和谷夢短編集
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◇せめてもの焼き餅◇
「和谷ーっ!」
今日は中学の卒業式。
そろそろ帰ろうかと正門に向かっていると幼馴染というより腐れ縁ってやつなのか小学校からずっとクラスが同じアイツに呼ばれる。
「なんだよ」
「写真撮って!」
はいっ。と渡されるデジカメ。
コイツの人使い荒い(特に俺)のに今後付き合わなくなるのかと思うと、なんとなく断る気がしなくて、とりあえずカメラを構える。
「俺、センスないからな。知らねーぞ。」
「センスも何もシャッター押すだけでしょ。大丈夫」
俺とのやりとりの間にアイツの隣に並ぶ男子はさりげなくアイツの肩に手を置いて目を三日月の様に細めてピースサイン。
今俺のことが見えてないだろう男子のその状況をいいことに
はい、チーズ。と言いながらわざとカメラを空に構えてシャッター音。
「えっちょっと……」
「和谷サンキューな。それ俺の」
「多分、綺麗に撮れてると思うぜ。」
カメラを渡した後ニッと笑って、それじゃ。と一言言って全てを見ていたアイツの腕を引っ張りその場を早足で走り去る。
「ちょっと、和谷ァ!」
こっちの気も知らないで。
男と2ショット写真を撮れだなんてよく頼めたもんだ。
と言っても、コイツに何も言ってない俺が悪いんだけど。
「俺にカメラ渡した時点でお前も共犯だからな。言っただろ、保証は出来ないって」
「わざとでしょうが、この故意犯め!」
「あーなんも聞こえない」
わざと両耳を両手人差し指で塞ぐ。
隣に居たのが女子だったらちゃんと撮ってたぜ。
いかにも焼きもち焼いてます。とか言えるわけも無く、5秒後
さっきの男子の怒声で俺の名前が校庭に響き渡った。
「和谷ーっ!」
今日は中学の卒業式。
そろそろ帰ろうかと正門に向かっていると幼馴染というより腐れ縁ってやつなのか小学校からずっとクラスが同じアイツに呼ばれる。
「なんだよ」
「写真撮って!」
はいっ。と渡されるデジカメ。
コイツの人使い荒い(特に俺)のに今後付き合わなくなるのかと思うと、なんとなく断る気がしなくて、とりあえずカメラを構える。
「俺、センスないからな。知らねーぞ。」
「センスも何もシャッター押すだけでしょ。大丈夫」
俺とのやりとりの間にアイツの隣に並ぶ男子はさりげなくアイツの肩に手を置いて目を三日月の様に細めてピースサイン。
今俺のことが見えてないだろう男子のその状況をいいことに
はい、チーズ。と言いながらわざとカメラを空に構えてシャッター音。
「えっちょっと……」
「和谷サンキューな。それ俺の」
「多分、綺麗に撮れてると思うぜ。」
カメラを渡した後ニッと笑って、それじゃ。と一言言って全てを見ていたアイツの腕を引っ張りその場を早足で走り去る。
「ちょっと、和谷ァ!」
こっちの気も知らないで。
男と2ショット写真を撮れだなんてよく頼めたもんだ。
と言っても、コイツに何も言ってない俺が悪いんだけど。
「俺にカメラ渡した時点でお前も共犯だからな。言っただろ、保証は出来ないって」
「わざとでしょうが、この故意犯め!」
「あーなんも聞こえない」
わざと両耳を両手人差し指で塞ぐ。
隣に居たのが女子だったらちゃんと撮ってたぜ。
いかにも焼きもち焼いてます。とか言えるわけも無く、5秒後
さっきの男子の怒声で俺の名前が校庭に響き渡った。