潮江文次郎
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パチパチと響く算盤の音。時たま隙間風によって、ゆらりと行燈の灯が揺れる。いつの間にか外も暗闇に包まれたようだ。
……そろそろ、頃合いか。
「潮江先輩、あたし限界です」
「バカタレ、口を動かす前に手を動かせ」
こちらを見向きもしない潮江先輩。
「あー、ちょっと眠気覚ましにお茶でも入れてきますよ」
「逃げるなよ」
立ち上がると同時に言われた言葉。
「あたしがそんな事をする訳ないじゃないですか」
「自分の日頃の言動と行動をよく考えろ。それに行くならとっとと行って来い」
はーい、と軽い返事をすると舌打ちをされた。潮江先輩が次の言葉を発する前にあたしは部屋から飛び出した。その足でそのまま食堂へ。お湯を沸かしている間に湯呑を六つ用意する。そしてその一つに、懐から出した粉末を入れる。薬草の独特の匂いが鼻をつく。その匂いをかき消すかのように、濃いめに作ったお茶を注ぎ込む。漂う香りはお茶の香りのみ。上手く、かき消されたようだ。揚々としながら残りの湯呑にお茶を注ぐ。見た目も、匂いも、すべて同じ。
「――――完璧」
……そろそろ、頃合いか。
「潮江先輩、あたし限界です」
「バカタレ、口を動かす前に手を動かせ」
こちらを見向きもしない潮江先輩。
「あー、ちょっと眠気覚ましにお茶でも入れてきますよ」
「逃げるなよ」
立ち上がると同時に言われた言葉。
「あたしがそんな事をする訳ないじゃないですか」
「自分の日頃の言動と行動をよく考えろ。それに行くならとっとと行って来い」
はーい、と軽い返事をすると舌打ちをされた。潮江先輩が次の言葉を発する前にあたしは部屋から飛び出した。その足でそのまま食堂へ。お湯を沸かしている間に湯呑を六つ用意する。そしてその一つに、懐から出した粉末を入れる。薬草の独特の匂いが鼻をつく。その匂いをかき消すかのように、濃いめに作ったお茶を注ぎ込む。漂う香りはお茶の香りのみ。上手く、かき消されたようだ。揚々としながら残りの湯呑にお茶を注ぐ。見た目も、匂いも、すべて同じ。
「――――完璧」