Liberae sunt nostrae cogitationes.
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「はぁ?あいつ今会議中なのか?」
「えぇ、そうです。先ほど始まったばかりでして……」
玄関前でフランスの部下に伝えられた言葉。俺は思わず舌打ちをしてしまう。
暇だったから手土産を持って遊びに来てやったのに、出鼻を挫かれたようで面白くない。ここでフランスの料理を食った後、スペインの所に酒を飲みに行く、そんな計画を立てていた。もちろん相手の予定は知らないが。
「まさか初っ端から計画が狂っちまうとはなぁ――――あ?」
引き返そうと思い踵を返した瞬間、ふと俺の視界に入ったもの。
「……ガキがこんな所で何をしてんだ?」
一応ここは政治や外交を行う場所。ガキがうろちょろして良い場所じゃねぇ。俺に背を向けて座り込むガキに向かって近づく。
「おい、こんな所で何してんだ?」
けれどその言葉にガキは無反応。俺様を無視するとは良い度胸じゃねぇか。そもそもこいつは何をしているんだ?
俺は後ろからこいつの視線を追う。その先にある物はただの花壇。
「……おはな」
「うぉおっ!?いきなり喋んなよっ!?」
急に聞こえた声に俺は飛び上がる。
「びっくり、した?」
「してねぇよ!」
首を傾げながらガキは俺を見上げた。顔は無表情なくせに、舌足らずな幼い喋り方がアンバランスだ。
「そもそもこんな所で何してんだ?」
「このおはなみてたの」
ガキが指差す先には紫色の花。
「この花がどうかしたのか?」
「あいりしゅみたいらけど、なんかちがう」
――――あぁ、そういう事か。
「……これはジャーマンアイリスっていう花だ」
俺はガキの隣にしゃがみ込む。
「多分お前が言っているアイリスってのはダッチアイリスの事だろ。ほら、ここを見てみろ」
俺は花ビラの中央を指差しながら説明をしてやる。
「ここの中央部分がブラシ状になってるだろ。ダッチアイリスのここはヒラヒラしてねぇ。そこが違いだ。まぁ、一番の違いは球根か根茎かだけどな」
その言葉にガキの目は大きく見開かれ、輝き始める。
「ダッチって言うのはオランダっていう意味だ。元々は俺らも含めてイギリスの糞野郎が呼んでやがったけどな。覚えておいて、損はねぇぜ」
俺の説明の後に、ガキがポツリと言葉を漏らした。
「……おにーさん、しゅごい」
「えぇ、そうです。先ほど始まったばかりでして……」
玄関前でフランスの部下に伝えられた言葉。俺は思わず舌打ちをしてしまう。
暇だったから手土産を持って遊びに来てやったのに、出鼻を挫かれたようで面白くない。ここでフランスの料理を食った後、スペインの所に酒を飲みに行く、そんな計画を立てていた。もちろん相手の予定は知らないが。
「まさか初っ端から計画が狂っちまうとはなぁ――――あ?」
引き返そうと思い踵を返した瞬間、ふと俺の視界に入ったもの。
「……ガキがこんな所で何をしてんだ?」
一応ここは政治や外交を行う場所。ガキがうろちょろして良い場所じゃねぇ。俺に背を向けて座り込むガキに向かって近づく。
「おい、こんな所で何してんだ?」
けれどその言葉にガキは無反応。俺様を無視するとは良い度胸じゃねぇか。そもそもこいつは何をしているんだ?
俺は後ろからこいつの視線を追う。その先にある物はただの花壇。
「……おはな」
「うぉおっ!?いきなり喋んなよっ!?」
急に聞こえた声に俺は飛び上がる。
「びっくり、した?」
「してねぇよ!」
首を傾げながらガキは俺を見上げた。顔は無表情なくせに、舌足らずな幼い喋り方がアンバランスだ。
「そもそもこんな所で何してんだ?」
「このおはなみてたの」
ガキが指差す先には紫色の花。
「この花がどうかしたのか?」
「あいりしゅみたいらけど、なんかちがう」
――――あぁ、そういう事か。
「……これはジャーマンアイリスっていう花だ」
俺はガキの隣にしゃがみ込む。
「多分お前が言っているアイリスってのはダッチアイリスの事だろ。ほら、ここを見てみろ」
俺は花ビラの中央を指差しながら説明をしてやる。
「ここの中央部分がブラシ状になってるだろ。ダッチアイリスのここはヒラヒラしてねぇ。そこが違いだ。まぁ、一番の違いは球根か根茎かだけどな」
その言葉にガキの目は大きく見開かれ、輝き始める。
「ダッチって言うのはオランダっていう意味だ。元々は俺らも含めてイギリスの糞野郎が呼んでやがったけどな。覚えておいて、損はねぇぜ」
俺の説明の後に、ガキがポツリと言葉を漏らした。
「……おにーさん、しゅごい」