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賢者の石

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「みんな、ホグワーツがまもなく見えるぞ」


ハグリッドが振り返りながら言った。


「この角を曲がったらだ」


「うぉーっ!」


一斉に声が湧き起こった。

狭い道が急に開け、大きな黒い湖のほとりに出た。むこう岸に高い山がそびえ、そのてっぺんに壮大な城が見えた。大小さまざまな塔が立ち並び、キラキラと輝く窓が星空に浮かび上がっていた。


やっと念願のホグワーツだ、お父さん、無事着いたよ、アイは心の中で父に報告した。



「4人ずつボートに乗って!」


ハグリッドが岸辺につながれた小船を指さした。ハリーとロンが乗り、続いてアイが乗ろうとしたところを先にネビルとハーマイオニーが乗った。



「あ、ごめんなさい!」

後ろで突っ立ったままのアイに気付きハーマイオニーが謝った。




「私他の空いてるとこに乗せてもらうから大丈夫だよ。皆またあとでね」


「あ!アイ!またあとで!」

アイ大丈夫かな?」


声をかける2人に手を振りアイは周囲を見回した。



さっきまで一緒にいた友達と離れるのは心細かったが、近くに3人しか乗っていない小船を見つけて気を取り直した。



「あの、ご一緒させてもらっても?ドラコ」


アイはその小舟に優雅に座っている男の子へと声をかけた。



「あぁ、もちろんだ。君なら歓迎するよ」


マルフォイは先程まで広々と空間を使っていたが、少しだけ身体を寄せアイが乗れるように空間を作った。




なーんだ、ドラコ良い子じゃないとアイが考えているとハグリッドの大声が響いた。



「よーし、では進めぇ!」


ボート船団は一斉に動き出し、鏡のような湖面を滑るように進んだ。みんな黙って、そびえ立つ巨大な城を見上げていた。むこう岸の崖に近づくにつれて、城が頭上にのしかかってきた。



「頭、下げぇー!」


先頭の何艘かが崖下に到着した時、ハグリッドが掛け声をかけた。一斉に頭を下げると、ボート船団は蔦のカーテンをくぐり、その陰に隠れてポッカリと空いている崖の入口へと進んだ。城の真下と思われる暗いトンネルをくぐると、地下の船着き場に到着した。

全員が岩と小石の上に乗り立った。




「ホイ、おまえさん!これ、おまえのヒキガエルかい?」


みんなが下船した後、ボートを調べていたハグリッドが声をあげた。



「トレバー!」


ネビルは大喜びで手を差し出した。生徒たちはハグリッドのあとを着いていき、石段を登り巨大な樫の木の扉の前に集まった。

ハグリッドは大きな握り拳を振り上げ、城の扉を3回叩いた。






扉がパッと開いて、エメラルド色のローブを着た背の高い黒髪の魔女が現れた。とても厳格な顔つきをしている。この人には逆らってはいけない、とハリーは直感した。



「マクゴナガル教授、イッチ年生の皆さんです」


ハグリッドが報告した。



「ご苦労様、ハグリッド。ここからは私が預かりましょう」



マクゴナガル先生は扉を大きく開けた。マクゴナガル先生について生徒たちは石畳のホールを横切っていった。マクゴナガル先生はホールの脇にある小さな空き部屋に1年生を案内した。



「ホグワーツ入学おめでとう」


マクゴナガル先生が挨拶をした。



「新入生の歓迎会がまもなく始まりますが、大広間の席につく前に、皆さんが入る寮を決めなくてはなりません。寮の組分けはとても大事な儀式です。ホグワーツにいる間、寮生が学校での皆さんの家族のようなものです。教室でも寮生と一緒に勉強し、寝るのも寮、自由時間は寮の談話室で過ごすことになります」



そこまで聞いてアイはより一層ハリーやロン、ハーマイオニーと同じ寮に入りたいと思った。もちろん、マルフォイとも一緒に学びたいと思っていたが、彼がスリザリンであることは明白で、自分はグリフィンドールだと思っていたアイは同じ寮になることはないと考えていた。



それから、マクゴナガル先生は4つの寮について説明し、自分たちの行いが寮の点数に影響するという話をした。呼ばれるまで待っているようにと言ってマクゴナガル先生は部屋を出ていった。先生がいなくなると、1年生たちが小声で話し始める。



「いったいどうやって寮を決めるんだろう」


ハリーはロンに尋ねた。



「試験のようなものだと思う。すごく痛いってフレッドが言ってたけどきっと冗談だ」


ハリーはドキドキしてきた。他の皆も不安そうな面持ちで立っていた。



「さあ行きますよ」


厳しい声がした。



「組分け儀式がまもなく始まります」


マクゴナガル先生が戻ってきたのだ。どこから現れたのかふわふわとゴーストが壁を抜けていった。


「さあ、1列になって。ついてきてください」



マクゴナガル先生が言った。


ハリーは足が鉛になったように妙に重かった。対照的に、アイは自分のこれからの生活が決まる組分けに心が踊っていた。父親と同じグリフィンドールに入るぞという強い意気込みをもっていた。1年生は大広間に入った。そこには何千という蝋燭が空中に浮かび、4つの長テーブルを照らしていた。テーブルには上級生たちが着席し、キラキラ輝く金色の皿とゴブレットが置いてあった。
広間の上座にはもう1つ長テーブルがあって、先生方が座っていた。




アイとハリーが天井を見上げるとビロードのような黒い空に星が点々と光っていた。



「本当の空に見えるように魔法がかけられているのよ。『ホグワーツの歴史』に書いてあったわ」


ハーマイオニーがそう言って説明した。本当の星空のようで、ずっと眺めていると、マクゴナガル先生が1年生の前に4本足のスツールを置いたので、アイは慌てて視線を戻した。







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