六年生
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「あっ、その顔は全く分かってない!」
文次郎に詰め寄る伊作。
「昨日委員会で何をしたか分かってるの!?」
その言葉に文次郎は少し考える。
「えっと、昨日は委員会が始まる前に左門が行方不明になって、探していたら望月に出会って会計委員会に勧誘した訳だ」
「はい、訂正。一年生たちを使って脅迫ね」
何かを言いたそうな表情だが、文次郎は話しを続ける。
「その後は帳簿を夜までつけて、眠気覚ましに算盤を持って裏裏山までランニング。その後帰ってきて再度帳簿を付けようとしたら望月が逃走」
「おっ!!面白そうだな、望月って奴は」
小平太が楽しそうに口を開いた。
「俺が手裏剣を打ちながら追いかけるとあいつも手裏剣を打ちながら逃走。明け方に捕縛して、そのあとは池の中で算盤を担いで説教」
「その池の中で溺れたんでしょ」
すかさず口を挟む伊作。
「いやっ、まさかあいつがカナヅチだとは知らなくてな」
「知らなくても一晩中追い掛け回してクタクタな上に、池に入れるとか駄目でしょ!」
しどろもどろになる文次郎。どうやら今日は、とことん伊作に弱いようだ。
「……望月……五年生の?」
長次の言葉に伊作はこくりと頷く。
「成程な、それで伊作が怒ってる訳か。まぁ、文次郎も年下相手にそこまで追い込むのは悪いが、相手も忍たまの五年。溺れたのは自己責任だろう」
俺も僅かながらに思っていた事を、仙蔵が言葉にする。文次郎の肩を持つ気はさらさら無いが、忍術学園の五年生であればそれぐらいの事は自己責任だ。
「というか、忍たまの五年にそんな名前の奴いたか?」
小平太の言葉に俺は記憶を辿る。確かに聞いた事が無い名前。それともう一つだけ、皆が感じている違和感。
――――文次郎が素直過ぎるのだ。
いつもならお得意の逆切れをするあいつが、いくら珍しく怒っている伊作だからと言って静か過ぎる。
「……五年生になら望月はいる」
考えている俺達に長次が口を挟んだ。
「……けれど、忍たまにはいない」
「うん?それはどういう事だ、長次?」
「そのまま意味だよ、仙蔵」
ため息を着きながら口を開いたのは伊作。
「望月……望月千代ちゃんは、くのたまの五年生だよ」
文次郎に詰め寄る伊作。
「昨日委員会で何をしたか分かってるの!?」
その言葉に文次郎は少し考える。
「えっと、昨日は委員会が始まる前に左門が行方不明になって、探していたら望月に出会って会計委員会に勧誘した訳だ」
「はい、訂正。一年生たちを使って脅迫ね」
何かを言いたそうな表情だが、文次郎は話しを続ける。
「その後は帳簿を夜までつけて、眠気覚ましに算盤を持って裏裏山までランニング。その後帰ってきて再度帳簿を付けようとしたら望月が逃走」
「おっ!!面白そうだな、望月って奴は」
小平太が楽しそうに口を開いた。
「俺が手裏剣を打ちながら追いかけるとあいつも手裏剣を打ちながら逃走。明け方に捕縛して、そのあとは池の中で算盤を担いで説教」
「その池の中で溺れたんでしょ」
すかさず口を挟む伊作。
「いやっ、まさかあいつがカナヅチだとは知らなくてな」
「知らなくても一晩中追い掛け回してクタクタな上に、池に入れるとか駄目でしょ!」
しどろもどろになる文次郎。どうやら今日は、とことん伊作に弱いようだ。
「……望月……五年生の?」
長次の言葉に伊作はこくりと頷く。
「成程な、それで伊作が怒ってる訳か。まぁ、文次郎も年下相手にそこまで追い込むのは悪いが、相手も忍たまの五年。溺れたのは自己責任だろう」
俺も僅かながらに思っていた事を、仙蔵が言葉にする。文次郎の肩を持つ気はさらさら無いが、忍術学園の五年生であればそれぐらいの事は自己責任だ。
「というか、忍たまの五年にそんな名前の奴いたか?」
小平太の言葉に俺は記憶を辿る。確かに聞いた事が無い名前。それともう一つだけ、皆が感じている違和感。
――――文次郎が素直過ぎるのだ。
いつもならお得意の逆切れをするあいつが、いくら珍しく怒っている伊作だからと言って静か過ぎる。
「……五年生になら望月はいる」
考えている俺達に長次が口を挟んだ。
「……けれど、忍たまにはいない」
「うん?それはどういう事だ、長次?」
「そのまま意味だよ、仙蔵」
ため息を着きながら口を開いたのは伊作。
「望月……望月千代ちゃんは、くのたまの五年生だよ」