僕を見て
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僕には好きな子がいる。
彼女の為だったら何だってできる。
そんな風に思うほど彼女が好きなんだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ロン!おはよう!」
今日は朝早く目が覚めて、朝食前に談話室でぼんやりして過ごしていた。最近、朝早く目を覚ましてしまうことが多い。そんな時はいつも談話室のソファにかけて過ごすのだ。そうすれば、愛しい早起きな君がやってくるから。
今日も僕の想い人のアイ・ブラウンが呼ぶ声がして、振り返ると笑顔の彼女が駆け寄ってくる。僕の隣に座ったアイは昨日の夜僕の妹のジニーとこんな話をしたのだと嬉しそうに話してくれる。その楽しそうな笑顔が好きだ。アイはジニーと同じ歳で部屋も同じらしく、2人は仲が良い。彼女が僕のことをジニーの兄貴として慕ってくれているのはわかっているんだ。でも、そろそろジニーの兄貴としてではなく、1人の男して見てもらいたい。
「ジニーったらね、セドリックとチョウが付き合うのはもうすぐだとか、ハリーはチョウのことが気になっているんだとか、凄く物知りなの!色恋に関してはジニー以上の物知りはいないわ!皆の恋愛事情を把握してるんじゃないかしら!」
興奮気味に話すアイにテキトーに相槌を打ちながら、僕は君の恋愛事情が1番知りたいんだけどなと心の中で呟く。
「ねえ、ロン聞いてる?」
その一言で随分話を聞き流してしまっていたことに気付きアイに謝る。
「ご、ごめん!少し考え事をしていたんだ。で、なんだって?」
「もう!だからね?本当にハリーはまだチョウを好きなのかって話よ!」
僕が話を聞いていなかったことにムッとしながらも、もう一度説明をしてくれるアイ。ハリーがチョウを?何でそんなことを僕に聞くんだ。
「どうして僕にそんなこと聞くんだい?」
「だって、ロンはハリーと仲が良いでしょ?」
確かに、僕とハリーは仲が良い。だが、僕達はあまり普段から恋愛の話はしない。
「僕達、ジニーとアイみたいに恋愛の話はあまりしないからなー。自分で聞くのはどう?」
「えーロン!ハリーにさり気なく聞いて!お願い!」
彼女は首を振り、僕にハリーから今もまだチョウが好きなのか、他に好きな人がいるのか、聞き出して欲しいと頭を下げる。
「何で自分で聞かないんだよ?」
自分で聞いた方が手っ取り早いじゃないか。
少し考えるような仕草を見せたあと彼女は小さな声で言った。
「だって、あんまり話したことないから恥ずかしいんだもん。バレたら困るし。」
聞こえるか聞こえないかのギリギリの声だったが、僕にははっきりと聞こえた。少し照れたように話す彼女。
彼女はハリーのことが好きなのだろうか。バレたら困るとはなんだ。自分の思いがバレたら困るということだろうか。
「わかった、今晩聞いてみるよ。明日の朝、また朝ごはん前にここで結果伝えるよ。」
少しイラつきながらも、惚れた弱みだ、彼女の申し出を断ることはできなかった。彼女は僕に抱きつきながら"ありがとう!ロンだいすき!"と言って、階段から降りてくるジニーの方へ去っていった。
僕は重い気持ちを抱えながら、僕の気持ちを重くさせている張本人のハリーと朝食に向かった。
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