Fortuna adversa virum magnae sapientiae non terret
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「なぁ、本当に大丈夫なのか?無理だったら――――」
「だからだいじょーぶだよ。イギリスはしんぱいしすぎ」
あの後は部下や上司まで数十人を巻き込み会議がスタート。イギリスが暴れるは、そんなイギリスに対して上司は紳士的では無いと罵るは、部下は上司に随分と紳士的なようでと皮肉を言ったりと、大混乱。ようやく結論が出た頃には朝日が昇っていた。
「えーとぐんかんのかず、たこくとのぐんじひんのこーえききんし、じょーせんいんはじぶんのところいがいはだめ……それをまもったらいーんだよね?」
「あぁ、そうだが……本当に大丈夫か?」
雨の中馬車を待つ間に、何度も同じ質問を繰り返すイギリス。余程心配のようだ。
「あたしがんばってかいぞくやっつけるもん」
威勢良く言ってみたが、返事は返ってこない。あたしはイギリスを見上げる。その表情は凄く不安そうで、悲しそうな様子。
「イギリス、どーしたの??おなかいたいの?」
その言葉に、イギリスは黙ってあたしを見詰める。
「……なぁ、パトリア。お前はずっと俺の妹だ、それは絶対に忘れるなよ」
「うー、イギリスなにいってるの?」
イギリスの言葉から意図が読めず、あたしは思わず聞き返してしまう。
「……いや、お前がそのままでいてくれたら、俺は十分だ」
そう言いながらあたしの頭を撫でる。無理をして作ったよう、痛々しい笑顔。そっか、イギリスはあたしが心配なんだ。
「だいじょーぶ、あたしがんばるよ。だからわらって、イギリス!」
安心させようと思って言った言葉。けれどイギリスは何も答えず、ただあたしを強く抱きしめた。地面に転がる傘。ロンドンの冷たい雨が身体を濡らす。
――――雨、じゃない。
イギリスの頬を伝わる涙を、あたしは気付かないふりをした。
「だからだいじょーぶだよ。イギリスはしんぱいしすぎ」
あの後は部下や上司まで数十人を巻き込み会議がスタート。イギリスが暴れるは、そんなイギリスに対して上司は紳士的では無いと罵るは、部下は上司に随分と紳士的なようでと皮肉を言ったりと、大混乱。ようやく結論が出た頃には朝日が昇っていた。
「えーとぐんかんのかず、たこくとのぐんじひんのこーえききんし、じょーせんいんはじぶんのところいがいはだめ……それをまもったらいーんだよね?」
「あぁ、そうだが……本当に大丈夫か?」
雨の中馬車を待つ間に、何度も同じ質問を繰り返すイギリス。余程心配のようだ。
「あたしがんばってかいぞくやっつけるもん」
威勢良く言ってみたが、返事は返ってこない。あたしはイギリスを見上げる。その表情は凄く不安そうで、悲しそうな様子。
「イギリス、どーしたの??おなかいたいの?」
その言葉に、イギリスは黙ってあたしを見詰める。
「……なぁ、パトリア。お前はずっと俺の妹だ、それは絶対に忘れるなよ」
「うー、イギリスなにいってるの?」
イギリスの言葉から意図が読めず、あたしは思わず聞き返してしまう。
「……いや、お前がそのままでいてくれたら、俺は十分だ」
そう言いながらあたしの頭を撫でる。無理をして作ったよう、痛々しい笑顔。そっか、イギリスはあたしが心配なんだ。
「だいじょーぶ、あたしがんばるよ。だからわらって、イギリス!」
安心させようと思って言った言葉。けれどイギリスは何も答えず、ただあたしを強く抱きしめた。地面に転がる傘。ロンドンの冷たい雨が身体を濡らす。
――――雨、じゃない。
イギリスの頬を伝わる涙を、あたしは気付かないふりをした。