潮江文次郎
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「眠気覚ましに、濃いめのお茶作ったよー」
そう言いながらあたしは戸を開けた。相変わらず中の雰囲気はお通夜のよう。みんなから生気は感じられない。
「潮江先輩、置いときますよ」
「あぁ、わりぃな」
算盤から目を離さず答える潮江先輩。どうやら彼も限界ギリギリのようだ。後は団蔵、佐吉、左門、三木、その順番で湯呑を配り終える。
「うわっ、千代先輩これ苦いですよ!」
用意したお茶を最初に飲んだのは団蔵。
「だから眠気覚まし用に濃く作ったって言ったでしょう」
「それにしてもこれは濃いです」
あたしの言葉に佐吉が苦虫を潰したような表情を浮かべる。
「確かにこれは目が覚めるなー」
「いや、本当に覚めてる??」
とろんとした表情のままの左門にあたしは思わず聞き返す。
「本当助かりますね、潮江先輩」
「……ん、あぁ、そうだな……」
三木の言葉にワンテンポ遅れて答える潮江先輩。まさに疲労困憊といった所。四人はお茶を口にしたが、潮江先輩はまだ口にしていない。少し言葉を交わしたが、最初のように辺りは無言につつまれる。また、算盤の音が響く。あたしは帳簿に目を通すふりをして、様子を確認する。キリが良くなったのか、算盤から顔を上げる潮江先輩。周りを見回しながらそばにあった湯呑にようやく気付いたよう。手を伸ばし、そして口にした。一瞬は苦さに顔を歪めるが、そのまま喉を鳴らして飲む。あたしの身体から湧き出す達成感。やった、これで――――
「おい、何盛った?」
そう言いながらあたしは戸を開けた。相変わらず中の雰囲気はお通夜のよう。みんなから生気は感じられない。
「潮江先輩、置いときますよ」
「あぁ、わりぃな」
算盤から目を離さず答える潮江先輩。どうやら彼も限界ギリギリのようだ。後は団蔵、佐吉、左門、三木、その順番で湯呑を配り終える。
「うわっ、千代先輩これ苦いですよ!」
用意したお茶を最初に飲んだのは団蔵。
「だから眠気覚まし用に濃く作ったって言ったでしょう」
「それにしてもこれは濃いです」
あたしの言葉に佐吉が苦虫を潰したような表情を浮かべる。
「確かにこれは目が覚めるなー」
「いや、本当に覚めてる??」
とろんとした表情のままの左門にあたしは思わず聞き返す。
「本当助かりますね、潮江先輩」
「……ん、あぁ、そうだな……」
三木の言葉にワンテンポ遅れて答える潮江先輩。まさに疲労困憊といった所。四人はお茶を口にしたが、潮江先輩はまだ口にしていない。少し言葉を交わしたが、最初のように辺りは無言につつまれる。また、算盤の音が響く。あたしは帳簿に目を通すふりをして、様子を確認する。キリが良くなったのか、算盤から顔を上げる潮江先輩。周りを見回しながらそばにあった湯呑にようやく気付いたよう。手を伸ばし、そして口にした。一瞬は苦さに顔を歪めるが、そのまま喉を鳴らして飲む。あたしの身体から湧き出す達成感。やった、これで――――
「おい、何盛った?」