、終わりたく無い。
爆豪くんの事務所について事務員さんやサイドキック達に挨拶しながら、社長室へ歩く。
みんな、にこやかだ。
今私は世界一信用されていないサイドキックで、何分か後には解雇されるなんて誰も想像がつかないだろう。
社長室の戸を軽く数回叩いたのに返事なかったけど、構わず中へ入った。
「爆豪くん、生きててよかった。」
フッカフカのプレジデントチェアに彼は座っていた。
爆豪くんの仏頂面を見て改めて安心する。
「突然音信不通になるんだもん。心配したよ。」
「……テメェで考えろや」
普段も低い声なのに、さらにドスの効いた低い声で冷たく言われる。なんで音信不通になったのか、事務所に来るまでも考えてみたけど全く見当がつかない。
「10日ぶりだ。テメェが俺にツラ見せにきやがったのは」
私が答えられずにいると、爆豪くんが答えてくれた。
爆豪くんは紅い綺麗な瞳でまっすぐ私を見つめながら
そのまま話続ける。
「こうでもせんと、俺んとこに来ねえのかテメェは」
「……」
意外すぎて声が出なかった。
チャットだけのやりとりで回ってたからそれでいいと思ってたし、爆豪くんはそれくらいの距離感がちょうどいいんだと思ってた。
爆豪くんとは元同級生だからよく知ってたつもり。高校生の時に比べたら彼は随分と丸くなってる。
とはいえ、こんなに部下思いだなんて思いもしなかった。
「もしかして、私のこと心配してくれてたの?」
「違え。ただの生存確認」
視線を逸らして言う爆豪くん。さっきの言葉といい、次はこの照れ隠し。
「……ありがとう。」
この不器用な優しさがジンワリと沁みる。
「これに懲りて」
「にしても、爆豪くんがこんなに部下思いだなんて感動した!」
声が被った。
「あ゛?」
「え?私、なんか変なこと言った?」
あれ、なんか不穏な空気。
「……やっぱ、ブロ解しねえ。着拒だけ解除してやる」
「なんで!?」
いや、ブロック解除する流れだったよね!?
どこで間違えた私。
「なんかムカつく。」
「ちゃんと事務所来るよ!」
「そーかよ。」
ダメだ。完璧にヘソ曲げてる。
「爆豪くんはさ、チャットだけの報告と、事務所に来なさすぎたことを怒ってたんじゃないの?」
「チッ。テメェで考えろやボケ!」
「えぇ……?」
腑抜けた声しかでなかった。
【事務所に来る。】だけじゃ、ダメな理由が全く思いつかなくて、結局ブロックは解除されなかった。
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