Amicitiae nostrae memoriam spero sempiternam fore.
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初めての旅行。
「忘れ物は無いか?」
言葉にあたしはこくりと頷く。
「よし、じゃぁ行くぞ」
イギリスに手を引かれて初めて乗った船。いつもより少し水分が多い風。そして潮の香りはいつもより濃い。同じ潮風でも、陸と海の上ではこんなにも違う。
「どうだ、パトリア。世界は広いだろ?」
「うんっ、ひろい!」
あたしはイギリスの肩の上ではしゃぐ。
「さて、そろそろ大陸が見えてきたぞ。」
イギリスが指差す方向には、大きな島が。
「しま!!おっきい」
「あれは島じゃなくてアメリカ大陸だ」
「たいりく?」
初めて聞く単語にあたしは首を傾げた。
「あぁ、広大な土地で今は何も無いが、いずれは大きく発展する都市になるはずだ。まぁ、あそこは俺の物だけどな」
イギリスは朗らかに笑う。
「それにお前に合わせてやりたい奴もいるんだ」
イギリスの肩から降ろされ、今度は抱き抱えられる。
「られー?」
正面にはイギリスの顔。イギリスは直ぐ顔に表情が出る。
「俺の弟で、お前の兄貴だ」
凄い幸せそうに笑ったんだ。